種子にんにく農園 | ワードプレステーマTCD

種子にんにく農園|種子 宏典さん

「にんにくの首都」田子町で若手農家が守るブランドにんにく

こんにちは、TCDインタビュー編集部です!
今回は青森県田子町(たっこまち)で文政9年(1826年)から続くにんにく農家さんにインタビューに行ってきました。田子といえば品質日本一として知られる「たっこにんにく」のブランド産地です。これからの農業を支える若手農家の種子さんに農業の未来についてお伺いしました。

経営効率を改善し、赤字から脱却!

– 種子さんは「種子にんにく農園」の6代目ですが、元々跡を継ぐ予定だったのでしょうか。

元々は法律職に就く予定で東京で勉強をしていました。ところが、両親から赤字続きのため廃業するとの連絡があり、葛藤の末、24歳の時に就農しました。就農時は、当農園の経営状態が悪く、「利益になりにくい作物」「JAや青果市場等への全量委託販売」という問題がありました。元々、枝豆やトマトなども栽培していましたが、経営効率を考えると単一化した方がいいんです。単一化すると値崩れした時のリスクなどはありますが、そこも独自の販売経路を確保することである程度はコントロールができます。

– 青果市場等への出荷は多くの農家さんが行っていると思いますが、そこも赤字の要因だったんですね。

青果市場等へ出荷すると売上の20~30%が手数料として引かれるので、そこも大きな負担になります。就農した当時は、国産の野菜が品目を選ばず全て安く、中国産など外国産のにんにくが格安で出回ってました。国産もそれに合わせて販売価格が下がり、さらに手数料まで取られるので収益は大きく下がります。青果市場等への出荷は楽ですが、利益を考えると既存のJAや青果市場流通に加え、独自の販売ルートを構築するのがベターだと考えました。最初は大変ですが、今は我慢してでも直販に力を入れた方が将来的に見てもいいと思います。

– 独自の販売ルートはどのようにして確保されたのでしょうか。

私は営業経験もなく、積極的に営業活動をしたいわけでもないので、製品のPRや信用度を上げるために、まずホームページを立ち上げました。当時は独学でHTMLを学んで、FC2で無料ホームページを作成していました。良い商品を作り、信頼できる生産者だとPRできれば、自ずと顧客は増えていくと思っていました。基本的にホームページは「とっかかり」で、連絡があれば直接飲食店など顧客のもとに足を運ぶといったアナログ的なやり方で、信頼関係を構築していきました。そうやってどんどん販売ルートを増やしていったんです。

また、国産にんにくの価格に影響する大きな事件がありました。2008年頃の「毒入り餃子事件」(※1)って覚えていますか?あの事件の影響で中国産はヤバイとなり、国産の需要が伸び価格も高騰しました。それが追い風になりましたね。

(※1)中国製の冷凍ギョーザを食べた10人が中毒症状を起こした事件。有機リン系殺虫剤メタミドホスが検出。

「6次産業化」で価値を高め、収益を向上

– 「人手不足」が叫ばれていますが、どのような対策をされていますか?

田子町ではにんにく農家が200件ほどありますが、平均年齢が70代です。「高齢化」や「人手不足」が大きな課題になっています。「人手不足」の解消にはドローンやロボットなど最先端の技術を活用した「自動化」「機械化」がカギになってくると思います。自動化はまだまだですが、機械化は進めています。例えば、今まではおばちゃんたちが手動で「にんにく」を大きさごとに仕分けていましたが、機械化により倍の仕事量がこなせるようになりました。草刈りなどもすべて機械で行っています。

– 収益の面ではどのような課題がありましたか?

今まで、農産物の価格は安すぎたと思っています。手間暇かけて作った農産物が安値でしか売れず、収益も伸びないとなると、労働の対価として割に合わないと考え廃業する農家も増えてきます。田子はニンニクの一大生産地として有名ですが、ニンニク農家は減少しています。良い商品を作っているので、それに見合った価格になるよう、ブランド力を上げていく必要があります。また、今後経営を安定させていくためには、より販売手法を拡充する必要があると考えています。

– 「にんにく」の製品化・販売にも力を入れられていますね。

BtoBで飲食店などに直接卸すほかに、BtoCにも力を入れたいと思ったときに、収益を上げるうえで、生産だけではなく加工や販売も行う「6次産業化」はとても重要です。私も妻もカレー好きということもあり、試行錯誤を重ね主力商品の「鶏もも一本カレー」を開発しました。また、妻のフレンチシェフの経験を活かし、一般家庭でも楽しめる本格的なフレンチ惣菜の開発にも取り組んでいます。

そして、開発した商品の販売に、やはりホームページは欠かせません。ホームページで生産者の想いや商品の魅力を伝えることでブランディングし商品価値を高め、直接買いには来られない全国の方に「田子のにんにく」をお届けすることで収益向上も期待ができます。

TCDテーマで認知度を上げ、
ブランド力を高めたい

TENJIKUはどのようにして知ったのでしょうか。

元々HTMLで作成したホームページのSEO対策ができておらず、「田子にんにく」で検索するとかなり下の順位だったので、これはマズいと思いリニューアルを考えていました。文章だけだとうまく伝わらないので、画像をたくさん使用したいと思い、「WordPress 画像」で検索したところ、「TENJIKU」が出てきました。インパクトのある画像でアピールできるファーストビューやギャラリー機能等、画像を活用できるところがイメージとピッタリでした。制作会社に頼むことも考えましたが、多額の費用が掛かり、自分の想いや見せたい画像が伝わるかも不安だったため、自分で制作することにしました。知り合いに「TCDテーマってどう?」と聞いたら、「結構いいと思うよ。変にカスタマイズせずにデフォルトのまま作ればすごくいいサイトになると思う」とアドバイスももらったので、購入を決めました。

– 実際にサイトを作ってみていかがでしたか?

実は、マニュアルは一切読まずに制作したんですよ(笑)。でもUIがとても分かりやすく作られており、直感的に操作ができるため、何も問題がありませんでした。無料のテーマではここまでのサイトは絶対にできないので、満足しています。完璧なデザインに仕上がっているので、変にカスタマイズせずデフォルトのまま使えるのがいいですよね。使用する画像のセンスも重要になってくると思うので、そこは10年間撮りためた画像から厳選したものを使用しました。自分で作ったサイトだと言うと驚かれますからね。それくらい完成度が高いです。それでこの価格は安いと思いました。

– 誰でも完成度の高いサイトが制作できるよう設計されていますので、そう言っていただけて嬉しいです!最後に今後の目標を教えてください。

「にんにく」の素材としての美味しさはもちろんですが、それにプラスαの「美味しさ」を追求して商品を開発していきたいと思います。これからも食への探求心を忘れず、色々な場所へ行き様々な人々と知り合うことで、「にんにく」の可能性を無限に広げていきたいです。ホームページを通して認知度を上げ、最高級品質「田子ブランドのにんにく」を多くの方にお届けしたいです!

編集後記

青森県田子町(たっこまち)でにんにく農家を営む「種子にんにく農園」さんにお話をお伺いしました。一度は廃業しかけた農園を立て直し、常にどん欲に前へ進む力強さが感じられました。将来へ「美味しい」の種を蒔き続けられる農家になるという熱い想いでこれからも最高の「にんにく」を作ってください!ブログ記事もご覧ください。

種子にんにく農園

https://tanekoninniku.com/

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