– まず、那賀都神社について教えてください。
当社は山梨県の東北端、長野・埼玉の県境に位置し、大山祇神(おおやまづみのかみ)・大雷神(おおいかづちのかみ)・高龗神(たかおかみのかみ)を御祭神としております。修験道の開祖とされる役行者(えんのぎょうじゃ)が修験道場として開いた場所です。本殿は山梨市指定有形文化財で、21世紀に残したい名所100選にも選ばれています。ここは標高が1,000m程あり、駐車場から拝殿までは約1km、時間にして20分程度参道を登る必要があります。アクセスの良い場所ではありませんが、近年は「子宝祈願」や「パワースポット」として参拝される方が多くなっています。
– 子宝祈願で来られる方もいるんですね。
以前、新潟の佐渡から子宝祈願で参拝に来た方がいました。それまで10年間子供に恵まれずにいましたが、参拝した翌年に子供を授かったことがあり、私も驚いて今でも覚えています。他にも、当社に参拝して子供を授かったことをブログに書いていただいた方もいて、そういった口コミで広まったみたいです。また、神社の境内ある「夫婦檜」が、子宝の木としても知られています。木の間の盛り上がった部分が「赤ちゃんが寝ているように見える」という方もいて、「子宝の神様が降りてきたのかもしれないね」なんて話をしていました。
– 最近は「パワースポット」や「御朱印」もブームになっていますよね。
御朱印がブームになった当初は、スタンプラリー感覚で来る方も多かったです。ただ、御朱印は参拝をして神様の印をもらうという神聖なものです。正しい御朱印のもらい方やマナーなどをブログで発信する方が多くなってから、だんだんと来る方の姿勢も変わってきました。知らないだけなんですよね。御朱印きっかけでも正しい知識が広まり、神社に興味を持ってくれる方が増えたらうれしいです。外を通るだけでは分からないこともありますので、実際に正式参拝を体験してほしいと思います。信仰を肌で感じていただけます。興味本位でも良いので、ぜひご祈祷を受けてみてください。