WordPressの自動インストール機能が付いているエックスサーバーを使った既存のWordPressサイトをSSL化する為の手順をご紹介します。
なぜSSL化が必要か
昔のようにフォーム入力ページだけがSSL化されていればいいという時代は過ぎ、今はSSL化すべき理由しか見つからない時代となりました。それにはSSL化を検索エンジンの評価対象にすると述べたこともありますし、GoogleChromeなどのブラウザで「保護されていない通信」と警告する仕様にアップデートした影響もあります。
また、http://から始まるWebサイトは信頼できないサイトの代名詞になったことを受け、他のWebサイトでもhttps化していないWebサイトは紹介しないようにしたり、リンクを避けるようになりました。その為、マーケティング上も不利な場面が出てきていると言えます。
本稿では初心者でも簡単にWordPressサイトをSSL化できるよう、もっともシンプルな手順で解説しています。エックスサーバーを例に解説していますが、ロリポップ!サーバーをご利用の場合のこちらをご参照ください。

皆さんは「SSL」という言葉をご存知でしょうか。最近Webに関わる情報サイト、書籍などでたびたび取り上げられる言葉ですので聞いたことはあるという方も多いかもしれません。今回は、SSL化の必要性とどのようにSSL化していけばいいのか、SSL化のやり方(ロリポップ!の設定を参考)についてご紹介していきま...
念の為にバックアップをとっておく
SSL化作業に入る前に念の為にバックアップをとっておきます。バックアップの方法はこちらが一番簡単なのでどうぞ。バックアップは必ずやらなければいけない工程ではありませんが、URLの置換作業や必要に応じてテーマファイルのコード編集が必要になるケースもある為、初めてSSL化作業に挑戦する方はとっておくことをおすすめします。

2019/01/29 情報を更新いたしました。 2020/05/02 情報を更新いたしました。 WordPressのバックアップや復元はデータベースに直接アクセスする必要があるなど、初心者にはハードルが高いものです。ただし、今回ご紹介するWordPressプラグイン「All-in-One W...
エックスサーバーの設定
それではエックスサーバーの管理画面よりSSL化の設定を進めていきます。
【ドメイン】→【SSL設定】を選択。
【独自SSL設定追加】を選択し、「追加する」ボタンをクリック
以上でエックスサーバーの設定は完了。「反映待ち」の状態は最大で1時間ほどかかるようですので、設定が反映されたら次の作業に取り掛かりましょう。
ここまでの作業が完了すれば、下記記事で紹介しているプラグインで簡単にSSL化することもできます。

あなたのWEBサイトは、SSL化(暗号化)されていますか? 今や多くのサイトでSSL化は当たり前となっており、SSL化されていないサイトは、それでだけで評価が下がることがあります。Chromeで非SSL化のサイトへ接続すると、下記のように警告の文言が表示されます。 上記のような文...
WordPressの管理画面の設定
次にWordPressのダッシュボードからサイトアドレスを変更します。
「WordPress アドレス (URL)」と「サイトアドレス (URL)」のURLをhttps化したアドレスに変更し、保存します。
内部リンクの置換作業
次に記事や固定ページ内で使用している内部リンクの置換作業を行います。内部リンク先がhttpのままだとリンク切れになってしまうので、httpsに置き換えるわけです。記事が少ないなら手作業でやってもいいですが、数が多い場合はプラグインが便利です。使用するプラグインは「Better Search Replace」です。
内部リンクの置換作業だけなら、「Search Regex」でも事足りますが、データベースをテーブル単位で置換できるので、漏れなく置換するならこちらの方が便利です。
「Better Search Replace」プラグインをインストールしたらWordPressダッシュボード左メニュー【ツール】→【Better Search Replace】を選択します。
「Search for」に置換するURL(例: http://example.com)、「Replace with」に置換後のURL(例: https://example.com)を入力します。「Select tables」は分からなければすべてのテーブルを選択して大丈夫です。Macであれば「command」+「A」キー、Windowsなら「Ctrl」+「A」で全選択。設定が終わったら、「Run Search/Replace」で実行すれば置換作業は完了です。
htaccessファイルを編集する
最後にエックスサーバー管理画面に戻り、「.htaccess」ファイルを編集します。これは以前のhttpのURLにユーザーがアクセスしても、新アドレスhttpsにリダイレクト(転送)する設定ですので、必ずやっておきましょう。
「.htaccess編集」をクリック
上のキャプチャのように上部に下記コードを追加し、実行します。
RewriteEngine On RewriteCond %{HTTPS} !on RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
お疲れさまでした。以上でSSL化に伴う作業は完了です。ちゃんと実行されているかWebサイトを見て確認してみてください。
SSL化にかかる作業時間について
初めて挑戦したとしても実質的な作業時間は10分かからないでしょう。慣れれば1サイト5分程度で出来るかと思います。SSL化は今やどんなWebサイトであっても必須なものなので、まだSSL化していない方はぜひやっておきましょう。