WordPressを複数人で運用していると、次のような場面に遭遇することがあります。
「記事やページが更新されているが、いつ誰がどこを変えたのかわからない」
「エラーが発生しているけど、直前の操作が思い出せない」
「知らないプラグインが追加されている」
こうした場面で役立つのが、操作履歴(ログ)を記録できるプラグイン「Simple History」です。
管理画面内の操作を自動で記録してくれるため、操作ミスやトラブルの原因を後から確認しやすくなります。個人サイトでもログが残っていると、いざという時に安心です。
本記事では、Simple Historyの使い方をご紹介します。
Simple Historyの機能概要
Simple Historyは、WordPressの操作履歴(ログ)を記録するシンプルなプラグインです。特に複数人での運用や、トラブル発生時の原因特定に役立ちます。
できること
- 投稿・固定ページの更新履歴を記録
- プラグインやウィジェットの追加・削除を記録
- ログイン・ログアウト履歴の確認
- 誰が・いつ・何をしたかを一覧で表示
- ダッシュボードでログを閲覧可能
何か不具合やトラブルがあった際は、ログを確認→元の設定に戻す(リビジョン機能を使う)等の流れで復元できますね。
プラグインのインストール
管理画面から「Simple History」を検索してインストールするか、下のボタンからもダウンロード可能です。プラグインファイルを wp-content/pluginsディレクトリにアップした後、管理画面から有効化してください。
プラグインのインストールにつきましてはこちらで詳しく解説しています。

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使い方
Simple Historyは有効化するだけで、すぐにログの記録が始まります。特別な設定は不要です。基本的な操作はすべて記録されます。
ログの確認方法
ダッシュボードに「Simple History」というメニューが表示されます。ここに直近の操作履歴が一覧で表示されます。
ユーザー名・日時・操作内容を確認できます。
また、上部の「Show search options」から展開する入力欄でログを絞り込むことも可能です。
それぞれ以下の用途で使えます。
Dates | 特定の日付や期間内の操作履歴だけを確認する。 |
Containing words | 「含まれるキーワード」を指定して、操作内容やエラーメッセージをピンポイントで確認する。 |
Log levels | ログの重要度を指定して絞り込む。 |
Message types | ログの種類(投稿更新、ユーザーログイン、プラグインの変更など)を指定して絞り込む。 |
Users | 特定のユーザーによる操作のみを確認する。 |
ログの保存期間と削除方法
Simple Historyの操作ログは60日保存される仕様です。ログが溜まりすぎると、動作が重たくなる懸念がありますが、手動で削除できるのでご安心ください。
「Simple History > Settings」より、以下の画面を開きます。
「Clear log now」ボタンで、操作ログを全削除できます。
WordPressのリビジョンと同様に、ログが溜まりすぎるとサイトのパフォーマンスに影響が出る場合もあります。ログが多い場合は定期的に削除するのがオススメです。

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その他の設定は、特に変更する必要はありませんが、お好みで1ページ内に表示するログの件数などを変更可能です(Items per page)。参考までに各種設定項目を一覧にしておきます。
Show history | 操作履歴を表示する場所の設定(ダッシュボード、管理バー) |
History menu position | 履歴メニューを管理画面のどこに表示するかの設定(メインメニューの上部/下部など) |
Items per page | 1ページ内に表示するログ件数の設定 |
Clear log | ログの手動削除が可能。Premium版で日数指定が可能。 |
Detective mode | $_GETや$_POSTなど、詳細なリクエスト情報を記録。開発者やトラブル調査向け。 |
Experimental features | テスト中の新機能を試すための設定。 |
まとめ
Simple Historyは、WordPressの操作履歴(ログ)を記録してくれるシンプルなプラグインです。
誰が・いつ・何をしたのかを可視化できるので、複数人で運用しているサイトや、トラブルの原因を追いたいときに役立ちます。操作ミスや意図しない変更にすぐ気づけるようになるため、個人サイトでも導入するメリットは十分にあります。
無料で使えるので、気になる方はぜひ試してみてください。
より高度なログ管理を行いたい方は、こんなプラグインもあります。有料プランではメール通知なども可能で、大規模サイト向けです。

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