同じ「記事を書く人」でも、WordPressの「投稿者」は画像をアップロードできて、「寄稿者」はできません。寄稿者に記事を頼んで「画像が入れられないんですが」と言われてから気づく、というのはよくある話です。

WordPressのユーザーには、管理者・編集者・投稿者・寄稿者・購読者の5つの権限グループがあります(マルチサイトでは、さらに上に特権管理者があります)。どの権限で何ができるのかを、テストサイトに5人のユーザーを作って、それぞれの管理画面を並べて確かめました。


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権限グループごとの管理画面の違い

ユーザーを切り替えて、それぞれの管理画面の左のメニューを撮りました。テーマはTCDの「GENESIS」、お問い合わせフォームのプラグイン(Contact Form 7)を入れたサイトです。

権限グループごとの管理画面のメニュー

  • 管理者だけに、「外観」「プラグイン」「ユーザー」「設定」と、テーマの設定(TCDテーマ)が出る
  • 編集者は、記事と固定ページ、コメントまで。サイトの見た目や設定には触れない
  • 投稿者には「固定ページ」がない
  • 寄稿者には「メディア」もない
  • 購読者は「ダッシュボード」と「プロフィール」だけ

「お知らせ」「サービス」のようにテーマが追加した投稿の種類や、「お問い合わせ」のようにプラグインが追加したメニューは、テーマやプラグインの作り方によって見える範囲が変わります。自分のサイトでは、次の章の方法で実際の画面を確かめておくと安心です。

権限グループでできること

WordPressの本体に決められている権限を、テストサイトのWP-CLIで1つずつ書き出して、表にまとめました(◯ができる)。

できること 管理者 編集者 投稿者 寄稿者 購読者
WordPress本体・テーマ・プラグインの更新 ◯ - - - -
テーマ・プラグインのインストールと有効化 ◯ - - - -
設定、外観(メニュー・ウィジェットなど)の変更 ◯ - - - -
ユーザーの追加・編集・削除 ◯ - - - -
インポート・エクスポート ◯ - - - -
ほかの人の投稿の編集・公開・削除 ◯ ◯ - - -
固定ページの作成・編集・公開 ◯ ◯ - - -
カテゴリーの管理、コメントの承認 ◯ ◯ - - -
記事にHTMLやスクリプトをそのまま書く ◯ ◯ - - -
画像などのアップロード ◯ ◯ ◯ - -
自分の投稿の公開、公開後の編集・削除 ◯ ◯ ◯ - -
自分の投稿の下書きを書く ◯ ◯ ◯ ◯ -
ログインと自分のプロフィールの編集 ◯ ◯ ◯ ◯ ◯

参考:Roles and Capabilities – WordPress.org

管理者

サイトのすべてを操作できます。最初にWordPressをインストールしたときのユーザーは管理者です。テーマやプラグインを入れる、ユーザーを増やす、サイトの設定を変える、といった作業は管理者にしかできません。

マルチサイトでは、ネットワーク全体を管理する「特権管理者」が別にいて、各サイトの管理者はプラグインのインストールなどができなくなります。

編集者

記事まわりのことは、ほかの人の記事も含めてすべて任せられます。固定ページの編集、カテゴリーの整理、コメントの承認もできます。サイトの見た目や設定、プラグインには触れません。

編集者は、記事にHTMLやスクリプトをそのまま書けます。投稿者以下が書いたスクリプトは保存のときに取り除かれますが、編集者には取り除かれません。信頼できる人だけに渡す権限です。

投稿者

自分の記事を書いて、自分で公開できます。画像のアップロードもできます。ほかの人の記事や、固定ページは編集できません。

自分が公開した記事は、自分で削除もできます。社内のライターなど、公開まで任せてよい人に向いています。

寄稿者

自分の記事の下書きを書くところまでです。寄稿者が記事を書いた編集画面では、「公開」の代わりに「レビュー待ちとして送信」のボタン(①)が出ます。編集者か管理者が確かめて公開します。

寄稿者の投稿編集画面

画像はアップロードできません。アイキャッチ画像の欄にも「アイキャッチ画像を編集するには、メディアのアップロード権限が必要です。」と表示されます(②)。外部のライターに寄稿者で入ってもらうときは、画像は別の方法で受け取るか、投稿者にするかを先に決めておきます。

公開されたあとの記事は、寄稿者は編集できなくなります。

購読者

ログインして、自分のプロフィールを編集できるだけです。会員だけが読める記事を用意するときなど、「ログインできる読者」として使います。

ユーザーを追加する方法

ユーザーの追加は、管理者だけができます。「ユーザー」→「ユーザーを追加」を開き、ユーザー名とメールアドレスを入れて、「権限グループ」(①)を選びます。

ユーザーを追加する画面

権限グループの初期値は「購読者」です。選び忘れて「ユーザーを追加」(②)を押すと、記事を頼むつもりの人がログインしても何もできない、ということになります。初期値は「設定」→「一般」の「新規ユーザーのデフォルト権限グループ」で変えられます。

追加したユーザーは、「ユーザー」→「ユーザー一覧」の「権限グループ」の列(①)で確かめられます。あとから変えるときは、ユーザーを選んで「権限グループを変更」から選び直します。

ユーザー一覧の権限グループ

TCDテーマでは、ユーザーのプロフィールを記事に表示する設定もあります。

相手の画面で確かめる

権限を決めたら、その人の管理画面がどう見えるかを一度確かめておきます。今回の画面は、プラグイン「User Switching」でユーザーを切り替えて撮りました。パスワードを入れ直さずに、ほかのユーザーとして管理画面を開けて、すぐに管理者に戻れます。

現場での権限の振り分け方

チームの規模や運営の方針で変わりますが、よくある振り分け方は次のとおりです。

権限グループ 渡す相手
管理者 サイトの責任者、制作会社の担当者。できるだけ少なく
編集者 記事の公開を判断する人、サイトのディレクター
投稿者 公開まで任せてよい社内のライター
寄稿者 外部のライター。公開の前に必ず誰かが確かめる
購読者 会員サイトの会員

5つの権限グループで足りないときは、プラグインで細かく変えられます。「寄稿者に画像のアップロードだけ許可する」といった調整ができます。

まとめ

権限に迷ったら、次の3つを順に確かめます。

その人にサイトの設定やプラグインを触らせる必要がありますか。なければ、管理者にはしません。ほかの人の記事を直したり、固定ページを編集したりしますか。しなければ、投稿者か寄稿者です。最後に、その人が書いた記事を、誰も見ないまま公開してよいか。よければ投稿者、確かめたければ寄稿者です。

管理者の数が少ないほど、パスワードを盗まれたときの被害も小さくなります。ログイン画面の守り方は、こちらの記事でまとめています。

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