「カスタマイズを行った記憶がないのにWordPressサイトに不具合が出た」という声をよく聞きます。大量のプラグインを入れている場合、まとめて一気にしばらくたまっていた更新をしてしまうと…PHPのバージョンアップにプラグインが対応していなかったりなんだりで、画面がエラー画面に。という話もよく聞きますね。こういう感じのトラブルは原因がイマイチつかめていないことが一番厄介です。
プラグインをアップデートして再読み込みをした瞬間、「HTTP ERROR 500」が表示されていた時はもう最悪。管理画面にもアクセスできません。ウェブサイト全体がエラー画面一色に。ウェブサイトのオーナーの立場だと絶望的な瞬間です。
もし、プラグイン同士の機能干渉が疑われる場合や、直前にプラグインの設定を変更した時にトラブルが起こったという時は該当するプラグインを無効化することでとりあえず復旧をすることができます。原因となるプラグインを特定できていない時はすべてのプラグインを疑ってかかるので、ひとつずつを無効化していくのも一苦労です。
そこで当記事では、1度にすべてのプラグインを無効化できる方法をご紹介します。また、この方法なら、プラグインが原因のトラブルが発生していて、ウェブサイト・管理画面にアクセスできないという緊急時も対応可能です。いざという時の為、覚えておくと素早い対応がとれるようになるでしょう。
目次
管理画面でプラグインを停止する
管理画面にログインして通常通りに操作できる場合は、管理画面のプラグイン編集画面から一括操作を行うことができます。2ページ以上のプラグインがある場合はそれぞれのページで全部のプラグインを選択、停止を行うようにしましょう。
管理画面にログインできないときはFTPで無効化する
トラブルで管理画面にログインできない場合、プラグインを無効化したい場合は、FTP(※1)を使用します。
レンタルサーバーに備え付けられているFTP機能かPCにFTPソフトをインストールして使用することになります。導入できていない人はこれを機に導入をしてみましょう。
▼FTPソフトについては以下の記事を参考にしてみてください。
無料で使える初心者におすすめのファイル転送FTPソフトをご紹介します。 WordPressでは管理画面から直接画像がアップできたり、テーマの編集なども行えるため、FTPを使用せずにサイト構築を行うことが可能です。なので、WordPressユーザーの中には「FTPって何?」という方もいらっしゃる...
- FTP(※1)
- File Transfer Protocol(ファイル・トランスファー・プロトコル)の略で、日本語では「ファイル転送プロトコル」という意味です。手元にあるPCから遠く離れた場所にあるPC、サーバーにファイルを送り込んだり、その逆に遠く離れた場所にあるPC、サーバーからデータををコピーするための仕組みのことです。
FTPで無効化する方法
プラグインが原因で管理画面にアクセスできない場合、FTPを使うことで、プラグインを無効化することが可能です。こちらでは、FTPを使用したプラグインを無効化する方法を解説します。
FTPソフトでプラグインフォルダを別の名前に変更する
まずは、FTPソフトでWordPressを設置しているサーバーにアクセスします。
WordPressのプラグインフォルダを別の名前に変更することで、プラグインを一括停止できます。
プラグインは/wp-content/plugins/という階層のフォルダに格納されています。このフォルダ名を_pluginsやplugins-tempなどの別のものに変えてください。
フォルダ名が変わって存在が認識されなくなることで、プラグインはすべて強制的に停止されます。
例)
plugins → _plugins
plugins → plugins-temp
特定のプラグインを1つだけ停止する
沢山あるプラグインのうち、1つだけ無効化したい場合は、pluginsの階層内にある各プラグインのフォルダ名をリネームすることで、プラグインを1つだけ強制的に停止できます。
(例)
plugins/wp-multibyte-patch
↓
plugins/wp-multibyte-patch-temp
サイトを確認し、プラグインフォルダを元に戻す
プラグインのディレクトリ名のリネームをしたら、サイトに戻ってみましょう。プラグインが原因の場合、不具合が解消されています。
管理画面の「プラグイン(インストール済みプラグイン)」ページを確認すると、プラグインがエラーにより停止されていることを確認できます。
プラグインが停止されていることを確認したら、FTPソフトなどで先ほど名前を変更したpluginsフォルダを名前を元に戻してください。
先ほど確認したプラグインの一覧画面に戻ると、全てのプラグインが無効化されています。
一つずつ有効化して原因のプラグインを探そう
プラグインを無効化して不具合が直った場合、今度はどのプラグインが原因であったか探ります。
一つずつ有効化→管理画面の表示チェックを繰り返して原因となっていたプラグインを特定しましょう。
トラブルの原因となっているプラグインについては
- 使わない
- プラグインをアップデートする
- プラグイン名やエラーをGoogle検索やSNSで調べて、最新のバージョンで不具合の報告がないか確認する
- PHPのバージョンを下げてみる
- プラグインの開発者に連絡する
などの対応をとることができます。
自動更新機能を確認しよう
何もしていないのに突然不具合が生じたときは、自動更新機能が有効になっている可能性があります。
自動更新機能は常に万全のセキュリティ対策ができるメリットがある一方、エラーの原因特定がしづらくなるデメリットがあります。
もし、サイトが突然閲覧できなくなっても対応できない場合や、あまり更新頻度が高くないサイトを運用している場合、自動更新を止めた方が安心できるでしょう。
WordPressはバージョン5.6以降から、自動更新がデフォルトになりました。 セキュリティ面から見ると嬉しい機能ではある一方で、自動更新するリスクもあるため、事前に仕組みを理解しておくことをおすすめします。 安全にアップデートするには、どのような手順を踏むべきか? 本記事では、...
まとめ
管理画面にアクセスできなくなった。サイトが真っ白になった、アクセスできなくなったという場合は、プラグインのトラブルである可能性が考えられます。そういうケースに遭遇したら今回ご紹介の方法をお試しください。
トラブルの対応は事前にこういう方法で対応をしようといったトラブル対応の準備を整えておくことが大切です。ただでさえ慌ててしまう状況かと思いますので、いざという時の為に今回の方法を保存しておくとよいでしょう。