自社の海外向けWEBサイトを新たにGoogleアナリティクスに反映するときにどのように分類するべきか、少し悩みましたので最終的な判断を含め皆さんにもシェアをさせていただきます。すでに存在する国内向けサイトと同ドメインで類似した国外向けサイトを作る時に参考にしてください。

まず前提としてGoogleアナリティクスにある「アカウント」「プロパティ」「ビュー」という階層を把握しましょう。Googleアナリティクスは管理画面にログインすると分かるように「アカウント」「プロパティ」「ビュー」の3つの階層がある構造になっています。

アカウント Google アナリティクスを使用してプロパティのデータを測定するには、少なくとも1つのGoogleアナリティクスアカウントが必要です。アカウントの上には「組織」という階層がありますが今回は説明を省略しています。
プロパティ アカウントを作ると自動で1つのプロパティが作成されています。プロパティを作ると、データを収集するためのトラッキングコードが生成されます。トラッキングコードには、プロパティから収集したデータを識別する一意のIDが含まれているため、レポート内でデータを簡単に見分けることができます。プロパティを生成したら各サイトのheaderにトラッキングコードを設定する必要があります。
ビュー ビューはプロパティが作られると自動で1つフィルタリングしていないビューが作成されます。ビューを作成すると、そのビューのレポートで作成日以降のデータを確認できるようになります。たとえば1月25日にビューを作成した場合、その日以降に収集されたデータはレポートで参照できますが、1月25日より前に収集されたデータについては参照できません。

参考:Googleアナリティクス ヘルプ

プロパティ?ビュー?どちらの設定で分類するべきか

最初から結論のようになってしまいますが、Googleアナリティクスのマニュアルを読み込んだ結果、国外向けのサイトURLがディレクトリ型か?サブドメイン型か?ということでプロパティを使うかビューを使うか分けることにしました。

ディレクトリ型:xxxxxx.com/en/
サブドメイン型:en.xxxxxx.com

もうひとつ別のパターンでまったくURLが違う場合も考えられるかなと思いますのがその場合もサブドメイン型と一緒の考えかたでいいでしょう。つまりは、サイトドメインが変わる場合とそうでない場合といった感じです。それではそれぞれの設定を実際に行う手順と一緒みていきましょう。

サブドメイン(別ドメイン)で外国語ページが存在する場合はプロパティで分類する。

日本語サイトは「www.ドメイン.co.jp」、英語サイトは「www.ドメイン.us」(まったく別のドメイン)となっている場合や日本語サイトは「ドメイン.com」、英語サイトは「en.ドメイン.com」(サブドメイン)といった場合の話です。

プロパティを分ける(新しいコードを発行)

今回国外向けサイトをつくるにあたって弊社の対応はすべてサブドメイン型(en.ドメイン.comみたいな)であったので新しく制作する全サイトに新しいプロパティを作成しました。


「+プロパティを作成」をクリックして


サイトの設定を入力していきます。プロパティ名は管理しやすいもので良いでしょう。httpとhttpsは間違わないように。


プロパティの設定が完了したら。プロパティを作ることで生成されたトラッキングコードを確認して、サイトのタグ下に設定します。設定してしばらくすると、テストトラフィックを送信というボタンが出現するので、押してみて正しく動作をするか確認してみましょう。

以上で新しく作る国外向けサイトを、新しいプロパティでアクセス解析できるように設定することができました。

ディレクトリで外国語ページが存在する場合はビューで分類する。

日本語サイトの階層の中で他言語用の階層を準備して国外向けサイトとして運用する場合です。この場合は新しいプロパティを作っていないのでトラッキングコードを設置したりする必要がありませんが、同ドメインのアクセス解析がまとまって表示されてしまうので特定階層のデータのみを閲覧しやすいようにビューのフィルタリングをしておきましょう。

ビューの作成

ビューの追加はあらかじめ存在するプロパティがあるので設定する箇所があまりありません。

管理しやすいレポートビューの名前を指定しましょう。

このままではビューは新しく作ることができましたが、もともと存在していたビューのデータと同じデータを取得するものがレポートビューの名前違いで増えただけです。/en/の内容を表示できるレポートビューにするようにフィルターの設定を行います。ここは少し慎重に、フィルタリングを間違うと意図していないアクセスデータを集めることに繋がってしまいます。ビューのメニューからフィルタを選択してフィルタを追加を選択してください。

サイト全体から英語の階層だけのデータを閲覧しやすくする為、フィルタリング設定を行っていきます。管理しやすいフィルタ名を設定しましょう。そしてフィルタの種類を画像を参考に行ってみてください。今回はシンプルに子の階層の情報をしりたい。というだけですので定義済みの方で事足りていますが、細かい設定もカスタムの方で行えますのでGoogleアナリティクスをもっと活用したいという方は勉強してみると面白いと思います。あとは、トラフィックを確認したいサブディレクトリを指定します。

以上で既存サイトのディレクトリ構造に国外向けサイトを作った場合のGoogleアナリティクス分類をすることができました。

まとめ

Googleアナリティクスとても便利な解析ツールですが、正しい数値を取得する為に正しい設定をする必要があります。フィルター設定などは複雑になると拾いたい数字が拾えなくなっていたり、不要な数字を実は拾っていた。ということも起こりうる設定です。今回は弊社の国外向けサイト用に設定する時の方法を参考にご紹介しましたが、アナリティクスのプロパティとビューの設定は複数サイト、様々な用途で解析を行う際に重宝する設定ですので是非一度触ってみることをオススメします。

国内外のサイトをつくるというイメージが湧かない方がおられたら弊社運営サイトのTCD GALLERYを参考にご覧ください。販売をしているWordPressテーマ「STYLY」をそのまま採用したウェブサイトです。「STYLY」には既に国内(日本語)、国外(英語)を切り替え設定できるリンクボタンをテーマのデザインに合わせて用意しております。TCDは今後サイトコンテンツのグローバル化についても機能を拡大していく考えです。

国外へ向けたサイトを展開するにあたっての記事をこちらにも書いています。よろしければご覧ください。