被リンクの獲得はドメインパワーを上げるのに効果的です。ドメインパワーが上がれば、新規投稿した記事が読まれる。いい事ずくめなのです。

しかし、被リンクを獲得することは簡単なことではない為、運に左右される要素もあるといわれます。いわゆる「〇〇砲」といわれるようなバズメディアに取り上げられたりすることを期待しているからか、被リンク先との巡りあわせで一気に伸びる。という風に考えられがちなところもあります。

たしかに、一定のシチュエーションにハマったバズコンテンツによるアクセス集中は非常にメリットが大きいのですが、そこまでコントロールできないものに対して期待して待ち続けるというのはあまりよい対応とはいえません。かといって、内容の薄い(質が低い)自作自演の被リンクは、時にペナルティの対象となることもあります。小手先で被リンク先を増やそうとしても単なるリスクにしかならないこともある。

本稿では、一か八かのバズ狙い、またはペナルティに怯えながら取り組む施策ではなく、着実に被リンクを増やす戦略をとりながら、成長させていく方法を紹介していきます。

関連のサービスサイト(サテライトサイト)を立ち上げる

サテライトサイトという言葉を聞いたことがあるでしょうか。サテライトサイトはメインのWebサイトの関連コンテンツを指すことが多いのですが、「サテライト=衛星」の意味ですので1つのWebサイトの周りに存在するサイトを意味します。

サテライトサイトを作る時に気を付けなければいけないのが、メインサイトの類似コンテンツにならないようにする。ということです。あまりにも似すぎると、それはコピーコンテンツという判断をされかねません。それでは意味がないので、しっかりとメインサイトとは異なるコンテンツになっているのか?を意識して作るようにしましょう。

サテライトサイトが完成したらメインサイトにリンクを貼っていくのですが、バナーなどからリンクをむやみに設定するのではなく、「ユーザーにとって価値があるリンク」を設定する用に意識してください。

メインサイトとは異なる目的を持たせること、ユーザーに異なる価値を提供するサテライトサイトであれば、検索エンジンからも正当な評価が得られます。相乗効果を出せるリンクを多く構築してリンクビルディング戦略としても価値を産むことができるように運用をしていきましょう。

・あくまで被リンクの構築は目的にしないこと。メインサイトとはことなる価値を提供する目的でサテライトサイトを運用する。
・関連サイトである以上、被リンクの効果にも一定の上限値が設けられると考えた方がよい。

1つのサテライトサイトからリンクを貼り続けるのではなく、複数のサテライトを産み出すことでメインサイトの被リンクを増やす方が効果的だと思われます。

自社コーポレートサイトを立ち上げる

メインサイトが自社サービスの紹介がメインのウェブサイトとすると、サービスの運営会社としてのサイトがあって、被リンク関係を築くのは正しい流れだと思います。サテライトサイトとして自信をもって運用できる内容ですので、メインサイトの一部で会社情報を紹介している場合は会社サイトをサテライト化してみるのもよいでしょう。

コーポレートサイトからメインサイトに被リンクを貼る時は以下の2点を意識するとより効果的だと思います。
・自社サービスの紹介コンテンツを作り、サービス詳細としてメインサイトにリンクさせる。
・メインサイトの方で新しいサービスがリリースしたらコーポレートサイトのお知らせでプレスリリースを発表してリンクさせる。

コーポレートサイトを立ち上げる時は、コーポレートサイトの権威性を上げることを忘れてはいけません。

・コーポレートサイトのドメイン、サーバーと被リンクを受けるサービスサイトは分けて運用する。
・企業情報を構造化マークアップを取り入れて、正しく検索エンジンに伝える。
Googleビジネスプロフィールではコーポレートサイトを設定し、サイテーションを高める。

サービスサイトとコーポレートサイトを運用することは、リンクビルディン戦略の中で一番効果的な手法ではないかと思います。

他社サイトからのリンクを計画的に引き込む

他社サイト、まったく別の運用サイトからの被リンクはこれまで紹介してきた被リンクとは違い、コントロールできない要素が多くあります。通常被リンクの獲得は容易ではありませんが、考え方を少し変えると、他社サイトからの被リンクも計画的に増やすことも可能です。

他社サイトからの被リンクを計画的に獲得するには、「どのような企画でコンテンツを作ると他社からの被リンクがついてくるのか」を考え、行動するということです。専門用語ではLinkBait(リンクベイト)と言われる記事ですが、その英語名のとおり、リンクの餌(ベイト)になるようなコンテンツを企画するということです。TCDのように敢えて口を開けているサイトもあったりするので(TCDミュージアム、サイト活用例の紹介など)価値のある被リンクを獲得できそうな企画にはドンドン乗っかっていくというのも一つの戦略としてはありだと思います。

マリンスポーツのサイトを作るのなら、海水浴場、海の家、マリングッズメーカーからリンクを貼ってもらえる記事はどんなものだろう。と考えながらコンテンツを企画するとリンクビルディングにも意味がある動きとなっていくでしょう。

コンテンツの閲覧者がサイトを運営していないと、被リンクを獲得することはできません。ライター、ブロガー、インスタグラマーなどSNSを活用している人に対して、被リンクを意識した企画を作る必要が出てきます。

PRTIMES(https://prtimes.jp/)などのプレスリリース配信サイトに対しては積極的にコンテンツを提供することで安定した被リンクを獲得することができるでしょう。

このように考えると、ただ単に自社コンテンツを育てようと考えるより、他社サイトを巻き込む企画を産み出しながら、コンテンツを拡充する意識を持つ方がで被リンクの獲得、リンクビルディングに対してメリットの大きい運用が可能になるイメージを持っていただけるのではないでしょうか。

ブックマークサイトやSNSをフックにする

国内では「はてなブックマーク」が有名ですが、このようなソーシャルブックマークサイトで日々のランキングが上がっていくと、他のサイトで紹介される機会を得ます。ブックマークサイトを起点とした拡散は拡散を呼び、結果的にナチュラルな被リンクを獲得することが多いようです。

これはTwitterやFacebook、InstagramなどのSNSでも同様です。SNS内で拡散すれば、様々なメディアで取り上げられる機会が増えます。まずは爆発的な拡散を狙って、多くの被リンクを獲得することを目標にしても良いでしょう。

自作自演の被リンクとサテライトサイトの違い

自作自演の被リンクを得るためにサイトを作ることは推奨しません。被リンク対策用のサテライトは構築するだけで、あとは被リンクを貼ってしまえば目的は達成されたことになってしまいます。目的が達成されたサイトはそれ自体の成長も止まり、いわゆる更新されない質の低いサイトになってしまうということです。こうなってしまうと構築当初にあった狙いもあってないようなもの。被リンク目的のブラックなSEO手法と思われても仕方がないでしょう。

サテライトサイトはそのサイト自体においてもユーザーのメリットになる発信をしようと目的をもって運営されているものをいいます。被リンクはもったいないからする。補足説明に必要だからするという感じですね。あくまで目的はこのサイトでユーザーにどんなメリットを与えるかにあります。

数百、数千の被リンクをひっぱることがメインサイトの為になる時代ではありません。高品質なサテライトをつくり、メインサイトでは出会えなかったユーザーと出会いメリットを提供する。サテライトサイトとメインサイトが入れ替わったとしても成立するくらいになってこそ。サテライトサイト運用の価値を表現できるのかなと思います。

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