「X運用に力を入れたいけれど、労力をかける時間がない……」
「ChatGPTを使えばX運用が自動化できるのでは?」と考えたことはありませんか。
結論、ChatGPTとXを連携させれば、自動化させたX運用が可能です。しかし、私自身X運用を自動化することはリスクが伴うため、おすすめできません。
本記事では、ChatGPTのような生成AIを活用して、X運用を自動化させるのをおすすめしない理由をお伝えします。また、ChatGPTを上手く活用してX運用の質を高めるコツやプロンプト例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
ChatGPTを使ってX運用を自動化すること自体は可能
ChatGPTはXのAPI(Application Programming Interface)と連携させれば、自動化が可能です。そもそもAPIとは、ソフトウェア同士をつなぐ役割を担っているインターフェースなので、XのAPIとChatGPTを連携させれば自動化できます。
しかし、ChatGPTはあくまで文章を生成するのみなので、ChatGPTで生成した文章をXで投稿するための外部ツールが必要です。
- MakeやYoomなどの外部ツールでChatGPTと連携
- MakeやYoomなどの外部ツールでXと連携
- ChatGPTでポスト用の文章を生成
- 生成される文章がワンパターンにならないよう構築(トレンドや発信ジャンルなどの組み合わせ)
- MakeやYoomなどの外部ツールで投稿頻度のスケジュール調整
上記ステップでChatGPTのような生成AIを使ってX運用を自動化できるので、運用にかかる労力を削減できます。
ChatGPTを使ってX運用を自動化するのをおすすめしない理由
ChatGPTのような生成AIを使ってX運用を自動化はできますが、正直私はおすすめしていません。なぜなら生成AIを使って自動化させると、以下の問題が発生する可能性があるからです。
- 機械的な動きと判断される可能性が高まる
- セキュリティやプライバシーの保護が甘くなる可能性がある
- 生成AIツール側のエラー発生時にポストできなくなる
- ポストとリプライの温度感に差が生まれやすい
- 思いが込められたポストを生成するのに向いていない
機械的な動きと判断される可能性が高まる
ChatGPTでX運用を自動化させると、機械的な動きと判断されてスパム報告される可能性が高まります。Xでは機械的な動きのあるアカウントに対して、規約違反と判断した場合、凍結して対処しています。
Xアカウントが凍結してしまうと、アカウントの復旧ができなくなるだけでなく、ブランドイメージの低下や機会損失につながるのです。
ChatGPTのような生成AIを使ってX運用を自動化させるのは確かに楽ではありますが、スパムと判断されやすくなるので注意が必要です。また、自動化させると投稿の時間がある程度固定になるので、読み手の「自動化しているのでは?」と思われやすくなるのでおすすめできません。
セキュリティやプライバシーの保護が甘くなる可能性がある
ChatGPTのような生成AIを使ってX運用を自動化させると、セキュリティ対策やプライバシー保護が甘くなる可能性があります。例えばアカウントがハッキングにより乗っ取られると、Xでは一時的なロックや制限をかけます。
自動化しているとXを見る時間も減りがちなので、ロックや制限がかかっているのを視認できなくなるリスクがあるのです。また、ビジネスアカウントとしてX運用していた場合、乗っ取られると顧客情報が閲覧されてしまいます。
顧客とのやり取りだけでなく、個人情報や契約関連のやり取りもしている方にとって、セキュリティ対策が重要な項目となります。しかし、X運用を自動化していると、乗っ取られた原因発覚が遅れる可能性があるため、人の手で管理するのがおすすめです。
生成AIツール側のエラー発生時にポストできなくなる
Xアカウント側のロックや制限だけでなく、生成AI側でエラーが発生するとポストできなくなるのが自動化のデメリットです。X運用を自動化させていると「放っておいてもポストされる」と思いがちです。
しかし、生成AI側でエラーが発生していると、投稿予約していたはずのポストが投稿されなくなります。エラーが原因でポストされない日が続けば続くほど、インプレッションやエンゲージメント数が下がります。
X運用では、ポストも重要な要素になるのでエラーが発生していないか、都度チェックしなければいけません。定期的に各ツールにログインしていればすぐ確認できるものの、一定数ポストを生成してからは放置する方は要注意です。
ポストとリプライの温度感に差が生まれやすい
ChatGPTでXで投稿する文章を生成し、他のユーザーからリプライをもらった際、温度感に差が生まれやすい問題も自動化運用にはあります。
ポストはChatGPTで生成した結果、真面目なテイストの文章を生成し、リプライはアカウントを所持している本人が行っていたとしましょう。ポストは絵文字がないのにリプライでは急に人間味あふれる絵文字を複数回使われたら、どう感じるでしょうか。
極端に差が生まれてしまうと、読み手からすると「ポストとリプライは書き手が違うのでは?」と思われる可能性があるのです。ChatGPTで絵文字付きのポストを生成してもらえば解決するでしょう。
しかし、ChatGPTのような生成AIが「自分の人間性」を把握できるまでは、自分の手で運用していく必要があるのです。いきなり楽をしようとするのではなく、PDCAを回すためにもChatGPTに頼りすぎないX運用をおすすめします。
思いが込められたポストを生成するのに向いていない
ChatGPTでは、Xでポストするための文章を生成してくれる一方で、人間味あふれる文章を生成するのには向いていません。たしかにプロンプト次第では「それっぽい文章」を生成してもらえます。しかし、読み手は「1人の人間」である意識を忘れてはいけないのです。
例えば異性からラブレターをもらって嬉しかった時をイメージしてみてください。後々ラブレターを送ってくれた方と付き合うことになった際、相手から「あの文章、AIで書いてもらったんだ」と言われたらどう思うでしょうか。
ラブレターに「好きです」と書かれていたとしても、AIで書かれた文章だと気づくと愛情が冷めてしまう方もいるでしょう。文章を考える労力を減らせるメリットはあるものの、思いが込められた文章は「あなたにしか」書けないのです。
あなたにしか書けない文章を、Xだけでなくブログでも書いて検索エンジンからの集客力も高めてみませんか。
X運用の労力を削減するChatGPTの上手い使い方
私自身、X運用をChatGPTのような生成AIで自動化することはおすすめしていませんが、労力を削減する使い方があるのも事実です。
特にX運用初心者の方は、運用方針に悩むケースが多いので、以下の項目でChatGPTを活用するのがおすすめです。
アカウント設計の壁打ち
X運用初心者にとって「Xアカウントをどう運用していくか」を考えるところから始まります。ChatGPTでアカウント設計の壁打ち相手として活用してみたところ、以下の回答が得られました。
上記のように、ChatGPTで「駆け出しWebライター」「仕事を獲得したい」と、運用の意向を伝えただけで、何が大切か要点をまとめてくれます。Xのアカウント設計では、まず運用の目的を決め「誰に向けて発信していくのか」など、順番に決めていくとスムーズです。
Xのアカウントを運用し、ビジネスチャンスを掴みたい方は得意なジャンルやスキルがあるでしょう。自分の方向性を入れるだけで、最初に決めたい運用の目的が決めやすくなります。
また、以下の記事ではXのアカウント設計で決めたい項目について触れているので、合わせてご覧ください。

「Xで集客したいけれど、結局何をつぶやくのが良いのかわからない」 「語れる実績がないからX運用やX集客に自信がない……」と悩んでいませんか。 本記事では、主に個人向けアカウントの運用サポートをしている私の経験談をもとに、Xで何をつぶやくのか、迷わず運用するためのコツを解説します。 Xで...
アカウント分析の補助
X運用では、伸びているアカウントや仕事を獲得しているポストなどを参考にし、自分のアカウントに反映していく分析力が重要です。ChatGPTを活用してアカウント分析の補助を依頼すると、参考になる事例イメージや行動ステップなどを提示してくれます。
「駆け出しWebライターとして、参考になるXアカウントをいくつか提示してください」の一文しか入れず、ここまで生成してくれました。「分析すると言われても何を見れば良いかわからない」と悩む方は、参考までにChatGPTに聞いてみてはいかがでしょうか。
フォローされやすいプロフィール文の作成
X運用を通じてビジネスチャンスを掴みたい方は特に、フォローされやすいプロフィール文を用意しなければいけません。
私もXでWebライターの募集をかけたことがあり、応募者のXアカウントを割と細かく見ました。中でもプロフィール文に得意ジャンルや実績が書かれていると、対象者への信頼感が生まれます。
実際ChatGPTでも、プロフィール作成のポイントについて以下の回答がありました。
ChatGPTでもプロフィール文の重要さについて触れているように、依頼者のメリットも考えたプロフィール文が求められているのがわかります。何を書けば良いのか、客観的な意見がもらえるのでプロフィール文に書く内容に悩んだらChatGPTに聞いてみるのも1つの手段です。
ポストの大量作成
ChatGPTを活用すると、X運用で大切なポストを大量に作成してもらえます。また、ChatGPTでは以下のように案件獲得を目的とした発信内容を提案してくれます。
実際、上記の発信内容をもとに、ポストの内容とスケジュールを依頼してみた結果、以下の回答が得られました。
ChatGPTを活用すると、X用のポストを大量に作成してくれるだけでなく、ポストのバランスを考えたうえでカレンダー化できるのです。カレンダー化してもらえると「明日は何を投稿しよう」と悩みにくくなるので、結果的に作業時間を短縮できます。
ChatGPTで生成した内容をGoogleスプレッドシート形式にして管理できるよう、ファイルも提供してくれるので、ぜひ活用してみてください。
X集客のための導線
ChatGPTのような生成AIでは、仕事獲得につながるようなポストを生成してもらえます。X運用を通じてビジネスチャンスを掴みたい方は、お問い合わせの導線を確保しつつ、誘導するようなポストが必要になります。
例えば「お仕事のご相談はDMへ」のような内容をプロフィールに書いておくと、依頼者はどこに連絡すれば良いのか認知できるでしょう。しかし、仕事を受ける余裕があるのかどうかはプロフィールだけでは判断できません。
また、プロフィールだけでは「いつ更新した情報なのか」把握できないため、最新情報はポストで発信するのがおすすめです。ChatGPTのような生成AIでは、ポストの文章を大量に作ってくれるだけでなく、仕事獲得につながるポストを上手い配分で提示します。
ChatGPTを使ってX運用を効率化させるプロンプト例
ChatGPTを使ってX運用を効率化させるには、プロンプトの使い分けが重要です。
チャットコミュニケーションの感覚でChatGPTに指示をするだけで、十分と思える情報を生成してもらえますが、クオリティを高めたい方もいるでしょう。
ここからはX運用に特化して、プロンプト作成における基本的な考え方から解説し、実際のプロンプト例をお伝えします。
プロンプト作成時の基本
ChatGPTを使ってX運用を効率化させるために、クオリティの高い内容を生成してもらうためには、プロンプトを作成していくのがおすすめです。
生成AIを活用するうえで、プロンプトの内容が具体的であればあるほど、生成される情報のクオリティが高まります。「駆け出しWebライターとして、参考になるXアカウントをいくつか提示してください」だけでも十分ですが、思い描いたアカウント設計を形にするためにもプロンプト作成から始めましょう。
具体的には、以下の項目が意識的に入っているかが重要です。
- 誰に向けたアカウントにしたいのか
- どのような内容(形式)を発信していきたいのか
また、どの立場からアドバイスをしてもらいたいのかを指定することで、専門家としての意見が生成されます。以下で紹介するプロンプト例を活用するうえで、自分流にカスタマイズできるよう構築していきましょう。
プロンプト例文
ChatGPTを使ってX運用の質を高めたい場合、以下のプロンプトに情報を具体的に入れ込むのがおすすめです。今回は駆け出しWebライターが仕事を獲得するためのポストを作成するプロンプトを例にお伝えします。
あなたはマーケティングの専門家でX運用のプロです。駆け出しWebライターの私が運用するXアカウントに必要なポストを作成してください。
#目的
Xを通じて仕事を獲得するため
#ターゲット
Webライターの仕事を外注する担当者
#ルール
・ポスト案で提示する文章は140文字以内
・短文で終わらせないよう100文字以上が理想
#出力
・投稿文の本文
・投稿に適した時間帯
【実際の回答】
上記の通り、プロンプトで細かく指定すればするほど、クオリティの高い文章が生成されるのです。実際、プロンプトを意識せずにChatGPTでXのポストで使う文章を生成してもらうと、どれも40文字前後でした。
ChatGPTでは1度の生成だけでなく、ブラッシュアップしてもらえます。また、提示された案をさらに増やしたい場合、プロンプトで生成してもらう案の数を指定すれば大量に生成してくれるのです。
今回お伝えしたプロンプトは、あくまで一例なので自分流にカスタマイズして、オリジナルのプロンプトを作り上げてみてください。
まとめ
本記事では、ChatGPTのような生成AIを使ってX運用を自動化できるのか、その実態をお伝えしました。本記事の内容をまとめると以下の通りです。
私自身、ChatGPTを含めた生成AIを使ってX運用を自動化させるのはおすすめできません。自動化させると機械的な動きになり、アカウントが凍結するリスクや読み手から嫌われる可能性があります。
ただし、ChatGPTを上手く活用すると、X運用で悩む時間を短縮できるので、他の仕事に労力をかけられます。SNSマーケティングと相性が良いWordPressテーマを活用して、集客の窓口を増やしてみませんか。
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