プッシュ通知を導入すれば、WordPressサイトを更新した際、ブラウザにメッセージが送信されます。

プッシュ通知の例

新しい記事を公開したり、サイトに更新があった場合、ユーザーに通知できるので、コンテンツを届けやすくなるメリットがあるんですよね。

というわけで今回は、WordPressサイトにプッシュ通知を導入する方法をご紹介します。

プッシュ通知とは

プッシュ通知とは、アプリやWebサイトがユーザーにリアルタイムでお知らせを送る機能のことです。スマホやPCの画面に「ポンッ」と表示される通知がこれにあたります。

アプリやサイト内でのアクションをメッセージと一緒に購読者に通知できます。ただの記事更新通知だけでなく、過去数日間サイトを訪問していないユーザーにリマインダーとして通知するような使い方もあります。

プッシュ通知の登録に際しては、メールアドレスの登録を促したり、アカウントを発行する必要もありません。なので、一度サイトを訪れたユーザーとの接触を維持していく上では最も気軽かつ簡便な方法です。

ECサイトであれば、新商品の宣伝にも使えますし、いろいろと幅が広がりますね。

iPhone(iOS)のSafariやChromeも、iOS 16.4以降はプッシュ通知に対応しています。ただし、サイトがPWA(プログレッシブウェブアプリ)に対応していることが前提で、ユーザーがサイトをホーム画面に追加し、通知を許可する必要があります。
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プッシュ通知の導入方法

WordPressサイトにプッシュ通知を導入する2つの方法をご紹介します。

  • プラグイン「Push 7」を利用する(国産)
  • プラグイン「OneSignal」を利用する

「OneSignal」に関しては、TCDのPWA(プログレッシブウェブアプリ)機能内に順次搭載予定です。OneSignalのAPIキーを利用して、PWAでプッシュ通知を受け取れるようになります。

プラグイン「Push 7」を利用する

当メディアで過去にご紹介した「Push 7」というプラグイン。国産プラグインで設定も簡単でおすすめだったのですが、2025年4月25日時点で、更新が4年前で止まっておりました。サービス自体は続いているようですので、ご興味ある方は下記記事を参考にご覧ください。

プラグイン「OneSignal」を利用する

海外製ですが、「OneSignal」というプラグインもおすすめです。有効インストール数も多く、高く評価されています。海外製といえど、設定は簡単です。

操作は以下の3ステップです。順番に進めていけば、数十分で終わります。

  1. アカウントの作成
  2. 初期設定(APIキー取得)
  3. プラグイン側の設定

1. アカウントの作成

まずは、OneSignalの公式ページ」を開きましょう。

OneSignal公式ページ

「Get started now」よりアカウント作成画面に移動して、メールアドレスとパスワードを登録します。

メールアドレス登録画面

次の画面でプランを選びます。今回は「Free」を選択すると、登録したアドレスにメールが送信されます。

プラン選択画面

メールを確認してくださいという画面です。

メールの確認画面

お使いのメーラーでメールを確認できたら、「Confirm your account」を押します。

メーラーに届いた確認画面

ブラウザが開きますので、ここから簡単なアンケートに応えていきます。

OneSignalのアカウント作成1

First Name、Last Nameなどを入力して、利用目的、利用予定のチャネルにチェックを入れます。

次の画面では、企業名やサイトURLなどの入力を行います。

OneSignalのアカウント作成2

最後にアプリ or サイト名を入力したら「Create」を押します。

OneSignalのアカウント作成3

ここまででアカウント設定は完了です。

2. 初期設定(APIキー取得)

続いて初期設定です。画面ごとに何を選択し、設定するか参考にしてください。

OneSignalの初期設定1

↑の画面では、「Push & In App」を選びます。

OneSignalの初期設定2

↑の画面では、「Web」を選びます。

OneSignalの初期設定3

↑この画面では、「WordPress Plugin or WordPress Builder」を選んでから「WordPress」を選びます。

続いて下にスクロールします。

OneSignalの初期設定4

↑「2. WordPress Site Setup」でサイト名、サイトURL、サイトのファビコン等を登録できたら、下部の「Push Slide Prompt」をクリックしてください。

購読確認メッセージの登録箇所

「購読確認メッセージ」の表示内容を登録します。赤枠箇所に英語が登録されていますので、日本語に書き換えて右下の「Done」を押せばOKです。プレビューされるのでわかりやすいです。

さらにその下にある「Welcome Notification (Optional)」。

OneSignalのサンキューメッセージの登録箇所

ここでは、購読された方に表示するサンキューメッセージを登録します。赤枠箇所のみを日本語に書き換えておくだけでOKです。

最下部の「5. Advanced Push Settings (Optional)」は、上級者向けなので、スキップしても大丈夫です。

上級者向け設定はスキップしてOK

「Save」を押して保存します。

APIキーが表示されます。

保存できたら、上記画面に「APP ID」と「APP KEY」が表示されます。後で使うので、両方ともコピーしてどこかに保存しておきましょう。コピーできたら、「Finish」を押して完了です。

3. プラグイン側の設定

最後にプラグイン側で設定します。といっても、先ほどのAPIキーをコピペするだけです。

TCDテーマをお使いの方は、TCDテーマに最適化された無料プラグイン「TCD Progressive Web Apps」をご利用いただけます。プラグイン「OneSignal」の設定は不要です。

まずは下記プラグイン「OneSignal」を有効化します。

プラグイン「OneSignal」

プラグイン「OneSignal」

有効化したら、次の箇所から設定画面を開きます。

プラグイン「OneSignal」のキー登録箇所

「APP ID」と「APP KEY」をそれぞれコピペします。

プラグイン「OneSignal」の唯一の設定変更箇所

最後に上記箇所(投稿公開・更新時に通知を自動送信)のみチェックを入れて、最下部の「Save Settings」を押せば設定完了です。

サイトのフロント画面をチェックしてみてください。

プッシュ通知が表示されている例

購読確認メッセージが表示されるはずです。ここで許可したユーザーを対象に、投稿公開時にブラウザから通知が送信されるようになります。

通知が来ない場合は?

通知が来なかったり、サイトを閲覧しても「購読確認メッセージ」が表示されない場合は、デバイス側の設定が影響している可能性があります。プッシュ通知を正しく受け取るためには、いくつかの確認事項があります。プッシュ通知検証時などにご活用ください。

よくあるケースは以下の通り。

  • 通知設定をOFFにしている。
  • 「購読する」を選ばずに閉じた。
  • PWA未対応サイトをスマホで見ている。
  • iOSの場合、PWA対応サイトをホーム画面に追加していない。

通知設定をOFFにしている。

パソコンやスマホ側の通知設定をOFFにしていると、通知は来ません。

特にMac Chromeの場合、通知設定( > システム設定 > 通知)内に「Google Chrome Helper(Alerts)」という設定があるので要注意です。

Mac Chromeの通知設定

通常のGoogle Chromeと別に存在する設定です。こちらも「通知を許可」しておかないとChromeから通知を受け取ることができません。

「購読する」を選ばずに閉じた。

プッシュ通知が表示されている例

「購読しますか?」「通知を受け取りますか?」というような「購読確認メッセージ」を承認せず、閉じてしまった場合は、通知は来ません。また、ブラウザを閉じるか、クッキーを削除するまで再表示されない仕組みになっています。

Chromeの場合は、下記箇所よりデータとクッキーを削除できます。「サイトの設定」をクリックします。

Chromeのクッキー削除箇所

次の画面が開きますので、「データを削除」からデータとクッキーを削除可能です。

データとクッキー削除箇所

クッキーを削除しても、次のような項目がリセットされるだけですので、ご安心ください。

  • ログイン状態
  • フォームなどに入力した内容
  • ネットショップのカートの中身
  • 閲覧状態に基づいて表示される広告

こちらの記事も参考にご覧ください。

PWA未対応サイトをスマホで見ている。

iPhoneやAndroidなどのスマホの場合、サイトがPWA(プログレッシブウェブアプリ)に対応していなければ、プッシュ通知を受け取れません。

iPhoneで、PWA対応サイトをホーム画面に追加していない。

iPhone(iOS)では、以下の条件を満たさないと、プッシュ通知を受け取れません。

  • サイトがPWAに対応していること
  • ユーザーがそのサイトをホーム画面に追加していること

この2つの条件をクリアしてはじめて、iOSでのプッシュ通知が有効になります。

まとめ

WordPressサイトにプッシュ通知を導入する方法をご紹介しました。

ユーザーに新しいコンテンツを届け、再訪を促すのに効果的な施策です。サイトがPWAに対応していれば、スマホにも通知を送れます。モバイルアプリのような体験を実現できるわけです。

弊社テーマ「GRAVITY」は、PWAおよびプッシュ通知機能が標準実装されており、テーマの機能だけでこれらを実現可能です。

WordPressテーマ「GRAVITY」
       
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その他のTCDテーマで、PWA化やプッシュ通知を可能にしたい場合は、こちらのプラグインをご利用ください。TCDテーマをご利用中の方は、みなさま無料でお使いいただけます。