本や漫画が好きな人なら、読み終わって部屋の本棚に収めた本が何百冊、何千冊と貯まって困っている方が少なくないと思います。あふれた本を処分するには、古本屋さんに引き取ってもらうか、廃棄物処理業者に御願いするか、図書館や施設に寄付するか、などが従来のやり方でした。

けれども、最近では本を「断捨離」あるいは「終活」する有力な方法として、本を裁断してスキャナーでPDFなどのデジタル書類に変換して保存するという「自炊」をする人が増えてきました。これだと、従来の断捨離とは違って、紙の本を処分したあとも、自分のPC、タブレット、スマホやクラウドにデジタルデータの形で蔵書を残しておけるので、末永く大切な書籍を活用することができます。

本記事では、筆者の経験をもとに、本を裁断するところから始まり、スキャナーを使ってPDFを作成、OCR処理を行い、PDF書類の作成、電子書籍リーダーによる読み取りと編集、手書きツールによる書き込みに至るまで、デジタル書籍「自炊」の全過程をわかりやすく説明したいと思います。特に、スキャンして作ったPDFデータをどんな電子書籍アプリや電子書籍端末で読むのがいいかを詳しく紹介します。

本の裁断と自炊

自分の本から電子書籍をつくるには、まず本をすべて裁断して1ページずつバラバラにする必要があります。理由は、スキャンする必要があるからです。

裁断の方法としては、市販の裁断機を買うかレンタルするかして、自分で裁断する方法、専門の業者に依頼して裁断してもらう方法のいずれかがあります。

筆者もかつて、退職する前に裁断機を研究室に置いて、大量の書籍を裁断したことがあります。これだと、1回に40枚くらいのペースで裁断することになり、かなりの手間がかかりました。高性能の裁断機であれば、一度に100枚以上をきれいに裁断することができますが、サイズが大きく、値段もかなりかかるのがネックです。本を自分で裁断する方法については、いろいろなサイトで詳しい解説がなされています。次の2つのサイトは特に詳しいので参考になると思います。

参考:
ScanSnap iX1500じっくりレビュー 裁断・スキャン・PDF作成までの自炊の流れ
【最強の本の自炊方法まとめ】本を電子化するための具体的な手順をお伝えする

本の裁断を代行してくれる業者(自炊支援ショップ)は、ネットや実店舗を合わせてたくさんあります。1冊あたりの裁断料金は、平均して80円から300円の範囲内になります。単に裁断するだけではなく、PDFの形に変換してくれるサービスもあります。コストと目的に合わせて依頼するといいでしょう。自炊代行サービスの例をいくつかあげておきます。

業者名 サービスの特徴 料金
BOOKSCAN 本を送ると、電子化してくれる。PDFまたはDVDで納品。Webのアプリ上に本棚。 1冊110円(税込)(350ページ以内)
未来BOOK 本を送ると、電子化してくれる。高品質に対応。 1冊88円(税込)から
kinko’s お店に本を持ち込むと、書籍を裁断してくれる。 1冊220円(税込)から

スキャナーによるPDF作成

裁断した本を自分で電子化するのは簡単です。Fujitsuの ScanSnapという優れたスキャナが低価格で提供されているからです。自分で本を自炊する人のほとんどは、ScanSnapを使って電子化しています。

ScanSnapはコンパクトなドキュメントスキャナーです。このうち、自炊に適したモデルは、iX1600、iX1400、iX1500、iX500の4機種です。最新機種はiX1600で、タッチパネル搭載の高速スキャンモデルです。現状ではフラッグシップ機種といっていいでしょう。これから大量の書籍を快適に自炊したいと考えている方には最適の製品です。タッチパネルやWi-Fi接続が不要という方なら、廉価版のiX1400でも十分です。iX500は2015年発売のScanSnapフラッグシップ初代機といってもいいすぐれたスキャナーです。最新の統合管理ソフトウェアScanSnap Homeがサポートしているので、いまでも現役で使うことができます。筆者もiX500をいまだに愛用しています。

スキャン設定

ScanSnapには、ScanSnap Homeというソフトウェアがついていて、最初にこのソフトで自炊用の設定をします。自炊に最適な設定は以下の通りです。

ScanSnap Homeの画面は、タッチパネル付きモデルではタッチパネルで操作できます。タッチパネルのないモデルの場合は、PCのScanSnap Homeソフトを起動して操作します。初期画面は下の通りです。

自炊スキャンに必要な設定は、画面右上の「プロファイル編集」で行います。

これを開くと、次のような「プロファイル編集」画面が現れます。

ここでスキャンの文書の細かい指定をします。

  1. カラーモード:「自動」「カラー」「グレー」「白黒」の中から1つを指定します。
  2. 読み取り面:「両面」「片面」のいずれかを指定します。本の場合は両面を指定します。
  3. 画質:自炊の場合は、なるべくもとの本に近い高画質を選びます。「スーパーファイン」か「エクセレント」が望ましいでしょう。エクセレントを指定すると、スキャンの速度がかなり落ちます。
  4. 向き:普通は「「回転しない」または「自動」を指定します。自動にしておくと、たまに回転したページが出てくることもあるので注意が必要です。
  5. ファイル形式:PDFまたはJPEGを指定します。
  6. ファイル名:デフォルトは[スキャン日付].pdfです
  7. フィード:「継続スキャン」を設定すると、原稿を複数回に分けてスキャンするモードになります。ページ数の大きな書籍の場合には、この設定をすることによって、一度に30枚程度ずつに分けてスキャンを続けて行うことによって、最後に1つのPDFファイルが出力されます。自炊では、この設定をしておくことが重要です。

「オプション」と「詳細設定」ボタンを押すと、スキャンについての追加設定をすることができます。

次の画面は「PDFオプション」のメニューです。スキャンのあと、検索可能な文書にするためのOCR処理を施すかどうかを指定します。電子書籍の大きなメリットの一つは、キーワード検索ができるということです。OCR処理には時間がかかりますが、ぜひこの処理を行なっておきたいものです。

「詳細設定」もチェックしておきましょう。4つタブがありますが、4つ目の「ファイルサイズ」については、圧縮率を選択することができます。スキャン画質を最高にするには、「低い(ファイルサイズ:大)を選んでおくといいでしょう。

スキャン設定が終わったら、裁断したページを1回あたり30〜40枚くらいセットし、Scanボタンを押します。「継続スキャン」を設定しておけば、1回のスキャンが終わると、次のページに入れ替えて、そのままScanボタンを押すだけで、次のスキャンを実行してくれます。400ページの本だったら、大体10回くらいのスキャンを繰り返すことで、本1冊のPDFファイル1個が作成されることになります。時間にして、5分〜10分の作業で終わります。

OCR処理の方法

PDFができたら、それで電子書籍の作成が終わりではもったいないです。電子書籍の大きな利点の一つは、文書に含まれる情報をキーワード検索できることです。市販の電子書籍はすべて、検索可能なようにOCR処理が施されています。これが、電子書籍の人気の理由でもあります。

自炊でも、スキャンしてできたPDFファイルにOCR処理を施せば、検索可能な文書にすることができます。スキャナーで読み込んだPDFは通常は画像データですが、OCRをかけると、PDF内で全文検索が可能なPDFファイルに変換されます。さいわい、ScanSnapには高性能のOCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)ソフトが無料で添付されています。ABBYY FineReader for ScanSnapというソフトです。

スキャンが終わると、下のような画面が表示されますから、この中から「ABBY Scan to Searchable PDF」のアイコンを選択して、OCRの処理を開始します。OCRには非常に長い時間がかかりますので、他の作業をしながら、じっくりと完成を待ちましょう。

Abbyy Scan to Searchable PDFは無料アプリなので手軽に利用できますが、OCR処理にかかる時間が極端に遅いのが欠点です。もっと高速に、かつ高精度にOCR処理を施したい場合には、Adobe Acrobat Proを使うのがベストです。ただし、サブスクで月額料金が2,000円もするので、一般のユーザーには手が届きにくい価格です。Acrobat Proの代替アプリとして、一番のおすすめは、PDF Expertというアプリです。これはウクライナの世界的企業が開発している総合PDF編集アプリで、Acrobat Proとほぼ同等の多機能ソフトです。価格は、月額約400円で割安になっています。OCR処理にスピードを求める方には、Acrobat ProかPDF Expertがおすすめです。

おすすめの電子書籍リーダーアプリ

スキャンによってPDFができれば、通常のPDFリーダー(ビューワ)で本を閲覧することはできます。けれども、通常のPDFリーダーは、ページ送りがタテ送りしかなく、辞書機能や検索機能も付いていないものがほとんどです。電子書籍並みの機能を求めるなら、やはり電子書籍専用のリーダーアプリを使うのがベストでしょう。以下では、PDFを快適に読むのに適したリーダーアプリをいくつか紹介したいと思います。ただし、どれも一長一短なので、適材適所で最適なツールを使い分けるのが賢くまた楽しい使い方と言えるかもしれません。

KindleとiBook

KindleとiBookといえば、市販の電子書籍サービスとして双璧と言ってもいい存在です。両方とも、自炊したPDFファイルを読み込むことができます。ただし、両者のPDFファイルに対する姿勢は大きく異なります。Kindleは専用端末にPDFを読み込んで、移動中や入浴中での読書に供することを主眼にしているように思われます。電子書籍の大きなメリットであるハイライト、検索、辞書機能などが使えない仕様になっているからです。これに対し、iBookはiPad端末と一緒に使うと、辞書機能、テキスト検索、ハイライト、書き込みなどが自由にできるようになっています。電子書籍のメリットをフルに享受することができます。

Kindle

Kindleには「ライブラリー」という名前のクラウドがあって、全端末に電子書籍を配信するには、このライブラリーにPDFファイルを送信する必要があります。ライブラリーにPDFを送信するには、「Send to Kindle」というツールを使います。デバイスに応じてさまざまなSend to Kindleが用意されていますが、いちばん手軽で高機能なのは、最近提供を始めたばかりの「ウェブ版Send to Kindle」です。従来の方法だと最大50MBまでしか送れなかったのですが、この方法だと200MBまでのファイルを送ることができます。PDFの場合、数百ページの本だと100MBを超える容量になることも少なくないので、200MBの上限は助かります。サポートしているファイル形式は次のとおりです。

  • Microsoft Word(.DOC、.DOCX)
  • HTML(.HTML、.HTM)
  • RTF(.RTF)
  • Text(.TXT)
  • JPEG(.JPEG、.JPG)
  • GIF(.GIF)
  • PNG(.PNG)
  • BMP(.BMP)
  • PDF(.PDF)
  • EPUB(.EPUB)

手順は、次のURLにアクセスし、送信フォームにPC内のPDFファイルをドラッグ&ドロップするだけです。

>> ウェブ版Send to Kindleのページ

ファイルを追加したら、「送信」ボタンを押します。その際、「ライブラリに追加する」の設定をONにしておかないと、クラウドにアップされないので、注意が必要です。

ファイル容量が稀に200MBを超えてしまうこともありますが、その場合は、Chromeブラウザの印刷機能を使ってPDFを複数のページに分割するという裏技があります。手順は簡単です。まず、PC内のPDFファイルをChromeブラウザの新規ページにドラッグ&ドロップします。そのあと、印刷ボタンを押して、ページ数を例えば1-200のように指定し、保存先をPDFに指定します。これで本の前半部がPDFで保存されます。それが終わったら、同じようにして、ページ数を201-400のように後半部に指定して保存すれば、後半部分のPDFができあがります。これなら、ウェブ版Send to Kindleでも送ることができますね。

KindleにPDFファイルを送って読むことのメリットは二つあります。一つ目は、市販のKindle本と一緒にライブラリーを作ることができるという点です。ふだん、Kindleで電子書籍を購入しているという人は多いと思います。筆者もKindle本の愛読者で、多数のKindle本をライブラリーに入れて持ち歩いています。自炊したPDFをこれと同じライブラリーに入れておければ、蔵書の管理が楽になるでしょう。二つ目は、Kindle専用端末に入れることによって、軽くて目に優しい端末で快適な読書を楽しむことができるという点です。高い防水機能を備えているので、お風呂の中で、ゆっくりと読書にひたることもできます。

iBook

Kindleが自炊本に対してどちらかというと最小限の対応しかしていないのに対し、AppleのiBookは、読み込んだPDFを市販の電子書籍並みの多機能な電子本にしてくれる手厚いサービスを提供しています。ただし、フルに活用するには、iPadとApple Pencilが必要になります。

iBookにPDFファイルを読み込むには、Mac PC、iPad、iPhoneのいずれかを使います。ここでは、iPadの場合について説明します。

「ファイル」アプリを開いて、目的のPDFファイルを表示させます。すると、下のような画面になるので、画面上の①「共有」ボタンを押し、「iBook」アプリのアイコンを探します。もしなければ、右の(…)ボタン②をタップすると、関連アプリのリストが表示されますから、この中でiBookのアイコン③を選んでタップします。これだけで、指定したPDFファイルをiBookのライブラリ(クラウド)に読み込むことができます。Kindleとは違って、200MB以上のファイルでも読み込むことができます。筆者が試したところでは、480MBという大きなサイズのフルカラー文書ファイルでも、問題なく読み込むことができました。これなら、ファイルを分割するといった手間も省けますね。

下の画像は『メディアコミュニケーションの理論』(水野博介著)という本のPDFファイルをiBookに読み込んだところです。画面の上にメニューが並んでいます。手書きツール、検索窓、しおりなどを選ぶことができます。ペンのアイコンをタップすると、画面下に手書きツールのメニューが表示されます。Apple Pencilがあれば、メモアプリなど他のApple標準アプリと同じように、本のどこにでもペンで書き込んだり、文章にハイライトを入れることなどができます。まさに、電子書籍ならではの使い心地が満喫できます。

OCRを施したPDFであれば、本文のテキスト検索も自由に行うことができます。画面右上の眼鏡アイコンをクリックして、検索ワードを入れます。試しに、筆者(三上)の名前を入れて検索してみたところ、なんと9カ所も検索されました。これはうれしい驚きです。このように、スキャンしたあとでOCRにかけておくことで、一般の市販電子書籍と同じように、検索可能な文書としてiBookに認識してもらうことができるのです。

i文庫HDとSideBooks

横書きのPDF文書を読むならば、KindleかiBookで十分ですが、新書や文庫に多い縦書きの文書を快適に読むためには、右⇒左開きのページ送りができる電子書籍リーダーアプリがあると、読みやすくて便利です。これを実現しているアプリというと、i文庫HDとSideBoosがあります。どちらもタブレット向きのアプリです。

アプリにPDFファイルを読み込み、画面右上の「設定」ボタンをタップすると、各種設定を行うことができます。通常は左から右にめくる「左開き」に設定されていますが、縦書きの本で右から左に「右開き」でページをめくるには、「右開き」のボタンをタップすればいいのです。これで、紙の本と同じように、右から左にページがめくれるようになり、縦書きの本がぐっと読みやすくなります。文庫、新書、マンガの読者には必携の機能といえるかもしれません。

i文庫HDとSideBooksaアプリには、もう一つ便利な機能があります。それは、読み込んだ文書の余白が大きすぎて、文字が小さくなって読みにくい場合に、余白を狭くできる機能です。文庫などで余白が大きすぎるときには、本を読みやすくできるので便利です。

Goodnotes5とPDF Expert

最後に、iBookが使えない環境にあるとき、手書きの書き込みもできるアプリをお望みの場合には、Goodnotes5かPDF Expertがおすすめです。

Goodnotes5

Goodnotes5は手書き専門アプリとして定評のあるツールですが、PDFリーダーアプリとしても、多機能ですぐれた性能をもっています。PDFファイルを読み込むと、画面の上にメニューが並んでいます。書き込み用のペン、消しゴム、マーカーなどを指定すれば、思い通りの書き込みをすることができます。画像を挿入することもできます。

とくに有用なのは、「マーカー」を使うときに、「直線で書く」を指定しておけば、文章に書き込むマーカーをまっすぐな直線に自動修正してくれることです。とかくゆがみがちな手書きマーカーですが、この機能のおかげで、見た目もきれいな書き込みになってくれます。もちろん、OCR文書であれば、iBookと同じように、文書内検索をすることが可能です。

もう一つ、とても便利な機能として、手書き文字の活字変換入力機能があります。これは、iBookにもない高度な機能で、本の余白部分にタッチペンで文字を書き込むと、自動的に文字を認識して、活字に変換してくれるものです。変換精度もかなり高いようです。

PDF Expert

同じく、PDFに手書き文字やテキストを書き込んだり、マーカーでハイライトをつけたりするのに適したアプリとして、PDF Expertを紹介しておきます。このアプリを開発したReaddleという会社は、ウクライナのソフトウェア開発企業です。メーラーアプリのSpark、カレンダーアプリのCalendarsなど、人気のアプリを次々と開発する、世界的な企業です。ロシアからの侵攻による影響を受けることなく、平常通りの操業を続けています。

PDF Expertは、Adobe Acrobatと同じような高度のPDF編集機能を持っていますが、PDFリーダーとしても、多機能な能力を備えています。画面上のメニューは、「注釈」「PDFを編集」「記入と署名」という3つのタブに分かれています。注釈は、他のPDFリーダーアプリと同じように、ペンでの書き込み、マーカーでのハイライト、図形の挿入などをする部分です。Goodnotes5と同じように、手書きテキスト変換で余白部分に活字を入れることもできます。

この他に、「PDFを編集」「記入と署名」のメニューを選択すれば、本文テキストを編集したり、リンクをつけたり、署名や日付を入れたりすることもできます。

おわりに

結論として、どのツールを使えば、もっとも快適な電子書籍の読書ができるかを簡単にまとめておきたいと思います。

横書きの書籍であれば、iBookアプリが電子書籍にふさわしい多くの魅力的な機能を備えているので、一番のおすすめと言えるでしょう。大容量のファイルでもストレスなくアプリのライブラリに読み込めるのは非常に便利です。

縦書きの書籍で、右開きのページ送りができるアプリがいい方には、i文庫HDかSideBookが最適でしょう。テキストの画質も他のアプリに比べて優っているように思われます。余白を詰めて字を大きく表示して読む設定もありますから、視力の悪い人にも向いているかもしれません。

電子書籍にハイライト、注釈、手書きのコメントなどを書き込みたい方には、Goodnotes5やPDF Expertが最適かと思います。

できるだけ軽い端末で、電車の中で片手に持って読むとか、お風呂に浸かりながら、ゆっくりと読書を楽しみたい方には、Kindle Paperwhiteが適しているでしょう。ブルーライトカットやペーパーホワイトの画面なので、目にも優しい設定で長時間の読書に適した仕様になっています。

このように、本記事で紹介した電子書籍アプリやツールは、どれも優れた機能を備えており、優劣を付け難いものがあります。用途に応じて、賢く使い分けるのが正解かもしれません。PDFファイルのいい点は、複数の端末に何冊でも同じ本を保存しておけることです。自分の気に入った複数の電子書籍アプリのライブラリーに、それぞれの端末で読みたい本を好きなだけ分散して保存しておき、TPOに応じて最適のアプリで読むというのは、紙の書籍ではできない贅沢な読書環境と言えるのではないでしょうか。