MacでPHPを動作できるローカル環境を構築するなら「MAMP」が便利です。

本来、Web開発を行う際には、必要なソフトウェアを別々にインストールしなければいけません。MAMPを利用すれば、それらを一括インストール・管理できるので、非常に簡単なんですね。

当記事では、MAMPを使ってPHPの動作環境を構築する手順についてご紹介します。

ただし、WordPressの制作環境を構築するなら、Local(旧Local by Flywheel)の方が簡単ですので、以下の記事を参考に使ってみてください。

MAMPとは?

MAMPは、MacにApache(サーバー)、MySQL(データベース)、PHP(プログラミング言語)の環境をインストールできるアプリケーションです。この名称の由来は、これらの頭文字からきているんですね。

このアプリケーションを利用すれば、手軽にPHPを動作できる本番同様の環境を構築できます。そのため、PHPを使った開発や学習に広く使われています。

なお、WindowsやLinuxには、MAMPと似たApache、MySQL、PHPが使えるXAMPP(ザンプ)というアプリケーションもあります。XAMPPについては以下の記事をご覧ください。

MAMPのインストール手順

それでは、MAMPのダウンロード〜インストールまでの手順を順番にご紹介します。

  1. MAMPのダウンロード
  2. MAMPのインストール
  3. MAMP PROのアンインストール

MAMPのダウンロード

まずは、以下のリンクからダウンロードサイトにアクセスします。

MAMP&MAMP PROのダウンロードサイト

アクセスしたら以下の画面が表示されるので、お使いのMacに応じて左右どちらかをクリックしてください。(M1 Macを利用している方は右側)

MAMPダウンロードサイト

以下の画面が表示されればダウンロード完了です。

MAMPのダウンロード完了画面

MAMPのインストール

次にMAMPのインストールを行います。ダウンロードしたファイルをクリックしてインストーラを起動しましょう。(インストーラのファイル名は「MAMP_MAMP_PRO_6.8-M1-arm.pkg」のような形式となっています)

起動すると「はじめに」の画面が表示されますので「続ける」を選択します。

mampのインストーラ操作(はじめに)

「大切な情報」の画面が表示されますので「続ける」を選択します。

mampのインストーラ画面(大切な情報)

「使用許諾契約」の画面が表示されますので「続ける」を選択します。

MAMPインストーラの画面(使用許諾契約)

ポップアップ表示されるので「同意する」を選択します。

MAMPインストーラ(使用許諾契約の同意)

「インストールの種類」の画面が表示されますので「インストール」を選択します。

MAMPインストーラの画面(インストールの種類)

パスワードが求められるので、macのパスワードを入力してください。(または生体認証)

入力後にインストールが開始されます。「インストールが完了しました。」と表示されればインストール完了です。「閉じる」を選択してください。

MAMPのインストール完了

最後にインストーラーをゴミ箱に入れるかどうか聞かれるので、「ゴミ箱に入れる」を選択してください。

MAMPインストーラをゴミ箱に入れる

これでMAMPのインストールが完了です。

MAMP PROのアンインストール

MAMPは、無料版のインストールと同時に「MAMP PRO(有料版)」も別途ダウンロードされます。無料版のみ利用する場合、「MAMP PRO」は不要なため、アンインストールしておきましょう。

Finderから「アプリケーション」を開き、「MAMP PRO」を右クリックした後、「パッケージの内容を表示」をクリックします。

MAMP PROのパッケージを開く

パッケージの中の「Contents」フォルダをクリックします。

MAMP PROのContentsを開く

「MacOS」フォルダをクリックします。

MacOSフォルダを選択

「MAMP PRO Uninstaller」をクリックして起動します。

MAMP PRO Uninstallerをクリック

以下のポップアップが表示されるので「Uninstall」をクリックします。

MAMP PROのアンインストールの実行

パスワードを求められるので、Macのパスワードを入力してください。

その後以下の画面が表示されれば、アインストール完了ですので、「OK」を押してウィンドウを閉じてください。

MAMP PROのアンインストール完了

MAMPの初期設定

MAMPを利用する上で、最低限やっておきたい初期設定についてご紹介します。

  • 初期ページの確認
  • 広告の非表示
  • ポート番号の変更

初期ページの確認

MAMPを起動して、初期ページにアクセスできるか確認しましょう。

アプリケーションから「MAMP」を探して起動してください。Launchpadで「mamp」と検索すれば出てくるはずです。

LaunchpadからMAMPを探す

起動すると以下の画面が表示されますので、右上の「Start」を押してサーバーを起動させましょう。

MAMPを起動

少し時間がたつとブラウザで新しいページ(http://localhost:8888/MAMP/?language=English)を開きます。開かない場合は、「Webstart」を押してください。

こちらがMAMPの初期ページになります。ヘッダーの「My Website」をクリックしてください。

MAMPの初期ページ

以下のページ(http://localhost:8888/)が正常に表示されていればOKです。

MAMPのインデックスページ

広告の非表示

MAMPの無料版を使っている場合、アプリケーションを起動する度に広告が表示されます。

こちらが煩わしいと感じる方は、広告下部の「Show this window when starting application」のチェックボックスを外してから、左上の「×」を押してウィンドウを閉じてください。

MAMP PROの広告

これで広告が表示されなくなります。

ポート番号の変更

現在、初期設定のWebサイトのURLは「http://localhost:8888/」となっているはずです。こちらをポート番号無しのURL(http://localhost/)でアクセスできるように設定を変更しましょう。

MAMPの「Preferences」をクリックして、設定を開きます。

MAMPのPreferencesをクリック

「General」のタブを開きますので、「Ports」をクリックします。

Portsを選択

各種ポート番号が「8888」となっているので、「80 & 3306」をクリックしてください。

Ports設定の変更

すると、Apache PortとNginx Portに80、MySQL Portに3306が入ります。そのまま「OK」を押してください。

Portsを80&3306に変更

サーバーが再起動して、初期ページ(http://localhost/MAMP/?language=English)にアクセスできたらOKです。(8888が付いてないURL)

もし、以下のようなエラーメッセージが出たら、他の起動中のアプリケーションと干渉している可能性があるので、すべて停止した後、動作をご確認ください。

Apache couldn’t be started. Please check your MAMP installation and configuration.

筆者の場合は、Local(旧Local by Flywheel)が起動中のままだったことが原因でした。最悪「MAMP default」を押してポート番号をもとに戻してご利用ください。(URLからポート番号を省くのは必須ではないので)

MAMPの基本操作

初期設定ができましたので、操作画面の見方や簡単な使い方について紹介します。

MAMPの設定画面

Preferences MAMPの詳細な設定を行う
Start / Stop サーバーの起動・停止を行う
WebStart 初期ページにアクセス
Document root ドキュメントルートの場所(Preferences > Serverで変更可)
Web server Apache か Nginxか選ぶ
PHP version PHPバージョンを選択

基本的には「Start」と「Stop」でサーバーの起動・停止をコントロールできます。編集したいPHPファイルがあれば、ドキュメントルート内に設置することで、反映できるので、試してみてください。

まとめ

今回は、MAMPを使って、ローカル環境を構築する方法についてご紹介しました。PHPの開発や学習に利用できる環境を簡単につくれる点が非常に便利です。

もちろん、MAMPでもWordPressの開発環境を構築できますが、そちらに関しては「Local(旧Local by Flywheel)」が非常に簡単なので、Localを利用することをおすすめします。