Localで新しいWordPressサイトを1つ作るのに、入力するのはサイト名とユーザー名、パスワードの3つだけです。あとは「Continue」を3回押し、「Add Site」を押せば、自分のパソコンの中でWordPressが動き始めます。

サーバーやドメインの契約はいりません。テーマやプラグインを試す、本番サイトを触る前に動きを確かめる。そんなときの作業場所として、TCDでもLocalを使っています。


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ローカル環境とは

ローカル環境とは、自分のパソコンの中だけで動くWebサイトの環境のことです。インターネット上に公開しているサイト(本番環境)とは切り離されているので、ほかの人に見られることも、操作されることもありません。

ソフトウェアやWebサイトを作るときは、まずローカル環境で動きを確かめてから本番に反映するのが一般的です。公開中のサイトを修正するときも、データをローカル環境にコピーして試してから、本番に手を入れます。

ローカル環境のメリット

  • 本番サイトに影響が出ないので、思いきって色々試せる
  • インターネットにつながっていなくても作業できる
  • 外部に公開されていないため、安全に検証できる
  • サーバーやドメインの契約がいらない
  • サーバーの混雑や障害に左右されない

こんな場面で使います

  • テーマやプラグインを入れる前に、表示や動作を確かめる
  • WordPressやPHPのバージョンを上げる前に、不具合が出ないか試す
  • 公開中のサイトをコピーして、デザインの修正を試す
  • 何もしていない初期状態のWordPressを、比較用に用意しておく

Localで作れるのは、自分でサーバーに設置して使う「WordPress.org」のサイトです。WordPress.comとの違いは、こちらの記事で解説しています。

Localとは

Localのトップページ

Localは、WordPressのローカル環境をかんたんに作れる無料のアプリです。以前は「Local by Flywheel」という名前で、今はWP Engineが開発しています。Mac、Windows、Linuxで使えます。

参考:Local

ローカル環境を作るツールとしては、XAMPPやMAMPも有名です。ただ、どちらもデータベースを作ったり、WordPressを設置したりする手順を自分で進める必要があります。Localはそこまでを自動でやってくれるので、環境づくりではなく、確かめたい作業そのものに時間を使えます。

XAMPPとMAMPの使い方は、こちらの記事にまとめています。

Localでできること

機能 内容
サイトの作成 サイト名を入れるだけで、WordPressが入った環境ができる。サイトはいくつでも作れる
環境の切り替え PHPのバージョン、Webサーバー(nginx/Apache)をサイトごとに選べる
ワンクリックログイン パスワードを入れずに、ボタン1つで管理画面を開ける
Mailpit サイトから送られたメールを外に出さずに受け止めて、中身を確認できる
Live Links ローカルのサイトを、一時的なURLでほかの人に見せられる
Backups Google DriveやDropboxにサイトのバックアップを保存できる

Localでローカル環境を作る手順

1. Localをダウンロードしてインストールする

Localの公式サイトを開き、「DOWNLOAD FOR FREE」を押します。使っているOSを選ぶと、インストーラーがダウンロードされます。

インストールせずに、ちょっと試すだけなら、ブラウザだけでWordPressが動く公式ツール「WordPress Playground」も使えます。

Macなら、ダウンロードしたファイルを開いて、Localのアイコンを「アプリケーション」フォルダに入れます。Windowsなら、インストーラーを起動して画面の案内に沿って進めます。

2. 新しいサイトを作る

Localを起動したら、左下の「+」を押します。「Create a new site」(①)を選んで、「Continue」(②)を押します。

Create a new siteを選ぶ

「Create from a Blueprint」は、よく使うテーマやプラグインを入れた状態のサイトを、ひな形(Blueprint)から作る方法です。ひな形は、作ったサイトの「…」メニューから保存できます。

3. サイト名を入れる

サイト名(①)を入れて、「Continue」(②)を押します。ここでは「test」としました。

サイト名を入れる

サイト名がそのままドメインになり、「test.local」でサイトが開けるようになります。ドメインやサイトのフォルダを変えたいときは、「Advanced options」を開いて設定します。

4. 環境を選ぶ

PHPやデータベースのバージョンを選ぶ画面です。特にこだわりがなければ、「Preferred」(①)のまま「Continue」(②)を押します。

Preferredを選ぶ

Preferredを選ぶと、PHP 8.2.29、nginx、MySQL 8.4.0の組み合わせになりました。本番のサーバーとPHPのバージョンをそろえたいときは、「Custom」を選んで、PHP、Webサーバー、データベースをそれぞれ指定します。

5. WordPressのユーザーを作る

WordPressの管理画面にログインするためのユーザー名、パスワード、メールアドレス(①)を入れて、「Add Site」(②)を押します。

WordPressのユーザー名とパスワードを入れる

メールアドレスは、はじめから「dev-email@wpengine.local」が入っています。ローカルのサイトからはメールが外に送られないので、そのままで問題ありません。

Macでは、このあとパソコンのパスワードを聞かれることがあります。「test.local」でサイトを開けるように、パソコンの設定を書き換えるためです。

待っていると、WordPressの最新版が入ったサイトができあがります。

作ったサイトを開く

サイトができると、Localの画面にサイトの情報が表示されます。

Localのサイト情報の画面

「WP Admin」(①)を押すと、WordPressの管理画面がブラウザで開きます。「One-click admin」がオンになっていれば、パスワードを入れずにそのままログインできます。サイトの表側を見るときは「Open site」(②)です。

使わないサイトは、右上の「Stop site」で止めておけます。止めたサイトは、もう一度選んで「Start site」を押せば動き始めます。

管理画面を日本語にする

作ったばかりのサイトは、管理画面が英語になっています。「Settings」→「General」を開き、「Site Language」(①)で「日本語」を選んで、ページ下の「Save Changes」を押します。

Site Languageで日本語を選ぶ

同じ画面の「Timezone」も「Tokyo」にしておくと、記事の予約投稿などの時刻がずれません。保存すると、管理画面が日本語になります。

日本語になった管理画面

あとは、本番サイトと同じようにテーマやプラグインを入れて試せます。TCDのテーマも、購入後にダウンロードしたzipファイルを「外観」→「テーマ」からアップロードすれば使えます。

Localの便利な機能

送信メールを確認する(Mailpit)

お問い合わせフォームや会員登録のメールを試したいときは、「Tools」タブの「Mailpit」を開きます。「Open Mailpit」(①)を押すと、サイトから送られたメールの一覧がブラウザで開きます。

ToolsタブのMailpit

メールはMailpitで受け止められて、実際の宛先には届きません。本物のお客さまのアドレスが入ったデータで試しても、メールが誤って送られることはありません。

ほかの人にサイトを見せる(Live Links)

ローカルのサイトは、本来は自分のパソコンでしか見られません。Live Linksを使うと、一時的なURLが発行され、ほかの人もブラウザでサイトを見られるようになります。デザインの確認をお願いするときに便利です。

Live Linksの画面

画面下の「Live Link」の「Enable」(①)から始めます。使うには無料のLocalアカウントへのログインが必要で、まだログインしていなければ「Log in to use」(②)からログインします。

Live Linksで見せている間は、パソコンでLocalとサイトを動かしたままにしておきます。パソコンを閉じると、相手からも見られなくなります。

バックアップを取る(Backups)

「Backups」タブで、Google DriveかDropboxとつなぐと、サイトのバックアップをクラウドに保存できます。保存したバックアップからは、サイトの作成画面の「Create from backup」で新しいサイトとして戻せます。

サイトが開かないときは

Localを起動したときにエラーが出てサイトが開けないことがあります。よくある原因と対処法は、こちらの記事にまとめています。

まとめ

Localなら、サイト名とユーザー名を決めるだけで、数分後には自分のパソコンでWordPressが動いています。環境を作る手間がほとんどないので、試したいことを思いついたら、その都度サイトを作って、終わったら消すという使い方もできます。

まずは1つサイトを作り、管理画面を日本語にするところまで進めておきましょう。テーマの着せ替えやプラグインの更新を、本番サイトに触れずに確かめられるようになります。

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