Geminiを使っていて、こんなストレスを感じたことはありませんか?

「毎回同じプロンプト(前提条件)を入力するのが面倒」 「チャットを変えるたびに、以前の指示を忘れてしまう」

そんな手間や悩みを解決してくれるのが、Geminiに搭載されている「Gem(ジェム)」という機能です。

本記事では、Gemの概要や使い方はもちろん、具体的な活用シーンまで網羅的に解説します。ぜひ本記事を参考に、自分だけのGemを作ってみてください。


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Gem(ジェム)とは?

出典:Google

Gemini Gem(ジェム)とは、毎回入力するのが面倒なプロンプトや前提条件をあらかじめ登録しておける機能です。一言でいえば、AIとのやり取りを効率化してくれる「時短ツール」といえます。

作成したGemはチャット画面の左側メニューに追加され、PCとスマホのどちらからでも無料で利用可能です。

Gemの特徴・できること

Gemの特徴は、主に以下の2つです。

  • 「いつもの指示(プロンプト)」を省略できる
  • 参照ファイル(資料)の都度アップロードも不要に

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

「いつもの指示(プロンプト)」を省略できる

通常、Geminiを使うときは「あなたはプロのライターです。Web制作会社に勤める30代男性に向けて、親しみやすいトーンで記事を書いてください」といった前提条件(プロンプト)を毎回入力しなければなりません。

しかし、Gemにあらかじめそれらの「前提条件」を登録しておけば、毎回ゼロから指示をする必要がなくなります。

設定後は、最初からこちらの意図を汲み取った状態で対話が進むため、余計な説明を省いてスムーズに本題に入れます。

参照ファイル(資料)の都度アップロードも不要に

プロンプト(指示)と同様に、頻繁に参照するファイルや資料も、毎回アップロードする必要がなくなります

通常のチャットでは、会話が変わるたびにリセットされるため、その都度ファイルを添付し直す手間が発生していました。それがGemなら、一度登録しておけば次回からは再アップロードなしで、その内容に基づいた回答が得られます。

たとえば、以下のような資料を登録しておくと便利です。

  • 社内マニュアル(PDF): 手順や規定に基づいた正確な回答をさせる
  • 過去のブログ記事(Googleドキュメント): 既存記事のトーンや内容を踏まえて執筆させる
  • 製品仕様書(スプレッドシート): 数値やスペックを毎回入力せずに参照させる

Gemの作り方・使い方

それでは、実際にGemを作成する手順を解説します。

今回は例として、「Web制作会社のメルマガ作成アシスタント」を作る流れで進めていきます。

ステップ1:メニューから「Gem」を選択

Geminiの画面を開き、左側のメニューにある「Gem」をクリックします。ここが、Gemの新規作成や管理を行う場所です。

ステップ2:「Gemを作成」をクリックする

画面をスクロールして「Gemを作成」というボタンをクリックします。すると、作成画面が立ち上がります。

ステップ3:Gemに名前をつける

Gemに名前(タイトル)をつけます。 この名前は単なるラベルではなく、Gemの挙動(キャラクターや役割)にも影響を与えます。適当につけず、用途を明確にすることが重要です。

例えばメルマガの作成に使いたいなら、「メルマガ作成アシスタント」など、役割がはっきり伝わる名前を入力しましょう。

ステップ4:説明を入力する

次に、このGemが「何をするものなのか」という具体的な説明を入力します。 Gemの目的や機能を定義する箇所です。

例えばメルマガ作成なら、「Web制作会社向けのメールマガジンを作成するアシスタント。過去の配信内容を参考に、ターゲットに刺さる件名と本文を作成」といったように、そのGemが担う役割を記述します。

ステップ5:カスタム指示を入力する

ここが最も重要なパートです。Gemに対する「命令書(プロンプト)」を入力します。今回はメルマガ作成用なので、以下のように役割とルールを明確に指示します。

あなたはプロのWebマーケターです。ターゲットは企業のWeb担当者(30~40代)。 口調は『親しみやすく、かつ専門性を感じるトーン』でお願いします。 アップロードされた【過去のメルマガ.pdf】の構成(挨拶→役立ち情報→自社サービスの案内)を踏襲して、読み手が思わずクリックしたくなるような文章を作成してください。

なお、指示は具体的であればあるほど精度が上がるとGoogle公式でも名言されています。

もし完璧なプロンプトを書くのが難しい場合は、ざっくりと書いた段階で入力欄にある「ペンマーク」をクリックしましょう。

AIが意図を汲み取り、より洗練されたプロンプトに自動で書き換えてくれます。

ステップ6:知識(ファイル)を追加する

最後に、「知識」の項目で参照させたいファイルをアップロードします。今回は「過去に配信して反応が良かったメルマガ(ドキュメント)」をアップロードしてみましょう。

こうすることで、Gemはそのファイルの中身(文体、構成、専門用語の使い方など)を読み込み、自分(または自社)ならではのトーン&マナーを再現できるようになります。

なお、ファイルのアップロードは必須ではありません。特定の資料などを参照させる必要がない場合は、このステップを飛ばして次の「作成」に進んでも問題なく動作します。

ステップ7:アウトプットの質を確認する

設定が一通り終わったら、画面右側にある「プレビュー画面」でテストを行います。

実際に「来月のSEOセミナーの告知メールを書いて」などと指示を出し、意図した通りのトーンや構成で返ってくるかを確認しましょう。

もし「少し堅苦しいな」とか「参照ファイルの形式と違うな」と感じたら、左側のカスタム指示やファイルを微調整します。このプレビュー画面で納得いくまで試行錯誤するのが、高精度なGemを作るコツです。

ステップ8:Gemを保存する

挙動に問題がなければ、画面右上にある「保存(または作成)」ボタンをクリックします。 これで設定内容が確定されます。

ステップ9:メニューからGemを起動する

保存が完了すると、Geminiのトップ画面に戻ります。 画面左側のメニューバーを見ると、今作成した「メルマガ作成アシスタント」が追加されています。

あとは使いたい時にこのGemをクリックするだけ。 毎回プロンプトを入力しなくても、クリックした瞬間から「いつもの設定」で対話をスタートできます。

これで、Gemの作り方・使い方は以上になります。

Gemの活用シーン

次に、Gemの具体的な活用シーンを見ていきましょう。

SNS・メルマガ作成

X(旧Twitter)やInstagram、メールマガジンなど、媒体ごとに最適な「文字数」や「トーン」は異なります。

毎回「140字以内で…」「ハッシュタグは…」と指示するのは手間ですが、媒体ごとのGemを作っておけば、元の長文テキストを放り込むだけで、その媒体専用のフォーマットに変換してくれます。

【カスタム指示の例(Instagram用)】

あなたは企業のSNS運用担当者です。 入力されたブログ記事や告知内容をもとに、Instagramの「キャプション(投稿文)」を作成してください。

  • 冒頭の一行目でユーザーの興味を惹くキャッチコピーを書く
  • 重要なポイントは箇条書きにして、スマホで流し読みしやすくする
  • 最後には「詳細はプロフィールのリンクから」などのアクションを促す一文を入れる
  • ハッシュタグは、内容に関連するものを10〜15個程度まとめて提案する

SEO記事の構成作成

ブログやオウンドメディアの運営において、時間と労力がかかるのが「記事構成」の作成です。

Gemに「SEOのプロ」という役割を与え、自社の構成ルール(H2・H3の階層構造や導入文の書き方など)を登録しておけば、キーワードを渡すだけでまとまりのある構成案が出来上がります。

【カスタム指示の例】

あなたはプロのSEOコンテンツエディターです。 渡された「キーワード」をもとに、検索意図(インサイト)を満たす記事構成案を作成してください。

  • タイトルは32文字以内で、クリックしたくなるものにする
  • 見出し構成はH2、H3を使用し、論理的に展開する
  • 各見出しで「何を解説するか」を箇条書きで補足する
  • 読者ターゲットは「Web知識の浅い中小企業の経営者」とする

議事録の作成・整形

会議中のメモは乱雑になりがちですが、Gemを使えばスムーズに清書できます。

「決定事項」「ネクストアクション(誰が・いつまでに)」といったフォーマットを固定しておけば、箇条書きのメモを貼り付けるだけで、そのまま社内チャットなどに共有できる形式に整えてくれます。

【カスタム指示の例】

あなたは優秀なプロジェクトマネージャーです。入力されたメモを整理し、以下のフォーマットで出力してください。

  • 会議名:
  • 決定事項:
  • ネクストアクション:
  • 次回予定:

特定プロジェクト専用のアイデア出し

進行中のプロジェクトや特定のメディアごとに、Gemに「専属の企画担当」の役割を与えます。

プロジェクトのターゲット層や目指す方向性を固定して覚えさせておくことで、プロジェクトの文脈に沿った新しいアイデアを引き出すことができます。

【カスタム指示の例】

あなたは「○○プロジェクト」の専属企画担当です。提示するテーマに対し、30〜40代の個人経営者向けの集客アイデアを提案してください。

  • 短期的な成果より「長く続けられる持続性」を重視する
  • 企画案を3つ提案し、それぞれのターゲット側のメリットを解説する
  • 明日から取り組める「最初の一歩」をセットで提示する

コードレビュー・デバッグ担当

WordPressのカスタマイズやLP制作で、コードが動かない時やエラーが出た時の相談役です。

あらかじめ「使用言語(PHP, HTML/CSS, JSなど)」や「セキュリティ重視」といった前提を伝えておけば、コードを貼り付けるだけで修正案や改善点を指摘してくれます。

【カスタム指示の例】

あなたは経験豊富なフロントエンドエンジニア兼WordPressエキスパートです。 提示されたコードに対して、以下の視点でレビューを行ってください。

  • バグや構文エラーの特定と修正案
  • セキュリティリスク(XSSやSQLインジェクション等)の有無
  • パフォーマンス(表示速度)を改善する余地があるか
  • 初心者にもわかるように、修正の理由も併せて解説してください。

Gemの利用料金について

冒頭でもお伝えした通り、Googleアカウントさえあれば、Gemの作成や利用そのものは無料です。当初は有料版ユーザーのみに限定されていましたが、現在は全ユーザーに開放されています。

ただし、実際にGemを作ってチャットでやり取りをする際、高性能なモデル(Proや思考モードなど)の利用回数には、無料プランと有料プランで違いがあります(もちろん有料プランのほうが高性能なモデルを使える回数が多い)。

まとめ

「Gems(ジェム)」は、Geminiとのやり取りを効率化してくれる「時短ツール」です。

「設定するのが面倒」と感じるかもしれませんが、最初の5〜10分を投資するだけで、日々のルーチンワークにかかる時間は短縮されていくはずです。

ただし、自分が求めているレベルのアウトプットを得るには、「前提条件の正確な指定が必要」という点には注意しましょう。

まずは、本記事で紹介した「議事録の整形」や「記事の構成作成」など、身近で簡単なタスク用のGemを作ってみてはいかがでしょうか。

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