「印税収入に興味はあるけれど出版しても売れなさそう……」
「著名人でもないから出版するだけで終わってしまいそう……」
などと悩んだ経験はありませんか。

電子書籍を出版した経験のある私も、実は出版前は「自分なんか出版しても読まれない」と考えていました。しかし、SNSマーケティングに力を入れ、電子書籍を作り上げた結果、ベストセラーやランキング1位を獲得できたのです。

本記事では、無名アカウントからSNSを運用し、マーケティング戦略を駆使しながら電子書籍を作り上げた流れを解説します。

いずれも私や周りの方が達成した成功体験をもとに解説しました。電子書籍を出版し、印税を獲得するために効果的なSNSマーケティングを学びたい方はぜひ参考にしてください。

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戦略次第でベストセラーを獲得できる!

電子書籍の出版は、著名人ではなくても戦略次第で無名アカウントの運用で、ベストセラーを含めたランキング1位を獲得できます。

実際に私やライティングスクールの同期も複数名ベストセラーを獲得できています。

「実績のない私が電子書籍を出しても誰にも読まれない」と不安に感じるものですが、戦略的にSNSを運用すれば問題ありません。

たしかにSNS運用や電子書籍の出版に向けて、下準備にも時間がかかるため、出版すれば誰しもがベストセラーを獲得できるわけではないのです。

適切なSNS運用をしつつ、方向性のズレがない電子書籍を作り上げられれば、ベストセラー本になったりランキング1位の実績が作れます。

電子書籍で成果を出したいなら
X運用がおすすめ

「電子書籍を出版して成果を出したい」と考える方は、SNSの中でもXを運用するのがおすすめです。

私がXの運用をおすすめする理由は主に以下のとおりです。

私がXを運用し、ベストセラーやランキング1位を獲得できた体験談をもとに解説していきます。

課金しなくていい

電子書籍を出版し、少しでも多くの方に読んでもらうのが目的の場合、Xの有料プランに課金する必要はありません。

Xは2025年6月時点で、月額368円や980円などの価格で提供されている有料プランが提供されています。Xに課金しなくても日頃からポストやリプライをしていれば、認知拡大につながるため、個人活動では無課金で十分です。

しかし、有料プランによってタイムラインの「おすすめ欄」やリプライ欄での上位表示などのメリットはあります。X運用の方向性や定期的なポストなどに慣れたタイミングで、Xの有料プランに課金するかを考えましょう。

拡散力がある

電子書籍を出版し、出版当日でランキング上位に入るのを目標にしている方は、拡散力のあるXがおすすめです。Xの特徴であるリポストは、多くのユーザーに止まる機会を増やす機能なため、拡散される運用が重要になってくるのです。

「参考になった」と感じたポストに対し、ユーザーがリポストすると、リポストしたユーザーをフォローしている方のタイムラインに表示されます。

つまり、自分のアカウントをフォローしてくれていないユーザーに、自分のポストを見てもらう機会が増えるのです。

とくに電子書籍を出版したポストは、1人でも多くのユーザーにリポストされるかが重要となります。

応援してもらえる仲間が増える

Xを含めたSNSは、一種のコミュニケーションツールでもあるため、運用の方向性1つで応援してくれる仲間が増えます。中でもXは拡散機能であるリポストは、応援の気持ちがリポストで表現しやすいのも特徴です。

しかし、第三者目線で「この人は何者なのか」が把握できないアカウントは、怪しまれてしまいます。怪しまれないためにも、趣味や仕事などの自分に関する情報を定期的にポストし、認知されるのをまずは意識する必要があります。

一方でX運用を通じてフォロワーの方と仲良くなれば、リポストだけでなく電子書籍の購入もしてもらえる可能性が高まるのです。

Xをどう活用するのか。
具体的な方法。

拡散力のあるXを戦略的に運用し、フォロワーを増やして出版した電子書籍がベストセラー化するためには、以下の流れでXを運用してみてください。

  1. X運用の方向性を決める
  2. 方向性が似ているアカウントを見つける
  3. 自分のポスト以上にリプライを送る
  4. なるべく自分からフォローをする
  5. 伸びているアカウントを分析し、PDCAを回す

Xの運用を通じて出版した電子書籍がベストセラー化した成功体験をもとに、私が何をしたのか順番にお伝えしていきます。

STEP1. X運用の方向性を決める

戦略的にXを運用し、電子書籍出版の拡散力を得るためには、自分が運用するXアカウントの方向性を決めるところから始まります。

SNSマーケティングにおける「アカウント設計」の作業にあたるステップとなり、運用の目的やコンセプトを決めていきます。

X運用の方向性を決めるうえで、以下のポイントは最低限決めておくのがおすすめです。

ポストを見てくれたユーザーのベネフィット(提供できるメリット)
ポストを見てくれそうなターゲット層の設定(ペルソナの設定)

Xを運用するうえで、ベネフィットやターゲット層を設定しておくと、ポストの内容や時間帯が決まりやすくなります。

ただの宣伝目的でXを運用してしまうと、応援されるような「ファン化」につながりにくくなるため、運用の方向性は必須のステップです。

STEP2. 方向性が似ているアカウントを見つける

X運用において、運用の方向性がズレる事態を防ぐために、似ているアカウントを見つけて参考にするのがおすすめです。

似ているアカウントを探さず、独創的なアカウント設計になってしまうと、言わば「バズ」が起きなければ拡散されなくなってしまいます。

Xを戦略的に運用するうえで参考にできる競合アカウントがないまま運用すると「何が正解なのか」がわからなくなります。方向性が似ているアカウントを探すうえでおすすめなのが「ツイプロ」です。

ツイプロ

引用:ツイプロ

STEP1で解説したX運用の方向性で決めたコンセプトをGoogleで検索するイメージで入力すると、フォロワー数が多いアカウントが一覧で表示されます。

Xの検索窓で調査するのもおすすめなので、使いやすい手段で伸びているアカウントを見つけ、運用の方向性を参考にしていきましょう。

STEP3. 自分のポスト以上にリプライを送る

X運用の方向性や伸びている参考アカウントが見つかったら、ポストだけでなくリプライを送る回数を意識しましょう。

Xアカウントを開設したばかりのタイミングでは、当然フォロワー数が0名です。つまり、自分のポストが他のユーザーのおすすめ欄に表示されない限り、誰の目にも止まらないポストを量産する事態となるのです。

私の体験談でたとえると、Xアカウントの運用の方向性が近いライターの方にリプライを送る頻度を増やしました。リプライをするうえで「自分が言われて嫌な思いをしない内容」を意識するのが大切です。

批判的な意見はなるべくせず、日常的な会話感覚で問題ありません。外食されているポストに対し「美味しそうですね!」とリプライする感覚で問題ないのですが、節度ある距離感を意識しましょう。

STEP4. なるべく自分からフォローをする

X運用をする中で「1人でも多くのユーザーからフォローしてもらおう」と意識し、自分からフォローしないのは控えましょう。アカウントを開設したタイミングで自分のポストをもとにフォロワーになってもらえる可能性は限りなく低いと考えておく必要があります。

STEP3で解説したように、リプライを送るだけだと次第に「この人いつもリプライくれるけれどフォローはしてくれない」と思われる可能性も考えられます。「参考になった」と思われ、いいねやリポスト、フォローを獲得するのがX運用の目的です。

しかし、いくらフォローしようと思っても、ユーザーはフォロワー欄も見てフォローするか判断する方もいるのです。

また、自分からフォローするのは、ユーザーに「もっと親しくなりたい」と示す行為にもつながります。電子書籍の出版における集客目的でX運用をしていたとしても、まずはコミュニケーションを意識するのが大切なのです。

STEP5. 伸びているアカウントを分析し、PDCAを回す

Xはコミュニケーションツールの1つでもありますが、電子書籍の出版とベストセラー化を視野に入れた競合分析は欠かせないステップです。たとえば私のようなフリーランスが、同じライターとコミュニケーションを取るためにXを運用する方もいます。

しかし電子書籍を出版し、Xで集客をするために運用するなら、戦略的な作業である競合分析が必要になるのです。STEP2で解説した方向性が似ているアカウントが伸びているポストを見つけ、より詳細に分析していくステップです。

  1. 伸びているポストの内容や投稿の時間帯を調査する
  2. 真似にならない程度に自分の方向性に内容を寄せる
  3. 参考にしたポストのように伸びなかったら原因を探る

上記ステップで、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)である「PDCA」を回していきましょう。

【番外編】電子書籍の出版に向けて動いていることを告知する

電子書籍を購入してくれるユーザーが増えるよう戦略を組みたい方は、電子書籍の出版に向けて動いているのを徐々に告知しましょう。

X運用に慣れていない方がSNSマーケティングの一環として運用すると、ついフォロワー数の増加に集中してしまいがちです。

しかし、Xでいくら仲良くなったユーザーがいたとしても、急に宣伝されると「何かを売りたいために近づいたのか」と誤解されてしまいます。

たとえばアイドルグループがライブを始める際、事前に「〇月〇日〇時から△△会場でライブします」という告知を見たことありませんか。

ライブの事前告知がなければ、遠方の方や仕事の方はライブに参加できません。

電子書籍の出版告知も同様で、事前に告知して「楽しみ」と思ってもらえるようなポストが必要なのです。

「〇〇についての電子書籍を出版します」「電子書籍の内容で〇〇について意見聞かせて」などと、発信するのがおすすめです。

電子書籍を出版するまでに必要な作業

ここからは「電子書籍を出版するには何をするの」と疑問に感じている方に向け、電子書籍の出版に必要な作業をお伝えします。

個人でも出版できる電子書籍は、以下の作業が必須です。

本文を執筆する以外に重要な作業について、順番に解説していきます。

自分は何者なのかを分析する

電子書籍を出版するうえで、書籍を購入してくれるユーザーに「誰が書いているのか」をわかるようにしなければいけません。

著名人が書籍を出版すれば、すでに認知しているユーザーが書籍を購入します。

しかし一個人が電子書籍を出版する場合、Xで親しくなった方以外のユーザーにも「何者なのか」を見せる必要があります。

ここで言う自己分析は、自己紹介をするステップではなく、第三者が「この方の書籍なら読みたい」と思える情報の洗い出しです。

たとえば料理が得意な方が料理本を出版するのは納得できますが、料理が得意な方が急にビジネス本を出版すると違和感があります。

つまり出版した書籍が「参考になった」と思ってもらえるように、自分が得意としている分野を洗い出すステップとなるのです。

読者にとってのベネフィットを考える

電子書籍を出版し、読んでくれた方が「参考になった」と思われるような内容にするためには、事前に書籍のベネフィットを決める必要があります。

出版した電子書籍は、ユーザーの時間やお金を払って初めて読めるため、言わば費用対効果が感じられなければ悪評が広がってしまうのです。

「X運用で副業5万円獲得できるステップ」のような書籍だったとして、書かれている内容がステップではなく、体験談のみだと内容が不十分に感じるでしょう。

つまり、電子書籍を出版するために、事前に「この書籍を読むと〇〇できるようになる」と、一言で語れるようなベネフィットを決める必要があるのです。

電子書籍のタイトルと目次を考える

電子書籍のタイトルや目次は、ユーザーが購入するかを決める重要なポイントです。

ただしタイトルを意識しすぎると、内容とのギャップを感じた読者から「タイトル詐欺」と、レビューに書かれてしまうリスクがあります。

また目次も読者にストレスなく読み進めてもらえるように、意識しなければいけません。

極端な例になりますが「X運用でフォロワー1,000人達成するためのステップ」の目次に対し「1,000人フォロワーでできること」が書かれていると違和感があります。

電子書籍のタイトルと目次が、読者にとってのゴールであるベネフィットに向かう内容になるか、時間をかけてでも構築していきましょう。

本文を執筆する

電子書籍の本文を執筆する際、ベネフィットやタイトル、目次にズレないように書いていくステップです。

「書きながら目次を決めた方が早そう」と感じる方もいるでしょうが、これまでのステップどおり進めていくのがおすすめです。

ベネフィットやタイトル、目次を事前に決めておくと、本文執筆の方向性が決まっています。

たとえば目的地を知っていても、行き方がわからない方はナビゲーションのツールやアプリを利用するでしょう。

電子書籍における目次設定までの作業は、ナビゲーションのような作業になるのです。

ナビゲーションに沿って本文を執筆するステップでは、全体の文字数が2万文字を超えるように書いて行くのが相場と言われています。

表紙のデザインを作成する

電子書籍の本文作成がある程度終わったら、表紙のデザインを作成していきます。

電子書籍の表紙は正直、タイトル以上に重要な要素で、惹き込まれるタイトルがあっても、デザイン性がない表紙だと、購入意欲を失ってしまうでしょう。

表紙デザインを考えるうえで、すでにベストセラーを獲得していて、自分が出版するジャンルとは異なるジャンルを参考にしましょう。ジャンルが同じ電子書籍のタイトルを参考にすると、最悪の場合盗用の疑いがかかってしまいます。

また、表紙のデザインは購入意欲にかかわるポイントなため、ココナラのようなクラウドソーシングのプラットフォームでデザイナーに外注するのもおすすめです。

ココナラ

引用:ココナラ

デザイナーの方にとっても、デザインの方向性がわかるように、参考にしてもらいたい表紙のスクショを保存し、情報提供しましょう。

電子書籍の専用ファイルに変換する

電子書籍を出版する場合、GoogleドキュメントやWordで執筆した本文を専用ファイルである「EPUB」に変換しなければいけません。

EPUB(Electronic PUBlication)とは、インターネット回線がない環境でもユーザーが電子書籍を閲覧するための専用ファイルです。言わば「PDFの電子書籍バージョン」のようなファイルで、変換が上手くいかないまま入稿してしまうと、表示がズレてしまい読みにくさが生じます。

電子書籍を出版するにあたって、自分でEPUBファイルに変換する方もいますが、私を含めて周りの方は、外注した方が大半です。外注先に迷われた方は、ココナラで探すのがおすすめです。

>> ココナラでEPUB化してくれるクリエイターをお探しの方はこちらから

専用サイトに電子書籍を投稿する

電子書籍を出版する最後のステップが専用サイトへの投稿です。電子書籍を出版できる専用サイトは、AmazonのKindleや楽天の楽天Koboなどがあります。

AmazonのKindleと楽天の楽天Koboがよくある投稿先ですが、楽天KoboはAndroidユーザーにとって一部機能が制限されています。ユーザーにとっての利便性を考えると「Kindle Unlimited」で読み放題もあるAmazonのKindleがおすすめの投稿先です。

電子書籍は出版してからの初速が勝負!

電子書籍を出版すると、ユーザーはいつ読んでも問題ありませんが、ベストセラーやランキング1位を獲得したいなら、初速を意識するのが大切です。

Amazonのベストセラーやランキング基準については、公式サイトで明らかになっていないものの、1日の購入数が1つの指標になっていると予測できます。実際に私が出版した電子書籍も、出版した当日に特定の部門でランキング1位を獲得できましたが、事前告知を見てくれたユーザーの応援あっての話です。

また、初速を意識するために「出版から〇〇日まで100円で読める」のように、セール感を演出するのもおすすめの方法です。緊急性を演出するために、通常価格の半額以下に設定すると購買意欲が高まるでしょう。

まとめ

本記事では、著名人ではなくても電子書籍を出版し、ベストセラーを獲得するためにX運用をおすすめする理由や運用方法、出版の流れなどを解説しました。こちらに具体的な作業内容をまとめておきます。

  1. X(旧Twitter)の運用方法
  2. 電子書籍を出版するまでの具体的作業

XはSNSの中でも拡散力のあるプラットフォームなため、運用次第で多くの方に出版を宣伝できます。しかしユーザーにとってのベネフィットがないXアカウントでは、フォロワー数を増やせず、電子書籍の購入に至りません。

また、電子書籍においてもベネフィットは重要であり、タイトルや目次、本文執筆などの作業で方向性をズラさずに進められます。電子書籍を出版し、一種の権利収入として収入源を増やしたい方は、戦略的にXを運用してみましょう。