「ランディングページ」とは、ターゲットとなるユーザーに対して、商品やサービスの購入・申し込みをしてもらったり、来店や資料請求、メールマガジン登録など、意図した行動をしてもらうために用意しておくページのことです。

このランディングページへのアクセスを増やすことができれば、当然『売上』を伸ばすことができます

しかし、現在のGoogleやYahoo!などのリスティング広告、ポータルサイトやメールマガジン運営者の媒体広告など、あらゆるインターネットの広告費は年々上がり続けており、業種によっては1アクセスを集めるために数百円~数千円と、CPC(クリック単価)は高騰しています。

そのため「いくら広告費を出しても思うようにアクセスが集まらない・・」と悩んでいるビジネスオーナーも多いでしょう。この厳しい状況を打開するため「ランディングページの成約率(コンバージョンレート)を高めることは最重課題である」と言っても過言ではありません。

そのため、ここでは【「ランディングページの成約率を2倍にする」という考え方が間違っている2つの理由】【ランディングページのCVR0.3%の向上がもたらす驚異的な数式】【複利的に利益を上乗せするコンテンツマーケティングの威力】について解説します。

この記事で解説する内容は、あなたのビジネスに数十万~数千万の利益をもたらす可能性を秘めていますので、ぜひ注意深く読み進めてください。

「ランディングページの成約率を2倍にする」という考え方が間違っている2つの理由について

広告費が高騰し続けている現在の状況で売り上げを伸ばしていくためには、ランディングページのコンバージョン率(CVR)を改善し、広告効果を最大限に高める必要があります。

例えば、1万円の商品(サービス)を提供している事業者が、10万円の広告費を投下することで1000のアクセスを集めることができ、CVRが1%だった場合には、売上は10万円となりますが、売上10万円-広告費10万円=利益0円となります。(ここでは計算を単純化させるためにその他の経費は考えません)

このまま、数か月間繰り返しても半年後の利益は変わりません。そのため「成約率を2倍にするためのランディングページを構築しなければならない」と考えているビジネスオーナーも多いでしょう。

しかし、一見すると【CVR1%⇒CVR2%】は「たった1%改善すれば良いからそれほど難しくはないだろう。」という錯覚を持ってしまいますが、ここで注意が必要です。

理由1:潜在的なCVRは価格やサービス内容によってある程度決まっている

例えば、無料で使うことができるアプリケーションをダウンロードしてもらうためのランディングページや、無料メールマガジン登録用のオプトインページであればCVR10%も可能(オファー内容によって大きく変わる)ですが、10万円以上のサービスをインターネット上で成約まで完結させるのであればCVR0.1%程度かもしれません。

また、住宅販売をしている不動産業であれば、インターネットから即契約ということは基本的にありえないため(0%)、まずは住宅展示場へ足を運んでもらったり、資料請求してもらうことがランディングページの役割になります。

つまり、業種や販売価格、サービス内容で本来のコンバージョン率はある程度決まっており、”潜在的なコンバージョン率”からかけ離れた2倍の成約率(CVR0.1%⇒CVR0.2%)にするためには、ランディングページだけを改善するのではなく・・

商品のクオリティを向上させたりサービス内容を充実させる。また、メールマガジンへの登録であれば魅力的な特典を付けるなどして、ビジネス全体を通して200%の改善(0.1%⇒0.2%も、1%⇒2%も、10%⇒20%もすべて同じく200%の改善)が必要になるということです

このことを理解せずに、ランディングページだけ改善して2倍の成約率にしようと考えてしまうと、販売者側の感覚で無意味なデザインで派手に飾ったり、売り込み文章を書いてしまい、逆に”成約率を落としてしまう”ことになりかねません。

理由2:ランディングページの成約率を2倍にできたとしてもそれほど利益は生まれない

もし仮にランディングページの成約率を1%から2倍の2%にできたとすれば、売上20万円-広告費10万円=利益10万円とすることができます。

CVRが1%だった場合には、売上10万円-広告費10万円=利益0円に対して、毎月10万円の利益が生まれるCVR2%の差は大きいですが、6ヶ月の累計利益が60万円ではビジネスとして頼りない数字でしょう。

(もちろん、毎月の広告費を100万円投下すれば100万円の利益が生まれる計算になりますが、CVRは常に変動するため、広告費の持ち出しが大きくなればそれだけリスクを伴います。)

つまり、ランディングページだけを改善して成約率を2倍するということ自体が無謀であり、仮にランディングページの成約率を2倍にすることができたとしても、それほど多くの利益は生まれない。これらの理由から「ランディングページの成約率を2倍にする」という考え方が間違っているということです。

それでは、「ランディングページの成約率を高めようとすることは無意味なのか?」というと、そんなことはありません。本来の持っている”潜在的なコンバージョン率”に近づけ(現在1%であれば0.3%の向上を目指し)、どのタイミングで収益化するか?を考えることが重要です

ランディングページのCVR0.3%の向上がもたらす驚異的な数式

先の計算では、仮にランディングページの成約率を1%から2倍の2%にできたとしても、6ヶ月の累計利益は60万円程度のため、大きな利益は生まれませんでした。そのためCVRを1%から1.3%にしたところで、1ヶ月の利益は3万円、6ヶ月間の利益は18万円にしかなりません。

この計算は、1ヶ月単位で広告費を掛けて、売上を出し、売上から広告費を引いて利益を計算しているわけですが、1ヶ月ごとの単発で利益を上げようとするのではなく・・

「1ヶ月目に売り上げた13万円を翌月の広告費にまわす」

これをすることで、2ヶ月目には1300のアクセスを集めることができます(売上を翌月の広告費に投下するため1ヶ月目の利益は0円)。この1300のアクセスに対して、CVR1.3%と単価10,000円で計算をすると、2ヶ月目の売り上げは169,000円となります。

そして、2ヶ月目の売上を3ヶ月目の広告費にまわす。これを繰り返していくことで、6ヶ月目の売り上げは130,000円ではなく482,560円となり、6ヶ月間の累計売上は1,658,150円。初月に広告費として使った100,000円を引いても、利益は1,558,150円まで膨らませることができる計算になります。

このように、1ヶ月単位で「売上-広告費=利益」で考えた場合には、CVRが2%でも6ヶ月の累計利益が60万円だったのに対して”収益化のタイミングを先に延ばす”ことで、CVRが1.3%でも大きな利益を得ることが可能になるということです。

しかし・・

個人のビジネスであれば6ヶ月後の利益が1,558,150円(1ヶ月平均では25.9万円)で良しとするかもしれませんが、あなたの目指すビジネスでは決して満足できる数字ではないでしょう。そこで注目するべきなのがコンテンツマーケティングです。

複利的に利益を上乗せするコンテンツマーケティングの威力

最近では多くの企業が、ブログの記事などで有益な情報を発信しながら、見込み客や潜在客が集まるメディアを構築するコンテンツマーケティングを実践しています。

コンテンツマーケティングを実践しながらアクセスを集め、記事下にランディングページへ誘導するCTA(コール・トゥー・アクション)を設置することで、広告を掛けなくても、ランディングページへのアクセスを制限なく流し込むことができるようになります。

CTA機能の有効的な活用の仕方や反応率の高いCTAを作り上げるためのABテストの使い方はこちらで解説しています↓

関連記事:ABテスト可能なCTA機能を搭載したWordPressテーマ「OOPS!」の効果的な活用方法

例えば、月間100,000アクセスの集まるメディアを構築し、CTAのクリック率を2.0%まで高めることができたとすれば、毎月無料で2000のアクセスをランディングページへ流すことができ、1ヶ月に260,000円の利益を確保できるようになります(売上260,000円-広告費0円=利益260,000円)。

そして、毎月260,000円の利益を確保したうえで、先に解説した「1ヶ月目に売り上げた13万円を翌月の広告費にまわす」ことで生み出した利益を合計すると、6ヶ月間の累計利益は311万円となります。

CTAのクリック率はランディングページのCVRと同様に改善にも限界がありますが、記事の公開には限度が無く増やし続けることが可能です。つまり、コンテンツマーケティングを実践することの大きなメリットは、多くの広告費を持ち出してリスクを背負うことなく、そして制限なく【ランディングページへのアクセスを無料で集めることができる】ということです。

そして・・コンテンツマーケティングを実践することで得られるメリットはそれだけではありません。

コンテンツマーケティングで得られる3つのメリット

  • 無料でランディングページへのアクセスを集めることができる
  • 広告費を捻出できる
  • 広告にレバレッジをかけることができる

コンテンツマーケティングを実践することで得ることができた260,000円の利益を、ここでも1ヶ月ごとの単発の利益とするのではなく2ヶ月目の広告費として捻出することで、広告費10万円を持ち出して1ヶ月目に売り上げた130,000円+260,000円=390,000円を翌月の広告費として投下すれば、2ヶ月目の売上は507,000円となります。

これを繰り返し”広告にレバレッジを掛けていく”ことで、複利的に利益を上乗せしていくことができ、6ヶ月目の累計利益は916万円という計算になります。

ここでは、個人のビジネスでも可能なケースを例に、初月に10万円の広告費をかけ月間100,000のアクセスを集めるメディアを所有している場合を想定して計算しているので、事業規模によっては数十万から数百万の広告費を投下してレバレッジを掛けたり、数名のスタッフでコンテンツマーケティングを実践し、月間30万~100万アクセスを集めることができれば桁数も大きく変わります

また、アクセス数やCVRも一定と仮定(本来は変動するもの)して計算をしていますし、コンテンツマーケティングで得られた利益をすべて広告費にまわすのか?一部をその月の利益として残すのか?といったことは事業者の裁量に委ねられますが・・

重要なことは【どのタイミングで収益化するか?を考える】【コンテンツマーケティングを実践して無料でアクセスを集める】【ランディングページを潜在的なCVRに近づけるために最適化する】これらのことを考え、実践していくことが”必須”であるということが理解できたでしょう。

潜在的なCVRに近づけるためのランディングページ最適化とは?

「ランディングページだけを改善して成約率を2倍にしようと考えるのは無謀だ」という話をしてきましたが、毎月の利益を確保するためにも、広告レバレッジを活用するためにも、やはり・・

成約率を高めるためにランディングページ最適化することは”最重要課題”であることを実感していると思うので、最後に潜在的なCVRに近づけるためのランディングページ最適化(潜在的CVR1.5% ← CVR1.3%、潜在的CVR15% ← CVR13%)とはいったいどういうことなのか?を解説します

無料メールマガジン登録用のオプトインページと、10万円以上のサービスを成約させるためのランディングページでは、CVRはまったく異なり、業種や販売価格、サービス内容で潜在的なCVRはある程度決まっています。

そして、現在のランディングページがCVR1%であれば「どうにかして2倍にしよう」と考えるのではなく、本来1.5%の潜在的なCVRに近づけるために最適化すること、つまり、最終的なCVRにたどり着くまでに取りこぼしてしまっているユーザーを拾うことが重要だということです

仮に1000のアクセスでCVR1.0%の場合には、10人が購入していることになりますが、1000人中の大半は「自分には興味が無い」「広告は見たくない」「なんだか怪しい」「デザインが素人っぽい」といったさまざまな理由で即離脱します。その後、ページを読んでいて飽きてしまったり、それほど興味がなくなった時点で離脱していきます。

そして、最後まで読み進めて”価格に見合う価値を感じたユーザー”だけが残り最終的なCVRになります。

となれば、当然さまざまな理由で離脱してしまっているユーザーを”できる限り多く拾いたい”ところですが、そもそも「自分には興味が無い」「広告は見たくない」といったユーザーに対しては、ランディングページを改善してどうにかなるものではないですし、CVRを高めるために安易に価格を下げれば利益率は下がってしまいます。

つまり、「ランディングページ最適化とは?」ランディングページで改善できる部分にフォーカスし・・

「なんだか怪しい」「デザインが素人っぽい」といった理由で離脱してしまっているユーザーを拾うために、ターゲットが魅力的に感じるようなファーストビューにしたり、興味を持って読み進めてもらえるようなレイアウトにする。

そういった細部にこだわり、”素人っぽさのない洗練されたデザイン”に整えることで、本来1.5%の潜在的なCVRに近づけ、0.3%の向上を目指すということです。

そのためTCDでは、成約率を極限にまで高めることだけに特化し、ユーザーの興味を沸き立たせるようなファーストビューや1pxまでこだわり抜いたレイアウトを実現し、従来のLPテンプレートを凌駕したWordPressランディングページテーマ「OOPS!」を開発しました。

関連記事:ランディングページWordPressテーマ「OOPS!」の特徴とリッチな数々の機能について

もし、あなたのビジネスで現在使用しているランディングページのCVRが1.0%であれば、「OOPS!」のデザイン性とマーケティングに有効的な高性能な機能が「CVRを1.3%に向上させることができるかどうか?」ぜひ、あなたの目で確認してみてください↓

合わせて読みたいWordPressテーマ【OOPS!(tcd048)】の関連記事

第1回 : 成約率を高めるランディングページの役割と複利的に利益を生み出すためのマーケティング戦略
第2回 : ランディングページWordPressテーマ「OOPS!」の特徴とリッチな数々の機能について
第3回 : ABテストが可能なCTA機能を搭載したWordPressテーマ「OOPS!」の効果的な活用方法
第4回 : モノが売れない時代でも「成長を続けるコンテンツホルダー」の共通点とは?

「ランディングページ」の記事一覧

第1回:ランディングページとは?
第2回:ランディングページの作成方法
第3回:売れる要素
第4回:コンバージョン率の差による複利効果(当記事)
第5回:LPOとは