Webサイトやブログを開設したいものの、WordPressは難しそうと感じる方は少なくありません。インターネットで関連情報を検索すると、多くの記事がWordPressを推奨しています。そのため、他の選択肢を検討せずに開設する方も多いです。
実はWordPress以外にも、さまざまなプラットフォームがあります。いずれも目的やスキルレベルに合わせて選べるため、開設前に比較検討をするのも一つでしょう。
この記事では、WordPress以外の選択肢としておすすめのWebサイト作成サービスを5つ解説します。自分に合ったプラットフォームを選びたい方、WordPressが不向きな人の特徴が知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
WordPressの以外の選択肢5選
WordPressの以外の選択肢を5つのプラットフォームをご紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
Wix
Wixは、プログラミングの知識がなくても、美しいWebサイトを作成できるクラウドベースのプラットフォームです。直感的なドラッグ&ドロップ操作が特徴で、デザインの自由度が高いテンプレートが豊富に用意されています。
初心者でも、プロのような見た目のサイトを簡単に構築できる点が魅力です。
また、個人事業主や中小企業が手軽にオンラインプレゼンス(企業やブランドの存在感)を確立するのに適しており、ポートフォリオサイトやシンプルなECサイトの作成にも利用できます。
SEOツールやマーケティング機能も内蔵しているため、サイト公開後の運用もスムーズです。
Studio
Studioは、デザインに特化したWebサイト制作ツールで、ノーコードで高品質なデザインを実現できるプラットフォームです。Webデザイナーやクリエイターが、デザインツールを扱うかのように、細部までこだわったサイトを構築できます。
アニメーションやインタラクションも簡単に設定できるため、ユーザーに魅力的な体験を提供しやすいです。
ただし、デザインの自由度が高い一方、学習コストはWixよりやや高い傾向にあります。したがって、デザイン性を重視するWebサイトや、ブランドイメージを際立たせたい企業サイト、ランディングページを作成したい方におすすめです。
Jimdo
Jimdoは、シンプルさを追求したWebサイト作成サービスで、短時間で手軽にサイトを立ち上げたい場合に役立ちます。
AIによる自動サイト生成機能「Jimdo Dolphin」を利用すれば、いくつかの質問に答えるだけで、パーソナライズされたサイトの自動作成が可能です。これにより、Webサイト制作の知識がない方でも、すぐにオンラインでの情報発信を始められます。
個人のブログや趣味のサイト、シンプルなビジネスサイトなど、コンテンツの更新頻度が低い小規模なサイト運営におすすめです。
ペライチ
ペライチは、ランディングページ(LP)やシンプルなWebサイトを簡単に作成できるサービスです。
特筆すべきは手軽さとテンプレートの豊富さで、イベント告知ページや商品紹介ページなど、特定の目的を持ったページを短期間で公開したい場合に適しています。複雑な機能を必要としないため、視覚的に訴求力の高いページを作成したい個人事業主や中小企業、イベント主催者などにおすすめです。
また、操作がシンプルでわかりやすいため、Web制作に不慣れな方でも迷わず利用できます。
note
noteは、ブログや記事、イラスト、写真、音楽などのコンテンツを自由に投稿・販売できるプラットフォームです。Webサイトというよりは、コンテンツ配信に特化したサービスといえます。
特に、文章コンテンツの公開・収益化を考えているクリエイターや、個人事業主にとって魅力的な選択肢です。
WordPressのような自由なカスタマイズはできませんが、手軽にコンテンツを公開し、フォロワーとの交流を深められます。
シンプルな操作性と、すでに多くのユーザーがいるプラットフォーム内で発信したい方におすすめです。
WordPress以外の選択肢を持つときの判断基準
WordPress以外の選択肢を持つときの判断基準は、以下のとおりです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
WordPressのメリット・デメリットの把握
WordPress以外の選択肢を検討する際は、WordPressのメリットとデメリットも把握しましょう。
主なメリットは、高いカスタマイズ性や豊富なプラグイン、SEOに強い点です。これにより、Webサイトのあらゆる側面を自身の好みに合わせて調整できます。
デメリットは、WordPressの以外の選択肢5選で紹介したプラットフォームほどは手軽ではないことです。プラットフォームは、アカウントを作成してクレジットカードさえ登録すればすぐにサイト作成にとりかかれますが、WordPressはレンタルサーバーやドメインを契約したり、事前準備がプラットフォームよりもかかります。何も考えずにサイトを作りたい方にはWordPressは向いていないかもしれません。
それぞれを把握すれば、WordPressの代替サービスに何を求めるべきかが明確になるでしょう。

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サイトやブログを開設する目的を明確にする
Webサイトやブログを開設する目的を明確にすると、適切なプラットフォームを選べる可能性が高まります。
たとえば、ECサイトを構築したいなら、商品管理や決済機能が充実しているサービスが必要です。ブログで情報発信をしたい場合は、記事の書きやすさや読者のエンゲージメントを高める機能が欠かせません。
個人のポートフォリオサイトなら、デザインの自由度や表現力が重視されるでしょう。目的が曖昧な状態でサービスを選んでしまうと、機能不足や過剰な機能に悩まされる可能性があります。
サービスのデメリットをどれほど許容できるか
WordPress以外の選択肢を選ぶ際は、各サービスのデメリットをどれくらい許容できるか明確にしなければいけません。
たとえば、無料プランでは機能が制限されたり、広告が表示されたりする場合があります。また、デザインの自由度が低いサービスや、特定の機能が実装されていないサービスも珍しくありません。突然の規約変更やサービス終了、アカウント削除のリスクもゼロではありません。
これらのデメリットが、あなたのサイトやブログ運営にどれほどの影響を与えるか、事前に考慮しましょう。許容範囲を明確にすると、後悔するリスクを減らせます。
最終的に目指す年商で変わってくる。
最終的に、あなたの事業をどこまで伸ばしたいかでも利用するプラットフォームは変わってきます。年商1億円以上を目指すのであればWordPressでなければ厳しいですが、年商100万〜数百万程のスモールビジネスであれば、無料のプラットフォームでも十分でしょう。
理由は、サイトの構造的な問題と手数料の問題があります。
WordPressは、構造的に小規模サイトも大規模サイトも作成できます。大規模なネットショップやメディアを目指すなら、それなりのレイアウトと階層構造が必要です。無料のプラットフォームでそこを目指すのは厳しいでしょう。
また、無料のプラットフォームは最初は無料でも独自ドメインやオプションや決済機能を利用しようとすると、安くない手数料やサービス利用料がかかりますので、結局はWordPressの方が安く済みます。
たとえば、無料サービスの決済手数料率は8-10%程が多い一方、WordPressでサイトを作って決済代行会社と契約すると3%以内に収まることがあります(実績や交渉次第ではもっと安くなる)。月の売上が200万円とすると、無料サービスでは16万円、WordPressでは6万円と、毎月約10万円のランニングコストの違いが出てきます。
他にもJimdoでサイトを作る場合、50ページという制限があって月1590円ですが、WordPressであればサーバーの容量が許す限り、ほぼ無制限でページが作成できる上、月1000円もかかりません。無料サービスは結局高くつくのです。
これらの問題からより大きな事業を目指そうとするほどコストも上がるので、最終的に目指す年商が高い場合はWordPressで構築する方がお得であるわけです。
WordPressをやめた方がいい人の特徴
WordPressをやめた方がいい人の特徴は2つあります。
- 無料でWebサイトやブログを作成したい人
- 事前準備や学習をしたくない人
それぞれ詳しく解説します。
無料でWebサイトやブログを作成したい
無料でWebサイトやブログを作成したい人は、WordPress以外の選択肢が適しています。WordPressは無料ですが、サイトやブログを公開するにはサーバーとドメイン費用が必要です。これらは月額数百~千円ほどかかります。
完全無料でWebサイトを運用したい場合は、WixやJimdoの無料プラン、あるいはnoteのようなプラットフォームが最適です。
事前準備や学習をしたくない人
WordPressを始めることは決して難しいことではありません。筆者のようなHTMLやCSSがあまり分かってない者でも、一応はWordPressを運営できております。

WordPressを使ったWebサイトを作りたいものの、独学は難しいのか、挫折せずに習得できるのかなど、不安を感じている方は少ないでしょう。 書店には多くの参考書が並び、インターネット上には無数の情報があふれている昨今、どこから手をつければ良いのか迷ってしまうものです。特に、プログラミングの経...
とは言え、レンタルサーバーやドメインを契約したり、SSL化やWordPressをインストールする作業は発生します。無料サービスでアカウントを登録するだけでサイトを作れる方が楽なのは間違いありません。
これらの事前準備や学習を一つもやりたくない方は、無料サービスでサイトを作るのもありでしょう。
WordPressはもう古い(時代遅れ)のか?
WordPressが時代遅れという声は、インターネットを見ているとそれなりに目にします。なかには「もう古い」「やめた方がいい」という声もありますが、これらは一概には言えません。
なぜなら、WordPressは世界のWebサイトの約43%を占めるCMSで、依然として圧倒的なシェアを誇っているためです。
さらに、現在も進化を続けています。特にブロックエディタ「Gutenberg」の導入は、従来よりも直感的なコンテンツの作成を可能にしました。
近年ではWixやStudioのようなノーコードツールが台頭し、手軽に美しいサイトを作成できる選択肢が増えました。しかし、WordPressは高いカスタマイズ性や豊富なプラグイン、大規模なコミュニティによるサポート体制などの強みで、依然として多くのユーザーに支持されています。
これらの要素は、複雑な機能や独自の要件を持つWebサイトを構築する際に、大きなアドバンテージになるでしょう。
また、最終的に目指す年商で変わってくる側面もあり、今後も事業を成長させていくつもりならWordPressを選択するのが最適でしょう。
したがって、WordPressが時代遅れというよりは、用途や目的に応じて最適なツールを選択する時代になったと認識するべきです。
まとめ
WordPress以外の選択肢は、それぞれ異なる強みを持っています。目的やスキルレベルに合わせて選べば、Webサイトやブログの制作の負担を軽減してくれるでしょう。
まずは焦らずに、どのようなサービスを求めているのかを明確にしてください。その上で、WordPressが適しているか適していないのかを判断するのがおすすめです。
特定のツールに固執する必要はありません。あなたのニーズに最適なツールを選び、理想のサイトやブログを開設してください。

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