CMSには無料で使えるものも多く、それらの中には多機能・高機能なCMSも存在します。
この記事では、おすすめの無料CMS7つの特徴や機能を比較してご紹介します。CMS選びの参考にぜひお役立てください。

CMSとは

CMSとは、コンテンツマネジメントシステム(Contents Management System)の略で、記事や画像、動画などのコンテンツを効率的に管理してWebサイトを運用できるシステムの総称です。

現代のWebサイト制作は、かつてのHTMLサイトからCMSへとトレンドが移行しています。サイト構築やページの編集・更新が簡単で、複数人での運用にも最適化されており、特に企業のサイト運営ではCMSは欠かせない存在です(もちろん個人サイトでも役立ちます)。
CMSについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

無料(フリー)CMSの主な種類

CMSは、オープンソース型とパッケージ型、クラウド型に大きく分類されます。
このうち、パッケージ型は多くが有料です。無料でシステムを利用できるCMSはオープンソース型とクラウド型なので、ここでは両者の特徴を簡単にご紹介します。

オープンソース型CMS

オープンソース型CMSは、ファイルを無料でダウンロードし、Webサーバにインストールしてサイトを構築するタイプのCMSです。CMSのファイル自体は無料ですが、レンタルサーバの契約費やドメインの取得費が別途かかります。

オープンソース型CMSは無料かつソースコードが公開されているため利用者が多く、Web上に情報が多く存在します。コミュニティやフォーラム、勉強会なども活発で、関連書籍も多数。サイトの構築・運用の過程で発生する悩みや疑問もすぐに解決できる環境が整っています。

また、デザインテンプレートや拡張機能(プラグイン)が豊富に用意されており、思い通りのデザイン・機能を備えたWebサイトを作りやすい点も、オープンソース型CMSの大きな特徴です。

クラウド型CMS

クラウド型CMSは、ベンダーが管理するサーバにCMSのシステムが格納されているタイプのCMSです。完全無料でサイトを構築できるサービスが多い点や、アカウント登録だけですぐにサイト構築を始められる手軽さが大きな魅力です。

無料ブログサービス(システム)も広義の意味ではクラウド型CMSに含まれるので、この記事ではそちらもクラウド型CMSとして扱います。

無料で使えるおすすめフリーCMS7つを比較

種類 特徴 適したサイト テンプレート数 商用利用 公式サイト
WordPress オープンソース 世界シェアNo.1のCMS。豊富なテンプレート、拡張機能。 ブログ、企業サイト、大規模メディア、ECサイト、会員制サイト、アプリなど多数 9,000種類以上 制限なし https://ja.wordpress.org/
EC-CUBE オープンソース ECサイト(ネットショップ)構築に特化したCMS ECサイト 60種類以上 制限なし https://www.ec-cube.net/
Wix クラウド ドラッグ&ドロップの簡単操作によるサイト構築 企業サイト、ブログ、ポートフォリオ、LPなど 500種類以上 可能(ただし無料版は広告表示) https://ja.wix.com/
Jimdo クラウド ドラッグ&ドロップの簡単操作によるサイト構築 企業サイト、ブログ、ネットショップなど 約40種類 可能(ただし無料版は広告表示) https://www.jimdo.com/jp/
Ameba Ownd クラウド シンプルかつオシャレなデザインのWebサイト構築に強い。 企業サイト、ブログ、オウンドメディア、ネットショップなど 50種類以上 可能(ただし無料版は広告表示) https://www.amebaownd.com/
はてなブログ クラウド 編集機能が使いやすいシンプルなCMS ブログ 100種類以上 可能(ただし無料版は広告表示) https://hatenablog.com/guide
note クラウド 記事コンテンツの発信に特化 ブログ 1種類 有料記事の販売(アフィリエイトは制限あり) https://note.com/

以下では、各CMSそれぞれの特徴を補足してご紹介します。

WordPress(ワードプレス)

WordPress

WordPressの概要まとめ
CMSの種類 オープンソース
特徴 世界シェアNo.1のCMS。
料金 無料(サーバ・ドメイン代は別途必要)
構築に適したサイト ブログ、企業サイト、大規模メディア、ECサイト、会員制サイト、アプリなど多数
デザインテンプレート数 公式に登録されているテンプレートだけでも9,000種類以上
カスタマイズ性 HTMLやCSSで柔軟にカスタマイズ可能
拡張機能(プラグイン)も豊富
サポート 公式のフォーラム
商用利用 可能(制限なし)
公式サイト https://ja.wordpress.org/

「WordPress(ワードプレス)」は、CMS市場のシェア60%以上を占めるオープンソース型CMSです。世界中のWebサイトの実に40%はWordPressで構築されており、普及率の高さが伺えます。

WordPressで作れるサイトの種類は多岐に渡り、技術があればどのような形態のサイトも思いのままに構築できます。仮にHTMLやCSS周りの知識・スキルがなくても、テンプレートを活用すれば、デザイン・機能ともに高水準のサイトを簡単に作れます。テンプレートに備わっていない機能も、プラグインと呼ばれる拡張機能(多くは無料で利用できる)を追加して補うことができ、柔軟なサイト運用が可能です。

WordPressについて語れることはまだまだありますが、ここでは長くなるので、詳しく知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。

とにかく、高機能かつ多機能なCMSだということです。そこまでの機能は不要という場合、後ほどご紹介する「はてなブログ」や「note」など、用途がある程度限定されているCMSのほうが適しているかもしれませんが、機能性や自由度を重視するならWordPressは最有力候補になるはずです。

WordPress公式サイト

EC-CUBE

EC-CUBE

EC-CUBEの概要まとめ
CMSの種類 ECサイト(ネットショップ)構築に特化したCMS
特徴 オープンソース
料金 無料(サーバ・ドメイン代は別途必要)
構築に適したサイト ECサイト
デザインテンプレート数 60種類以上
カスタマイズ性 HTMLやCSSで柔軟にカスタマイズ可能
拡張機能(プラグイン)も豊富
サポート 開発コミュニティ
商用利用 可能(制限なし)
公式サイト https://www.ec-cube.net/

ECサイトの構築に特化したCMSを希望するなら、「EC-CUBE」がおすすめです。

ECサイトの構築自体は先ほどご紹介したWordPressでも可能ですが、WordPressにはショッピングカート機能や決済機能が備わっていないので、プラグインを別途インストールする必要があります。その点、EC-CUBEはショッピングカート機能や決済機能、会員機能などが充実しています。プラグインもECサイトの構築・運用に特化したものが多いため、WordPressで作る場合と比べて、機能が充実したECサイトを構築しやすいでしょう。

顧客の個人情報を扱うECサイトはセキュリティ対策が重要になります。WordPressがセキュリティに弱いというわけでは必ずしもありませんが、セキュリティ強化機能が多数あり、セキュリティ診断サービスやWAFツールの提供がされているEC-CUBEのほうがサイバー攻撃に対するサポートは手厚いといえます。

また、「WpPostPlus」というプラグインを使えば、WordPressと連携することもできます。これにより、ECサイトとしての機能はEC-CUBEが担い、ブログ記事などのコンテンツ部分はWordPressで管理してEC-CUBE上のサイトに表示させるといった使い方が可能です。

EC-CUBE公式サイト

Wix

Wix

Wixの概要まとめ
CMSの種類 クラウド
特徴 ドラッグ&ドロップの簡単操作によるサイト構築
料金 無料。有料プランあり。
構築に適したサイト 企業サイト、ブログ、ECサイト、ポートフォリオ、LPなど
デザインテンプレート数 500種類以上
カスタマイズ性 AppMarketから機能拡張アプリをダウンロード可能
サポート ヘルプセンターのサポート記事
Wix カスタマーケアによるサポート
商用利用 可能(ただし無料版では広告が出現)
公式サイト https://ja.wix.com/

「Wix」は、ドラッグ&ドロップの簡単操作で高機能なWebサイトを作れるクラウド型CMSです。「Wix ADI」と呼ばれるAIツールも用意されており、WebやITの知識ゼロでも数クリックでサイトを構築できます。

筆者は当初、「簡単操作とはいえ、機能が乏しく簡素なサイトしか作れないのでは?」という先入観を持っていましたが、実際にアカウント登録してダッシュボードに入ってみると、その多機能さに驚きました。

メルマガ配信や動画作成、詳細なSEO設定、300以上のアプリ(拡張機能)、外部ツール連携など、できることの幅が広いのです。ショッピングカート機能や予約システムの実装もでき、ビジネスサイトの構築・運用にも十分活用できるレベルだといえます。

Wixのダッシュボード(管理画面)

Wixのダッシュボード。無料かつ手軽なCMSというイメージに反して、かなりの多機能さを誇る

ただ、独自ドメインを使うには有料プラン(500円~)へのアップグレードが必要です。Wixのサブドメインのままサイトを公開して運用するのは、権威性や信頼性の観点からあまり得策ではありません(ビジネスサイトでは特に)。無料プランでは目立つ位置に広告も配置されるので、有料プランへの加入は必須になるかもしれません。

まずは無料で試して、デザインや機能性、利便性に納得できたら、有料プランに切り替えて運用することをおすすめします。

Wix公式サイト

jimdo(ジンドゥー)

Jimdo

jimdoの概要まとめ
CMSの種類 クラウド
特徴 ドラッグ&ドロップの簡単操作によるサイト構築
料金 無料。有料プランあり。
構築に適したサイト 企業サイト、ブログ、ECサイト、LPなど
デザインテンプレート数 40種類以上
カスタマイズ性 HTMLやCSS、JavaScriptなど独自コードによるデザインカスタマイズ可能
サポート サポートセンターの記事
メールサポート
商用利用 可能(ただし無料版では広告が出現)
公式サイト https://www.jimdo.com/jp/

「jimdo(ジンドゥー)」も上でご紹介したWixと同じく、ドラッグ&ドロップの簡単操作でサイトを構築できるクラウド型CMSです。デザインテンプレートの数や機能の豊富さではWixに軍配が上がりますが、ダッシュボードの使いやすさやサイト編集の利便性・簡便性はJimdoのほうが優れている印象です。

Jimdoのダッシュボード(管理画面)

Jimdoのダッシュボード、編集画面。Webサイトの見た目そのままに限りなく近いプレビューを見ながらテキストや画像を編集でき、操作に迷う箇所がほとんどない

JimdoもWixと同じく、無料プランでは独自ドメインが使えず、広告も出現してしまいます。独自ドメインの接続と広告の消去には有料プラン(965円~)へのアップグレードが必要です。Wixよりも広告の存在感は控えめですが、ビジネスサイトを運営するなら独自ドメインの利用が推奨されるので、Jimdoも有料プランへの切り替えが必要になるかもしれません。

jimdo公式サイト

Ameba Ownd(アメーバ オウンド)

Ameba Ownd

Ameba Owndの概要まとめ
CMSの種類 クラウド
特徴 シンプルかつオシャレなデザインのWebサイト構築に強い。
料金 無料。有料プランあり。
構築に適したサイト 企業サイト、ブログ、オウンドメディア、ネットショップなど
デザインテンプレート数 50種類以上
カスタマイズ性 CSSカスタマイズ機能
サポート 公式のヘルプページ
商用利用 可能(ただし無料版では広告が出現)
公式サイト https://www.amebaownd.com/

高機能・多機能なCMSが不要で、シンプルなWebサイトを簡単に構築したいなら、「Ameba Ownd(アメーバ オウンド)」はおすすめです。WordPressやWix、Jimdoほどの機能はなく、できることは制限されますが、ダッシュボード(管理画面)の見やすさや使いやすさに優れており、無料ブログサービスとほとんど同じ感覚で使えます。

Ameba Ownd(アメーバ オウンド)のダッシュボード(管理画面)

誰でも簡単に使える、すっきりとして見やすいシンプルなダッシュボード

簡単な企業サイトや個人ブログであれば、複雑かつ高度な機能は必要ないので、そのようなサイトの構築にAmeba Owndを活用するといいでしょう。今っぽいオシャレなサイトが素早く手に入ります。無料プランでも独自ドメインが使える点もおすすめです。

Ameba Ownd公式サイト

はてなブログ

はてなブログ

はてなブログの概要まとめ
CMSの種類 クラウド
特徴 編集機能が使いやすいシンプルなCMS
料金 無料。有料プランあり。
構築に適したサイト ブログ
デザインテンプレート数 100種類以上
カスタマイズ性 HTML・CSS追加可能
サポート ヘルプページの記事
商用利用 可能(ただし無料版では広告が出現)
公式サイト https://hatenablog.com/guide

「はてなブログ」はブログの構築に向いているシンプルなクラウド型CMSです。

Webの記事ではよくWordPressと比較されており、実際、管理画面の仕様・操作感も似ています。デザインの自由度や機能の豊富さはWordPressのほうがさすがに上ですが、はてなブログは記事の編集機能の利便性が非常に優れています。

外部サービス(YouTubeやAmazon、Twitterなど)のコンテンツを編集画面から直接探して埋め込んだり、作成しておいた定型文をワンクリックで貼り付けたりと、ブログ記事の作成・編集をサポートする機能が多く搭載されています。

はてなブログの編集サイドバーの各種機能

よく使う機能をショートカットとして登録可能。記事執筆の生産性が大きく向上する

また、独自のコミュニティの存在やタグの追加・編集機能(同じ興味を持つ人に読まれやすくなる)により、はてなブログ内のユーザーにアプローチしやすく、初期のアクセスが集まりやすくなっています。

サービスのコンセプトやシステムの性質上、複雑かつ高度な機能を持ったサイトの構築は難しいですが、ブログ型のシンプルなメディア構築なら「はてなブログ」は非常におすすめです。

はてなブログ公式サイト

note

note

noteの概要まとめ
CMSの種類 クラウド
特徴 記事コンテンツの発信に特化
料金 無料。有料プランあり。
構築に適したサイト ブログ
デザインテンプレート数 1種類
カスタマイズ性 カスタマイズは基本的に不可
サポート ヘルプページの記事
商用利用 有料記事の販売で収益化可能(アフィリエイトは制限あり)
公式サイト https://note.com/

「note」は記事コンテンツの発信に特化したクラウド型CMSです。

ここまでご紹介してきた他のCMSとは違い、デザインテンプレートや拡張機能といった概念はなく、カスタマイズも自由にはできません。記事ページのレイアウトはワンカラムの1種類だけであり、テキストや画像、動画といったコンテンツを際立たせる作りになっています。自由度や機能性は他のCMSに比べれば劣りますが、導入の手軽さや記事の書きやすさはnoteの優れた特徴です。

ただ、無料版ではGoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールとの連携が出来ず、その他細かなSEOのセッティングやチューニングも不可能です。SEOによる検索流入を目的としたハウツー系コンテンツを投下するというよりは、理念や思想、価値観といった情緒的なコンテンツの発信にnoteを活用するのがいいかもしれません。

メインのオウンドメディアは他のCMSで構築し、サブの情報発信媒体としてnoteで記事を書くといった使い分けもできそうです。

note公式サイト

無料CMS選びで重視すべき選び方のポイント

無料のCMSを選ぶポイントをまとめました。

デザイン性

好みのデザインのサイトが作れるかどうか?
デザインテンプレートが豊富なCMS(WordPressやWixなど)なら、デザインやレイアウトの自由度は高いです。特にWordPressの場合、デザインテンプレートのカスタマイズも柔軟にできるので(HTMLやCSSの技術は必要)、自分好みのデザインを追求できます。

作れるWebサイトの規模感

無料のクラウド型CMSの中には、作成できるページ数の上限※が決まっているものもあります(有料プランにアップグレードすれば上限を増やせる)。

  1. Wix:100ページ
  2. Jimdo(AIビルダーの場合):5ページ
  3. Ameba Ownd:10ページ

※ブログ機能を使って作成した記事はページ数にはカウントされないので、ブログ記事は(容量が許す限り)いくらでも追加可能です。

小規模なサイトの構築であれば問題ないかもしれませんが、ある程度の規模感のサイトを構築するなら、ページ数の制限がないCMSがおすすめです。

商用利用の可否

オープンソース型のCMSは、商用利用に関して、基本的に一切の制限がありません。自社商品の販売もアフィリエイトも、アドセンスも自由です。広告も表示されません。

クラウド型CMSも商用利用はできますが、無料プランでは広告が表示されたり、販売する商品・サービスの内容や売り方によっては規約に抵触したりと、制限があります。本格的なビジネスサイトの運営にはWordPressやEC-CUBEなど、商用利用の制限がないCMSをおすすめします。

無料CMSに関するQ&A

最後に、無料のCMSを使う際に出てくる不安や疑問を取り上げ、それらに対する回答を載せておきます。

セキュリティは大丈夫なのか?

オープンソース型CMSの場合、セキュリティの脆弱性を指摘されることがあります。オープンソース型だから危険と一概に言える話ではありませんが、セキュリティ対策を自分たちで実施する必要があるのは事実です。

CMSや拡張機能のバージョンを最新に保ったり、SSL化に対応したり、ファイルやディレクトリの編集権限を適切に設定したり、といった対応を怠ると、セキュリティリスクが増します。

クラウド型CMSの場合、CMSの提供会社がセキュリティ周りを管理してくれるので、特別な対応は不要です。

高機能なサイトも作れるのか?

WordPressやEC-CUBE、Wixなどは、豊富なデザインテンプレート、拡張機能の存在により、高機能なサイトの構築も可能です。特にWordPressは、デザインテンプレートや拡張機能の数が膨大で、カスタマイズの自由度も高いことから、作れるサイトの幅は非常に広いです。大規模メディア、会員制サイト、SNS、アプリなど、あらゆるジャンルのサイト構築に対応できます。

無料のCMSを使っていると信頼性が落ちないか?

広告が表示されてしまうタイプの無料CMSなら、ビジネスサイトとしての信頼性はたしかに損なわれるかもしれません。しかし、それ以外のケースでは、無料のCMSだからといって信頼性が極端に落ちることはないはずです。

たとえばWordPressは大手の上場企業でも使われているCMSであり、世の中に広く普及しています。Web制作の場面で市民権を得ている存在なので、信頼性は十分だといえます。

そもそも、信頼性というものは使っているCMSではなくサイトの出来栄えで判断されるものです。どのようなCMSを使っていようと、デザインが古臭かったりレイアウトが微妙だったり、掲載する情報がいい加減だったりすれば信頼はされません。

どこまで無料で使えるのか?

クラウド型のCMSは、無料プランのままなら完全無料で使えます。オープンソース型のCMSの場合、CMSのファイルのダウンロード自体は無料ですが、サイトを公開するためのドメイン取得費用とレンタルサーバの契約費用が別途かかります。

サービス終了のリスクはどうなのか?

無料のクラウド型CMSは、たしかにサービス終了のリスクがあります。サービス終了、あるいは規約抵触によるコンテンツ削除などに備えて、記事や画像のバックアップは定期的におこなったほうがいいかもしれません。

オープンソース型CMSは、サービス終了というよりも開発やサポート終了といったほうが適切です。「もうこれ以上開発もアップデートもしない」といった状況が果たして起こり得るかはわかりませんが、仮にそうなってもサーバにインストールしたCMS自体はずっと使えるので、サイトが公開停止になることはありません。ただ、アップデートがなくなることでセキュリティリスクが上がる懸念はあります。

まとめ

ここまで、おすすめの無料CMSについてご紹介してきました。
それぞれのCMSの比較表を再度掲載しますので、比較検討の参考にしてください。

種類 特徴 適したサイト テンプレート数 商用利用 公式サイト
WordPress オープンソース 世界シェアNo.1のCMS。豊富なテンプレート、拡張機能。 ブログ、企業サイト、大規模メディア、ECサイト、会員制サイト、アプリなど多数 9,000種類以上 制限なし https://ja.wordpress.org/
EC-CUBE オープンソース ECサイト(ネットショップ)構築に特化したCMS ECサイト 60種類以上 制限なし https://www.ec-cube.net/
Wix クラウド ドラッグ&ドロップの簡単操作によるサイト構築 企業サイト、ブログ、ポートフォリオ、LPなど 500種類以上 可能(ただし無料版は広告表示) https://ja.wix.com/
Jimdo クラウド ドラッグ&ドロップの簡単操作によるサイト構築 企業サイト、ブログ、ネットショップなど 約40種類 可能(ただし無料版は広告表示) https://www.jimdo.com/jp/
Ameba Ownd クラウド シンプルかつオシャレなデザインのWebサイト構築に強い。 企業サイト、ブログ、オウンドメディア、ネットショップなど 50種類以上 可能(ただし無料版は広告表示) https://www.amebaownd.com/
はてなブログ クラウド 編集機能が使いやすいシンプルなCMS ブログ 100種類以上 可能(ただし無料版は広告表示) https://hatenablog.com/guide
note クラウド 記事コンテンツの発信に特化 ブログ 1種類 有料記事の販売(アフィリエイトは制限あり) https://note.com/

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