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「成果力」はWebサイトを運用する目的で訪れたユーザーを導くことができる能力値です。ECサイトであれば商品の購入、オンラインサービスであれば会員登録、BtoBサービスやお見積り系の仲介サービスであればお問合せや資料請求が該当します。

サイト運用において目標をしっかりと定め、Googleアナリティクスなどに登録して検証のために計測できるようにしておきましょう。

成果力はコンテンツを経由して成果に辿り着いた回数、割合を見ることで測定することができます。サイト全体でいうコンバージョン数、コンバージョン率と同じ考えですが、成果力はしっかりとページ単体でコンバージョンさせる力を測定し、向上させるように働きかける必要があります。

サイト全体のコンバージョンが低い時は
コンバージョン予備軍を測定する

Webサイトを運用し始めてまだ日が浅い時はコンバージョンがそもそも上がっていない可能性があります。そのような時はコンバージョンの値に拘らず、コンバージョンに影響がありそうな、コンバージョン予備軍測定で検証をするようにしていきます。

ここでは「中間成果測定」「直接効果測定」「間接効果測定」という測定方法をご紹介します。

中間効果測定

コンバージョンに導くことが期待できる一つ前のページへの遷移を目標値とする中間効果測定を行いましょう。

中間成果測定の場合、以下ページへの遷移を誘導した数値を測定して向上するように検証、改善を進めます。
・ECの場合:商品詳細ページ
・BtoBの場合:導入事例ページ
・オンラインサービスの場合:システム説明ページ

直接効果測定と間接効果測定

ABC.htmlというランディングページがあるとします。直接効果測定はABC.htmlのランディングページからコンバージョンをしたというように、該当コンテンツのみがコンバージョンに影響したというケースを測定します。間接効果測定はABC.htmlのランディングページを見たが一度離脱、翌日異なるリスティング広告からサイトの別ページにランディングし、コンバージョンに至ったという風に、他のページ、再訪があって目標を達成したことをいいます。

直接効果測定は、そのページ内にコンバージョンに関するコンテンツがある、もしくは1遷移先の次のページにコンバージョンさせるコンテンツがある時のみ測定可能です。直接効果、間接効果それぞれの測定はGoogleアナリティクスのアドバンスセグメントを使って実行することができます。

直接効果測定の方法

アドバンスセグメンドの作成画面の左メニューから「シーケンス」を選択して、画面中央のフィルタのなかで「セッション」を選択します。
ステップ1で行動から「ランディングページ」を選択しランディングページのURLを設定します。
ステップ2でeコマースからトランザクション数を選択し、条件を「セッションごと」、「1以上」とします。

間接効果測定の方法

アドバンスセグメンドの作成画面の左メニューから「シーケンス」を選択して、画面中央のフィルタのなかで「セッション」を選択します。
ステップ1で行動から「ランディングページ」を選択しランディングページのURLを設定します。
ステップ2でeコマースからトランザクション数を選択し、条件を「ユーザーごと」、「1以上」とします。

これでそれぞれの数値を抜き出すことが可能となりますが、注意が必要な点があります。
・間接効果測定は直接効果測定の値も含むので直接効果測定の数値を引き算しないと間接効果のみの数値になりません。
・今回説明した設定では直接効果測定の数値が複数回のランディングページ閲覧であっても直接効果測定の数値となります。初回のみに絞り込みたい場合は別途詳細設定を行う必要があります。
・間接効果測定はGoogleアナリティクスにおいて当記事執筆時点では90日までしか測定することができません。30日以内程度再訪問による間接効果測定が妥当ではないかと個人的には思います。

注目しなくてはいけないところは直接効果測定と間接効果測定の数値にどれくらいの差が現れるのかということです。アドバンスセグメンドを利用せずにコンバージョンを測定していると、ここでいう直接効果測定の値しか拾うことができていません。間接効果測定の値をしっかりとトレースすることで、このページを経由したユーザーが大きく売り上げに貢献しているという風な判断が可能となります。ECであれば口コミ、レビューページなどが間接効果測定の価が高いページになります。

成果力の改善に繋がるポイント

成果力がイマイチなページは以下のポイントを中心に改善点を考えてみましょう。

ユーザーの理解を深めながらコンバージョンへ向かうことができているか

ECであれば送料、返品についてなどの項目をしっかりと設けているかなど、ユーザーの不安感を無くすことがコンバージョンには重要な要素となっています。単にお客様の情報を入力するページとならないよう、ユーザー心理を検証して不安感に応えるようなコンテンツを整備しましょう。

離脱した後に戻ってくる施策にぬかりはないか

リターゲティング、PUSH通知、ブックマーク、メルマガ誘導など直接効果から離脱したユーザーが間接効果として結果につながる機能整備をしているかを確認しましょう。

コンバージョンに繋がるリンクのデザイン仕様は統一されているか

問合せボタンを設置しているのでしたらすべて同じデザイン仕様のボタンになっているかチェックをしましょう。このサイトではこのボタンが問合せだという認識をユーザーに伝えることで利便性も向上します。

コンバージョンの値は売上だけでなく、
間接効果も含め広く把握する

Webサイト運用の目的はコンバージョンの値で測定可能かもしれませんが、コンバージョン率を向上させようとした時に改善するポイントはサイト外にある要素であったりします。具体的にはチラシ、該当ポスター広告、SNSでのシェア、サイト外の口コミ、コメント、アフィリエイトコンテンツなどです。

今回紹介したコンバージョンを軸とした成果力測定に挙げたような外部サイトの要因による絞り込みを掛けていくと、より詳細なマーケティング計画を実行することが可能になります。実行可能なリソースがあるチームは是非一度挑戦してみてはいかがでしょうか。