「H1タグはSEOで重要」

よくいわれますが、実際はどうなのでしょうか?

また、「ページのタイトルにはH1を設定すべき」「H1は1ページに1個まで」という通説は、今も正しいのでしょうか?

この記事では、上記のような疑問に回答して、H1タグとSEOの関係性を紐解いていきます。

H1タグとは?

H1タグとは、HTMLで<h1>大見出しテキスト</h1>で記述される部分。いわゆる大見出しのことです。

見出しタグはH1〜H6まであり、H1はそのなかで最上位の見出しです。ブラウザでの文字サイズも、最も大きく表示されます。

見出しの表示サンプル

見出し1(H1)
見出し2(H2)
見出し3(H3)
見出し4(H4)
見出し5(H5)
見出し6(H6)
  • <h1>見出し1(H1)</h1>
  • <h2>見出し2(H2)</h2>
  • <h3>見出し3(H3)</h3>
  • <h4>見出し4(H4)</h4>
  • <h5>見出し5(H5)</h5>
  • <h6>見出し6(H6)</h6>

ただ最上位の見出しとはいえ、それは「SEOで重要視されている」という意味ではありません。

H1の文言にはページのタイトルを設定することが多いので、titleタグと混同するかもしれませんが、H1はtitleタグとは違います。H1にキーワードを入れても、検索順位には影響しません。

GoogleはH1を特別、重要視していません。ページ内容を把握する参考にはしていますが、直接的なランキング要素としてH1を見ているわけではない、ということです。

ページのタイトルはH1を設定すべき?

ページのタイトルには、H1を使うことが必須だとよくいわれます。

「ページのタイトルがH2になっているから、SEOが弱い」
「一番重要なのはタイトルだから、それをH1に設定しないとGoogleに評価されない」

しかし実際は、ページのタイトルにH1を使おうがH2を使おうが、検索トラフィックに有意な差はないことがわかっています。

Confirming their statements, Google’s algorithms didn’t seem to care if we used H1s or H2s for our titles. Presumably, we’d see the same result if we used H3s, H4s, or no heading tags at all.

【日本語訳】
彼らの発言を確認すると、Googleのアルゴリズムは、タイトルにH1とH2のどちらを使用したかを気にしていなかった。 おそらく、H3、H4を使用した場合でも、あるいは見出しタグをまったく使用しなかった場合でも、同じ結果になるだろう。
出典: Are H1 Tags Necessary for Ranking? [SEO Experiment]

多少の差はあるでしょうが、ほとんど誤差の範囲です。

H1タグの使用回数に制限はある?

H1タグは、1ページに○個までという制限はありません。

1ページにH1がいくつあっても、あるいは存在しなくても、SEOに悪影響はないです。
参考: Are H1 Tags Necessary for Ranking? [SEO Experiment]

これはH2やH3も同じです。

H2やH3が1ページで複数使われるのは自然なことですし、それで評価を落とされるという話も聞いたことがありません。H4やH5が使われていないからマイナス評価される・・・ということもないです。

H1はテキストで設定すべき?画像でもいい?

テキストだけでなく、画像(ロゴなど)にH1を設定することもできます。画像にH1を設定する場合は、alt属性を記述します。

alt属性とは代替テキストのことで、画像の意味を正しく伝えるためのものです。画像の内容を表すテキストを簡潔に記述します。

  • <h1><img src="○○○○○○.png" alt="画像の内容を表すテキスト"></h1>

ロゴにH1を設定する場合、すべてのページでH1が同じになりますが、Googleにとってたいした問題ではありません。H1タグとtitleタグは違うので、重複コンテンツ扱いされることもないです。

Hタグの順番はSEOに影響する?

Hタグは1〜6の階層通りの順番で使うことが正しいルールです(H2→H4→H3・・・のような順番は、厳密には誤り)。

とはいえ、Hタグを使う順番が間違っていても、ランキングに影響はしません。見出しの階層構造がSEOに影響すると主張されることもありますが、H5→H1のような順番でも、評価を下げないとGoogleは明言しています。

もちろん、普通にサイトを作ったり記事を書いたりしていれば、Hタグは順番通りに使用されるはずです。ただ、仮に順番を間違えてもSEOに悪影響はないので、神経質になる必要はありません。

結論:SEOにおいて、H1タグはそこまで重要な要素ではない

H1タグはtitleタグとは違い、直接的なランキング要素ではありません。Googleもそこまで重要視していないので、H1の厳密な使い方にこだわる必要はないでしょう。

H1の使用回数といった、細かなSEOテクニックを追いかけるのは無駄だと思います。

本質的なSEOは、小手先のテクニックに頼ることではなく、検索ユーザーの利便性を考えることです。

「利便性を考える」 という言葉は抽象的でわかりにくいかもしれませんが、以下の記事で、利便性を追求するための具体的テクニックを解説しています。

今後もずっと使えるSEOライティングのノウハウなので、ぜひチェックしてみてください。

SEOまるわかり大全集