WordPressを構築するためには、レンタルサーバーを借りる方法とAWSを利用する方法があります。レンタルサーバーの方が敷居が低いため、初心者はレンタルサーバーを借りて実施するのが良いでしょう。
一方で、より規模の大きいWebサイトを構築したいと思っている方は、AWSでスペック等を選定したうえで構築するのがおすすめです。
WordPressといえば、多くの方がホームページやWebサイトとして利用しています。しかし、WordPressを導入するためにはレンタルサーバーを借りたり、ドメインを取得したりなどさまざまな作業が必要になるのです。 WordPressを導入するときによく紹介されているのが、レンタルサーバーを...
更に、AWSにはさまざまなサービスが提供されているため、組み合わせ次第で独自のWebサイトを構築できます。しかし、WordPressを構築したのはいいものの、どのサービスを組み合わせるべきかわからないという方も多いでしょう。
そこで今回は、WordPressをAWSのEC2で構築した方に向けて、組み合わせることで効果的なサービスを紹介します。
WordPressをAWSで構築した方におすすめのサービス8選
AWSには様々なサービスが提供されているため、どのサービスを選ぶべきか悩む方も多いでしょう。そこで今回は、おすすめのサービスを8つ紹介します。
S3
S3は、画像や動画などの様々なコンテンツを格納できるストレージのことで、WordPressを運用するならバックアップ先として利用できます。
WordPressを構築する場合、基本的にはAWSのEC2を利用して作ります。EC2にもデータ保存はできるのですが、規模の大きなWebサイトになるとEC2の容量だけでは不足してしまうのです。
そこで、S3で大容量を確保しておくことで、様々なデータを保存できるほか、EC2の容量を空けておくことでサーバーの機能性向上にもつながります。
Route 53
Route 53は、AWSが提供するドメインネームシステム(DNS)です。
そもそもDNSとは、新しく取得したドメイン名をIPアドレスに変換する機能です。私たちがWebサイトにアクセスする場合、URLを見るとhttpsから始まるもので構成されており、企業名が入っていたりするため、どの企業のURLなのかがパッと見で分かります。
しかし、実際にはURLに記載されているドメイン名を、DNSサーバーによってIPアドレスに変換し、IPアドレスの情報を探しているのです。
Webサイトを構築するうえでドメイン名の取得は欠かせないため、ほとんどの場合でRoute 53が必要となるでしょう。
CloudFront
CloudFrontは、CDN(Content Delivery Network)を提供しているサービスです。
CDNとは、Web上に公開されているコンテンツ配信を最適化し、Webページの表示をスピーディーに行える機能です。WordPressは、Webページを表示するときに画像や動画などの容量が大きいコンテンツを大量に配置すると、表示までに時間がかかってしまいます。
そこで、CloudFrontの活用により、キャッシュ機能を付与してWebサイトへのアクセス安定や読み込みを素早くできるのです。
ELB
ELBとは、Elastic Load Balancingの略で、ロードバランサーの機能を保持したサービスです。
ロードバランサーとは、負荷分散装置と呼ばれており、外部からの通信を複数のサーバーへと分散する機能になります。例えば、WordPressで構築したWebサイトで、新商品の告知をするとしましょう。そのとき、いつもよりWebサイトへのアクセスが増加することでWebサイトに大きな負荷がかかり、一時的にWebサイトが落ちてしまう可能性があるのです。
そこでELBの出番がやってきます。ELBにより、アクセスが集中したとしても落ちる前に通信を分散してくれるため、見た目上Webサイトが1つだったとしても、裏側では複数のサーバーで運営できます。ELBは一時的な利用も可能なため、アクセスが予想されるタイミングでのみ利用するのも良いでしょう。
WAF
WAFとは、Web Application Firewallの略称で、Webアプリケーションの攻撃から身を守るために利用されるサービスです。
昨今、様々なサイバー攻撃が引き起こされているため、企業では強固なセキュリティ対策が求められています。そこで、セキュリティ対策の一貫として導入しておきたいのがWAFです。WAFの導入により、以下の攻撃から身を守れます。
- SQLインジェクション攻撃
- クロスサイトスクリプティング
- クロスサイトリクエストフォージェリ
WAFはWebサイトを運営するのであれば、サイバー攻撃から身を守るために導入するのをおすすめします。
Certificate Manager
Certificate Managerとは、SSL証明書を発行できるサービスで、WebサイトをSSLに対応できます。SSLとはSecure Socket Layerの略で、通信を盗み見されないように暗号化するプロトコルです。
最近では、SSLに対応していないWebサイトは警告が出るようになっているため、WordPressでWebサイトを構築する場合には、必須でSSL対応をするようにしましょう。
CloudWatch
CloudWatchとは、AWSで運用している様々なリソースをモニタリングできるサービスです。
WordPressをAWSで運用していると、しばらくの間Webページにアクセスできない状況が発生することも考えられます。そのとき、CloudWatchによってモニタリングを実施しておけば、異常を通知してくれるためトラブル発生時にすぐ対応が行えるのです。
AWS Auto Scaling
AWS Auto Scalingは、AWSで利用しているサービスの容量を自動的に調整し、最適な形に調節させる機能を持ちます。
WordPressを運用する場合、サーバーとなる EC2やデータベースを利用することになります。そのとき、最初に作成する段階で余裕を持って高スペックにしましたが、結果的に想定よりも使用量が少なかったとしましょう。そうすると、使用していない分についても料金の支払いが発生してしまうのです。
そこで、AWS Auto Scalingを導入することにより、使用されるリソースに応じて最適なスペックに調整してくれます。リソースを無駄にしたくない、と考えている方はぜひ導入してみましょう。
まとめ
今回は、WordPressをAWSで構築する方に向けて、利用すると便利なサービスを紹介しました。AWSには、今回紹介した以外にもさまざまなサービスがあり、今後も新たなサービスが続々と登場するでしょう。今回紹介したサービスは、基本的に導入して損はないサービスになっているため、まずは導入をしてみるのがおすすめです。
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