Macデフォルトのファイル管理アプリ「Finder」には隠しファイルを設定できる機能が搭載されています。重要なファイルを誤って削除・変更しないための機能です。

今回はそんな隠しファイルを表示したり、管理する方法を解説いたします。任意のファイルを隠しファイル化することもできますので、活用してみてください。

隠しファイルの表示/非表示を変更する

隠しファイルを表示する方法は2つありますので、それぞれご紹介いたします。

ショートカットキーを使う

最も手軽なのは、ショートカットキーを使う方法です。

「command」+「shift」+「.」

で、隠しファイルが表示されます。Finder内で「Macintosh HD」と検索して試しみてください。

Macintosh HDの隠しファイルの例

上記のようにショートカットキーを押すごとに、隠しファイルの表示/非表示が変わります。ファイル名が「.」から始まる隠しファイルは、表示時も半透明になる仕様です。

ターミナルを使う

次はターミナルを使って表示させる方法です。任意のファイルを隠しファイル化する際にも使いますのでチェックしてみてください。操作はコピぺだけで済みます。

ターミナルを使う場合は、「隠しファイルを表示するコマンド」と「Finderを再起動するコマンド」の入力が必要です(コピペのみ)。ターミナルは、command+spaceで開く「spotlight」やランチャーアプリから検索して起動するとスムーズです。

ターミナルの例

※各コマンドをコピペ後にreturnキーを押してください。

隠しファイルを表示するコマンド

defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles TRUE

Finderを再起動するコマンド

killall Finder

このコマンドで「Finder」を再起動することで、隠しファイルが表示されるようになります。

隠しファイルを非表示に戻すコマンド

defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles FALSE

上記をコピペした後に再起動コマンドをコピペすれば、隠しファイルを非表示に戻せます。

任意のファイルを隠しファイル化する

誤操作で削除したくない重要度の高いファイルや、パスワード保護しているファイルなどを隠しファイル化して活用できます。

デフォルトの隠しファイルは、「.」から始まるファイル名になっていますが、ファイル名の頭に「.」をつけるだけでは、隠しファイル化することはできません。

名称変更不可のメッセージ

上記メッセージが表示されて変更できないため、ターミナルを使って操作します。次の3ステップです。

  1. ターミナルでファイルの場所に移動
  2. 「mv 対象のファイル名」と入力
  3. ファイル名の後ろに「.」をつけたファイル名を入力

デスクトップに「top-secret.text」という名のファイルを作成してみました。

隠しファイルのサンプル

これを例に隠しファイル化する流れを解説いたします。

1. ターミナルでファイルの場所に移動

今回はデスクトップにファイルを設置したので、

cd desktop

と入力します。まずはこの記述で、対象のファイルが存在するデスクトップに移動します。

「cd desktop」の入力例

入力後、returnキーを押してください。

2. 「mv 対象のファイル名」と入力

次に「mv 対象のファイル名」となるように入力します。

mv top-secret.text

今回の例の場合は、上記のようになります。

「mv top-secret.text」の入力例

mvとファイル名の間は必ず半角スペースを空けて、ファイルの拡張子まで入力してください。

3. 「.」をつけたファイル名を入力

先頭に「.」をつけたファイル名を半角スペースを空けて続けて入力します。

mv top-secret.text .top-secret.text

この記述は、

「top-secret.text」というファイルを「.top-secret.text」名にリネームする

という意味になるので、returnキーを押せば隠しファイル化が完了します。

隠しファイル化完了時の例

このように表示されればOKです。最後にFinderで確認すると隠しファイル化できているはずです。

半透明になり隠しファイル化されたことが確認できる例

対象のファイルが半透明で表示され、「command」+「shift」+「.」で非表示にできます。ちなみに通常のファイルに戻したいときは、ファイル名の冒頭の「.」を削除するだけでOKです。

フリーソフト「Onyx」で隠しファイルを管理する

Macのメンテナンスアプリとして人気の「Onyx」には隠しファイルを管理できる機能があります。

Onyxを起動して、「ファイル」内からフォルダやファイル、アプリケーションなどをワンタッチで隠しファイル化できます。

Onyxで隠しファイルを管理する設定箇所

上記画面で任意の「〜を隠す」をクリックして対象を選択するだけです。逆に「〜を表示」をクリックすると通常のファイルに戻せます。

ターミナルを立ち上げることもなく、操作も簡単なのでぜひチェックしてみてください。その他、Onyxでできることはこちらの記事で解説しています。

まとめ

Macの隠しファイルを表示・管理する方法を解説いたしました。

単に表示/非表示を切り替えるのみなら、ショートカットキーで可能です。任意のファイルを隠しファイル化したい場合は、ターミナルか、フリーのメンテナンスアプリ「Onyx」を使うと便利です。

パスワード保護しているような重要なファイルは、隠しファイル化して管理するといいかもしれません。