WordPressの翻訳プラグインの中でも、サイトのフロント(実際の表示)を見ながら翻訳作業ができるプラグイン「TranslatePress」をご紹介いたします。翻訳する箇所を直感的に指定でき、翻訳した言語でのバランス(文字量など)をリアルタイムで確認しながら作業を行えるメリットがあります。

また、有料プランではGoogle翻訳やDeepLのAPIを使って自動翻訳も可能です。

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「TranslatePress」機能概要

サイトのフロントを見ながら翻訳作業ができるプラグイン「TranslatePress」の主な機能です。メインの言語と他の言語1つまでなら無料で利用できます。

  • サブディレクトリに別言語のページを生成
  • 別言語のページごとに自動で紐付けされる
  • リアルタイムプレビューしながら翻訳可
  • サイトのフロントに言語切り替えボタンを表示
  • 220言語以上に対応
  • Google TranslateのAPIを使って自動翻訳可(無料で50万文字/月まで利用可、それ以上は有料プラン)
  • DeepLのAPIで自動翻訳可(有料プランのみ)

専用の画面でプレビューしながら翻訳作業できる点が最も特徴的で、UIもわかりやすいです。

プラグインのインストール

管理画面から「TranslatePress」を検索してインストールするか、下のボタンからもダウンロード可能です。プラグインファイルを wp-content/pluginsディレクトリにアップした後、管理画面から有効化してください。公式ページには、「Translate Multilingual sites – TranslatePress」という名称で表示されています。

TranslatePress

TranslatePress

プラグインのインストールにつきましてはこちらで詳しく解説しています。

使い方

初期設定と翻訳専用の操作画面の使い方を解説いたします。

初期設定

有効化して簡単な初期設定を行えば、すぐに翻訳作業をはじめられます。

skipする箇所

有効化すると上記画面が表示されますので、「Skip」を押して次に進みます。

設定が必要な箇所

上記画面で初期設定を行います。基本的に設定するのは赤枠の2つだけでOKです。

  • Default Language:デフォルトの言語(例:Japanese)
  • All Languages:翻訳後の言語(例:English)

設定したら必ず「Save Changes」を押しておきましょう。

保存ボタン

ここまでで、サイトのフロントに「言語切り替えボタン」が表示されます。

言語切り替えボタン

設定された通りのスラッグでサブディレクトリにページが生成されているのを確認できます。
※英語に設定した場合の例:testsite.local/en

あくまで翻訳作業を円滑に行うためのプラグインですので、この段階でサイトが翻訳されるわけではありません。各コンテンツを手動で翻訳する必要があります。

その他のオプションは、任意に設定するものと思っていただいて問題ありません。各種設定の内容は以下の表を参考にご覧ください。早速翻訳作業に移りたい方は、一旦読み飛ばしていただいても大丈夫です。
翻訳作業の操作画面

項目名 設定内容
Native language name 言語切り替えボタンの言語を母国語で表示したい場合は「Yes」を選択します。デフォルトでは言語は英語で表示されます。
Use a subdirectory for the default language デフォルト言語をサブディレクトリに表示したい場合は「Yes」を選択します。日本語がデフォルト言語の場合:testsite.local/ja
Force language in custom links サイト内のリンク先で選択中の言語を維持させたい場合は、「Yes」を選択します。デフォルトでYesになっています。Noを選択するとサイト内の別ページに遷移した際に言語が混在してしまいますのでご注意ください。
Language Switcher フロントに表示されている「言語切り替えボタン」について色々設定できます。以下でご紹介しています。
Language Switcherの項目名 設定内容
Shortcode [language-switcher] 任意の箇所に「言語切り替えボタン」を設置できるようにショートコードが用意されています。言語名や国旗のアイコンを表示するかなど細かい設定が可能です。
Menu item 外観>メニューから「言語切り替えメニュー」を追加できます。
Floating language selection デフォルトで右下に表示されている言語切り替えボタンの表示の有無や、カラー(Dark/Light)、位置などを設定可能です。

言語切り替えメニューを「外観>メニュー」から追加・設定するとこんな感じです。

  • 設定画面
  • 実際の表示
メニュー設定
メニュー表示例

「Opposite Language(反対の言語)」と「Current Language (現在の言語)」がありますが、それぞれの言語ボタンを設置しておくとわかりやすいと思います。メニュー項目に表示する場合は、デフォルトで右下に表示されていた「言語切り替えボタン」は非表示にしておくといいですね。

翻訳作業の操作画面

「TranslatePress」の特徴である翻訳作業専用の操作画面がこちらです。サイトのフロントを見ながら操作できます。

翻訳の操作画面

プラグインの設定画面の「Translate Site」タブから開けます。

翻訳画面を開く箇所1

サイトのツールバーに表示されている「Translate Page」からでも開けます。

翻訳画面を開く箇所2

あとは翻訳したい箇所をフロントで選択して、鉛筆のアイコンをクリックで翻訳作業を行えます。

翻訳作業の手順

上記のようにフロントで選択して、左側のサイドバーで編集して、「Save」(保存)する流れです。保存はショートカットキーでも行えます(Ctrl + S)。

で、英語版を見たい時は、左側のサイドバーから言語を切り替えるだけです。登録した英文が表示されます。

英語版を確認したい時の操作箇所

この時点で各言語のページが自動で紐付けされるのがいいですね。

あとは各所を順番に翻訳していけば、英語版サイトを作れるというわけです。

ここまでご紹介した使い方は無料版の内容ですので、翻訳は手動で行うことになります。「DeepL」のアプリをダウンロードしておけば、対象を選択してショートカットキーですぐに精度の高い翻訳が可能です。

「Automatic Translation」というタブの中で「DeepL」を選択すれば、有料プランのみで利用できる自動翻訳機能も使えるようです。

有料プランでできる自動翻訳の設定箇所

詳しくはプラグインの公式ページをご覧ください。

>>Pricing – TranslatePress

まとめ

サイトのフロントを確認しながら翻訳できるプラグイン「TranslatePress」の使い方をご紹介いたしました。無料版でもDeepLと併用すれば、翻訳作業が捗るかと思います。

有料プランを契約すると自動翻訳も可能なので、より効率化できそうですね。既存のサイトのサブディレクトリに別言語のサイトを作成したい場合は、ページごとに自動で紐付けもされるので、かなり優秀な翻訳プラグインといえるのではないでしょうか。

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