iPhoneで撮影した写真は、HEIC形式のファイルで保存されます。そのため、JPEGなどの汎用的な画像ファイルフォーマットと異なり、WordPressサイトには直接アップすることができません。

「iPhoneで撮影した写真をWordPressにアップしたい」
「HEICを汎用的なJPEG形式に変換したい」

という方は、当記事でご紹介している設定方法を参考にしてみてください。
WordPressプラグイン無し、iPhoneの設定のみで対応できます。

HEICとは

HEICとは、Apple独自の画像ファイルフォーマット(画像拡張子)です。iPhoneやiPadで撮影した写真は、HEIC形式で保存されます。Apple製品の標準の画像拡張子のため、Mac環境でも互換性があります(iOS 11以降/macOS High Sierra以降)。

JPEG形式の画像よりも高品質で容量が軽い点が特徴です。

一般的な画像拡張子はこちらにまとめています。

メリット

  • Apple製品間での互換性(共有/編集可)
  • JPEG形式よりも高画質
  • JPEG形式より容量が軽い(JPEGの約60%)
  • 画質を損なうことなく圧縮可能

Apple製品間で利用するなら問題はなく、JPEG形式よりも軽量かつ高画質です。

デメリット

  • Apple製品以外での互換性が低い
  • 多くのブラウザで未対応
  • Webサービスなどが対応していない場合がある

>> HEIC対応ブラウザ一覧

致命的かつ大きなデメリットですね。HEIC形式の画像ファイルは、WindowsやAndroid端末で開けない/編集できないことがあり、Chromeなどの主要ブラウザや、WordPrssを含むその他のWebサービスでも対応していないものが多いです(表示できない/アップロードできない等)。

WordPress用にHEIC画像を変換する

HEIC形式の画像をWordPressにアップするには、画像フォーマット(拡張子)の変換が必要です。こちらで二つの方法をご紹介いたします。

Macのプレビューで変換する

まずはもっともシンプルな方法。通常通り、HEIC画像をMacのプレビューで開いて、JPEG形式で書き出すだけです(複数枚を同時書き出しも可)。

プレビューの「書き出す」オプション

これでWordPress環境に問題なくアップできるようになります。

JPEG形式に変換すると、HEIC形式よりも容量が増えます。気になる場合は、WebP形式に変換するプラグインなどを使うのもいいかもしれません。

iPhone側で設定を変更する

お手元のPCに写真を転送する前に、iPhone側で設定を変更しておきます。

Macユーザー向け

設定 > カメラ > フォーマットより「互換性優先」を選択します。

互換性優先の設定

これで設定変更完了です。iPhoneに保存される写真の画像フォーマットが、HEIC→JPEGに変更されます。
iPhoneで撮影した写真をWordPressにアップする際に、都度変換する必要がなくなります。

ただし、JPEG形式でiPhone本体に保存される=本体のストレージ容量を圧迫するということです。iPhoneやMac本体の容量をできるだけ節約したい場合は、前述のプレビューで変換する方が賢明です。

HEIC形式のファイルをWordPressにアップできるプラグインもありますが、現状(おそらく今後も)、Apple製のブラウザでしか表示できないので、サイト上にアップする場合は現実的ではありません。

Windowsユーザー向け

設定 > 写真 > MACまたはPCに転送 より「自動」を選択します。

自動変換設定

この設定により、HEICに対応していないデバイス(Windows等)に転送する場合、自動的に互換性のあるフォーマット(JPEG)に変換してくれます。

iPhone本体ではHEICで保存して、対応していないPCではJPEGで保存されるわけです。そのPCからWordPressにアップする際も変換不要ですね。

Macユーザーなら都度変換がベター

iPhoneで撮った写真(HEIC)をWordPressサイトにアップするには、JPEGに変換が必要です。HEICはApple製のブラウザ以外でサポートされておらず、WordPressにもアップできません。

Windowsの場合は、iPhoneから転送時にJPEG形式に自動変換する設定が可能ですが、MacではHEICに対応しているが故にその機能が使えません(HEICのまま転送される)。ファイルの軽さというHEICのメリットを活かすためには、WordPressにアップする画像だけを変換するのがベターです。

ちなみにiPhoneで撮影した写真には、EXIFデータという個人情報が記録されます。インターネット上で公開する際は、EXIFデータを削除するのがオススメです。

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