商用サイトに該当するものの、JetPackの統計情報を有料化せずに使いたい。

これは、WordPressユーザーの多くが抱えている悩みのひとつです。

しかし、JetPackモバイルプラグイン(サイトビルダー)を活用すれば、商用サイトでも統計情報を確認できます。無料で使用できるほか、従来の機能はそのままです。

この記事では、商用サイト判定を受けている方を対象に、JetPackの統計情報を有料化せずに確認する方法を詳しく解説します。

JetPackの導入・使い方を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

JetPackの統計情報とは

JetPackの統計情報は、訪問者数や人気記事、閲覧数の推移をグラフや数値でわかりやすく表示するWordPress専用のプラグインツールです。管理画面から簡単にアクセスでき、専門知識がなくても直感的にサイトの状況を把握できます。

Jetpackの統計情報

とくに、ページごとの閲覧数や流入元の確認ができるため、どの記事が読まれているか、読者がどこから来ているかの把握が容易です。

これらの情報は、今後のコンテンツ作成やSEO対策を考えるうえで欠かせません。

JetPackの統計情報は、日別・週別・月別などのデータを一目で確認できる点が評価されています。アクセス解析が初めての方にも扱いやすい設計になっているため、幅広いユーザーに支持されているツールです。

商用サイトのみJetPackの統計情報が有料化

2023年8月、JetPackの機能「統計情報」が商用サイトに限り有料化されました。これまでは個人・法人を問わず無料で利用できましたが、営利目的で運営されているサイトは有料サブスクリプションへの加入が必要です。

Jetpack有料化のお知らせ

有料化のアップグレードを案内される。

商用サイトと判定されたWordPressサイトが統計情報にアクセスすると、投稿とページ、リファラーなどの詳細にぼかしと鍵マークが入ります。

Jetpackの統計が使えなくなった

統計情報の仕様変更により、企業サイトやアフィリエイトサイトの運営者の多くはアクセス解析の手段を検討せざるを得なくなりました。

このままJetPackを使い続けるか、他のアクセス解析ツールへ乗り換えるか。ユーザーは、苦渋の選択を求められています。

商用利用に該当するサイト

商用利用に該当するサイトは、主に収益を目的として運営されているサイトです。ネットショップや企業の公式サイト、アフィリエイトなどの広告収入を得ているブログ、有料会員サービスを提供しているサイトが該当します。

商用サイトとは収益の獲得を目的としたサイトと定義されます。収益の獲得には広告またはアフィリエイトリンク、商品またはサービスの販売、寄付またはスポンサーの募集、営利目的のビジネスまたは教育機関に直接関連するその他の手段などが含まれます。

引用元:Jetpack 統計|WordPress.com

一方で、趣味や個人的な記録、非営利団体の情報発信など、収益を目的としないサイトは非商用とみなされます。

商用ライセンスの料金

JetPackの商用ライセンス料金は、月額10ドルほどから設定されています。月ごとの表示数の上限が1万未満なら10ドル、10万未満で20ドル、上限の200万では100ドルほどの費用が必要です。

Jetpackの価格

WordPressサイトのPVが1万未満なら、月額1,200円ほどで利用を継続できます。しかし、規模が大きくなるとコストも増えます。

勢いに任せてアップグレードしたり、代替プラグインを使用したりする前に、まずは後述する方法を試してみてください。別の選択肢に踏み切るのは、それからでも遅くはありません。

JetPackの統計情報を有料化せずに確認する方法

モバイル端末用にリリースされているJetPackモバイルアプリを利用すれば、商用サイトでも無料で統計情報を閲覧できます。

別のプラットフォームからアクセスする手間はかかるものの、月額10ドルを削減できる点はメリットです。

ここでは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を使用した、JetPackの統計情報を有料化せずに確認する方法を詳しく解説します。

JetPackモバイルアプリをダウンロード

JetPackモバイルアプリ(サイトビルダー)は、通常のJetPackプラグインと遜色ありません。モバイル端末からでも、さまざまな機能を使えます。

機能 説明
作成 さまざまなWordPressテーマから好きなものを選び、色やフォントなどをカスタマイズする
分析と統計概要 サイトの統計情報をリアルタイムで確認できるほか、トラフィックの大きいページを追跡できる
通知 コメントやいいねに関する通知をリアルタイムで把握できる
公開 エディターを使用して、サイトのページや記事を投稿できる
セキュリティおよびパフォーマンスツール トラブルが発生した場合、どこからでもサイトを復元できるほか、脅威をスキャンできる
WordPress Reader WordPressブロガーとのコミュニケーションを図れる
共有 自動共有の設定を行うと、FacebookやTwitterなどに自動投稿できる

アプリは、お使いの端末に応じてダウンロードしてください。

アプリを起動

JetPackモバイルアプリ(サイトビルダー)を起動すると、お使いのWordPressサイトと連携するためのステップがはじまります。ガイドに従い、作業を進めてください。

完了すると、管理しているすべてのWordPressサイトにアクセスできます。

Jetpackアプリ

一覧からサイトを選択

統計情報を確認する

サイトを選択すると、個別ページに移動します。

一覧から統計情報をタップしましょう。

Jetpackアプリ

そうすると、商用サイト判定をされているにも関わらず、統計情報を確認できます。

Jetpackアプリ

特定期間の集計やリファラー、クリックなど、従来の項目も問題なく確認できます。

■確認できる主な項目

  • 7日間のハイライト
  • 表示数と訪問者数
  • 「いいね」とコメント
  • 投稿とページ
  • リファラー
  • 投稿者
  • 検索キーワード
  • クリック数
  • 統計概要

PCモニターの近くにモバイルスタンドを置けば、アプリで統計情報を確認しつつ、PCで具体的な分析ができます。

スマートフォンやタブレットにインストールしておけば、外出中でもアクティビティやトラフィックの追跡が容易です。

ただし、いずれは有料化される可能性があります。したがって、解説した方法はそれまでの手段として活用してください。

まとめ

JetPackの統計情報は、商用サイトのみ有料化されています。しかし、JetPackモバイルアプリ(サイトビルダー)を活用すれば、無料での利用が可能です。

JetPackの統計情報以外は使いたくない、アクセス解析にコストをかけたくない方は、ぜひアプリを用いた方法を試してみてください。

使用に不満があれば、他の無料ツールへの切り替えを検討するといいでしょう。運用状況やニーズの変化に合わせて、最適なアクセス解析環境を整えてください。