「ウェブサイトを更新しても、検索結果に反映されるまで時間がかかる…」そんな悩みを解決してくれるのが、IndexNow(インデックスナウ)というプロトコルです。

これは検索エンジンのBingやYandexが採用している新しいプロトコルで、従来のようにクローラーの巡回を待たず、サイト側から更新を通知できます。

本稿では、IndexNowの概要や仕組み、対応検索エンジン、導入方法、WordPressプラグインでの設定、そしてSEO効果について、わかりやすく解説します。

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IndexNowとは?概要と仕組み

IndexNow

IndexNow(インデックスナウ)とは、ウェブサイトの更新情報を検索エンジンに素早く伝えるための新しいプロトコル(仕組み)です。

従来の検索エンジンでは、クローラーがサイトを巡回して更新を検出するまでに時間がかかることがありました。

そのため、新しく公開した記事や修正したページが検索結果に反映されるまで、数日から数週間かかることも珍しくありません。

一方、IndexNowではサイト側から能動的に通知できるため、インデックス速度が大幅に向上します。特にニュースサイトやECサイトのように更新頻度が高いサイトにとって有効です。

IndexNow

メリット

  • インデックスが早い:更新や新規ページを即座に検索エンジンへ通知
  • サーバーに優しい:無駄なクロールを減らして負荷を軽減
  • SEOへのプラス効果:反映遅れによる機会損失を防げる
  • 導入が簡単:公式プラグインやAPI送信ですぐ利用できる

デメリット

  • 対応検索エンジンが少ない:Googleはまだ試験段階
  • 必ずインデックスされるわけではない
  • 設定ミスで通知が届かない場合がある
  • 効果が限定的なケース:更新頻度が低いサイトでは違いが出にくいことがある

IndexNow対応検索エンジン

IndexNowは、まだすべての検索エンジンで標準採用されているわけではありません。主に以下の検索エンジンが対応しています。

Bing

IndexNowを最も積極的に採用しているのがBingです。専用のAPIエンドポイントが用意されており、APIキーを取得してURLを送信する仕組みになっています。

公式のWordPressプラグインや他社のSEOプラグインからも自動送信が可能です。

なお、ChatGPTの検索機能はBingを採用しており、引用リンク経由でのアクセスも期待できます。

Yandex

ロシアの大手検索エンジンYandex(ヤンデックス)もIndexNowをサポートしています。Bingと同様、通知を受け取ることで新規ページや更新を素早く反映します。

Google(試験的)

GoogleはIndexNowの仕組みについて検証を続けていますが、まだ正式に全面採用はしていません。現状では、BingやYandexほど直接的な効果は期待しにくい状況です。

その他の対応検索エンジン

  • Naver(ネイバー):韓国最大級の検索エンジン兼ポータルサイト。
  • Seznam.cz(セズナム):チェコ発の検索エンジン兼ポータルサイト。
  • Yep(イェップ):SEOツール企業Ahrefsが開発した検索エンジンで、収益の90%をコンテンツ制作者に還元

IndexNowの導入方法

IndexNowの基本は「通知用のURLを検索エンジンに送る」だけです。導入方法は、公式プロトコルを使う方法と、CMSのプラグインを使う方法の2つがあります。

公式プロトコルを利用する方法

IndexNowは「公式プロトコル」を利用して直接導入できます。操作はやや専門的なので、ここでは流れだけを簡潔に紹介します。

APIキーを作成

8〜128文字の英数字で任意のキーを作り、その文字列をファイル名と中に記述して「.txt」ファイルを作成します。

例:abcdef123456.txt

キーをサーバーに設置

作成したキーのファイルを、サイトのルート直下にアップロードします。

例:https://example.com/abcdef123456.txt

URLを送信

  • 単一ページ → GETリクエスト
  • 複数ページ → JSON形式でPOSTリクエスト

URLの例:https://www.bing.com/indexnow?url=https://example.com/page1&key=abcdef123456

URLの送信は、ブラウザのアドレスバーに貼り付けてEnterを押すか、ターミナルから単一ページ/複数ページを送信します。

成功すると、検索エンジン側から「200 OK」や「202 Accepted」といったステータスコードが返ってきます。

もっと詳しく知りたい方へ(公式リンク)

操作手順や具体例は、以下の公式サイトや解説記事に丁寧にまとめられています。

CMSのプラグインを利用する方法

  • WordPress公式プラグイン:Microsoftが提供しており、更新や新規公開を自動で通知
  • 各種SEOプラグイン:Yoast SEO、All in One SEO、Rank Math SEOなど、IndexNow対応機能を搭載するプラグインがある
  • その他のCMS(Shopify・Squarespace・Webflowなど):一部はアプリや外部ツールを通じてIndexNow通知に対応

IndexNow WordPressプラグインの使い方

WordPressサイト運営者向けに、Microsoftが提供する「IndexNow」プラグインの導入手順を解説します。

プラグインのインストール

WordPress管理画面の左メニューから「プラグイン」→「プラグインを追加」へ移動します。検索窓に「IndexNow」と入力し、「今すぐインストール」→「有効化」をクリックします。

以下の公式リンクからプラグインをダウンロードして、インストールすることもできます。

IndexNow

操作手順

プラグイン有効化後、WordPress管理画面の左メニューに「IndexNow」が表示されますのでクリックします。

IndexNowプラウグインの設定方法1

中央の「Let’s Get Started」をクリックします。

IndexNowプラウグインの設定方法2

プラグインのダッシュボードが表示されます。

IndexNowプラウグインの設定方法3

  • IndexNow Insights:IndexNow経由で送信したURLのインデックス状況を、Bing Webmaster Toolsで確認できる
  • Manual URL submission(手動送信):任意のURLを直接入力して、IndexNow対応検索エンジンに送信
  • Automate URL submission(自動送信):投稿や固定ページを公開・更新・削除した際に、自動的にURLを送信
  • Successful submissions(送信成功数):IndexNow通知が正常に受け付けられた件数が表示
  • Failed submissions(送信失敗数):通知がエラーで失敗した件数が表示
  • URLs submitted(送信済みURL数):これまでに送信した合計URL数が表示

通知の自動送信設定

「Automate URL submission」の右側にある三点リーダーをクリックします。

IndexNowプラウグインの設定方法4

「URL送信の自動化の設定を編集する」というポップアップが表示されます。「無効にする」にチェックが入っている場合は「有効にする」を選択し、「保存」をクリックします。

※デフォルトでは「有効にする」が選択されていますが、念のため確認してください。

IndexNowプラウグインの設定方法5

この設定で実際に送信されるかを確認するため、記事を更新して動作をテストしました。

更新後にIndexNowのダッシュボードを確認すると、Successful submissionsが「1」、URLs submittedのステータスが「Success(成功)」となり、問題なく送信されました。

IndexNowプラウグインの設定方法6

SEO効果と活用方法

効果の要点

  • 発見(ディスカバリー)が速くなる:更新・追加・削除のURLを通知すると、検索エンジン側で“優先クロール”されやすくなります。
  • 順位を直接上げる仕組みではない:IndexNowは見つけてもらうまでの時間を短縮するもので、ランキングの保証や直接的な上昇を約束するものではありません。
  • インデックス保証はない:通知しても、必ずクロール・インデックスされるわけではありません。

活用しやすいサイト・場面

  • ニュース/お知らせ/ブログ:速報性が重要な記事を素早く見つけてもらいたいとき
  • EC・在庫更新:商品追加・価格変更・在庫切れ(削除やリダイレクト)など、変更頻度が高いURLのとき
  • 求人・不動産・イベント:掲載期間や属性が頻繁に変わるリスティング系のとき
  • 大規模サイトの部分更新:全体クロールを待たず、更新されたところだけを優先的に知らせたいとき
  • サイト移行・大規模改修:URL構造変更や大量更新を伴うケースで早期に再発見させたいとき

運用上の注意

  • 変化したURLのみ送る:導入前の古いURLを一括送信するのは非推奨。導入以後に追加・更新・削除されたURLを通知対象にする。
  • クロール割当(クォータ)にカウント:通知URLのクロールも割当に含まれる。重要URLを優先して送信し、無意味な多量送信は避ける。

よくある質問(FAQ)

Q. IndexNowとは何ですか?

A. IndexNowは、サイトの更新情報を検索エンジンに素早く通知できるプロトコルです。従来のクローリングを待つ必要がなく、BingやYandexなど対応エンジンに直接知らせることができます。

Q. GoogleはIndexNowに対応していますか?

A. 2025年現在、Googleは全面対応していません。試験的に検証を行っていますが、BingやYandexのように正式採用はされていないため、現時点では主にBing向けの効果が中心です。

Q. WordPressでIndexNowを使うにはどうすればいいですか?

A. Microsoft提供の公式プラグインをインストールするか、Rank MathやYoast SEOなどのSEOプラグインで設定を有効化すれば利用できます。公開・更新・削除時に自動で通知されます。

Q. IndexNowを導入するとSEO順位は上がりますか?

A. IndexNow自体は、検索順位を直接上げる仕組みではありません。ただし、更新が早くインデックスされることで、タイムリーなアクセスを取りこぼしにくくなるという間接的な効果は期待できます。

Q. 小規模なサイトでも導入したほうがいいですか?

A. 更新頻度が低いサイトでは、効果が分かりにくい場合があります。ただし導入コストが低いため、WordPressプラグイン経由で設定しておく価値は十分にあります。

まとめ

IndexNowは、検索エンジンに更新を迅速に伝えることでインデックス速度を改善できる新しいプロトコルです。

BingやYandexが対応しており、WordPressでは公式プラグインやYoast SEO・Rank Mathを使えば簡単に導入できます。

SEO順位を直接上げる仕組みではありませんが、速報性が求められるサイトや更新頻度が高いサイトでは大きな効果が期待できます。

WordPressプラグインを入れて設定するだけで機能しますので、まずは試してみてください。

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