WordPressサイトのバックアップは、プラグインを使えばかんたんに行えます。

今回はあえて、プラグインを使わずに手動でバックアップを取る方法をご紹介します。バックアップの仕組みを理解すれば、トラブル時の対応も落ち着いて行えます。

それでは早速見ていきましょう。

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WordPressバックアップの基本を理解しよう

WordPressのデータは、大きく分けて次の2種類で構成されています。

種類 内容
ファイル テーマ、プラグイン、アップロード画像、WordPress本体など
データベース 投稿や固定ページの内容、コメント、設定情報など

つまり、バックアップを行うには 「ファイル」と「データベース」の両方を保存する必要があります。

それぞれのバックアップには、FTPソフトとphpMyAdminを活用します。以下で具体的な手順を順番に見ていきましょう。

サーバーのファイルをバックアップする

まずは、サーバーにアップされているファイルをバックアップする手順を見ていきましょう。基本的には、以下の3種類のファイルをダウンロードすることになります。

ファイル・フォルダ 役割・内容
wp-config.php データベース接続情報が書かれた重要ファイル
.htaccess サーバーの設定を制御するファイル
wp-content テーマ・プラグイン・アップロード画像が含まれるフォルダ

今回はFTPソフトを使って、対象のファイルをローカル(お手元のPC)にダウンロードしていきます。

今回は、代表的なFTPソフト「FileZilla」の画面で解説していきます。

1.「wp-config.php」をダウンロード

public_html直下にある「wp-config.php」

wp-config.phpは、WordPressのルートディレクトリ(例:/public_html/)にあります。

FTPソフトでここに接続したら、wp-config.phpをダウンロードしてください。

データベース接続情報が含まれているため、サイト復元時に必要です。

2.「.htaccess」をダウンロード

「wp-config.php」と同じ階層にある「.htaccess」

.htaccessもWordPressのルートディレクトリ(例:/public_html/)にあります。

サーバーの動作を制御する重要な設定ファイルで、パーマリンクやリダイレクト設定などが含まれています。こちらも同様にダウンロードしておきましょう。

3.「wp-content」をダウンロード

「.htaccess」と同じ階層にある「wp-content」

wp-contentも、WordPressのルートディレクトリ内にあるのがわかります。ここには、テーマ・プラグイン・アップロードした画像などが含まれています。

丸ごとダウンロードしておくことで、サイトの見た目や機能を復元できます。

wp-contentの容量が大きい場合は、時間がかかることもあります。

ここまでで、WordPressサイトに必要なファイルのバックアップは完了です。

データベースをバックアップする

続いて、データベースをバックアップします。データベースは、phpMyAdminなどからエクスポート(ダウンロード)できます。

今回はエックスサーバーを例に、phpMyAdminを開いて、バックアップする手順を解説します。

1. データベース名などを確認

まずは、データベース名やユーザー名を確認します。サーバーパネルの「WordPress簡単インストール」をクリックしてください。

エックスサーバーの「簡単インストール」

次の画面で、インストール済みWordPress一覧を確認します。

エックスサーバーの「インストール済みWordPress一覧」

サイトURLを確認した上で、次の2点をメモしておいてください。

  • MySQLユーザー名
  • MySQLパスワード

2. phpMyAdminからエクスポート

続いて、サーバーパネルの「phpmyadmin」をクリックしてください。

エックスサーバーの「phpmyadmin」

先ほどの「MySQLユーザー名」と「MySQLパスワード」を入力してログインすると、次のような画面が表示されます。

phpmyadminの画面

左側からバックアップしたいデータベース名を選択して「エクスポート」をクリックします。

phpmyadminからエクスポートする例

ここで重要なのが、エクスポート方法で「詳細」を選択すること。下記箇所で「簡易」ではなく「詳細」を選んでください。

phpmyadminの詳細モードを選択する

さらに、下にスクロールして「生成オプション」の下記箇所(DROP TABLE / VIEW /・・・)のスイッチをオンにしてください。

生成オプションの変更箇所

この操作を行わない場合、インポート時にエラーが発生する可能性があります。

「"データベース名".sql」のようなファイル名でダウンロードできれば、バックアップ完了です。


改めて、バックアップに必要なデータをおさらいしましょう。

お手元のPC(ローカル)に以下のファイルが揃っていれば、準備OKです。

  • wp-config.php
  • .htaccess
  • wp-content
  • "データベース名".sql

これらを保存しておけば、その時点でのサイトのバックアップが取れていることになります。

復元手順

バックアップしたファイルとデータベースを使って、サイトを元の状態に戻す手順を確認します。順番通りに行えば、初心者でも安全に復元できます。

1. ファイルをアップロードする

まずは、バックアップしておいた以下のファイルを、FTPソフトでサーバーにアップロードします。

  • wp-config.php
  • .htaccess
  • wp-content

元の場所(ルートディレクトリ)に置くことが重要です。

元の場所と同じ箇所にアップロード

上記箇所のパス(所在地を示す経路)が、バックアップしたときと同じか確認しておきましょう。

既存ファイルは上書きされますので、注意して作業してください。

2. データベースをインポートする

続いて、phpMyAdminにログインし、バックアップしておいたSQLファイルをインポートします。

SQLファイルをインポートする

サイトを復元する先のURLやドメインが異なる場合は、インポート後に必ず次の操作を行ってください。

URLを変更する箇所

左側のテーブルから「wp_options」を選択し、「siteurl」「home」の箇所を、新しいURLに変更します。

上記箇所を変更しない限り、バックアップ元のURLにリダイレクトされるので、復旧したサイトを確認できません。

3. wp-config.phpの内容を確認する

サーバーやデータベース情報が変わる場合は、wp-config.php内のデータベース名・ユーザー名・パスワードなどの修正が必要です。

wp-config.php内のデータベース名・ユーザー名・パスワードなどの修正

wp-config.phpを開いて、上記箇所を確認してください。ここが間違っているとインポートしたデータベースを読み込むことができません。

ローカルにWordPressサイトをまるごとコピーしたり、サーバーを移転した際は、上記箇所の編集が必須になります。

ここまで完了したら、サイトにアクセスして表示や投稿内容を確認します。画像が正しく表示されているか、プラグインやテーマが正常に動作しているかもチェックしてみてください。

まとめ

WordPressサイトのバックアップは、FTPやphpMyAdminを活用すれば十分行えます。手動で操作することで、サイト構成を理解できるので、トラブル時にも応用が利くようになるでしょう。

  • ファイルとデータベースをセットで保存する
  • 定期的にバックアップを取る
  • サーバー内だけでなく別の場所(クラウドやローカル)にも保管する

これらを意識することで、万が一の障害時にも、安全にサイトを復元できます。

今回は仕組みを理解する意図で、手動でバックアップを取る方法をご紹介しましたが、手軽さではプラグインには敵いません。次のようなプラグインがとても便利なので、よろしければご覧ください。

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