セキュリティプラグインを入れていても、外からどう見えているかを確かめたことはありますか。
TCDの検証サイトで、ログインしていない状態でいくつかのURLを開いてみると、3人分のユーザー名、WordPressのバージョン、XML-RPCが使える状態であることが、どれもすぐに分かりました。攻撃する側が最初に調べるのも、こうした情報です。
ブラウザでURLを開くだけで確かめられる6か所と、見えていたときの直し方をまとめました。5分ほどで終わります。
確かめる前に
確かめるときは、ブラウザのシークレットウィンドウ(プライベートウィンドウ)を使います。管理画面にログインしたままだと、ログインしていない人とは違う結果が出ることがあるためです。
以下の「example.com」は、自分のサイトのURLに置き換えます。WordPressをサブディレクトリに入れている場合は、「example.com/wp」のように、そのディレクトリまでを含めます。
外から確かめる6か所
| 開くURL | 分かること | 検証サイトの結果 |
| /?author=1 | ログインに使うユーザー名 | 見えた |
| /wp-json/wp/v2/users | ユーザー名の一覧 | 3人分見えた |
| /feed/ | WordPressのバージョン、投稿者の表示名 | 見えた |
| /xmlrpc.php | XML-RPCが使えるか | 使える状態だった |
| /wp-config.php | 設定ファイルの中身が漏れていないか | 真っ白(問題なし) |
| /wp-content/uploads/ | アップロードしたファイルの一覧が出ないか | 403(問題なし) |
「https://example.com/?author=1」を開きます。投稿者のページに移動し、アドレスバーのURLが「https://example.com/author/(ユーザー名)/」に変わったら、IDが1のユーザーのユーザー名が外から分かる状態です。数字を2、3と変えると、ほかのユーザーも分かります。
多くのサイトでは、ここに出る文字列はログインに使うユーザー名と同じです。ユーザー名が分かると、あとはパスワードを当てるだけになります。
2. /wp-json/wp/v2/users:ユーザーの一覧が出るか
「https://example.com/wp-json/wp/v2/users」を開きます。WordPressのREST APIが返すユーザーの一覧です。Chromeなら、左上の「プリティプリント」にチェックを入れると読みやすくなります。

「name」(①)が表示名、「slug」(②)がURLに使われる名前です。「slug」は、何も設定していなければログインに使うユーザー名と同じ文字列になります。検証サイトでは、記事を書いたことのある3人分が表示されました。
1のURLを止めるプラグインでも、こちらは止めていないことがあります。TCDの検証では、CloudSecure WP Securityの「ユーザー名漏えい防止」をオンにしても、ここからはユーザー名が見えたままでした。
3. /feed/:バージョンや表示名が出ていないか
「https://example.com/feed/」を開きます。RSSフィードの中身が、文字だけで表示されます。

「generator」の行(①)に、WordPressのバージョンが出ています。バージョンが古いままだと、どの脆弱性が残っているかを外から推測されます。「dc:creator」(②)には、記事ごとに投稿者の表示名が出ます。表示名をユーザー名と同じにしていると、ここからもユーザー名が分かります。
バージョンが見えること自体より、古いバージョンのまま動いていることのほうが問題です。まずは最新版になっているかを確かめます。表示名は、管理画面の「ユーザー」→「プロフィール」の「ブログ上の表示名」で、ユーザー名とは違うものを選べます。
4. /xmlrpc.php:XML-RPCが使えるか
「https://example.com/xmlrpc.php」を開きます。「XML-RPC server accepts POST requests only.」と1行だけ表示されたら、XML-RPCは使える状態です。
XML-RPCは、外部のアプリやサービスから投稿するための古い入口で、パスワードを何度も試す攻撃に使われることがあります。スマートフォンのアプリなどから投稿していないなら、止めても困ることはほとんどありません。403などのエラーが出れば、止まっています。
5. /wp-config.php:設定ファイルの中身が出ないか
「https://example.com/wp-config.php」を開きます。真っ白なページが出れば問題ありません。wp-config.phpはPHPのファイルなので、開くとプログラムとして動き、何も表示されないのが正常です。
データベースのパスワードなどの文字が表示された場合は、すぐにサーバー会社に相談します。サーバーの設定が壊れていて、PHPが動いていない状態です。403が出る場合は、プラグインやサーバーで、さらにアクセスを止めている状態です。
6. /wp-content/uploads/:ファイルの一覧が出ないか
「https://example.com/wp-content/uploads/」を開きます。「Index of」で始まるファイルの一覧が出たら、アップロードした画像やファイルの名前が誰でも見られる状態です。限定公開のつもりで置いたPDFなども、ここから見つかります。
403や真っ白なページ、トップページへの移動なら問題ありません。多くのレンタルサーバーでは、初めから一覧が出ない設定になっています。
ターミナルでまとめて確かめる
Macのターミナルが使えるなら、次のコマンドで、それぞれのURLが返す番号(ステータスコード)をまとめて確かめられます。1行目の「https://example.com」を自分のサイトに置き換えて実行します。
SITE=https://example.com
for p in "/?author=1" "/wp-json/wp/v2/users" "/xmlrpc.php" "/wp-config.php" "/wp-content/uploads/"; do
echo "$p $(curl -s -o /dev/null -w '%{http_code} %{redirect_url}' "$SITE$p")"
done
検証サイトで実行した結果です(ドメインは置き換えています)。
/?author=1 301 https://example.com/author/(ユーザー名)/
/wp-json/wp/v2/users 200
/xmlrpc.php 405
/wp-config.php 200
/wp-content/uploads/ 403
「/?author=1」が301で「/author/」を含むURLに移動していれば、ユーザー名が見えています。「/wp-json/wp/v2/users」が200なら、一覧が見えています。「/xmlrpc.php」は、ブラウザやこのコマンドで開くと405になりますが、これは使える状態です。止めている場合は403などになります。
見えていたときの直し方
| 見えていたもの | 直し方 |
| ユーザー名(1・2) | 「?author=数字」とREST APIのユーザー一覧を、両方とも止める |
| バージョン(3) | WordPressを最新版に更新する。表示名をユーザー名と違うものにする |
| XML-RPC(4) | 使っていなければ止める |
| wp-config.phpの中身(5) | すぐにサーバー会社に相談する |
| ファイルの一覧(6) | .htaccessに一覧を出さない設定を入れるか、サーバー会社に相談する |
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まとめ
6か所のうち、どこかが見えていても、それだけですぐに乗っ取られるわけではありません。ただ、ユーザー名とバージョンが分かれば、攻撃する側は次に何を試せばよいかを絞れます。
セキュリティプラグインを入れたときや設定を変えたときは、同じ6か所を開き直して、実際に止まったかを確かめておきます。入れただけで止まっていると思い込まないことが、いちばんの点検です。
ほかの対策は、こちらの記事でまとめています。
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