Google広告には、自社の顧客リストに対して広告を表示できる「カスタマーマッチ」という機能があります。

顧客リストを管理画面からアップロードするだけでオーディエンスが出来上がります。そのオーディエンスに対して適切に広告を表示させます。

顧客リスト(E-mailや携帯番号)が潤沢にあるのであれば、カスタマーマッチは絶対にやった方がいい機能です。なぜなら、高いコンバージョン率を維持しながら、類似ユーザー獲得を狙えるからです。

それでは利用条件と設定手順を解説します。

カスタマーマッチとは

Google広告のカスタマーマッチとは、顧客リストをアップロードすると、既存顧客と類似ユーザーのオーディエンスが作成できる機能です。

検索広告の最適化に繋がるため、検索広告だけでなく動画やディスプレイを通じて効率的に新規顧客の獲得が出来るようになります。

カスタマーマッチは、次のデータから類似ユーザーを獲得します。

  • E-mailマッチ
  • Phoneマッチ
  • 住所マッチ

オーソドックスで実用的なのは「E-mailマッチ」、及び「Phoneマッチ」でしょうか。

カスタマーマッチの利用条件

カスタマーマッチを利用するには、以下の条件を満たした上でGoogle広告の担当者に利用開始のリクエストを送る必要があります。

・これまでポリシーを遵守してきた実績があること
・これまでお支払いに関して問題が発生していないこと
90 日以上の Google 広告のご利用実績があること
ご利用金額が全期間で 5 万米ドルを超えていること(米ドル以外の通貨でアカウントを管理している広告主様のご利用金額は、その通貨の月別平均換算率により米ドルに換算されます)

参考:カスタマー マッチ – Google 広告ポリシー ヘルプ

カスタマーマッチの設定手順

設定は簡単です。顧客のEmailリストのみアップロードするのであれば、メールアドレスが記載されたCSVをアップするだけだからです。

顧客リストを作成する

アップロード用の顧客リストを作成するにあたり、Googleが設定した様式に沿う必要があります。

Google公式が提供するテンプレートは以下よりダウンロードできます。テンプレートの仕様に沿ってアップロードすれば問題ありません。

ダウンロード

基本的にA1セルに項目名(半角英数で「Email」と記載)、A2セル以降に顧客データリストをコピーするというシンプルな様式です。例えば、E-mailのみアップロードするなら、次にように記入します。

Customermatchのテンプレート1行目に半角英数で「E-mail」と記載し、2行目以降にメールアドレスを入力するだけ。
E-mailとPhoneの両方を使う場合は、A1セルに「Email」、B1セルに「Phone」です。

データアップロード後、数日後にはオーディエンスが使えます。

カスタマーマッチはデータの数が多いほど広告の最適化に繋がります。リスト数が少ないとオーディエンスとして機能しないため、1つのCSVにまとめてアップロードしましょう(分割してアップロードするのではなく)。

顧客リストをアップロードする

Google広告の管理画面を開き、下記手順を進めてください。

ツール → 共有ライブラリ → オーディエンスマネージャー

カスタマーマッチ

「+」アイコン → 顧客リスト

すると、3つの選択肢が表示されるので、「ファイルを手動でアップロードする」を選択し、「続行」。

  1. 新しいデータソースを接続する
  2. ファイルを手動でアップロードする
  3. この手順を省略し、後でデータソースを設定する

Customer match入力項目と顧客データをアップロード。

セグメント名:任意の名前
アップロードするデータ:様式に合わせてアップロード
有効期限:期限設定しないなら必要なし
説明文:自分が後で参照する用の説明文

顧客リストは定期的(3ヶ月に1回程度)にアップロードすると、フレッシュなリストに広告が表示できます。

Google広告の機械学習に繋げていく

カスタマーマッチでオーディエンスを作成すると、Google広告の最適化を底上げすることができます。直接的な売上アップも期待できますが、効果としては最適化も大きいでしょうか。

Google広告の最適化率、マッチレート率(要するに機械学習をさせる)をアップすれば、さらに効率的な広告が期待できるようになります。ひいては、コンバージョン単価の抑制と顧客の最大獲得数の増加に繋がります。

オンライン広告の中ではGoogle広告はもっとも影響力のある広告ですので、Google広告の最適化は欠かせないマーケティング施策と言えます。