画像を使うことは、SEOに効果的なのか?
記事に画像を多く使ったり、質の高いオリジナル画像を挿入したりすると、検索順位が上がるというSEO理論があります。
たしかに、記事に画像を挿入するとリッチな見た目にはなりますが、検索順位に必ずしも影響するわけではありません。その根拠を、掘り下げて解説していきます。
画像のクオリティや使用枚数は、SEOと直接関係がない
写真やイラストなどの画像ファイルを記事に挿入することと、検索順位との間に、因果関係は一切ありません。クオリティの高いオリジナル画像を挿入したり、とにかく枚数を多く掲載したりすればSEOに強くなると言われることもありますが、それらの施策に直接的なSEO効果はないのです。
写真の解像度の高い・低いで検索順位が変わることはありませんし、プロのデザイナーが作ったイラストと素人が作ったイラストとで、検索順位が変わることも考えられません。
まして、「20枚も画像を掲載しているからGoogleに評価されるはず」 という単純な話でもありません。
画像のクオリティや使用枚数は、SEOと直接関係がないのが実際のところです。
もちろん、画像の使用と検索順位との間に相関関係はあります。
たとえば、アイキャッチ画像にオリジナルのテキストを差し込んだら、検索順位が微増したという事例などです。アイキャッチ画像にテキストを入れる程度なら、そこまで手間ではないので、SEO効果を期待してやる価値はあるかもしれません。ただ、あくまで相関関係なので、確実な順位上昇は期待しないほうがいいでしょう。
サイトや記事の見栄えを良くしたり、オリジナル性を出したりする場合は、画像に力を入れるのもいいかもしれませんが、検索順位の上昇をそこに期待すべきではないということです。写真やイラストは、必要性があるときにだけ使うことをオススメします。
キーワードの検索意図を調べて画像の必要性をジャッジする
写真やイラストが必要とされるかどうかは、キーワードの検索意図を調べることで判断できます。検索意図とは、キーワードで検索する人が抱えている悩みや欲求のことで、簡単にいえば「検索する理由」です。詳しくは、以下の記事をチェックしてみてください。
この記事では、SEOで重要になる検索意図(Search Intent)のリサーチ方法を解説します。 検索意図を把握して、検索ユーザーのニーズに合致したコンテンツを作ることは、コンテンツSEOにおける最重要施策です。 よく使われる3つのリサーチ手法と、検索意図の理解を深める便利なフレームワ...
たとえば「WordPress インストール 方法」 というキーワードで検索する人は、サーバーへのWordPressのインストール手順を詳細に知りたいことが予想できます。
ということは、実際の画面のキャプチャを見せながら手順を説明する必要があるはずです。
実際、このキーワードで検索して出てきたページを見ても、すべて実際の画面のキャプチャを交えながら説明されています。
このような場合、画像を掲載することがキーワードの検索意図を満たすことになり、結果的に検索順位の上昇も期待できます。「WordPress インストール 方法」 といったキーワードの場合、Googleもおそらく、画像の有無でもキーワードとページの関連性を判断しているので、テキストだけの説明では評価されづらいはずです。したがって時に画像が必要とされることがある、ということになります。
一例ですが、画像の使用がほぼ必須になる記事を挙げました。
- 手順を詳細に説明するチュートリアル記事
- 商品のレビュー記事
- 商品の比較・まとめ記事
画像を使うかどうかの判断は、検索結果を確認してジャッジしてもいいでしょう。ただ、こういう考え方もあります。
「画像もコンテンツである」と。コンテンツの質が高ければ、ユーザーの評価対象となります。画像が、内容として秀逸なもの、文脈を補完するものであれば、ページ全体の質を高めますので、回り回って検索エンジンへの評価にも繋がるという考え方です。
まとめ
画像の使用と検索順位との間に明確な因果関係はないが、記事の内容に画像が必要な時は使うと良い、というのが本稿で伝えたかったことです。
画像を多用すればSEOに評価されるということでもなく、かといって画像が必要ないわけではない、というユーザー視点から見てもごく自然の結論ですね。
詳細な手順説明が必要なチュートリアル記事や商品のレビュー記事、比較・まとめ記事など、画像がないと記事の利便性が下がるような場合は、画像を使うことをオススメします。
判断に迷ったときは、キーワードでGoogle検索して、競合ページの傾向をチェックすれば、画像を使うべきかどうか、ほぼ正確にジャッジできるはずです。
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