「公開済みの記事の修正・編集を下書き保存したい」
「公開済みの記事を編集して、指定したタイミングで予約更新したい」

WordPressのデフォルトでは、公開済みの記事を編集すると即時更新されますが、上記のようなことが実現できると少し便利ですよね。リライトの際など、すでに公開している記事の更新時に役立ちます。

というわけで今回は、公開済みの記事の修正・編集を下書き保存し、更新するタイミングも予約できるプラグイン「PublishPress Revisions」をご紹介いたします。

「PublishPress Revisions」の機能概要

公開済みの記事の編集・修正を下書き保存し、更新するタイミングも予約できるプラグインです。

古い記事のリライト時はもちろん、更新するタイミングを予約すれば、新記事公開後に過去記事内にリンクを設置することなども忘れずに行えます。主な特徴は以下の通りです。

  • 公開済みの記事を編集・下書き保存できる
  • 下書きした内容を更新する日時を予約できる
  • ブロックエディター(Gutenberg)でも利用できる
  • リビジョンとして保存され、更新前後の比較が簡単

「PublishPress Revisions」のインストール

管理画面から「PublishPress Revisions」を検索してインストールするか、下のボタンからもダウンロード可能です。プラグインファイルを wp-content/pluginsディレクトリにアップした後、管理画面から有効化してください。

PublishPress Revisionsのインストール

PublishPress Revisions

公開済みの記事を編集して下書き保存する方法

有効化すると投稿や固定ページの編集画面に下記のようなメッセージが表示されますが、ここには権限別に可能な操作が書かれています。不要な場合は、右上の「Dismiss」で非表示にもできます。

権限別で可能な操作

このプラグインを有効化するとユーザー権限に「Revisor」という権限が追加されますので、下記を参考に権限を設定してみてください。

権限 可能な操作
寄稿者 自分が公開した投稿・固定ページの編集
Revisor 他の人が公開した投稿や固定ページの編集
投稿者 下書き(リビジョン)の承認、下書きの予約更新
編集者 同上
管理者 同上

今回の解説は、管理者権限で公開済みの投稿を編集・下書きした例になります。以下でエディター別にご紹介いたします。

クラシックエディターの場合

クラシックエディターの場合は、右側の「公開」のカスタムフィールドの下部の「Save as Pending Revision」にチェックを入れます。

クラシックエディターの設定箇所

チェックを入れた状態で、更新を押してください。

すると下記画面が表示されますが、二つ目の「Keep editing the revision」で、記事編集画面に戻りましょう。

更新を押した後に表示される画面

他の設定は、お好みで使い分けてみてください。記事編集画面に戻ると、下記箇所に以下のボタンが表示されます。

下書きを保存後に表示されるボタン

Update Revision

そのまま下書きの通り更新する際は、こちらを押してください。

View/Approve

第三者の編集を許可したり、確認する際は、こちらを押してください。即時更新されるわけではなく、以下のようなフロント画面が別タブで表示されます。

プレビュー

ここにも上部に「Compare」などのボタンが表示されていますので、フロントで表示を確認してから、編集(edit)や、すぐ更新(Publish now)するかを選べます。「View Published Post」を別タブで開くと、現在公開されている記事と編集した下書きをフロント画面で比較しやすいので、おすすめです。

Compare

Compareをクリックすると編集前と編集後を管理画面で比較できます。

管理画面内での比較

ブロックエディターの場合

ブロックエディターの場合でも基本的な操作方法は同じです。

ブロックエディターの編集箇所サンプル

右上の「Pending Revision」にチェックを入れた上で、記事を編集し、「Save Revision」をクリックすれば、リビジョン(下書き)が保存されます。

クラシックエディターの場合に解説した画面と同じものが表示されるので、同じく「Keep editing the revision」を選んで編集画面に戻ります。

ブロックエディター内の項目箇所

上記のように右上にクラシックエディターと同様の項目が表示されるので、任意の操作を選んでください。ちなみにどのエディターでも更新(Update/Publish)しない場合は、編集画面に以下のように表示されます。

更新しない場合に表示される下書きを比較できる箇所

上記赤枠箇所で現状公開されている記事と下書きを比較して、更新するかどうかを選択できます。

エディターに限らず、公開済みの記事の編集・下書き保存・確認が可能なので、古い記事のリライト時などに活用してみてください。

既存記事を予約編集する方法

新しい記事を公開した際は、過去記事もリニューアルしたり、新しい記事にリンクを設置するのが望ましいです。関連する過去記事であれば、ユーザーの目的や悩みの解決に繋がりやすく結果的にサイトの評価は上がるでしょう。

複数人で運営しているメディアなどでは、新しい記事を予約投稿している場合もあり、公開日まで過去記事からリンクさせられないことがあります。

当プラグインの予約更新機能を利用すれば、過去の公開済みの記事を編集して下書きにしておき、指定した日時に更新することが可能です。

過去記事のリニューアルや、新記事にリンクさせることも忘れずに済むわけです。

どちらのエディターでも操作方法は基本的には同じです。「Save as Pending Revision」にチェックを入れて編集後、公開日を未来の日付にして「Update Revision」を押します。

予約更新設定箇所

注意点としては、上記箇所で予約更新を行っても、リビジョン一覧画面で承認しなければ、指定の日時が来ても更新されません。

左のメニューから「Revision Queue」を選択して下記画面を開きます。

リビジョン一覧画面

下記箇所が「Scheduled」になっているか必ず確認しましょう

承認箇所

予約更新したい下書きにチェックを入れて、左上の「一括操作」から「承認」を選択します。承認前は、「Pending」という表示になっているはずです。

これで指定した時間通りに内容が更新されます。特定の期間のみ、限定のバナー広告を設置したり、タイミングを合わせて記事内容を変更するなど、活用方法はさまざまです。

注意すべき設定箇所

既存記事の編集を予約する際は、更新される日付の設定を必ず確認しておきましょう。Settingsで、「公開日」と「更新日」それぞれ設定可能です。

既存記事の予約編集時の注意すべき設定

デフォルトでは、「Update Publish Date」(公開日をアップデートする)と「Update Modified Date」(更新日をアップデートする)の両方にチェックが入っています。

このままでは、既存記事の公開日が変更されてしまい、アーカイブでの並び順も変わってしまいます。公開日をアップデートする「Update Publish Date」からはチェックを外しておくのがオススメです。

これで既存記事を予約編集しても公開日時は変更されません。

まとめ

「PublishPress Revisions」を使えば、公開済みの記事の修正や、編集、確認までをスムーズに行えます。下書きの更新日時を指定すれば、予約更新することも可能です。

WordPressには今のところ、予約投稿機能はあっても、すでに公開されている記事を予約更新する機能がないので、当プラグインを活用してみるのもいいかもしれません。

予約更新できるプラグインは他にもありますが、何年もサポートされていないものよりも、2020年4月現在、最新のWP(5.7)でも検証されている当プラグインをお勧めいたします。