「安くてサクサク動くパソコンが欲しい」方におすすめなのがChromebook。しかし、WindowsでもMacでもないChromebookに対して、こんな疑問を持っている方も多いはず。

  • 普通のPCのように使えるの?
  • できないことは?
  • どんなモデルがおすすめ?

そこで、本記事ではChromebook使用歴4年以上かつ5台以上使い倒してきた筆者が、おすすめのChromebookを紹介しています。はじめてのChromebook選びは失敗はしたくないものですからね。

Chromebookって何?

「Chromebook」は、Googleが開発した「Chrome OS」が搭載されたノートPCです。Google独自のOSが搭載されているため、WindowsやMacとは異なる特徴を持っています。

  • 起動が早い
  • 低スペックでも軽快に動作する
  • セキュリティが強固
  • データはGoogle Driveに自動保存
  • Androidアプリが使える

Googleアカウントがあれば、すぐに使い始められます。

Chromebookでできること

Chromebookはできることは次の通りです。

  • Webサイトの閲覧
  • 動画視聴
  • 写真の編集
  • ちょっとした動画編集
  • ドキュメントの作成
  • 表計算
  • プレゼン資料の作成

ほとんどのユーザーにとって不満になることはないでしょう。

筆者自身、Chromebookでブログ運営やライター業などを行っていますが、仕事に支障が出たことは一度もありません。

事前にファイルをダウンロードしておけば、オフラインでも書類の作成が可能です。自動でGoogle Driveに同期されるので「保存ボタンを押し忘れてデータが紛失」なんて心配もありません。

Chromebookのメリット・デメリット

Chromebookならではのメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

  1. 価格が安い
  2. 軽快な動作
  3. バッテリー駆動時間が長い

デメリット

  1. Microsoft Officeが使えない
  2. 動画編集やCG作成などの作業には向かない

メリット1. 価格が安い

Chromebookは低スペックでも動作するため、安価な価格で購入できます。これはChromebookに搭載されているChrome OSの特徴です。相場としては新品価格2〜5万円ほどとなっています。

ちなみに筆者がはじめて購入したChromebookは、18,000円ほどで購入できるモデルでした。

メリット2. 軽快な動作

ハイスペックなPCを必要としないChromebookは、安価なモデルでも軽快に動作します。

  • 電源OFFから起動まで:10秒以内
  • スリープ状態から復帰:5秒ほど
  • OSのアップデート:1分以内

WindowsやMacを利用していて、OSのアップデートに時間がかかりストレスを感じた人は多いはず。Chromebookなら1分以内でアップデートされるため、作業の生産性を保てます。

メリット3. バッテリー駆動時間が長い

Chromebookはバッテリー駆動時間が長いのもメリットです。ハイスペックPCは構成上、消費電力が高くなりがち。Chromebookなら10時間以上は作業できます。

カフェで8時間ほどブログを執筆しても、バッテリー残量が30%ほど残っていた時は驚きました。

デメリット1. Microsoft Officeが使えない

Chromebookのデメリットとしては、Microsoft Officeが使えないことです。WordやEXCELを多用する人にとってはネックなポイントになるでしょう

厳密には全く使えないわけではありません。Google DriveにEXCELやWordのファイルを保存して閲覧・編集することは可能です。しかし、レイアウトが崩れてしまったり、一部の機能が使えないなどの問題が生じるケースがあります。

ブラウザで動作するMicrosoft365やAndroidアプリ版は使えますが、こちらも全ての機能をフルに使えるわけではありません。

ただし、Googleが提供する以下のサービスで代用できます。

  • Word:Googleドキュメント
  • EXCEL:Googleスプレッドシート
  • PowerPoint:Googleスライド

各サービスはMicrosoft Officeの形式で書き出しが可能なため、実質的に使用上の問題はありません。

デメリット2. 動画編集やCG作成などの作業には向かない

Chromebookは動画編集やCG作成などの「重たい作業」には向きません。これは低スペックでも軽快に動作するChrome OSの特徴です。

重たい作業をメインに行いたい方は、WindowsやMacをおすすめします。

Chromebookがおすすめな人

Chromebookは、ほぼ全てのPCユーザーにおすすめできます。特に下記の方には、Chromebookが最適と言えるでしょう。

  • 安価で軽快に動作するノートPCが欲しい
  • バッテリーを気にせず作業したい
  • シンプルな構成のPCが欲しい

逆にクリエイティブで重たい作業をしたい方には、Chromebookをおすすめしません。ノートPCにかけるコストや使用用途によって、購入を検討してみてください。

最適なChromebookを選ぶ7つの基準

はじめてのChromebook選びで後悔したくない方は、以下の基準を考慮してみてください。

  • 画面のサイズと解像度
  • 必要十分なスペック
  • 重量
  • バッテリー駆動時間
  • インターフェースの充実度
  • タブレットモードやコンバーチブルの有無
  • キー配列

画面のサイズと解像度

画面のサイズと解像度は、作業の快適度に影響します。なるべくたくさんの情報量を表示したい方は、次の条件を満たすChromebookがおすすめです。

  • 画面サイズ:13インチ以上
  • 解像度:フルHD以上(1,920×1,080)

13インチ以上かつ解像度がフルHDであれば、WindowsやMacと同様の感覚で作業できます。

Chromebookは解像度がHD(1,280×720)のモデルも多いです。HDの場合、画面に表示できる情報量が少ない点に気をつけてくださいね。

必要十分なスペック

低スペックでも快適に動作するChromebookですが「じゃあどれくらいのスペックがあればいいの?」と思いますよね。筆者の経験上、次のスペック以上をおすすめします。

  • CPU:intel Celeron以上
  • メモリ:4GB以上
  • ストレージ:32GB以上

上記はChromebookのスタンダードなスペックです。

より作業効率を重視したい方は、Core i3以上のCPUで8GB以上のメモリを搭載したモデルを選ぶとよいでしょう。Web閲覧やドキュメントの作成程度の作業であれば、上記のスペックで快適に作業できます。

重量

ストレスなく持ち運びたい方は、重量もチェックしましょう。Chromebookの平均重量は次の通りです。

  • 10〜12インチ:1kg
  • 13インチ:1.5kg
  • 15インチ:2kg

Chromebookを持ってでかけたい方は、1.5kgくらいまでの重量がおすすめ。

もしも「毎日、大画面のChromebookを持ち運びたい」という場合は、収納するバックパックを良質なものに変えると良いでしょう。ショルダーパッドが厚いバックパックであれば、2kgくらいのChromebookでも携帯できます。

バッテリー駆動時間

電池残量を気にせず作業したい方は、バッテリー駆動時間も考慮しましょう。メーカー公式情報で、10時間以上と記載されているモデルがおすすめです。

インターフェースの充実度

インターフェースが充実していれば、変換アダプターを携帯する必要がなくなります。

  • USB-A
  • USB-C
  • SDカードスロット

上記に対応していれば安心です。デバイスをPCに接続しない方は、USB-Cのみでも問題ありません。

タブレットモードやコンバーチブルの有無

Chromebookには、スタンダードなラップトップタイプの他に以下のようなモデルがあります。

  • キーボードと分離できるタブレットタイプ
  • ヒンジが360度回転するコンバーチブルタイプ

タブレットタイプはキーボードと切り離せるので、読書をしたい方におすすめ。

ASUS Chromebook

ヒンジが360度回転するコンバーチブルタイプは、快適に動画鑑賞できます。

コンバーチブルタイプのChromebook

コンバーチブルタイプは重量が重くなりがちな点に留意してください。

キー配列

キー配列は、タイピングの快適さを左右する重要な要素です。

日本語キーボードは、メーカーによって各キーの大きさが変わります。特に多用するEnterキーやDeleteキーのサイズには注意してください。

キー配列でストレスを感じたくない方は、はじめからUS配列を選ぶのもおすすめです。

おすすめのChromebookを7つに厳選

日本国内で購入できるおすすめのChromebookを、7つに厳選して紹介します。

  • ASUS CX1:19,800円
  • Acer CB314:34,800円
  • ASUS CM3:40,727円
  • Acer CB315:42,800円
  • HP x2:64,800円
  • ASUS Flip CX5:89,820円
  • Lenovo ThinkPad C13:99,990円

※参考価格は2022年1月に調べた時の価格のため、リアルタイムでは若干の価格変化はあると思います。

ASUS CX1:19,800円

ASUS CX1は、2万円以下で入手できるおすすめのChromebookです。

スペック詳細
CPU intel Celeron N3350
メモリ 4GB
ストレージ 32GB
ディスプレイサイズ 11.6インチ
解像度 1,366×768(WXGA)
重量 1.2kg
バッテリー駆動時間 12.5時間
キー配列 日本語
インターフェイス USB-C×2、USB-A×1、MicroSD×1、ヘッドホンジャック

11.6インチ仕様、1,366×768の解像度の組み合わせは往年のMacBook Airと同じ仕様になっています。

スペックも申し分なく、ドキュメント作成やYouTube動画の閲覧なども問題ありません。「はじめての1台」としてもおすすめできるリーズナブルなChromebookです。

Acer CB314:34,800円

Acer CB314は、4万円以下でフルHDディスプレイを搭載したChromebookです。

スペック詳細
CPU intel Celeron N4020
メモリ 4GB
ストレージ 64GB
ディスプレイサイズ 14インチ
解像度 1,920×1,080(フルHD)
重量 1.4kg
バッテリー駆動時間 12時間
キー配列 日本語
インターフェイス USB-C×2、USB-A×2、MicroSD×1、ヘッドホンジャック

重量が1.4kgと軽量で、バッテリー駆動時間も12時間と長時間使えます。見た目の印象もチープな感じがなく、カフェなどでも気軽に使えるでしょう。

コスパの良いフルHDモデルを探している方におすすめの1台です。

Acer CB315:42,800円

Acer CB315は、15.6インチの大画面を搭載したChromebookです。

スペック詳細
CPU intel Celeron N4020
メモリ 4GB
ストレージ 64GB
ディスプレイサイズ 15.6インチ
解像度 1920×1080(フルHD)
タッチパネル搭載
重量 1.63kg
バッテリー駆動時間 12.5時間
キー配列 日本語
 テンキー付き
インターフェイス USB-C×2、USB-A×2、MicroSD×1、ヘッドホンジャック

フルHDの解像度でタッチパネルに対応しています。テンキー付きのキーボード搭載で、作業をバリバリこなしたい方にもおすすめです。

15.6インチにも関わらず、本体重量が1.63kgと軽量なのもポイント。スプレッドシートへの入力が多い方には最適なモデルと言えるでしょう。

ASUS CM3:49,800円

ASUS CM3は、タブレットとしても使えるChromebookです。

スペック詳細
CPU MediaTek™ MT8183
メモリ 4GB
ストレージ 128GB
ディスプレイサイズ 10.5インチ タッチ対応
解像度 1,920×1,200(WUXGA)
重量 本体のみ:506g
本体+キーボード:748g
本体+キーボード+スタンドカバー:915g
バッテリー駆動時間 12時間
キー配列 日本語
インターフェイス USB-C×1、ヘッドホンジャック

10.5インチなのでメインPCではなく、タブレットメインで利用したい方におすすめ。キーボードとスタンドカバーを追加しても1kgを切る軽量設計なのもポイント。読書や映画鑑賞に最適なChromebookと言えるでしょう。

HP x2:64,800円

HP Chromebook x2 11

HP x2は11インチ液晶を搭載した、タブレットにもなるChromebookです。

スペック詳細
CPU Qualcomm® Snapdragon™ 7c
メモリ 4GB
ストレージ 64GB
ディスプレイサイズ 11インチ タッチ対応
解像度 2160×1440(QHD)
重量 本体のみ:560g
本体+キーボード+キックスタンド:1.03kg
バッテリー駆動時間 11時間
キー配列 日本語
インターフェイス USB-C×2、MicroSD×1

解像度が2160×1440と高めなので、11インチでも幅引く使えます。

ただし解像度が高くなる分、文字やアイコンが小さくなる点に注意してください。視力が良い方におすすめです。

また、ヘッドホンジャックがないので、Bluetooth対応機器を接続する必要があります。
別売りのアクティブペンを購入することで、メモ帳としても使えるマルチな1台です。

ASUS Flip CX5:89,820円

ASUS Flip CX5は、360度回転できるハイスペックなChromebookです。

スペック詳細
CPU intel Core i5
メモリ 8GB
ストレージ 256GB
ディスプレイサイズ 15.6インチ タッチ対応
解像度 1,920×1,080(フルHD)
重量 1.95kg
バッテリー駆動時間 11.2時間
キー配列 日本語
インターフェイス USB-C×2、USB-A×1、MicroSD×1、ヘッドホンジャック

フリップ式かつ15.6インチの大画面にも関わらず、本体重量が1.95kgなのが特筆点です。

CPUにCore i5を搭載。メモリも8GBなので、Chromebookで行う全ての作業が軽快に動作します。「メインのノートPCをChromebookにしたい」という方におすすめの1台です。

ハイスペックなChromebookの快適さは、他のOSでは得られないサクサク感を味わえます。

Lenovo ThinkPad C13:99,990円

Lenovo ThinkPad C13

Lenovo ThinkPad C13は、Windowsでお馴染みの「ThinkPad」のChromebook版です。

スペック詳細
CPU AMD Ryzen™ 5 3500C
メモリ 8GB
ストレージ 256GB
ディスプレイサイズ 13.3インチ タッチ対応
解像度 1920×1080(フルHD)
重量 1.5KG
バッテリー駆動時間 12.5kg
キー配列 日本語
インターフェイス USB-C×2、USB-A×2、HDMI×1、MicroSD×1、ヘッドホンジャック

ホームポジションのままマウスポインターを操作できる「トラックポイント」もしっかり搭載されています。フルHDのディスプレイは360度回転可能。1.5kgと軽量なので持ち運びもラクラクです。

インターフェイスにはHDMIが搭載されているので、外部モニターへの接続にも対応。ビジネスシーンでも引けを取らないChromebookです。

まとめ

Chromebookはライト〜ミドルユーザーにおすすめのノートPCです。動画編集やCG作成などの重たい作業には向かないものの、それ以外の作業はChromebookで完結できます。

筆者がはじめてChromebookを触った時は「2万円以下でこんなにサクサクに動いちゃうの!?」と驚いたものです。

  • 低コストで軽快に動作するノートPCがほしい
  • アップデートが遅くてイライラしたくない
  • 気軽にPCを持ち運びたい

上記のような方は、ぜひChromebookをチェックしてみてください。使いやすさを知ってしまうと、WindowsやMacに戻れなくなりますよ。