比較・レビューは最もオーソドックスなアフィリエイトサイトの形態です。

サイトの構造はシンプルで、用意するコンテンツ(記事)の種類もある程度パターン化されています。全体構造と必要なキーワード、コンテンツを理解すれば、比較・レビュー系アフィリエイトサイトの設計・構築はそれほど難しくありません。

この記事を参考に、ぜひ構築にチャレンジしてみてください。

比較・レビュー系アフィリエイトサイトの全体構造

比較・レビュー系アフィリエイトサイトの全体構造は、以下の通りです。

比較・レビュー系アフィリエイトサイトの構造

TOPページ、比較記事(orランキング記事)、商品レビュー記事、コラム記事、という構造です。もちろん、この構造が絶対というわけではありません。比較・レビュー系アフィリエイトサイトにもいくつか種類があり、たとえば、以下のような超小規模サイトにすることもできます。

超小規模アフィリエイトサイトの構造

こちらのスタイルでも成果を出すことはできますが、今回はより一般的な例として、以下の構造を例に解説していきます。

  • TOPページ
  • 比較記事(orランキング記事)
  • 商品レビュー記事
  • コラム記事

それでは、各要素について補足していきます。

TOPページ

TOPページは、各コンテンツ(ランキング一覧や商品比較、商品レビュー記事など)に誘導する扉ページとして機能させます。TOPページの構成の具体例として、TCDのWordPressテーマ「BRIDGE」のデモページが参考になるので、ぜひチェックしてみてください。

BRIDGEデモサイトのTOPページ

「BRIDGE」 デモページ
「BRIDGE」 販売ページ

TOPページで重要なポイントをいくつか解説します。

まず、グローバルメニューに重要コンテンツへのリンクを設置します。
重要コンテンツとは、比較・レビュー系アフィリエイトサイトの場合、ランキングや比較、商品レビューなどです。

BRIDGEデモサイトのグローバルメニュー

グローバルメニューに重要コンテンツへのリンクを設置する

グローバルメニューの役割は導線を生み出すことであり、グローバルメニューに設置したコンテンツは常にアクセスの多いコンテンツになります。収益に直結するランキングや比較、商品レビューはグローバルメニューに必ず配置することがセオリーです。

その際、重要なコンテンツをなるべく左に配置します(人の視線は左上から始まるため)。「お問い合わせ」など重要度の低いものは右に寄せるといいでしょう。

あとは、「売れ筋ランキングベスト3」「一押し商品3選」といった形で、簡易的なランキングのセクションをTOPページ上部に配置するのもオススメです。

BRIDGEデモサイトTOPページのランキング

「人気の商品を手っ取り早く知りたい」というニーズを持つ訪問者の注意を引き、コンバージョンにつなげることができます。

比較・ランキング記事

比較・ランキング記事は、比較・レビュー系アフィリエイトサイトの核となるコンテンツです。「比較」「ランキング」といったカテゴリページを作成し、比較・ランキングの軸別(料金やデザイン、使い勝手など)に、いくつか記事を用意しましょう。

以下の記事は、比較・ランキング記事のイメージとして参考になると思います。

比較とランキングはそれぞれ性質が異なるので、アフィリエイトで扱う商材によっては、どちらか片方だけ用意すれば済むケースもあります。

  • 比較:じっくり比較検討してから買いたい人向けのコンテンツ
  • ランキング:手っ取り早く人気のおすすめ商品を買いたい人向けのコンテンツ

たとえば、おすすめの映画やドラマを紹介するなら、比較ではなくランキングのコンテンツが適しています(動画配信サービス自体を紹介するなら比較が適していますが)。大多数の人は、映画やドラマを慎重に比較検討したいわけではなく、ジャンル別に人気の作品を手っ取り早く知りたいというニーズが強いからです。

インスタントコーヒーやビールなど、一般的かつ安価な商材も同様です。詳細に比較したところで、「いや、いいからおすすめ商品早く教えてくれ」という感情にさせてしまいます。

逆に、転職エージェントや脱毛サロンなど、その選択によってキャリアや人生に少なからず影響をおよぼすような商材の場合、比較コンテンツが必要です。

比較とランキング、どちらが適しているか迷ったら、実際に検索してみましょう。商材名でGoogle検索して、比較とランキングどちらが多いのかを調べれば、最適なコンテンツ形式が自ずと決まるはずです。

商品レビュー記事

比較やランキングで取り上げている各商品のレビューは、「評判・口コミ」「キャンペーン情報」「料金」など切り口別に、いくつか記事を用意します。

商品レビュー記事の詳しい書き方は、以下の記事をチェックしてみてください。

商品レビュー記事には、関連する比較・ランキング記事への内部リンクを設置することをオススメします。商品レビュー記事のSEOパワーを比較・ランキング記事にも流すことができ、Googleから評価されやすいサイト構造になるからです。比較・ランキング記事から商品レビューの詳細ページに発リンクすることも欠かせません。

集客コラム記事

商品の使い方や選び方、とは(概要)、といったハウツー記事も用意しましょう。
集客コラム記事から、比較やランキングページに誘導する導線を作ると、収益化の仕組みが加速します。

WordPress Theme Bridge

アフィリエイト特化のWordPressテーマ「BRIDGE」は、ブラウザの最下部に「フッター広告」を固定表示できる。これにより、集客コラム記事から、比較やランキングなどの収益化ページにスムーズに誘導が可能

ちなみに集客コラム記事は、優先度としては後になります。まずは比較・ランキング、商品レビューといった収益化のためのコンテンツを充実させることが第一です。それらのコンテンツが完成していれば、有料の広告(Google広告など)で集客して素早く収益化できるからです。

ただ長期的には、集客コラム記事を充実させているサイトのほうが集客は安定するので、重要度は高いです。比較やランキング、商品レビューで集客できるのは顕在層だけですが、集客コラム記事なら母数の大きい潜在層にもアプローチでき、検索トラフィックと売上の最大化が期待できます。

顕在層だけを刈り取るというスタンスのアフィリエイトサイトでも稼ぐことはもちろんできますが、収益に近い少数のキーワードに依存することになるので、順位が下落したときのリスクが大きいです。リスク分散という観点からも、集客コラム記事で幅広いキーワードを対策しておく意義はあります。

その他

集客や収益には直結しませんが、以下のようなページも必要です。

  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー
  • 運営者情報
  • 特定商取引法に関するページ(デジタルコンテンツなどを販売していれば)

サイトの信頼性に関わる部分なので、必ず用意しましょう。

比較・レビュー系アフィリエイトサイトに必要な記事数

比較・レビュー系アフィリエイトサイトに必要な記事数は、集客コラム記事を除けば、最低15〜20記事ほどあれば十分だと思います。レビューする商品数にもよりますが、多くても50記事ほどあれば事足りるはずです。

レビューする商品が5つくらいの小規模サイトであれば、

  • 比較・ランキング:5記事
  • 商品レビュー:15記事(5商品×3切り口)

このくらいの記事数でも十分に成立します。
よく言われる、「最低100記事」という言葉に囚われる必要はありません。

比較・レビュー系アフィリエイトサイトはコンテンツの種類が比較、ランキング、レビューになるので、SEOキーワードも必然的に限定されます。「●●● 比較」「●●● おすすめ」「●●● ランキング」「●●● 口コミ」など、収益に直結するキーワードは限られており、大量の記事は必要ないのです。記事を乱造するよりも、一つひとつの記事のクオリティを上げることに注力すべきだといえます。

そしてリライト・改善を繰り返して、記事のパフォーマンスを上げていくことが、アフィリエイトの成果発生への近道になります。

ちなみに、記事のリライトはアフィリエイトを実践するなら避けては通れない作業です。新規サイトの場合は特に、アップした記事がいきなり上位表示することはまずありません(どんなに素晴らしい記事であったとしても)。
キーワードの順位状況を観測しつつ、「なぜこの順位なのか? どうすれば上昇できるのか?」といった仮説を立て、リライトを地道に繰り返す必要があります。

リライトの具体的なノウハウは、以下の記事を参考にしてください。

注意したいコンテンツのカニバリについて

比較・レビュー系アフィリエイトサイトで注意したいのが、コンテンツのカニバリです。
コンテンツのカニバリとは、検索意図(検索ニーズ)がほぼ同じキーワードで、複数のコンテンツを作ってしまっている状況を指します。いわゆる、重複コンテンツです。

重複コンテンツペナルティというものはGoogleには存在しないので、コンテンツのカニバリ = スパム行為というわけではありません。

サイトに重複するコンテンツが存在しても、偽装や検索エンジンの結果を操作する意図がうかがえない限り、そのサイトに対する処置の根拠とはなりません。
出典:重複コンテンツの作成を避ける | Google 検索セントラル

ただ、ペナルティが存在しない = カニバリは何の悪影響も及ぼさない、ということではないので注意してください。ペナルティがないとはいえ、現実問題、カニバリによる検索順位のパフォーマンス低下という現象は確実に存在します。カニバリを放置すると、本来得られていたであろう検索トラフィックを失うことになるので、対策が必要です。

たとえば「●●● おすすめ」「●●●ランキング」は、キーワードにもよりますが、ほぼ同じ検索ニーズを含んでいます。別々のページを作ると、カニバリにより順位が上がりにくくなるので、「●●●おすすめランキング9選」といった形で、1記事にまとめるのがセオリーです。

商品レビュー記事でも、「●●● 評判」「●●● 評価」「●●● 口コミ」などは同じ検索ニーズがあるので、1記事にまとめたほうがいいでしょう。

迷ったら、いくつかのキーワードで実際にGoogle検索してみてください。検索結果のページが似通っていたら、同じ検索ニーズを持つキーワードだと判断できます。

比較・レビュー系のアフィリエイトサイトで成果を出すための鉄則

最後に、比較・レビュー系のアフィリエイトサイトで成果を出すための重要ポイントをお伝えします。

商品レビュー記事を作り込む

商品レビュー記事は手を抜かず、しっかりと作り込むことが重要です。
口コミを並べただけ、あるいは公式サイトの文言をコピペしただけではいけません。

多くの場合、比較やランキング記事に注力しがちですが、それらの記事で上位表示するには、商品レビュー記事がGoogleから評価されていないと難しいです。個別の商品レビュー記事がGoogleから評価されていないのに、比較やランキング記事だけが上位表示することはあまりありません。大抵、一緒に順位が上がります。

また、比較やランキングは、検索結果の上位ページをみんなが真似して作るので、内容が大差ないことも多いです。テンプレート化しやすいので、商品知識がなくても、それっぽくまとめることは難しくありません。

一方で、商品レビュー記事は商品の使用経験や知識によってクオリティに大きく差が出るので、作り込んで差別化するのに最適なコンテンツです。以下記事を参考に、高品質な商品レビュー記事の作成にぜひ取り組んでみてください。

リサーチを徹底する

比較・レビュー系に限った話ではありませんが、リサーチは非常に重要です。
説得力のある記事を書くには、商品について熟知している必要がありますし、実際の使用体験も必須になります。リアルな口コミや評判の収集も欠かせません。なんとなくの想像で書くことはできるかもしれませんが、それで稼げるほどアフィリエイトは簡単ではありません。

知識が不足していれば記事で使われる単語(キーワード)が単調でワンパターンになるので、Googleから評価されることはないでしょうし、人間の読み手からしても、「当たり前のことしか書いてないなぁ・・。適当なこと言って買わせようとしているだけでは?」という見え方になるでしょう。

アフィリエイトは、リサーチの質がそのまま記事の質に直結します。文章の上手さやセールスライティングのテクニックはたいして重要ではなく、記事で「何を伝えるか」こそが成果を決める最大要因です。

  • 商品の独自の強み
  • 競合・類似商品との比較
  • 公式が謳っていないデメリットやリスク
  • どんな人にオススメか
  • 商品に対する独自の感想や考察

など、リサーチによって得たこれらの有益な事実をたくさん伝えることで、SEOに強く、かつコンバージョンも獲得できる記事に仕上がります。
具体化に何をリサーチすればいいのかについては、以下の記事が参考になります。

オリジナル性を担保する

今は、比較・レビューサイトの乱立時代です。
大手企業も続々参入していますし、悪質なドメイン寄生(ドメインパワーの強いサイトのサブディレクトリを有償で借りてアフィリエイトサイトを運用すること。有料リンク購入に近いグレー行為)のサイトも多く見られます。

こんな状況で、「●●●おすすめ人気ランキング!15社を徹底比較するサイト」といった、ありきたりな比較サイトを作っても、力のない新規サイトが成功する確率は限りなく0に近いです。

そのサイトならではの比較の軸を設けたり、リアルな実体験から語ったり、競合が拾えていないキーワードを集客コラム記事で対策して流入を稼いだり、あるいは、たった一つの商品レビューに特化したり(ニッチ化)と、成功するためには、他サイトとの違いを打ち出す必要があります。

そもそも、現在はコンテンツ品質に関するGoogleの基準が上がっているので、独自性のないありきたりな記事ではインデックスすらされないケースもあるでしょう。独自性は「あればいい」というものではなく、「なくてはいけない」ものなのです。

その他、見た目のインパクト、第一印象も重要です。
一昔前の古臭いアフィリエイトサイトを想起させるデザインやレイアウトでは、第一印象の悪さによって離脱される恐れがあります。「他のアフィリエイトサイトとは違う」という印象を与える、現代的で洗練された見た目のサイトを作りましょう。

TCDテーマを使えば、ありきたりな比較・レビューサイトとは一線を画す、デザイン性に優れたアフィリエイトサイトを簡単に構築できます。アフィリエイト専用テーマも用意しているので、ぜひ活用してみてください。

まとめ

比較・レビュー系アフィリエイトサイトの全体構造は非常にシンプルです。
用意すべきコンテンツはある程度限定されており、少ない記事数でも十分に成立します(長期的には、集客コラム記事の充実は必要ですが)。

比較・レビュー系アフィリエイトサイトの構造

サイトの全体構造を理解したら、次はキーワード選定のノウハウを学びましょう。
キーワード選定はアフィリエイトの成果に大きく関わる重要な工程です。比較・レビュー系アフィリエイトサイトならではのポイントがいくつかあるので、以下の記事をぜひチェックしてみてください。

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