WordPressテーマの開発やアップデートでは、新機能の確認に気を取られ、従来機能のチェック漏れが起きがちです。
こうしたミスを防ぐには、単に新機能が動くか確認するだけでなく、既存機能や操作フロー全体を意識して検証することが重要です。
というわけで、当記事ではWordPressテーマ開発時のテスト・検証時に意識すべくポイントをご紹介します。
目次
テスト時の基本的な考え方
WordPressテーマのテスト・検証では、機能が動くかどうかだけではなく、テーマ全体の使い勝手や一貫性を意識することが大切です。
具体的には、次のような視点を持つと考えやすくなります。
- 操作フローが直感的でユーザーが迷わないか
- 設定や表示の一貫性が保たれているか
- 異なる環境や想定外のケースを確認したか
こうした視点でテストすることで、個別の機能チェックで見落としがちな問題にも気づきやすくなります。
WordPressテーマをテストする際のポイント
WordPressテーマのテスト時に、チェック漏れを防ぐ代表的なコツ・ポイントをご紹介します。
- 新旧機能を比べて確認
- 実際の操作フローで検証
- ブラウザ・デバイス別の確認
- 初期設定に問題ないか確認
- レアケース・想定外の操作を試す
1. 新旧機能を比べて確認
最初にこの項目を挙げたのは、チェック漏れが起きやすい部分だからです。何かしらの機能をアップデートした際、既存機能に影響が出る場合があります。
たとえば、弊社では以下のようなケースがありました。
元々は問題なく削除できていたのに、新機能との干渉によって使えなくなってしまったのです。
このケースでは、新機能「並び替え」だけでなく、既存機能の「削除や保存」も確認していれば防げたということになりますね。
2. 実際の操作フローで検証
実際の操作フローに沿って検証することで、ユーザー視点で不具合や使いづらさを発見しやすくなります。
たとえば、画像スライダー機能であれば、
- 複数の画像を選択する
- 並び替えや削除を行ってみる
- 保存後、さらに画像を追加してみる
といった一連の操作フローを順番に試してみます。こうすることで、機能単体だけでなく操作フロー全体の問題にも気づくことができます。
最適な箇所に設定項目を移動させたり、説明書きを追加するような改善案もここで生まれます。
3. ブラウザ・デバイス別の確認
WordPressテーマは、ブラウザやデバイスによって表示や動作が異なる場合があります。
そのため、PC・スマホ・タブレットなど主要デバイスと、Chrome・Edge・Safariなど主要ブラウザでの動作確認が必須です。環境依存の不具合やレイアウト崩れを事前に発見できます。
特にPCで正常に表示されても、スマホやタブレットで崩れてしまうケースは多いため、全環境でのチェックを徹底しましょう。
4. 初期設定に問題ないか確認
新機能の場合は、初期設定がユーザーにとって使いやすい内容になっているかを確認します。
たとえば、フォント設定の初期値がゴシック体になっているかなどです。初期値が特徴的なフォントだと、ユーザーにとって使いづらくなる可能性があります。
また、既存機能のアップデートでは、現在利用中のユーザー設定が正しく引き継がれるかどうかも見るべきポイントです。
ユーザーの設定が勝手に変わってしまうのは大問題ですので、十分に検証しましょう。
本番環境を再現したテスト環境で、新バージョンを適用して問題ないか確認するのがおすすめです。
5. レアケース・想定外の操作を試す
一般的な操作だけでなく、空データや最大値・異常値などのケースも試すことで、予期せぬ不具合を発見しやすくなります。
たとえば、次のような操作です。
- ボタンを連打して保存してみる
- 入力項目を空のまま保存してみる/li>
- 大量のデータを入力してみる
こうした想定外の操作を確認することで、より堅牢な設計に近づけられます。
まとめ
WordPressテーマ開発時のテスト・検証でのチェック漏れを防ぐコツをご紹介しました。基本は、機能単体だけでなく、操作フロー全体やユーザーの状況を想像して確認することです。
この視点を意識するだけで、従来の機能や設定の不具合も発見しやすくなり、テストの精度も高まります。
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