2025年9月に登場した「Sora2」。

簡単な日本語からリアルな映像を生み出せるだけでなく、自分を登場させたり、SNSのように投稿したりと、動画生成AIの楽しみ方が大きく広がりました。

本記事では、Sora2で実際に生成された豊富な実例を交えながら、その特徴や使い方、そして利用時の注意点をわかりやすく解説します。

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動画生成AI「Sora2」とは?

Sora2は、2025年9月30日にリリースされたOpenAIの動画生成AIです。

前モデルの「Sora」は高い期待を集めた一方で、生成される動画のクオリティにはやや不安定な部分もありました。それが今回のSora2では、その完成度が飛躍的に向上し、リリース直後から大きな話題を呼んでいます。

たとえば上記のSora2で生成した動画は、セリフや演出などを細かく指定しており、それがほぼ忠実に再現されています。(関西弁はややたどたどしいですが…)

なお、ブラウザ版はすべての端末で利用可能ですが、アプリ版は執筆時点(2025年11月)ではiPhoneおよびiPadなどのiOS端末のみ対応しています。

Sora2の特徴

続いては、Sora2の特徴について解説していきます。主な特徴は次のとおりです。

  1. 生成される動画のクオリティが高い
  2. 複数カット割りが可能に
  3. カメオ機能で「自分」や「友人」を登場させられる
  4. SNSのように「投稿」や「交流」ができる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

生成される動画のクオリティが高い

まず注目すべきは、生成される動画のクオリティです。

SNS上ではリリース直後から称賛の声が相次いでいましたが、「またAIヨイショ屋さんが騒いでるだけでは?」と、正直なところ半信半疑でした。

ところが実際に触ってみると、人物の動きや表情がかなり自然。さらに、水しぶきやボールの動きなど、従来モデルでは不安定だった“物理法則にもとづく挙動”もよりリアルに再現されています。

セリフ指定や音声反映の精度も優秀で、ほんの数文字のシンプルなプロンプトからこれほど完成度の高い映像を生み出せるのは、純粋にすごいと感じました。

複数カット割りが可能に

たとえば「人物が部屋を出て、外の通りに出る」といった動画を作りたい場合、これまでもカメラが後ろから追従する“ワンカット風”の映像は生成可能でしたが、表現はひとつの視点・ひと続きの動きに限られていました。

Sora2ではそこからさらに進化し、室内シーンから屋外シーンへと自然に切り替わるような、マルチショット構成の映像も生成できるようになっています。

カメオ機能で「自分」や「著名人」を登場させられる

カメオ機能の実例。法被姿でたこ焼きを焼くサム・アルトマン氏

Sora2には「カメオ機能」が搭載されています。これは、自分の顔と声を登録することで、生成される動画の中に自分を出演させられるというものです。

さらにこの機能は、自分だけでなく、カメオとしての使用を許可している他のユーザーの顔も利用できます。サム・アルトマン氏をはじめ、すでに複数の著名人がカメオとして登録されており、それらの人物を動画に出演させることも可能です。

なお、執筆時点(2025年11月)では、自分のカメオを登録できるのはiPhoneやiPadなどのiOS端末のみとなっています。

SNSのように「投稿」や「交流」ができる

スマホ版の操作画面

Sora2が他の動画生成AIと異なるのは、SNS機能を備えている点です。生成した動画の投稿に加え、他のユーザーに対して「いいね」やコメント、フォローなどのリアクションを行うこともできます。

特にスマホ版の操作画面はTikTokやInstagramのリールに近く、縦型の動画フィードをスクロールしながら他のユーザーの作品を閲覧する仕様です。

Sora2の利用には「招待コード」が必要

Sora2は現在、招待制で運用されています。利用には「招待コード」が必要で、これがないとログインすることはできません。

招待コードを入手する方法としては、すでにSora2を利用している知人から招待を受けるか、SNSや掲示板、ブログなどで共有されているコードを見つけるかのいずれかです。特に後者では、ユーザー同士が“次の人”へコードを引き継ぐ「招待リレー」と呼ばれる仕組みも広がっています。

リリースから一定の時間が経過したこともあり、現在はそれほど入手が難しい状況ではなさそうです。

※2025年10月30日、iOS版アプリではSora2の招待コードが不要になると公式に発表されました。しかし、ブラウザ版では現在も招待コードの入力が必要なようです。

Sora2の使い方

それでは、Sora2の具体的な使い方を、【基本】と【応用】に分けて解説していきます。

基本編では、シンプルな動画生成の方法を。応用編では、カメオ機能やリミックス機能の使い方、画像をもとに動画を生成する方法など、さらに実践的な使い方を見ていきましょう。

【基本】招待コードを入力し、簡単な動画を生成する

STEP1. Soraにアクセス

まずはSoraにアクセスしましょう。すると、上記の画面が表示されるので、右側のボタン「Enter invite code」を選択します。

STEP2.招待コードを入力

続いて、招待コードを入力し「Join New Sora」を選択します。

STEP3.プロンプトを入力する

それでは画面下部の入力バーにプロンプトを入力し、動画を生成してみましょう。「猫が踊っている動画を作って」といった、簡単な日本語でも問題ありません。

STEP4.動画が生成される

プロンプトを入力したら、画面左側のアイコンマークを選択します。

数分ほど待つと、生成中の“ぐるぐるマーク”が消え、動画が完成。Draftsと書かれたモザイクのかかった部分を選択すると、動画を視聴できます。

基本編は以上です。

【応用①】カメオ機能を使ってサム・アルトマン氏を動画に登場させる

続いては応用編です。

記事の冒頭で説明をした「カメオ機能」を使って、動画にサム・アルトマン氏を登場させてみます。

検索バーにプロンプトを入力しようとすると、登録されているカメオの一覧が表示されます。執筆時点ではサム・アルトマン氏は左から3番目にありました。なお、自分のカメオを登録している場合は、一番左に表示されます。

カメオを使用したい場合の操作は簡単で、カメオを選択したあとにプロンプトを入力するだけです。もしくは、プロンプト入力欄で「@」のあとに登場させたい人物(カメオ)のアカウント名を入力します。

それでは今回は、サム・アルトマン氏が大阪の夜の路地裏でたこ焼きを焼いているシーンを作ってみました。おばちゃんに「焼きすぎや!」とツッコまれ、サム氏が「AGIより熱いわ」と返す動画です。

いかがでしょう。

やや粗い部分はあるものの、それっぽい映像が出来上がりました。ここからさらにブラッシュアップを重ねれば、より理想に近い映像を作り出せるはずです。

【応用②】リミックス機能で他ユーザーの作品をアレンジ

続いては、他のユーザーが作った動画の構成やスタイルを引き継ぎ、自分のプロンプトで再生成する「リミックス機能」を試してみます。

今回リミックスする元動画は、ハロウィン仕様のおばあちゃん人形に驚く熊を、監視カメラが捉えた風の動画です。

「REMIX」の方法はとても簡単。動画の右側にある渦巻き状の「REMIX」ボタンを選択して、新しいプロンプトを入力するだけ。今回は「熊をゴリラにして」とだけ入力してみました。

生成された動画がこちら。

もとの映像スタイルはそのままに、ゴリラが「パンチ」を繰り出すなど、独自の動きが加えられた仕上がりになりました。

【応用③】イラスト画像から動画を生成する

Sora2では、実写の人物以外であれば、画像をもとに動画を生成することができます。

今回はその機能を試すため、まずChatGPTに「架空のアニメキャラの画像を生成して」と指示してみました。すると、こちらのキャラクター画像が完成。

次に、この画像をSora2にアップロードし、「この主人公が主役の学園ものアニメのオープニングを作って」とプロンプトを入力。すると、生成された動画がこちらです。

映像と音楽のリンクがかなり自然で驚きました。歌詞の意味が破綻していないのもすごいですね。今回はアニメ風のイラストをもとにしましたが、画像さえあればペットや愛車などを登場させることも可能です。

招待コードを発行し、知人を招待する方法

招待コードを発行するには、画面左下にある3点リーダーを選択し、「Invite friends」を選択しましょう。

するとコードが表示されるので、それをコピーして知人などに送ってください。筆者が試したところでは、招待コードは6回まで発行されるようです。

プロンプトのコツ

Sora 2で理想の映像を生み出すには、とにかく「具体的に」プロンプトを記載することが重要です。

公式ガイド『Sora 2 Prompting Guide』でも推奨されているように、ショット単位でカメラ・被写界深度・照明・動作の流れを細かく指定するほど、仕上がりは安定しやすくなります。

たとえば、次のように「人物の行動・セリフ」「カメラの動き」「光や音の要素」を合わせて記述します。

上の動画の実際のプロンプト:
Title: Street Interview — AI in Japan(15 s)
STYLE: ドキュメンタリー風ニュース取材。現実のテレビ取材のようなリアルな質感。
SHOT / CAMERA: 手持ちカメラで軽い揺れ。レポーターの正面ショット→通行人CU→2ショット。自然光。
SCENE: 東京・渋谷の交差点付近。夕方の雑踏、人々が横切り、遠くにネオンが光る。
SUBJECT:
・レポーター(20代男性、スーツ、マイクを持つ)
・通行人の中年男性(カジュアルシャツにリュック)
LIGHTING: ネオンと夕日が混ざる自然な光。肌に温かい反射。
ACTION (beats):
0 – 4 s:レポーターがマイクを向け、「最近話題のAI、どう思いますか?」と質問。
4 – 8 s:男性が少し考えてから、「実は昨日AIに仕事をとられてクビになりました」と淡々と答える。
8 – 11 s:レポーターが驚いた表情で「マジですか!?」と声を上げる。
11 – 15 s:男性が小さく笑いながら「まあ…時代ですね」と言い、二人が思わず笑い合う。
AUDIO: 街の環境音(車の音、雑踏)、二人の笑い声。BGMなし。
GRADE / PALETTE: ニュース映像と映画の中間。やや低コントラスト、自然なトーン。
TEMPO: 会話の“間”を活かした自然なテンポ。ラストは余韻を残してフェードアウト。

脚本のようにプロンプトを構成することで、Sora 2は映像の“文法”を正確に理解し、表情や質感、光の動きを自然に再現してくれます。

とはいえ、たまにはAIに“丸投げ”してみるのもアリ

明確なイメージがある場合は、できるだけ具体的に指示した方が理想の映像に近づけます。

ただ、何度試してもうまくいかないときや、特に強いビジョンがない場合は、あえてAIにある程度自由に作らせてみるのもおすすめです。

たとえば先ほどの例なら、最初のセリフだけを指定してあとは自由に生成させると、思いもよらないカットや展開をAIが提案してくれることもあります。

Sora2は“想像を超える演出”を生み出すことがあるので、時には少し手を離してAIのクリエイティブを楽しむのも一つの使い方です。

Sora2の料金

執筆時点(2025年11月)では、Sora2は無料で利用可能です。

ただし、将来的には有料プランのChatGPTユーザーが優先的に利用できる、もしくは追加クレジット制で利用できるといった仕組みになる可能性もあります。

現時点では招待コードが必要ではあるものの料金は掛からないため、Sora2を体験するなら「今」が最も自由に使えるタイミングと言えるでしょう。

Sora2は商用利用できる?

OpenAIからSora2の商用利用に関する明確な発表はありません。

ただし、生成された映像には常に「Sora」のロゴ(ウォーターマーク)が表示される仕様となっており、ビジネス用途での活用は現実的ではないと考えられます。

そのためSora2は、あくまで個人が動画の創作を楽しんだり、SNSで共有したりするための“娯楽的ツール”として捉えるのがよさそうです。

将来的にウォーターマーク(透かし)が非表示に出来る有料プランが出来る可能性は十分ありそうです。その時、商用としての価値が出てくるでしょう。

Sora2の注意点

Sora2は非常におもしろいツールである反面、利用にあたっていくつかの制限や注意点もあります。

  1. 人物画像からは動画を生成できない
  2. 意図せず“著作権を侵害する”映像に注意
  3. 1日あたりの利用制限について
  4. 一発で理想通りの映像を生成するのは難しい

1つずつ解説していきます。

人物画像からは動画を生成できない

イラストやペットの画像からは動画を生成できますが、人物画像をもとにした動画生成はできません。人物写真をアップロードして動画を作ろうとすると、生成がブロックされます。

これはディープフェイクなどの悪用や肖像権侵害を防ぐためと考えられます。人物を登場させたい場合は、自分の顔をカメオとして登録するか、すでに登録されている人物を利用するようにしましょう。

意図せず“著作権を侵害する”映像に注意

リリース直後、Sora2では既存の有名キャラクターに酷似した動画が生成され、著作権侵害への懸念が大きく取り沙汰されました。

現在ではこういったケースは抑えられてきているようですが、意図せず著作権を侵害するような動画が生成される可能性があるという事実も、ユーザーにとって留意すべきポイントです。

例えば「映画のワンシーン、人気キャラ、ブランドロゴ」などをプロンプトに含めた場合、生成結果が著作権や肖像権の問題を孕む可能性があります。こうした動画をそのまま投稿・公開・商用利用した場合、想定外のリスクを抱えることにもなりかねません。

もし意図せず著作権的にグレーな映像が生成された場合は、投稿を控える、動画を削除・非公開にするなどの対応が望ましいでしょう。

1日あたりの利用制限について

公式には詳細な数字が発表されていないものの、「24時間で30回程度」という制限があるとの声も上がっています。

実際に筆者が利用した際も、10回ほど動画を生成した時点で「You’ve already generated 29 videos in the last day. Please try again later.(過去24時間で29本生成したため、しばらく待ってください)」というメッセージが表示され、動画を生成できなくなりました。

メッセージの内容と実際の生成数に差がある点については、OpenAI側とユーザー側のカウント条件の認識の違いなどが影響している可能性もありますが、詳細は不明です。

現在はベータ版としての運用であると考えられるため、こうした制限やルールは今後変更される可能性もあることを理解しておきましょう。

一発で理想通りの映像を生成するのは難しい

Sora2ではプロンプトの精度が高いほど仕上がりも良くなりますが、思い通りの映像を一度で生成するのは難しいのが実情です。

構図や動き、キャラクターの表情などを微調整したい場合は、生成結果を見ながら少しずつプロンプトを修正していくのがコツ。

何度か試すうちに、少しずつ狙い通りの映像に近づける感覚がつかめてくるでしょう。

実際、この記事に掲載している動画はすべて筆者が作成しましたが(熊が驚いている動画以外)、納得のいく仕上がりになるまで相当な回数トライしています。

まとめ

Sora2は、前モデルの課題を解消しつつ、AI映像生成の完成度を大きく前進させました。

現時点でこのクオリティに到達していることを考えると、1年後、2年後にはどのようなツールが登場しているのか、今から楽しみです。

一方で、著作権や肖像権の問題、利用回数の制限、そして招待制であることなど、いくつかの制約も存在します。

それらと上手に付き合いながら、まずは個人の創作を楽しんだり、友人と共有したりする“娯楽的ツール”として試してみるくらいが、現時点ではちょうどいいのかもしれません。

これからの進化に、引き続き注目していきたいところです。

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