近年はAIの進化により、誰でも簡単にブログ記事を量産できる時代になりました。しかし、Googleは読者にとって有益なコンテンツのみを評価すべく、2025年1月に検索品質における評価ガイドラインを改定し、AIの使い方やコンテンツの質に厳しい基準を設けています。

これにより、生成AIによる単なる量産記事では評価されなくなりました。それどころか、品質基準を満たしていないブログは最低評価を下される可能性があります。

この記事では、生成AIで作ったブログがSEOに悪影響を与える可能性を詳しく解説します。Googleの生成AIに対するガイドラインを知りたい方、生成AIだけで作ったブログがなぜ低評価につながるのか具体例を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

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Googleが生成AIにおける新たなガイドラインを追加

2025年1月、Googleは検索品質評価ガイドライン(General Guidelines)を更新し、生成AI(Generative AI)という言葉を正式に定義しました。

生成AIは学習したデータをもとに新しいテキストや画像などを作り出す技術ですが、Googleはこれを「有用なツール」としつつも、使い方によっては検索品質に大きな影響を与えると明言しています。

Generative AI can be a helpful tool for content creation, but like any tool, it can also be misused.
(訳:生成AIはコンテンツ作成に役立つツールですが、他のツールと同様に悪用される可能性があります。)

引用:General Guidelines

特に、AIを使って労力をかけずに大量生産されたコンテンツや、独自性や付加価値のない内容は、最低品質として評価されるリスクが高まっています。

ガイドラインでは、以下の点が強調されています。

  • 生成AIによる大量・低労力のコンテンツ生成はリスクが高い
  • コピーや言い換え、要約のみのコンテンツは評価が下がる
  • フィラーコンテンツ(スペース稼ぎの薄い内容)も低評価の対象

Googleは、AIの活用自体を否定していません。しかし、ユーザーにとって価値のある独自性や専門性、信頼性を持つことが評価の基準になると断言しています。低品質ページは、人間が書いたものであろうと生成AIであろうと評価を失うことになります。

したがって、SEO対策を行う担当者はブログ記事の自動生成において、独自の視点や専門性を加えなければいけません。

生成AIを活用するリスクと回避策を把握すれば、今後のコンテンツ戦略に活かせます。

SEOで低評価になりやすい
生成AIのみで作ったブログの特徴

SEOで低評価になりやすい生成AIのみで作ったブログの特徴は、大きく分けると3つあります。

  • 大量かつ低労力で生成
  • 独創性がない
  • 内容を言い換えたり要約しただけのコンテンツ

それぞれ詳しく解説します。

大量かつ低労力で生成

生成AIのライティングツールを使えば、短時間で大量の記事を作成できます。ChatGPT、Claude、Geminiなど、ブログ記事を作成できるサービスは数多くあります。

しかし、手作業による編集やキュレーションなしに、大量かつ低労力で生成されたコンテンツは、Googleガイドラインにおける最低評価の対象です。理由は、ユーザーの検索意図に応える努力や独自の付加価値がないためです。

The Lowest rating applies if all or almost all of the MC on the page (including text, images, audio, videos, etc) is copied,
paraphrased, embedded, auto or AI generated, or reposted from other sources with little to no effort, little to no originality,
and little to no added value for visitors to the website.

(訳:最低評価は、ページ上のメインコンテンツ(テキスト、画像、音声、動画などを含む)のすべて、またはほぼすべてがコピーされている場合に適用される。言い換え、埋め込み、自動生成、AI生成、または他のソースから努力せずに独創性のない状態で投稿した場合、Webサイト訪問者にとっての付加価値はほとんどありません。)

引用:General Guidelines

ほぼすべてのメインコンテンツが生成AIによって自動生成されていると、出典が明示されていても評価は下がります

独創性がない

生成AIでライティングを実行すると、多くが過去のデータをもとに文章を作成するため、独自の視点や新しい情報が生まれにくくなります。

Googleは、Wikipediaや他の著名なサイトと内容が高く重複している、一般的に知られた事実だけを羅列している場合、独創性がないと判断するため注意が必要です。

Creating an abundance of content with little effort or originality with no editing or manual curation is often the defining
attribute of spammy websites.Scaled content abuse is a spam practice described in the Google Search Web Spam Policies.

(訳:編集や手動によるキュレーションを必要とせず、労力や独創性がほとんどないコンテンツを量産することは、スパムサイトの特徴といえる。大規模なコンテンツの不正使用は、Google 検索ウェブスパム ポリシーに記載されているスパム行為。)

引用:General Guidelines

独創性がないコンテンツは実質的な価値を持たないとみなされ、低評価または最低評価のリスクが高まります。

内容を言い換えたり要約しただけのコンテンツ

Googleは、他サイトの情報を言い換える・要約しただけのコンテンツも厳しく評価します。

たとえば、ニュース記事や掲示板の内容をまとめただけで、独自の解釈や新しい知見が加わっていない記事です。このような内容は、ユーザーにとって有益な情報ではありません。

Important: If all or almost all of the MC on the page (including text, images or videos) is copied, paraphrased, embedded,
or reposted from other sources, you must assess the level of effort, originality and added value for website visitors in order
to assign a rating. The Lowest rating is appropriate if there is little to no effort, little to no originality, and little to no added
value for website visitors. The Low rating is appropriate if there is low effort, originality or added value to website visitors.

(訳:重要: ページ上のメインコンテンツ(テキスト、画像、動画を含む)のすべて、またはほぼすべてがコピー、言い換え、埋め込み、他のソースから転載する場合は、努力のレベル、独創性、Webサイト訪問者への付加価値を評価しなければならない。最低評価は努力がや独創性、追加要素がほとんどない場合に適切。ウェブサイト訪問者にとっての価値、努力、独創性、またはWeb サイト訪問者に対する付加価値が低い場合は、低評価が適切である。)

引用:General Guidelines

特に、生成AI特有の表現が含まれると、AIが生成したコンテンツと見なされやすいです。

SEOで低評価を受けやすい
生成AIのみで作られたブログの具体例

SEOで低評価を受けやすい、生成AIのみで作られたブログの具体例は以下のとおりです。

  • 他コンテンツの情報ばかりで独自性がない
  • ネット上のレビューを引用・まとめているだけ
  • フィラーコンテンツ

それぞれ詳しく見ていきましょう。

他コンテンツの情報ばかりで独自性がない

生成AIが他コンテンツの情報を集約し、言い換えたりまとめたりしただけのブログ記事は独自性が欠如しています。これは検索品質ガイドラインの「Wikipediaや有名サイトと内容が高い割合で重複している場合や、一般的に知られている事実ばかりを羅列したページ」に該当します。

独自性がないブログ記事は、読者が新たな発見を得られないため、Googleから最低評価を受けるリスクが高いです。

他コンテンツに依存するのではなく、自身の見解や体験談、新情報の追加を加えましょう。

ネット上のレビューを引用・まとめているだけ

生成AIがSNSや口コミサイトのレビューを収集し、付加価値を加えずにまとめただけのブログ記事も低評価の対象です。自分自身の体験や独自の分析がなく、単なるネット情報の寄せ集めにとどまっている場合、Googleからすると価値がないコンテンツと判断されます。

たとえば「今売れている化粧品の口コミまとめ」や「おしゃれで評判が良いパソコンデスク○○選」など、他人の意見を並べているだけのブログ記事は、検索順位が下がりやすいです。

レビューを引用する場合は、独自性と付加価値を加えて他のコンテンツとの差別化を図りましょう。

フィラーコンテンツ

フィラーコンテンツとは、見た目は充実しているものの、実質的な価値のない内容を指します。

Sometimes, MC includes “filler” – low-effort content that adds little value and doesn’t directly support the purpose of the
page. Filler can artificially inflate content, creating a page that appears rich but lacks content website visitors find
valuable. Filler can result in a poor experience for people who visit the page, especially if placed prominently ahead of
helpful content for the purpose of the page.

(訳:メインコンテンツには「フィラー」、つまり価値をほとんど付加せず、MCの目的を直接サポートしない、労力の少ないコンテンツが含まれる場合がある。フィラーはコンテンツを人為的に膨らませ、見た目は豊富だがWebサイト訪問者が求めるコンテンツが不足しているページを作成する可能性があるほか、他のコンテンツの前に目立つように配置した場合、ページを訪れた人の体験を悪くする可能性がある。)

引用:General Guidelines

具体例は、以下のとおりです。

  • 内容のほとんどが広告
  • 汎用的な導入文
  • 冗長な段落
  • 主要な情報から注意をそらす内容

これらが多いブログ記事は、読者が求めている情報にたどり着きにくいため、Googleから低評価を受けやすくなります。

見せかけのブログ記事の作成は避け、高品質で有益な情報を提供できるよう徹底しましょう。

    SEOで最低評価になりやすい生成AIライティング

    SEOで最低評価になりやすい生成AIライティングには、以下があります。

    • AIにあたかも専門家のように記事を書かせる
    • 内容よりも経歴をプッシュする文章を書くよう指示する
    • 読者に有益な情報を届けようとしていない

    それぞれ詳しく解説します。

    AIにあたかも専門家のように記事を書かせる

    生成AIに「専門家の視点で解説してください」と指示し、記事を生成する手法はGoogleのガイドラインで問題視されています。実際の専門資格や経験が裏付けられていないのに、専門家を装った文章が量産されると、誤解やミスリードを招く恐れがあるためです。

    資格や専門性の主張が実質的な内容に基づいていない場合、最低評価をくだされる可能性が高まります。

    自身が専門家ではないかぎり、誤解を招く文章の作成はやめましょう。

    内容よりも経歴をプッシュする文章を書くよう指示する

    執筆者やサイト運営者の経歴や権威性を過度にアピールするライティングも、低評価の要因です。

    たとえば、「私は○○の専門家です」といった主張や、実際以上に資格や経験を誇張する表現は、ユーザーの信頼を損ないます。さらに、Googleの評価基準にも抵触するかもしれません。

    E-E-A-Tの観点からも、経歴や権威性は実際のコンテンツの質や有益性とセットで評価される必要があります。

    読者に有益な情報を届けようとしていない

    生成AIで作ったブログ記事が読者の課題解決や検索意図に応える姿勢を持たず、単にSEO順位や収益化を目的としていると、最低評価の対象になりやすいです。Googleは、訪問者の利益に配慮しないコンテンツには厳しい姿勢を示します。

    ユーザーが求めている情報に誠実に向き合い、独自の知見や実体験を盛り込まないと、効果的なSEO対策はできないでしょう。

    まとめ

    Googleは2025年のガイドライン改定で、生成AIを有用なツールと位置づけています。しかし、AIによって作られたブログ記事が、労力や独創性に乏しい、ユーザーの利益よりも運営者の利益を優先している、誇張や欺瞞的な情報を含んでいると判断された場合は、低評価や最低評価の対象になりやすいです。

    つまり、生成AIの利用そのものではなく、どのような意図や品質でブログ記事を作っているかが評価の分かれ目といえます。

    GoogleはE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)に基づく評価を重視しており、生成AIコンテンツでも人間による編集や独自性、専門的な知見が加わっていれば、十分に高い評価を得られます。逆に、AIの出力をそのまま掲載しただけ、ユーザーの検索意図に応えていないページは、評価が下がる傾向です。

    これは以前、キュレーションサイトで流行ったパクリ問題とも似ています。検索上位の複数の記事をパッチワークのように繋ぎ合わせた記事も同様です。

    AIを活用する際は、読者の課題解決や独自視点の提供を意識し、必要に応じて人間の手で編集や補足を加えましょう。AIと人間の強みを組み合わせれば、SEOの評価を維持しやすくなるはずです。

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