GPT-3について解説します。

GPT-3とは

GPT-3(Generative Pre-trained Transformer 3)とは、OpenAIが開発した言語生成モデルです。「ジーピーティースリー」と読みます。

GPT-3は、こちらの記事で紹介した文章の自動生成サービスなど、様々なところで使われています。

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GPT-3はOpenAIの「Playground」で好きなだけ遊べます。無料で使えますが、会員登録は必要です。

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GPT-3の仕組み

GPT-3の仕組みを知ると、現代のAIが目指す方向性が見えてきます。

文章は統計によって生成されます。コンピューターに膨大なデータを学習させ、確率の高いワードを持ってきて文章を構成します。わかりやすい例を挙げます。

今日の晩ご飯は → すき焼き (0.081%)
ハンバーグ(0.232%)
→ 全部 (0.001%)
→ 無し (0.006%)
おいしかった (0.125%)

「今日の晩ご飯は」とあなたが入力すると、GPT-3は「今日の晩ご飯は」の後に続く単語との関連性で確率の高いものを返します。上記の中でしたら、確率の高そうな「ハンバーグ」や「おいしかった」をもってくるかもしれません。

読み込ませるデータ量を増やすほど、精度が上がると言われています。

AIは、言葉の意味を理解しているわけではありません。行間や文脈はもちろん、単語の意味も理解しておりません。単語を統計と確率で推測しているに過ぎません。

GPT-3の先にあるAIの未来

AIと呼ばれるコンピューターは、確率・統計・論理で構成されています。GPT-3もそうです。

より多くのデータをコンピューターに学習させると、正解の確率も上がり、いずれは人間を超える。AI開発者や専門家はそのように考えています。でも、果たして確率・統計・論理の先にドラえもんや鉄腕アトムといった「人間の心がわかるロボット」があるのか。それは疑問の残るところです。