「WordPressの記事をそのまま有料コンテンツとして販売できたら便利なのに。」

そんな声に応える形で、TCDテーマに有料記事機能が追加されました(対応テーマ)。

決済システムのStripeと連携することで、記事の一部だけを有料化したり、既存記事を販売したりと、専門的な知識がなくても収益化できます。初期費用・月額費用もかからず、導入ハードルも低いです。

当記事では、初期設定から記事の有料化まで順を追って解説します。

「記事を販売してみたい」「WordPressで収益源を増やしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

WordPressテーマ「PANDORA」
WordPressテーマ「PANDORA」
レイアウト自由自在なブログ・メディアを構築。

TCDテーマの有料記事機能とは

記事販売
決済システムのStripeと連携することで、WordPressの記事を有料販売できる機能です。対応しているTCDテーマなら無料で利用できます。

サンプルの有料記事から動作を確認いただけます。料金は発生しませんのでお気軽にお試しください。

サンプル有料記事

できること

  • 投稿記事の有料化
  • 投稿記事の一部のみの有料化
  • 既存記事の有料化
  • ブロック・クラシックエディタ対応
  • 専用マイページの追加
  • サンクスメールの送信・編集機能
  • 有料部分の文字数や画像数の表示機能
  • 未購入者に目次を表示する機能
  • 価格変更の予約機能

WordPressで書いたブログ記事を、気軽に有料販売できるようになります。既存記事もかんたんに有料化できるので、すでに記事数の多いブロガーやメディア運営者の方は、新たな収入源をつくれます。

対応テーマ

品番 テーマ名 リリース日 解説記事 販売ページ
TCD121 WordPressテーマ「VOYAGE」 2025年12月08日 解説記事 ダウンロード
TCD116 WordPressテーマ「PANDORA」 2025年05月21日 解説記事 ダウンロード

使い方

初期設定さえ済ませば、使い方はとってもかんたんです。

大きく分けて、次の3ステップです。

  1. StripeのAPIキーの取得
  2. Stripeのメール設定
  3. TCDテーマ側の設定

以下の章でそれぞれ詳しく解説しますので、ご安心ください。

1. StripeのAPIキーの取得

WordPressと連携させるために、StripeのAPIキーを取得します。

まずはStripeのアカウントを作成しましょう(持っている方は新規登録は不要です)。

Stripeとは、サンフランシスコ発のオンライン決済システムです。初期費用・月額費用はかかりませんが、決済時の基本的な手数料は一律3.6%かかります。

アカウント登録

Stripeのアカウント登録

上記箇所にご自身のメールアドレスを登録して、次に進みます。

Stripeのアカウント登録2

メール、パスワードを登録して、アカウントを作成をクリックします(Googleで登録してもOKです)。

以降は、ビジネス名や、国、事業形態(個人事業主)などのビジネスの基本情報を入力していきます。

個人情報を入力している画面

記事を購入したユーザーに届く領収書に表示される店舗名やサービス名も、このフロー内で登録します。

PANDORAと設定している例

続いて、振込先の銀行口座やアカウントの初期設定画面が開きます。

Stripeの口座設定画面

一通り登録が済んだら、「確認して提出」画面が開きます。

最終確認&提出画面

問題がなければ、送信します。

アカウントのステータス画面

すると、上記画面が開きます。「情報を提供する」からページを移動してください。

最初にセットアップするときだけ、以下2点の審査が必要です。

  • セキュリティ対策についての申告
  • 本人確認書類の提出(免許証など)

表示される画面に従って、操作を進めればOKです。

審査完了までに、約3営業日かかるようです(筆者の場合は2日で許可が降りました)。

設定 > ビジネス > アカウントのステータスの「要対応」からタスクがなくなれば、アカウントの準備は完了です。

タスクがゼロになったアカウントのステータス画面

APIキーの取得

ホーム画面の右上にAPIキーが表示されるので、「シークレットキー」をコピーしておきましょう。あとで、テーマオプションの設定箇所に入力します。

本番環境のAPIキー

もし表示されていない場合は、「設定 > 開発者 > APIキー」から確認できます。

APIキーの確認箇所1

「APIキーを管理」から次の画面に進んで、標準キーの中にある「+シークレットキーを作成」を選びます。

APIキーの確認箇所2

下記箇所では「自社のシステムを構築」を選んで、「シークレットキーを作成する→」をクリックします。

APIキーの確認箇所3

次の画面で新たなAPIキーを発行完了です。

新たなAPIキー発行完了画面

本番環境のAPIキー(シークレットキー)は、一度しか全文を表示できない仕組みになっています。後から同じキーを確認することはできません。

必要な場合は、上記手順で新しいキーを再発行してください。使わないAPIキーは、外部に漏れると第三者に決済を操作される危険があるため、削除しておきましょう。

テスト環境で試したいときは?

テスト環境で決済テストを行いたい場合は、下記箇所から切り替えられます。

左上の「ユーザー名をクリック > サンドボックスに切り替える > テスト環境」です。

テスト環境の開き方

上部にオレンジ色のバーが表示されれば、テスト環境に切り替え完了です。

テスト環境の例

まずは、テスト環境で色々試してみるといいでしょう。ただ、領収書メールは、テスト環境では送信できない仕様になっています(手動送信のみ)。

2. Stripeのメール設定

Stripeのダッシュボードで、メール設定も最初に忘れずに行っておきましょう。

右上の歯車アイコン「設定」から「アカウント設定 > ビジネス」を選びます。

Stripeのメール設定

次のように「送信メール」タブを開いて、下記箇所を設定します。

Stripeの送信メールタブ

デフォルトの言語を「日本語」にして、決済全般のトグルスイッチを有効化します。紫色になればOKです。

決済成功時・返金時にメールを自動送信するための重要な設定です。必ず確認しておきましょう。

3. TCDテーマ側の設定

Stripe側の設定が完了したら、TCDテーマ側の設定を行います。やることは基本的に以下の2つです。

  1. 基本設定(APIキーの登録、メール設定など)
  2. 記事を有料化してみる

基本設定(APIキーの登録、メール設定など)

有料記事機能に対応しているテーマなら、ダッシュボード左側の「有料記事機能」という項目をクリックして、下記画面を開きます。

基本設定

先頭の有効化設定で、「有料記事機能を利用する」にチェックを入れて保存してください。

その後、基本設定タブで、StripeのAPIキー(シークレットキー)を登録します。

TCDテーマの有料記事機能(基本設定)

ここの設定が正しく行われていない場合、Stripeと連携できずに、決済が行われません。

その他、下にスクロールすると、各種フォームの「見出し」や「説明文」を登録可能です。初期値が入っていますので、そのままお使いいただくこともできます。

TCDテーマの有料記事機能の基本設定

マイページ

続いて、マイページのタブでは、有料記事購入者(=会員登録者)専用のマイページの設定が可能です。

TCDテーマの有料記事機能(マイページタブ)

赤枠箇所の「マイページのURL」が「mypage」というスラッグで自動生成されるため、操作は不要です。

もし、既存の固定ページに「mypage」というスラッグが存在している場合は、末尾に「-1」と追加され重複が回避される仕様です。別のスラッグをお試しください。

生成された「マイページのURL」を、ナビメニューの項目に追加しておくといいでしょう。

「マイページ」をナビメニューに追加した例

下記箇所では、各所の文言も設定可能です。

マイページの設定

マイページ内には、フリースペースも用意されています。HTML入力のほか、WordPressのパターンも埋め込み可能です。

会員登録者限定のキャンペーンバナーを設置したり、限定の告知を行う際にご活用ください。

メール設定

最後に、メール設定のタブでは、サンクスメールやパスワード再設定メールの設定が行えます。

メール設定タブ

購入者さまに自動送信するメールの件名や、本文を登録しておく機能です。デフォルトでは、「設定 > 一般 > 管理者メールアドレス」に登録されているメールアドレスが送り主になる仕様です。

サイトの管理者メールアドレス

注文情報はショートコード化されているので、お好きな箇所に貼り付けてご利用ください。

サイト名や連絡先などの署名も、メールの末尾に書いておくと親切です。初期値ではサンプルの署名が登録してあるので、適宜変更してください。

下にスクロールすると、パスワード再設定メールの設定があります。

パスワード再設定メールの設定箇所

下記が定型文として表示される仕様ですが、この定型文の下部に、任意で署名などを登録しておけます。

ユーザー名: (ここにユーザー名が表示されます)

下記のURLからパスワードの再設定を行って下さい。

(ここに再設定URLが表示されます)

もしこれが間違いだった場合は、このメールを無視すれば何も起こりません。

有料化したい記事の編集画面を開いてください。ブロックエディタ・クラシックエディタ(ビジュアル、テキスト)、どちらでもご利用いただけます。

記事編集画面の有料化オプション

上記のように、「有料コンテンツ設定」が表示されます。ここでは以下の設定が可能です。

  • 一部を有料化
  • 全て有料化
  • 未購入者に目次を表示するかしないか
  • 販売価格の設定
  • 価格改定予約
ある箇所までは、一般公開、それ以降は有料販売という形も実現可能です(設置したショートコード以降の内容が有料化)。

販売価格を登録して保存すれば、自動的にStripeと連携する仕組みなっているので、画面上では次のように表示されます。

有料化オプションの表事例(サンプル記事

上記のように購入前のユーザーにも、有料部分の文字数や画像数が自動で表示されるようになっています。

「記事を購入」ボタンをクリックすると、次の画面に移動して、支払いができるという仕組みです。

Stripeの決済画面

有料化や価格変更は、記事編集画面からいつでもかんたんに行えます。

購入者には、先ほど設定したサンクスメールと、Stripeからの領収書メールが届きます。サイト管理者は、Stripeのダッシュボードですべての取引履歴を確認可能です。

価格変更を予約してみる

もし一定の期間で販売価格を変更したい場合は、価格を自動で変更してくれるタイマーもセット可能です。

カウントダウンタイマーの設定

  • 改定後価格
  • 前後の文章
  • 価格改定の日時
  • 文字色

をお好みに設定可能です。

指定した日時になると、価格が自動で切り替わる仕組みです(変更後、下記赤枠箇所は非表示になります)。

カウントダウンタイマーを表示した例

諸々設定が完了したら、購入テストやメールが届くかどうかを必ずチェックしておきましょう。

下記記事で無料でテスト購入が可能ですので、お気軽にお試しください。

サンプル有料記事

メールが届かないときは?

メールが届かないときは、迷惑メールフォルダに振り分けられている可能性が高いです。

また、送信元メールアドレスがGmailで、エックスサーバーなどの別サーバーから送信する設定になっている場合は、迷惑メールフォルダにすら入らない可能性があります。

WordPressでは、無料プラグイン「WP Mail SMTP by WPForms」を使って対策できるので便利です。

インストールして、有効化したら確認することは以下の3点。

  1. 送信元メールアドレス
  2. 送信者名
  3. SMTPの設定

SMTPの設定箇所1

上記箇所で、送信元メールアドレス、送信者名を確認します。

重要なのは、↑送信元のメールアドレスと、↓送信元のサーバーを揃えることです。送信元メールアドレスがGmail、送信元がエックスサーバーではメールが届かない可能性が高いです。

下部にある「その他のSMTP」設定で、送信元サーバーなどを登録します。

SMTPの設定箇所(その他SMTP)

たとえば、エックスサーバーをお使いなら以下のように登録すればOKです。

項目 設定内容
SMTPホスト サーバーのホスト名(sv***.xserver.jp)
SMTPユーザー名 メールアカウント名(example@xs******.xsrv.jp)
送信元メールアドレスにも、ここと同じものを設定します。
SMTPパスワード メールアカウントのパスワード

プラグインの設定について、もっと詳しく知りたい方は、下記記事も参考にご覧ください。

記事を有料化して収益化しよう

TCDテーマの有料記事機能について解説いたしました。

Stripeと連携することで、手軽に記事の有料販売ができるようになります。

初期設定は少し手順が多いものの、一度済ませてしまえば、「編集画面から価格を設定するだけ」で記事を販売可能です。有料化に必要な仕組みは揃っているので、特別な開発やプラグインは不要です。

この機能を活用すれば、ブログやメディア運営の収益化の幅が大きく広がります。ぜひあなたのサイトにも取り入れてみてください。

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