WordPressでサイトを制作するとき、お客さん(クライアント)へのヒアリングは欠かせません。
「サイトの目的やデザイン、どんな機能を求めているのか。」など。クライアントと制作サイドとの認識違いを防ぎ、スムーズで正確な納品を実現するためです。
スケジュールや仕様のズレも事前に減らせるので、無駄な修正コストや工数の削減にも活かせます。当記事に、ヒアリング時に確認したい項目をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
ヒアリングシートのサンプルは、以下から確認できます。
※閲覧専用ですので、ご自身のGoogleドライブにコピーしてご活用ください。
目次
ヒアリングに含めたい項目一覧
WordPressサイト制作時に、クライアントへ確認しておきたい主要な項目をまとめています。各情報の使いどころも参考にしてみてください。
1. 会社名・事業内容
まずはどんな会社か、事業内容や取り扱っているサービス・製品の特徴を確認しましょう。会社の雰囲気や事業の概要を理解することで、サイトの印象を会社に近づけることができます。
・ロゴ
・事業内容を紹介するページ
・サイトのプロフィールページ
2. サイトの目的
このサイトを作る目的は何か。集客がしたいのか、名刺代わりにしたいのか、採用強化が狙いなのか。目的によって、設計や構成、導線は大きく変わってきます。
完成後に「思っていたのと違う」といったズレを起こさないためにも、最初に確認して認識をすり合わせておくのがいいでしょう。
コンセプトがはっきりしているTCDテーマを使って制作する場合は、使用テーマの選定にも活かせます。
・ページやメニュー構成
・問い合わせ、資料請求、応募などの導線設計
・使用するWordPressテーマの選定
3. ターゲットユーザー
どんな人に見てもらいたいサイトなのか。性別、年齢層、職業、地域など、ターゲットの属性を具体的に聞いておくのも重要です。デザインや文章のトーン、導線設計などの方針が立てやすくなるからですね。
ターゲットが曖昧だと、誰にも刺さらない中途半端なサイトになってしまうこともあり得ます。クライアントのメインの顧客層に基づいて、なるべく明確にしておくと制作しやすくなるはずです。
・デザインテイスト(色づかい、レイアウト、写真選定など)
・見出しやキャッチコピーのトーン
・ページやメニュー構成
4. 競合サイト・参考サイト
同業界の競合サイトや、参考にしたいデザイン・構成のサイトがあれば確認しておくといいでしょう。使用テーマの選定、デザインの方向性や機能の要望、コンテンツ量の目安などが掴みやすくなります。
「なぜそのサイトが良いと思うか」を言語化してもらえると、求めるイメージのすり合わせもスムーズです。
・デザインテイスト(色づかい、レイアウト、写真選定など)
・導入したい機能の参考
・原稿や写真のボリューム感の調整
5. 必要なページ構成
トップページ以外に、どんなページが必要かをあらかじめ確認しておきましょう。
事業紹介、会社概要、スタッフ紹介、お問い合わせなど。想定されるページ構成をリストアップしておくと、サイトの設計がスムーズになります。
コンテンツの量や導線設計にも関わるため、なるべく具体的に確認しておくと、見積もりやスケジュールの精度も上がります。
もちろん、最初から必要なページがわからない方もいらっしゃるので、後から拡張できることを提案するのアリです。
・ページやメニュー構成
・各ページの内容(会社概要、採用情報、サービス紹介など)
・サイトマップの作成
6. デザインの希望
色合い・フォント・写真のテイスト・レイアウトの雰囲気など。デザインに関する希望があれば、具体的に聞くのもアリです。
ただ、クライアントのリテラシーに左右される部分でもあるので、こちらから参考例を提案してあげる方がいい場合もあります。
「シンプル」「高級感」「ナチュラル」など、抽象的なキーワードだけでも確認しておけると、提案しやすくなるかもしれません。
・デザインテイスト(色づかい、レイアウト、写真選定など)
・使用するWordPressテーマの選定
・全体のトンマナ調整
7. 使用したい写真・素材
サイトに使用したい写真や素材があるかどうかを確認しましょう。クライアントが自前で素材を用意するのか、各種素材の提供の有無、新たな撮影の有無などです。
素材の質や雰囲気によってサイト全体の印象が左右されるため、事前に確認しておきたい項目ですね。
・ロゴ
・提供される写真
・素材の種類や数
・撮影や素材購入の有無
・素材の品質や統一感のチェック
8. ロゴやブランドのガイドライン
ロゴの有無や使用ルールについても必ず確認しましょう。クライアントから提供してもらえるのか。利用時のガイドラインがあるのかなどです。
ロゴは、サイト全体の印象やブランドを左右する重要な要素です。もし、ブランドカラーやフォント、配置ルールなどのガイドラインがある場合、それに沿った制作が必要になります。
・ロゴのブランドカラー・フォント指定
・ロゴの使用ルールや配置ガイドライン
9. ドメイン・サーバーの有無
クライアントが、既にドメインやサーバーを所有しているかどうかを確認します。もし未取得の場合は、こちらで取得や契約を提案する必要があります。
また、契約中のサーバーがある場合は、メールアカウントがあるかなどの仕様確認も重要です。管理者権限や設定情報の共有も慎重に行いましょう。
・ドメインの種類と管理者情報
・サーバーの種類と契約状況
・DNS設定やメールアカウントの管理権限
10. お問い合わせフォームの有無
クライアントの目的に応じて、お問い合わせフォームが必要かどうか確認します。
必要な場合は、項目や求められる機能をリストアップしておきましょう。氏名やメールアドレスのほか、問い合わせ内容の詳細や希望連絡方法など、クライアントが求める情報を明確にします。
その上で、「スマホに自動通知したい」などの具体的な運用イメージも確認できるとベターですね。自動返信メールの有無や、スパム対策希望なども把握できると、スムーズな設計・実装につながります。
11. 導入したいプラグインの有無
クライアントが求める機能を実装するにあたって、プラグインが必要か確認しましょう。
ECカート機能、SEO対策、セキュリティ強化など、目的に応じて必要なプラグインを洗い出しておきます。
特定のプラグインを希望される場合は、その互換性や保守性、ライセンスの有無もチェックしておくと安心です。過去に使っていたものや他サイトの機能もヒアリングできれば、提案材料のヒントにもなりますね。
・見積もり調整
・必要な機能の実装
・互換性やアップデート頻度のチェック
・保守サポートやマニュアル提供の有無
12. SNS連携
SNSアカウントとサイトの連携が必要か確認しましょう。Instagram、X(旧Twitter)、LINEなど、どのSNSをどのように活用したいかですね。
連携することで、サイトの更新情報の拡散やユーザーとの接点強化が期待できます。
・SNSアイコンやリンクの設置
・タイムラインやフィードの埋め込み
・シェアボタンの設置
・サイト更新とSNS投稿の連動
13. 納期と公開希望日
制作のスケジュール感や納期、サイトの公開希望日を確認しましょう。イベントやキャンペーンに合わせた公開など、具体的な日時がある場合は特に重要です。
遅延リスクを減らすためにも、余裕をもったスケジュールを提案すると安心です。
・制作スケジュールの計画
・デザイン確認、テスト期間など
・公開日やリリースタイミングの調整
14. 予算の目安
予算の確認は言うまでもなく必須ですね。対応範囲や使用テーマ、プラグイン、写真素材の購入有無など、予算に応じた調整が必要になります。
明確な金額が出せない場合は、「◯万円以内」などの目安を聞いておくだけでも、見積もりや提案がしやすくなります。
・見積もりの調整
・提案内容の優先順位づけ
・有料素材
・テーマ・機能の導入可否判断
15. 運用体制・更新方法
サイト公開後の更新作業や運用体制についても、事前に確認しておきましょう。誰がどの範囲を担当するのか、どのくらいの頻度で更新するのかなどです。
クライアントが社内で更新するのか、制作会社が引き続きサポートするのかによって、見積もりやサポート内容が変わってきます。
更新の頻度や担当内容がわかっていると、運用しやすい状態で納品できるはずです。
・見積もりの調整
・管理画面のUI設計
・提案内容の優先順位づけ
・保守サポートやマニュアル提供の有無
ヒアリングでサイト制作の精度を高めよう。
WordPressサイト制作は、クライアントへのヒアリング次第で成否が大きく変わります。当記事でご紹介した項目は、いずれも汎用的なものなので、参考にしていただけるはずです。
ヒアリング時にすべてを完璧に聞き出す必要はありませんが、クライアントの要件を一度俯瞰しておくことで、事前準備やリスク回避に活かせます。
サイト制作の円滑な進行と、クライアントの満足度向上のためにも、ぜひ当記事をヒアリング項目の参考にしてみてください。
ヒアリングシートのサンプルは、以下から確認できます。
※閲覧専用ですので、ご自身のGoogleドライブにコピーしてご活用ください。
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