Webマーケティングの集客の要として「広告」「SEO」の2つが挙げられます。両者は本来比較すべきものではありませんが、どちらが良いかという前提で語られることに多いです。
広告代理店は広告をプッシュするし、SEO会社はSEOをプッシュします。
本当は「広告」「SEO」どちらが良いのでしょうか?
広告かSEOか
広告かSEOか。
結論から言えば、私は広告もSEOもどちらもやるべきだと思います。
私はこれまで広告にもSEOにも注意を割いてきました。
Google、メタ、ヤフー、XとあらゆるWeb広告を試してきました。業種の近いサイトの運営者様に広告掲載を依頼したり、メルマガにも広告を出したり、一通りの広告を試した結果、鉄道広告といったものにも行き着きました。
Google広告の管理画面
SEOも、自分で記事を書くのはもちろん、ライターを雇ったり、SEO業者を試したりもしました。
色々なことをやって得た結論としては、どちらもやった方が良いという月並みな結論です。冒頭に書いたように、広告代理店は広告をプッシュするし、SEO会社はSEOをプッシュします。事業者たる者、「広告かSEOか」という作られた二項対立に惑わされないことが大事です。
広告とSEOの特徴
Web広告
Web広告、主にGoogle広告やメタ広告などリスティング広告の特徴になります。
Web広告の特徴 | |
コスト | 広告費。 成果が上がってもコストはかかり続ける。SEOにかかるコスト(コンテンツ制作)に比べて、非常に高い(5〜20倍程度)。 |
成果が上がるまでの時間 | すぐに成果が出る。 |
学習コスト | 学習コストは低い。Google広告やメタ広告は1週間ほど事前学習をすれば始められる。 |
売上への影響度 | 高い。 |
売上の安定度 | 競合他社の参入やトレンドによって、広告費(入札単価)が変動するが、通常は安定。 |
利益率 | 利益率は広告費がかかる分、SEOより低くなる。 |
考察 | 広告は即効果を上げられるため、素早いサイクルでPDCAを回せる。特に初期段階の事業拡大には必須。また、競合が多い事業の場合は広告単価が上がるため、利益食いの状態から脱するためにも高度なマーケティングの仕組み構築が必要。 |
Web広告は、学習コストも低く、成果もすぐに上がる一方で、競合他社との入札競争に勝つために高度なマーケティング施策(価格改定・アップセル・クロスセル・メルマガ配信等)が必要です。そこが弱いと、利益の残らない体質になってしまいます。
SEO
SEOには次の特徴があります。
SEOの特徴 | |
コスト | コンテンツ制作費。主にライターの報酬。 成果が上がるようになれば、コンテンツ制作にかかる費用は下がってくる。 |
成果が上がるまでの時間 | 成果が上がるコンテンツを制作するまでの時間がかかる。コンテンツを制作しても成果が上がるとは限らないため、どれだけ早くても成果が上がるまで半年〜1年は見ておきたい。 |
学習コスト | SEOで成果を上げるためのスキルを身につけるには長年の実践経験が必要。最低3年は見ておきたい。 |
売上への影響度 | 高い。ビッグキーワードの場合、検索順位が少し変わるだけで、億単位の売上変動がある。 |
売上の安定度 | サイトパワー全体を上げていくスタイルのSEOなら安定。コンテンツの中身を伴わない無茶なSEO施策で順位を上げるとGoogleのコアアップデートで順位を落とす可能性あり。 |
利益率 | 非常に高い。コンテンツ制作にかかるコストは広告費よりもずっと低いため。 |
考察 | SEOは成果を上げるために高度なスキルと経験が必要。但し、成功した時の果実は広告よりも大きくなる傾向あり。一定以上の事業に成長すれば、競合との兼ね合いからもSEOでの成果は必須となる。 |
SEOは、学習コストを含めた成果が上がるまでの時間が最大の難関です。しかし、一度回りだすと強い競争力を得ることになります。利益も広告と比べて残ります。時間がかかることを前提に種まきとして始めておくと良いでしょう。
起業して間もない頃のスタンス
起業して間もない頃は、サイトパワーも弱く、商品も認知されていないので、SEOには不利です。SEOの経験もなければ、なおさらSEOで成果を上げるのは厳しくなります。
ですから、最初は広告やSNSをメインに集客をしつつも、ホームページを育てていく。ホームページが徐々に育っていけば、検索流入もある程度は見込めるようになってきます。その段階から本腰を入れて、SEOに注力していくのが良いのかなと思います。
SEOは結局のところ、小手先のテクニックだけでは売上は安定してきません。良い商品を作って認知を上げ、ホームページで紹介する。一つ一つのページを作り込んでいくことで、自ずと結果が出てくるようになります。
サイト構造を最適化したり、より広範なキーワードで上位を獲得していくSEO施策は、商品やコンテンツが整って後で良いと思います。
逆に、商品も売れてない内からSEOのことばかり考えても効率は良くないです。まずは商品やサイトの改善といった足元を固めていくことが重要ですね。
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