Webサイトの収益化には、様々な手段があります。ざっくりと3つに分けても広告、アフィリエイト、自社商品の販売がありますね。

本稿ではメディアの経営目線で、それぞれの収益力に関する話をしたいと思います。どの収益手段を重視すれば売上の最大化に繋がるのかについても、ネット販売歴15年の著者自身の経験から書いています。

自社商品の販売がもっとも収益力が高い

結論から言うと、自社商品の販売がもっとも売上が上がります。当然ですが、商品の利幅が大きいほど利益も大きくなります。

もちろん例外はありますが、概ね下記の順番で売上が上がるようになっています。

広告 < アフィリエイト << 自社商品・サービス

広告とアフィリエイトはさほど収益力に差はありませんが、自社商品やサービスの販売は小さくない差があります。

ということは、広告やアフィリエイトを収益の柱にしているメディアでも、自社商品やサービスの販売に移行すると売上が伸びるということです。

メディアの3つの収益手段

ここからは、「広告・アフィリエイト・商品」それぞれの収益の特徴に触れていきます。

いずれも一長一短があるため、どれが良いとは一概に言えません。メディアの成熟度やあなたがやりたいことによっても変わってきます。

広告

純広告

純広告とは、広告主からメディアに直接的に広告掲載を依頼された場合の広告です。

純広告は、間に広告代理店を挟まないため、利幅は大きいのが特徴です。しかし、出稿が常にある状態にするには、広告主から「広告を載せて」と言ってもらえるような人気メディアに育てる必要があります。

ここに収益の推移例を掲載しておきます。各収益手段の売上は同じメディア・同じアクセス数を想定しています。それぞれの収益力の比較になればと思います。

<収益の推移例> ※単位は万を想定

年月 売上
20xx年1月 100
20xx年2月 25
20xx年3月 50
20xx年4月 0
20xx年5月 75
純広告は一回の収入が大きい一方で、出稿がない月はゼロになる可能性もあり。広告代理店がいないと持続した売上を立てづらいのが難点です。

アドセンス広告

アドセンス広告はGoogleの審査さえ通ってしまえば、誰でも広告を掲載できます。

純広告と比べると収益性も随分落ちますが、どんなサイトでも収益化が可能なため、初心者におすすめの収益手段になります。また、サイト運営初期時は貴重な収益源となるでしょう。

YouTubeに関しても同じことが言えることですが、できればアドセンス以外の収益手段も用意しておくことが、生き残りにおいて重要な戦略になります。

<収益の推移例> ※単位は万を想定

年月 売上
20xx年1月 21
20xx年2月 12
20xx年3月 17
20xx年4月 9
20xx年5月 19
アドセンス広告は一定の安定度があるものの、売上の規模が小さくなりがちです。

アフィリエイト

アフィリエイトは成果報酬型の広告ゆえに、稼げる人は稼げるし、稼げない人は稼げません。収入格差が大きいのも特徴です。

アフィリエイターの売上比率

上手に収益化できれば純広告以上にドル箱となる可能性もあるため、ネット系の上場企業でも収益化の手段として利用しています。また、案件によっては中長期的に安定した収益をもたらします。

純広告よりも売上が伸びると判断すれば、積極的に活用していきたいものです。アフィリエイトはこちらのASPからはじめられます。

<収益の推移例> ※単位は万を想定

年月 売上
20xx年1月 115
20xx年2月 58
20xx年3月 71
20xx年4月 59
20xx年5月 95
アフィリエイトは当たれば大きな可能性がある。

自社商品・サービス

インターネット販売というモデル自体、店舗販売より効率的かつ利幅がとれる手法なのは言うまでもありません。よって、ネットで売れるものであればどんな商品でも利益率が高くなる傾向があります。

そのため、広告やアフィリエイトで稼ぐよりも利益は上がりやすいのが特徴です。

<収益の推移例> ※単位は万を想定

年月 売上
20xx年1月 837
20xx年2月 605
20xx年3月 741
20xx年4月 551
20xx年5月 780
自社商品を扱えば、売上のステージが大きく上がる。メディアを育てる価値が上がる

LTVが高い商いができていれば、上の数字は実現可能です。

達成するにはメディアを育てるだけでなく、商品をもっと魅力的に育てていく必要があります。魅力的な商品が用意できれば、上の数字を超えることも可能ですし、純広告の十数倍の売上を達成することが実際に可能です。

売上の分散が重要

メディアが育ってくると、自社商品の販売にリソースを全振りした方が売上は上がります。ですが、長期的に見ればある程度の売上分散は必要です。なぜなら、商品の売上が永続的に伸びるとは限らないからです。

メディアは自社商品を売る以外にも役割があります。その機能を存分に活かすことが長期的な経営に必要なことでしょう。

まとめ

当記事では、数ある収益化の手段を比較しながら、何をすれば売上が上がりやすいかの指標を提示しました。

収益の推移例も含め、これはあくまで著者の経験から作成したシミュレーションです。必ずしも上記のように推移するとは限りません。例えば、メディアや商品のジャンルによっては、広告がもっとも伸びる可能性もありますし、アフィリエイトが最適な場合もあります。何が正解かはありません。

その中で、一つの指標というか考え方を示したに過ぎません。

ただ、私は広告もアフィリエイトも自社商品の販売も現在進行系ですべてやっているため、一定の参考にはなるかと思います。ぜひあなたのメディアをより良いものとするために参考にしていただければ幸いです。