「WordPressサイトの画面が真っ白になった」
「管理画面(ダッシュボード)に入れない」
「白い画面にエラーが表示されている」

運営しているサイトで、このようなことが起きたら早急に対応が必要です。でも安心してください。ある程度、原因は決まっており、冷静に対処することで復旧可能です。

当記事で、WordPressの画面が真っ白になったときの対処方法を原因別に解説いたします。

エラーメッセージを確認する方法

まずは原因究明に役立つので、エラーメッセージを確認できるようにします。エラーが出る直前の操作に心当たりがある場合は、原因別の対処方法をご覧ください。

エラーメッセージを確認するためには、WordPressのデバッグモードを有効化します。WordPressの管理画面は操作できないので、FTPソフトを使って操作します。

とはいっても、一部のファイルの内容を書き換えるだけです。

具体的にはWordPressをインストールしたディレクトリ内にある「wp-config.php」というファイルを編集します。

wp-config.phpの設置箇所

FileZillaで「wp-config.php」を選択している例

wp-config.phpの中の下記記述を変更します。

define( ‘WP_DEBUG’, false );

デフォルトで「false」となっている箇所を「true」に変更することで、デバッグモードが有効化されます。詳しい手順はこちらの記事を参考にしてみてください。

WordPressサイトで画面が真っ白になる原因と対処方法

WordPressサイトで画面が真っ白(エラー画面)になる原因は、主に次のケースです。クリックするとそれぞれの対処方法を確認できます。

直前の操作を思い返してみて、該当するものがあれば一つずつ対処すれば大丈夫です。先述のデバッグモードを有効化しておくとエラーメッセージを確認できるので心当たりがない場合にも便利です。

.htaccessの記述ミス

サイトのSSL化、リダイレクトするために編集することがある「.htaccess」。ここで記述ミスがあるとエラーの原因になります。

Internal Server Errorの例

例えば、↑のような画面です。

お使いのサーバーの設定から「.htaccess」内の記述を確認してみてください。

エックスサーバーの場合、サーバーパネル内の「.htaccess編集」から操作できます。

エックスサーバーの.htaccessの編集箇所

.htaccessを編集する際は、必ず事前にコピーしておくなど、いつでも元に戻せるようにしておきましょう。

よくある記述ミスは、次の通りです。

  • 全角スペースが混じっている。
  • 不必要な箇所で改行や半角スペースがある。
  • 最終行に空行が無い。
  • 記載しているコードに誤りがある。

例えば、サイトをSSL化したいときに.httaccessに追記する内容はこちらです。

RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} !on
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]

内容に間違いがないか確認しましょう。

wp-config.phpの記述ミス

画面上に「データベース接続エラー」と表示されている場合は、wp-config.phpの記述ミスが考えられます。

wp-config.phpには、サイトと紐づくデータベースの情報が記載されていますので、誤って不必要な箇所を編集してしまうとエラーの原因になります。

wp-config.php内のデータベースの情報は下記箇所です。FTPソフト、またはサーバー側から確認可能です。

エックスサーバーのファイルマネージャでデータベースの情報を確認する

WordPressをインストールしたディレクトリ内にある「wp-config.php」というファイルです。

エックスサーバーの場合は、サーバーパネル内右上の「ファイルマネージャ」から確認できます。

エックスサーバーのファイルマネージャの起動箇所

データベースを更新したり、編集する際に誤って記述を間違えていないかチェックしましょう。下記記事も参考にしてみてください。

WordPressの更新

WordPressのバージョンを更新(アップデート)直後にエラーが発生するケースもあります。WordPressの最新バージョンにサーバーやテーマ、プラグイン等が対応していない場合に起こり得ます。

対処方法は色々ありますが、WordPressのバージョンをダウングレードするのがシンプルで早いです。次のようなプラグインを使うと簡単です。

管理画面(ダッシュボード)に入れない方は、手動でダウングレードする方法があります。

テーマの変更・更新

WordPressテーマを変更、バージョンアップしたことがエラーの原因になることもあります。

テーマが原因の場合は、現在有効化しているテーマを削除することで改善されます(別のテーマが自動的に有効化されます)。

FTPソフトまたは、お使いのサーバーのファイル管理ツールなどを使って削除します。

エックスサーバーの場合は、サーバーパネル内右上の「ファイルマネージャ」から確認できます。

WordPressをインストールしたディレクトリの「wp-content」>「themes」内にアップロードしているテーマ名が一覧で表示されます。

エックスサーバーのファイルマネージャでテーマ名を確認する

上記箇所で直前まで有効化していたテーマを削除します。無事、白い画面が解消されたらテーマが原因だっということです。

該当のテーマを再度アップロードしなおすと、改善されることもありますので、お試しください。

テーマファイル(functions.php)内で使用している関数名が、偶然プラグインとバッティングしているケースなどもありえますので、うまくいかない場合は、テーマの販売元に問い合わせてみてください。

TCDテーマの不具合については、こちらにまとめています。

プラグインの導入

プラグインを導入したことで画面が真っ白になることもあります。デバッグモードを有効化して、次のようなエラーメッセージが確認できる場合は、プラグインに起因している可能性が高いです。

  1. Fatal error: Call to undefined function …
  2. Fatal error: Cannot redeclare …

プラグインを有効化してすぐに真っ白になった場合は❶が原因。WordPressのバージョンアップで真っ白になった場合は❷が原因として考えられます。

いずれもプラグインを停止することでエラーを解消できます。

管理画面に入れない場合はFTPソフトを使って「plugins」のフォルダの名称を変更します。これにより、プラグインを強制停止状態にできます。WordPressをインストールしたディレクトリの「wp-content」>「plugins」です。先ほどの「themes」と同じディレクトリ内です。

名称は後で戻すので何でもいいです。「plugins」以外に変更することで、プラグインを読み込めなくして停止させることが目的だからです。

その後、❶の場合は、プラグインを削除。❷の場合はダウングレードや別のプラグインに変更します。最後にフォルダ名を元に戻して下さい。

以上でプラグインが原因の場合のエラーは解決されるはずです。

プラグインのダウングレードには、こちらが便利です。

管理画面に入れる場合は、不具合の原因究明に役立つ次のようなプラグインも便利です。

カスタマイズしたテーマのPHP(特にfunctions.php)

テーマを独自にカスタマイズされている方は、PHPファイルが原因で画面が真っ白になってしまうことがあります。

以下のようなエラーメッセージが表示されている場合、PHP関連のエラーです。エラーメッセージごとに原因を解決していきます。主なエラーは次の3つです。

Parse error: syntax error, unexpected …

構文エラーです。例えば、改行や括弧の括りがおかしくないかなど確認しましょう。

Fatal error: Call to undefined function …

未定義の関数が呼び出されたというエラーです。関数が記述されているべきファイルが読み込まれていなかったり、ファイルが破損していた場合に発生します。

Fatal error: Cannot redeclare …

定義済みの関数を再度定義しようとした場合に発生するエラーです。テーマとプラグイン、またはプラグイン同士で同じ関数名を利用しようとした場合などに発生します。

PHPのバージョン

お使いのWordPressとレンタルサーバーの対応PHPバージョンがあっていない場合、画面が真っ白になることがあります。

WordPressをバージョンアップしたら、サーバー側のPHPバージョンと対応しているか確認しておきましょう。WordPressを更新しても、サーバー側のPHPバージョンが古いままだとエラーの原因になります。

お使いのWordPressがどのPHPバージョンに対応しているのか。サーバー側のPHPバージョンを更新する方法などはこちらの記事で解説しています。

まとめ

WordPressの画面が真っ白になったときの対処法をご紹介いたしました。

主な原因は以下の通りです。

心当たりのある箇所をひとつずつ冷静に対処していきましょう。そのためにデバッグモードを有効化すると原因究明に役立ちます。