WordPressサイトの不具合には、さまざまな要因があります。

上記記事ではTCDテーマのトラブルシューティングについてまとめていますが、原因を突き止めるためには、複数の検証が必要になります。例えば、すべてのプラグインを停止する等です。

しかし、利用プラグインが多いと時間もかかりますし、サイト運営上不都合なことも起こります。
(お問い合わせフォームのプラグインを停止すると、一時的にお問い合わせできなくなる等)

そこで今回ご紹介するプラグイン「Health Check & Troubleshooting」が役立ちます。運営中のサイトに影響を与えずに様々な検証が可能です。

「Health Check & Troubleshooting」の機能概要

WordPressサイトの不具合の原因究明に役立つプラグインです。次の機能を利用できます。

  • テーマやプラグインの一括停止
  • ファイルの問題を確認
  • メールの送信テスト
  • プラグインの互換性の確認
  • PHPの情報の確認

すべて、ログイン中のユーザーのみが確認できます。公開中のサイトに影響はなく、閲覧者にはいつも通りのサイトが表示されたままです。

プラグインのインストール

管理画面から「Health Check & Troubleshooting」と検索してインストールするか、下のボタンからもダウンロード可能です。

Health Check & Troubleshooting

Health Check & Troubleshooting

プラグインのインストールにつきましてはこちらで詳しく解説しています。

「Health Check & Troubleshooting」の使い方

「Health Check & Troubleshooting」を有効化すると、WordPressのサイトヘルス機能が拡張されます。

追加されるオプション

上記のように

  • トラブルシューティング
  • ツール

の2項目が追加されます。

基本的な使い方:テーマやプラグインの一括停止

まずは、公開中のサイトに影響なくテーマやプラグインを一括停止する「トラブルシューティング」について解説いたします。項目内にある「トラブルシューティングモードを有効化」を押します。

トラブルシューティングモード

トラブルシューティングモード中は、デフォルトテーマが自動で有効化され、すべてのプラグインが無効化されます。

トラブルシューティングモード中の画面

上記画面にもありますが、サイトの訪問者には影響はありません。デフォルトテーマがインストールされていない場合は、インストールを促されます。

テーマに不具合があるかどうかは、この機能で検証できます。デフォルトテーマを有効化して不具合が解消されれば、原因はテーマにある可能性が高いです。

例えば、弊社テーマ「SERUM」のデモサイトにて、トラブルシューティングモードを有効化するとデフォルトテーマ「Twenty Twenty-Two」(2022/12月現在)が適用されます。

デフォルトテーマが有効化された画面の例

上記画面はログインユーザーのみが確認できるので、訪問者に影響は無いです。WordPressテーマの変更のみをテストする場合は、こちらのプラグインも便利です。

プラグインについては、すべて一括で停止されます。ダッシュボードの下記箇所で確認できて、ひとつずつ有効化もできます。

有効化できるプラグインの一覧

各プラグインを有効化して、管理画面やフロント画面を確認してみてください。

プラグインに不具合があるかどうかはこの機能で検証できます。プラグインを有効化して不具合が再現されると、原因はプラグインにある可能性が高いです。

もしプラグインのバージョンによって不具合が起こる場合は、バージョンをダウングレードして応急処置できるかもしれません。

トラブルシューティングモードは、ダッシュボードの下記箇所、もしくは上部のツールバーからいつでもワンタッチで無効化できます。

トラブルシューティングモードの解除箇所

ツールバーからなら、サイトのフロント画面を見ながら操作できて便利です。

その他の使い方:ファイルやメール送信の確認等

トラブルシューティングモードだけでも便利なのですが、「ツール」内ではファイルの確認やメールの送信テストなども可能です。

追加された「ツール」オプション

それぞれクリックして項目を展開できます。

ファイルの整合性

ファイルの整合性

「ファイルの整合性をチェックする」ボタンでワンクリックで確認できます。上記のように表示されれば、正常です。ファイルに変更や問題があれば、ここで教えてくれますので、修正が必要なファイルを特定できます。

メールチェック

メールチェック

こちらも「テストメールを送信」ボタンからワンクリックで確認できます。サイト管理者のアドレスにメールが正常に送信できるかのテストです。

送信先のメールアドレスは任意に変更可能で、追加メッセージの入力もできます。

プラグイン互換性

プラグイン互換性

インストール済みのプラグインのバージョンや、必要な最低PHPバージョンが一覧表示されます。

「プラグインを確認」ボタンから「動作可能な最新 PHP バージョン」を確認できるようですが、多くのプラグインで「確定することができません」と表示されます。

プラグインの互換性は、各プラグインのページで確認し、この機能はおまけ程度と考える方が良さそうです。

PHP Info

PHP Info

こちらからはPHP情報を確認できます。バージョンや、PHPで設定可能なオプションが一覧で表示されます。

まとめ:不具合の原因究明に活用しよう

WordPressサイトのトラブルシューティング時に便利なプラグイン「Health Check & Troubleshooting」をご紹介いたしました。

公開中のサイトに影響なく、テーマの無効化やプラグインの一括停止を行えます。テーマやプラグインは、WordPressサイトの不具合の原因となることも多いので、検証作業を効率化できますね。

その他にもファイルの確認やメールの送信テストが可能ですので、不具合の原因究明にぜひご活用ください。