TCDテーマの不具合やエラーを解決するためのトラブルシューティングをまとめました。

弊社サポートにてよくご対応させていただくものをピックアップしています。TCDテーマをご利用中に何らかの不具合が発生した場合は、こちらのトラブルシューティングからお試しいただけますと幸いです。

サイトが正しく表示されない

よくお問い合わせをいただく、こちらからご案内いたします。

TCDテーマを適用してもサイトが正しく表示されない場合は、WordPressの「ホームページの表示」が正しく設定されていない可能性があります。トップページやブログの一覧ページが表示されない/おかしいときも下記の設定で解決できるかもしれません。

WordPressダッシュボード内の表示設定を開きます。

ホームページの表示設定

多くのTCDテーマでは、最初にフロントページ用とブログ一覧ページ用の2つの固定ページを設定が必要です。サイトを正しく表示させるために、下記記事を参考に設定いただけますと幸いです。

不具合解決の手がかりになる最初に確認したい項目

不具合には複数の要因が考えられますので、一つ一つ原因を切り分けていきます。弊社へ寄せられるさまざまなお問い合わせの中で、解決に繋がることが多いものをリストアップしました。

順番にお試しいただくことで、解決への手がかりがきっと見つかります。

カスタムCSSの記述

TCDのテーマオプションの基本設定内にある「カスタムCSS」機能。ここの記述が原因になっているケースは意外と多いです。記述した時期が古い場合など、アップデートを重ねたテーマ側の仕様と干渉してしまう可能性があるからです。

カスタムCSS

また、一部の文字サイズやマージンを調整するための記述が、意図せぬ箇所に反映されているケースなどもあります。開発段階の弊社テーマでも判明することがあるので、注視している箇所の一つです。

カスタムCSSに記述する際は、コメントアウトを使って記述の目的をメモしておくと自分自身で見返した時にもわかりやすく、不具合時にも対応しやすいのでオススメです。

カスタムスクリプトの記述

TCDのテーマオプションの基本設定内にある「カスタムスクリプト」機能。

こちらに独自のscriptを追加されている場合、テーマの機能と干渉してしまう可能性があります。お手数ですが、内容をどこかにコピペ(あるいはバックアップ)して、一度削除してから動作をご確認ください。

カスタムスクリプト

主に、GoogleAnalyticsのトラッキングコードや、Google広告からのコンバージョンタグを設置することを想定した機能になります。詳しい内容はこちらの記事をご覧ください。

ちなみにカスタムCSSとカスタムスクリプトについては、投稿や固定ページごとに設定箇所があるテーマもございます。個別のページ編集画面もぜひご確認ください。テーマオプション側で削除しても、個別ページの記述内容が影響してしまう可能性があります。

プラグインの干渉

本来はサイトを便利にするためのプラグインの機能が、テーマの機能と干渉してしまっている可能性があります。一度すべてのプラグインを無効化して不具合が解消されるかご確認ください。

お手数をおかけしますが、無効化で解決されない場合は、一度削除することもご検討いただけますと幸いです。影響力の強いプラグインは削除が必要な場合もございます(Jetpack等)。

なお、プラグインの無効化にて解決できた場合は、1つずつ有効化していただくことで、原因のプラグインを特定可能です。多くの方が利用されており、サイト運営に致命的な悪影響がある場合、弊社にて原因の究明やテーマのアップデートにて対応させていただきます。

PHPのバージョン

PHPのバージョンが古い場合、正常に動作しないプログラムがあり、表示崩れに繋がることがあります。

2022年10月現在、TCDテーマで必要な環境はPHP7.4以上となっています。

PHPのバージョンが古いままサイトの運営を続けると、TCDテーマで不具合が起きるだけでなく、セキュリティリスクも上がります。ハッキングされたり、最悪の場合、サイトを乗っ取られてしまうこともあります。

脅かすような言い方になってしまいましたが、運営サイトの被害を最小限に食い止めるためにも、お使いのレンタルサーバーで使える最新版のPHPにアップデートしておくことがオススメです。

現在のPHPのバージョン確認や更新方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。レンタルサーバーのコントロールパネルから更新するのが一般的です。

テーマファイルの編集

中級者以上の方は、追加で機能を実装したり、デザインを変更するためなどにテーマファイルを編集されている方もいらっしゃいます。

より使いやすいサイトにしたい想いは痛いほどわかるのですが、その編集が思わぬ形で不具合を引き起こしている可能性があります。

一旦、テーマをデフォルトの状態に戻して不具合が解消されるかご確認いただけますと幸いです。カスタマイズされた内容はぜひバックアップしておいてください。

TCDテーマ(最新バージョン)のダウンロード方法はこちらの記事でご紹介しています。

「テーマの機能だけでは、痒い所に手が届かない」という方は、TCD公認の制作会社にご相談いただくのも一つの手です。簡単なものであれば、弊社運営のTCD LABOでもカスタマイズ方法が見つかるかもしれません。よろしければご活用ください。

子テーマの利用

独自の機能を追加するために、子テーマを自作する場合もありますよね。子テーマならテーマファイル本体を変更しないため、安心して編集できます。

ただ、テーマファイル本体を編集していなくても、テーマやWordPressのアップデートによっては不具合が起こる可能性もございます。そのため、一度親テーマを有効化して不具合が解消されるかご確認をお願いいたしております。

基本的にPHPを編集する必要がない場合は、子テーマを使う必要はありません。子テーマについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

それでも解決できないときに試したいこと

一連のトラブルシューティングを試しても解決できない場合は、キャッシュやクッキー、TCDテーマの高速化機能、ブラウザの拡張機能などをチェックしてみてください。

キャッシュの削除

例えば、カスタムCSSで原因の記述を削除しても、キャッシュが残っていると正しく確認できません。

カスタムCSSに限らず、何らかの記述を変更した際、変更前の情報がキャッシュとして残ってしまう場合があります。サーバーから改めてファイルを読み込みなおすために、キャッシュをクリア(スーパーリロード)してご確認いただくのがオススメです。

スーパーリロードのショートカット ※Google Chromeの場合の操作です。
・Windows: 「ctrl」+「更新ボタン」 or 「ctrl」+「F5」
・Mac:「command」+「shift」+「R」

ただし、スーパーリロードでもキャッシュされているファイルによって完全に削除できない場合があるため、こちらの記事でご紹介している削除方法もぜひお試しください。

クッキーの削除

クッキーが原因で、問題の解決を妨げるケースがあります。

例えば、テーマの機能をクッキーで制御している場合です。TCDテーマ「CODE.」では、右下に表示されるCTAがクッキーで制御されています。一度閉じると、ブラウザを閉じるかクッキーを削除しない限り、再表示されません。

これは仕様なので、不具合ではないのですが、いざ確認時に表示されないと慌ててしまうこともあります。

上記はあくまで一例ですが、マイページ機能のあるテーマ(EC系EVERYZOOMY)などもクッキーで制御している部分が多々あります。不具合の確認時には、念のためクッキーを削除してからチェックいただくのがオススメです。

クッキーの削除方法はこちらの記事で解説しています。

TCDテーマの高速化機能をOFFに

比較的新しいTCDテーマには、高速化機能として、CSSの余計な余白を圧縮する機能が搭載されています。

高速化機能

上記箇所にチェックが入ったままですと、特定の条件下にて一時的にCSSが読み込めなくなる事象が発生する場合があります。

チェックを外してスーパーリロードすることで解消できる場合がほとんどですが、一部のお客様サイトでは、プラグインの高速化機能と競合していたというご報告もございます。

カスタムCSSの削除等をお試しいただく際は、お手数ですが、CSSの圧縮機能もoffにしてからご確認いただけますと幸いです。

ブラウザの拡張機能をOFFに

多くの方がお使いのブラウザ「Chrome」には、数多くの拡張機能が存在します。

弊社ブログでもいくつかご紹介していますが、テーマで不具合が発生した場合は、一度OFFにして動作をご確認ください。

>>拡張機能に関するブログ記事

プラグインと同様で、拡張機能とテーマの機能が干渉して不具合の原因になっている可能性があります。

テーマオプションやページビルダーで保存・更新ができない

前述のトラブルシューティングで修正できない部分で、TCDテーマでよくある不具合がこちらです。

テーマオプションで設定を変更しても保存できなかったり、ページビルダーでオリジナルのコンテンツ組み立てたのに、追加や更新ができないといった不具合です。以下で解決方法をご紹介いたします。いずれもサーバーのコントロールパネルにて操作します。

PHPのPOST上限を上げる

多くの場合、サーバーのPHPのPOST上限を上げることで解決いただけております。

一度にアップロードできるコンテンツの上限を上げるという対処方法です。具体的にはphp.ini の max_input_vars という「入力変数を最大で何個まで受け付けるかを指定する」というパラメータを変更することになります。

テーマ側ではアップロードできるコンテンツ数に制限は設けていませんが、お使いのサーバーのセキュリティ対策によって制限されている可能性はあります。

php.iniの変更方法の詳細につきましては、下記ページを参考にご利用のサーバー会社様にお問い合わせ頂けますと幸いです。

>>サーバーのアップロードファイルの最大容量の確認と容量制限の変更|PHP工房

max_input_varsは、サーバに対する攻撃の可能性を軽減するための設定です。大きすぎる値に変更されますとセキュリティのリスクが高まります。Webサイトの運用方法によりますので、一概に推奨値を示すことはできかねますが、3000に設定されている情報が多いようです(デフォルト値は1000です)。

サーバーのWAF設定を一旦OFFにする

PHPのPOST上限を変更しても解決できないときは、WAF設定を一旦OFFにしてみてください。設定を変更後、WAFをONに戻していただいても問題ございません。

WAF(Webアプリケーションファイアウォール)は、レンタルサーバーで設定できるセキュリティ機能で、外部からの攻撃からWebサイトを保護するためにあります。

まれにテーマやプラグインの通常の操作が誤検知され、保存できなかったり、403エラーが表示されることがあります。その場合は、各社サーバのコントロールパネルで一時的にWAF設定をOFFにしていただくことで、保存可能になる場合があります。

▼サーバー会社別参考ページはこちらです(各社公式の案内です)。

TCDブログで紹介されているプラグインが動作しない

当ブログでご紹介しているプラグインが、TCDテーマで正しく動作しないというお問い合わせをいただくことがあります。

大変申し訳ないのですが、すべてのプラグインへの対応はいたしかねることをご理解・ご了承いただけますと幸いです。

当ブログはTCDテーマに限らず、WordPress一般に役立つ情報を提供することが目的のため、全TCDテーマでプラグインの動作確認を行っているわけではありません。そのため、テーマとプラグインの機能がバッティングしたり、スタイルを指定しているクラスが干渉してしまうことが起こり得ます。

上記の理由から、プラグインの動作については、弊社のカスタマーサポートの対象外となっています(ECサイト向けのWelcart/WooCommerceは例外です)。

とはいえ、特にご要望の多いものは弊社開発部と都度共有し、アップデートにて対応 or 新テーマの機能として組み込むことも検討させていただいております。細かいレイアウトやスタイル調整に限っては、個別対応させていただく場合もあります。

どうしても不具合を解決できない場合は?

一連のトラブルシューティングを行っても解決できない場合は、テーマの不具合の可能性があります。大変恐れ入りますが、スムーズに不具合を解消するために以下の手順をお試しの上、弊社にお問い合わせいただけますと幸いです。

制作環境を確認する

弊社環境でも同じ不具合を再現することが、問題検証のスタート地点となります。そこで、お客様の制作環境のご共有をお願いいたしております。

  • サーバ(例:エックスサーバー)
  • OS(例:Windows 11)
  • ブラウザ(例:Chrome )
  • PHPバージョン(例:PHP 7.4)
  • WordPressバージョン(例:WordPress 6.0)

どの部分が不具合に影響しているのか調査するために、上記の情報をご確認いただけますと幸いです。

デバッグモードでエラーを確認する

より詳しくエラーの内容を確認するために、WordPressのデバッグモードをご活用いただけます。

デフォルト(通常)は、offになっているデバッグモードをonにすることで、管理画面内にエラー内容を表示できます。確認できたエラー内容をコピペして、弊社カスタマーサポートにご連絡いただけますと解決までの時間を短縮いただけます。

デバッグモードについては、こちらの記事で解説しております。

TCDのカスタマーサポートに問い合わせる

上記の制作環境と、デバッグモードで確認できたエラーを弊社カスタマーサポートまでご連絡ください。

フォームに必要項目をご入力いただいて、「お問い合わせ内容」内に制作環境やエラー内容等をご記載ください。詳細な情報が記載されているほど、円滑なサポートが可能になります。お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。

カスタマーサポート