「コンテンツを作っても成果が出ない・・・」

それは単純に、記事や広告が読まれていないから、というケースが多いです。

どんなに役立つ内容を語っていても、断り難いオファーを提供していても、読まれなければ成果につながることはありません。だから、文章の読みやすさ・わかりやすさは重要です。軽視されがちですが、反応率に直接的な影響があります。

ここでご紹介する30個のチェック項目にしたがって記事を見直して、改善すれば、文書はもっと読みやすく、わかりやすくなります。

目次

読みやすさ・わかりやすさを底上げする30のチェック項目

1. リード文はタイトルと連動しているか?

リード文(導入文)がタイトルと連動していないと、すぐに離脱されます。関係のない前置きがダラダラと書かれていないでしょうか?

タイトルで興味・関心を誘い、リード文でより、興味・関心を引き立てる

これがWeb記事の基本です。

タイトルで謳ったベネフィットをより詳細に説明したり、「○○○とは?」というタイトルの記事のリード文を「○○○とは、」で始めたりすると、スムーズに連動します。

2. ターゲットを絞り込めているか?

記事の想定ターゲットが分散していませんか?

わかりやすい文章を書くには、1記事1ターゲットが原則です。たとえば、「転職の志望動機例」をテーマにした記事なら、性別や年代を絞り込みます(30代男性など)。

1記事で複数のターゲットに訴求するのは難易度が高いです。それに、文章が必要以上に長くなり、情報が探しづらくなります。記事のターゲットは、一人に絞り込んだほうが、読者にとってわかりやすいです。

3. 内容を一言で言い表せるか?

わかりやすい記事は例外なく、内容を一言でシンプルに表現できます。

この記事なら、たとえば「成果を上げるWeb記事を作る30個のチェック項目」と一言で言い表せます。わかりやすいですよね。

記事の中核となるアイデアをシンプルに表現しましょう。そして、それをタイトルに使いましょう。

4. ベネフィットは明確か?

記事を読むことで得られる利益(ベネフィット)が伝わるかどうか?特に、タイトルでベネフィットを訴求することが重要です。

なぜなら、人が記事を読むかどうかを判断する基準は、「自分にとって得になるかどうか」だけだからです。タイトルでベネフィットを訴求していない、もしくはタイトルのベネフィットがわかりづらいと、そもそも記事を読んでもらえません。

この記事なら、タイトルの「読みやすさ・わかりやすさを底上げ」「成果を上げる」という部分が、ベネフィットになっています。

5. 機能性を意識しているか?

記事は、機能性を意識して書かれていますか?

機能性とは、たとえば「○○○を比較検討できる」「チェックリストとして活用できる」といった、その記事がどんな役割を果たすのか、という概念です。カンタンにいえば、「使い勝手の良さ」 です。

この記事でいえば、「記事を作るとき or 作ったあとに活用できるチェックリスト」という機能を持たせています。

6. 一人に向けて語っているか?

一人に向けて語りかけるような書き方になっていますか?

Web記事は不特定多数の人が見るものですが、文章はあくまで一人に向けて書くべきです。「みなさん」「〜という方々」ではなく、「あなた」という単語を使いましょう。

「あなた」は「無料」と同じくらい、読者の注意を引ける単語です。自分に向けて語られている感覚を読者に与え、文章に人間味も宿します。

「あなた」のほかにも、「アフィリエイター」「Webライター」といった、特定の属性を表す単語を使うのもオススメです。

7. 結論をすぐに提示しているか?

重要な結論が真っ先に書かれていますか?

Web記事では、結論 → 理由・補足 という順番が鉄則です。読者が一番知りたいこと(結論)をすぐに提示して、それから、結論に対する理由や補足を書いていきます。この順番が逆になると、読んでくれる読者の数は激減します。

見出しで結論を伝えて、本文で理由や補足といった詳細説明を書いていく方法がオススメです。

8. 読者の疑問に答えているか?

読者が疑問を感じる場面では、理由づけの文章が書かれていますか?

特に、何かを主張したり断言したりした直後には、必ず理由づけの文章が必要です。主張されたり断言されたりすると、人は必ず「なぜ?」 という疑問を抱くからです。理由を述べないと、「わかりづらい」「信用できない」という印象が強くなってしまいます。

9. 「たとえば〜」を使っているか?

「たとえば〜」 という例示をたくさん使っているかどうか?

具体例を挙げた説明は、わかりやすい文章を書くために重要です。どれだけ役に立つ内容が書かれていても、イメージできなければ意味がないからです。例え話は多めに使うことをオススメします。

以下の順番で書きましょう。

  1. 結論
  2. 理由
  3. 具体例(例え話)

まず結論を述べて、次に「なぜなら〜」で理由を提示して、最後に「たとえば〜」でイメージしやすい具体例を配置する。文章は基本的にこの繰り返しです。

10. 曖昧な表現を使っていないか?

「しっかり」「いろいろ」といった、曖昧な表現は多くありませんか?

「しっかり調べましょう」「いろいろと試してみてください」といった曖昧な表現は、何も伝えていないのと同じです。具体的な情報や指示を書きましょう。

「しっかり調べましょう」ではなく、調べる助けになるWebサイトや書籍を紹介する
「いろいろ試してください」ではなく、何を試せばいいのか、明確に指示をする

こうやって、曖昧な箇所はできる限り潰していきます。

11. 無駄な文章はないか?

無駄な文章とは、あってもなくても何も変わらない文章のことです。

  • 主張を支える
  • 疑問を解消する
  • イメージさせる
  • 共感させる
  • 行動を促す

記事で展開される文章には、こういった役割がありますが、これらに該当しない文章は無駄な文章だと判断できます。見つけたら削除しましょう。

12. 小見出し(サブヘッド)は配置されているか?

本文を読む人よりも、小見出し(サブヘッド)を流し読みする人のほうが多いです。

小見出しがないと、大多数の読者を失うことになります。もし、この記事に小見出しがなかったら、読まれることはないでしょう。

目安として、300〜500文字ごとに小見出しを配置すると、読みやすくなります。

13. 小見出しだけを読んで意味が理解できるか?

小見出しは、それ単体で意味が通じる必要があります。

本文を読まないと意味がわからない小見出しは、効果的ではありません。小見出しだけを流し読みして、それで、記事の内容がある程度把握できること。それくらい具体的な小見出しを作りましょう。

たとえばこの記事も、小見出し単体で意味が通じるようにしています。本文を読まなくても、記事の内容が理解できるはずです。

14. 小見出しと本文が連動しているか?

小見出しで謳った内容と、本文の内容はズレていませんか?

たとえば、「○○○を改善する3つのポイント」という小見出しを書いたなら、本文では必ずその3ポイントを語る必要があります。そして、3ポイント以外は語ってはいけません。

15. ストレートでシンプルな言葉を使っているか?

小難しい言葉や飾った言葉ではなく、ストレートでシンプルな言葉を使いましょう。ストレートでシンプルな言葉とは、大多数の人が普段、自然に口にする言葉という意味です。

たとえば、「〜という方もおられることでしょう」「〜だと捉えて良いでしょう」といった表現。カッチリしていますが、普段、こんなことを口にする人はいません。であるなら、もっとストレートでシンプルな言葉に変更したほうがいいです。

「〜という方もいるでしょう」「〜だといえるでしょう」といった表現のほうがずっと自然ですし、簡潔でわかりやすいです。

16. 難しい専門用語を多用していないか?

業界の人にしか理解できない専門用語を多用していませんか?

専門用語は極力、もっとわかりやすい別の言葉に置き換えたほうがいいです。もし専門用語を使わざるを得ない場合は、専門用語に対する補足説明を必ず入れましょう。

<例文1>
記事には必ずリード文を入れてください。リード文とはタイトルと記事本文の間に挿入する導入文のことで、読み手の期待を高めて記事本文へと誘導する役割があります。

短い説明で問題ないなら、専門用語のあとに()で補足する方法でもいいです。

<例文2>
推敲(文章の完成度を高めるために書き手自身がおこなう修正作業のこと)
校正(誤字脱字や表記揺れなどの間違いを正す作業のこと)

17. 視覚化(ビジュアライズ)できているか?

読者の視覚を刺激する要素が使われていますか?

もし、テキストをただ並べているだけなら、以下のような要素を追加しましょう。

  • 箇条書き(リスト)
  • ボックス(囲み枠)
  • サブヘッド(小見出し)
  • 写真やイラスト
  • 記事途中の要約(サマリー)
  • インフォグラフィク
  • パワポのスライド挿入
  • 吹き出し会話ボックス

Web記事の場合、文章をちゃんと読み込んでくれる読者は少ないので、このような視覚化(ビジュアライズ)の工夫は欠かせません。

18. 要約(サマリー)を挿入しているか?

長文の場合、記事の途中に「この章のポイントまとめ」といった形で要約(サマリー)を挿入すると効果的です。

10000文字を超えるような長文は、読んでいる途中で「あれ、何の話だっけ・・・」ということが起こりがちです。箇条書きで要点を整理してあげることで、読者の理解を助けることができます。

精読率に影響するので、長文を書くときは意識してみてください。

19. 重要なことは繰り返し伝えているか?

記事で伝えたい重要な主張は、何回も繰り返し伝える必要があります。

Googleからの評価を気にして、「何回も同じことを書いたら、ペナルティを受けるのでは・・・?」と心配しているかもしれませんが、大事なことは何回も伝えないと、読者は理解してくれません。

もちろん、まったく同じフレーズを何度も繰り返すのは「クドイ」ので、見せ方は変えたほうがいいです。

たとえば、

  • 箇条書き
  • ストーリー形式(体験談)
  • Web記事や書籍からの引用

など、表現方法を変えながら、重要な主張を繰り返し読者に訴えかけましょう。

20. 箇条書き(リスト)を使っているか?

箇条書きは、理解する手間を大幅にショートカットできる優れものです。

複数の事柄を並べて説明するときは、箇条書きで端的にまとめましょう。そのほうが圧倒的に読みやすいですし、理解しやすいです。

21. 一文は長すぎないか?

基本的に、一文は短いほうが読みやすいです。

<一文が長すぎて読むのがツライ例>
Web記事は流し読みが前提であり、ほとんどの人は文章を注意深く読まないので、読者の読む負担を取り除く配慮が必要で、そのために、ビジュアライズ(視覚化)のテクニックが役に立ちます。

<単文に区切ったほうが読みやすい例>
Web記事は流し読みが前提です。ほとんどの人は文章を注意深く読みません。だから、読者の読む負担を取り除く配慮が必要です。そのために、ビジュアライズ(視覚化)のテクニックが役に立ちます。

もちろん、短い一文がずっと続くと、機械的で単調な印象になります。ときどき長い一文を織り交ぜて、バランスをとったほうがいいのですが、基本的には短い一文のほうが読みやすいです。

22. 改行や空白を入れているか?

改行や空白がほとんどなく、文字の塊がズラーっと並んでいませんか?

読者からすれば、そんな文章を読むのは苦行です。読む気を失くします。執筆中は改行など気にせずに、勢いのまま書き進めていいので、書き終わったあとに調整しましょう。

改行のタイミングは人それぞれ好みがあると思いますが、一つ、オススメのテクニックがあります。各章の最初の一文を20〜30文字くらいに収めて、空白を入れる方法です(この章もそうなっています)。

20〜30文字は一瞬で読めます。そのスピード感が、次の一文を勢いよく読み進めていくための助走剤になるのです。

23. 主語を省略していないか?

主語を省略している一文は多くありませんか?

最初から順番に文章が読まれるとは限らないため、主語を省略したり指示代名詞を使ったりしていると、文の意味を読者は理解できないかもしれません。

主語は省略せずに、なるべく普通名詞や固有名詞で記載することをオススメします。

ただ、あまりにも同じ主語を連発するのも違和感があるので、距離が近い場合は省略しても大丈夫です。

24. 指示代名詞を多用していないか?

「これ」「あれ」「それ」などの指示代名詞を多用しすぎると、それが何を指しているのか、わかりにくくなります。

書き手は指示代名詞が何を指しているのか、すべてわかっている状態で書いています。だから違和感になかなか気づけないのですが、読者は書き手と違って、前提となる知識や背景がありません。

できる限り、具体的な名詞に置き換えたほうが、文章はわかりやすくなります。

25. 言葉の係りは明確になっているか?

主語と述語、そして修飾語と被修飾語は、できるだけ近くに配置してください。言葉の関連性を一瞬で理解できるようにしたほうが、文章はわかりやすくなるからです。

<例文1>
読み手はわかりづらい難解な文章が続くと、ストレスを感じてしまいます。
→わかりづらい難解な文章が続くと、読み手はストレスを感じてしまいます。

<例文2>
必ず結論に対する理由を書くようにしましょう。
結論に対する理由を必ず書くようにしましょう。

26. 同じ単語を近い距離で使いすぎていないか?

だれでも、無意識的に多用してしまう単語があると思います。

たとえば、「など」。「組織経営などの本を読むなどして・・・」といった表現は、クドイですし読みにくいですよね。リズムが悪いです。

ほかには、「また」「さらに」などの接続詞を連続で使うのも、単調な調子になって文章のリズムが崩れます。

同じ単語が近い距離で頻出していないか、見直してみましょう。

27. 同じ文末表現を続けていないか?

「ます」「ます」「ます」など、同じ文末表現が3回以上連続で続いているなら、ほかの文末表現に修正しましょう。リズムが改善されます。

<before>
私はライター経験が3年あります。仕事はおもにクラウドソーシングから受注しています。納期遅れもなく、クライアントからも評価されています。

<after>
私はライター経験が3年あります。仕事はクラウドソーシングからの受注がメイン。納期遅れもなく、クライアントからの評価も高いです。

28. 漢字を使いすぎていないか?

漢字が多すぎる文章は、固いイメージを読み手に与えてしまいます。

たとえば「出来る」は「できる」、「良いです」は「いいです」に修正したほうが、読みやすい文章になります。

<before>
ライティングでは難しい言葉や表現を余り多用しない方が良いです。大体、小学5〜6年生が問題無く理解出来る文章が理想的です。

<after>
ライティングでは難しい言葉や表現をあまり多用しないほうがいいです。だいたい、小学5〜6年生が問題なく理解できる文章が理想的です。

29. 文字のサイズや色を変えているか?

同じフォントサイズ、色の文字が、延々と続いていませんか?

Web記事を読んでいる読者の注意力は、あまり持続しません。フォントサイズや色を変えたり、マーカーを引いたりして、絶えず注意を引く必要があります。

30. 読点(とうてん)の配置は適切か?

読点とは文章を区切る「、」のことです。

流し読みが前提のWeb記事の場合、読点で文と文を細かく区切ったほうが、勢いよく読み飛ばす読者の注意を引けます。

<読点で文と文を細かく区切る>
読者は、記事の冒頭から順番に、一言一句漏らさずに読み進めていくわけではありません。
ほとんどの場合、まずは見出しや小見出しを拾い読みして、「役に立ちそう」だと感じたら、そこで初めて、じっくりと本文を読み進めていきます。

文章の美しさは犠牲になりますが、Web記事はそもそも読まれないことを前提に置いてください。読点で文を細切れにして、読み取りやすさ(可読性)を上げないと、流し読みに対応できないのです。

まとめ

記事を書いたら、30個のチェック項目に沿って見直す。そうすれば、文章の読みやすさ・わかりやすさは大幅に改善されます。記事公開前のチェックリストとして、ぜひご活用ください。

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