プロフィール文、作り込んでいますか?
クラウドソーシング、企業と直接契約、いずれにせよ自分を売り込むためのプロフィール文(自己PR文)がWebライターには必要です。
特に新規の取引の場合、自分の経歴や実績、実力をクライアントに知らしめるプロフィール文がなければ、仕事獲得は難航します。プロフィール文がない、もしくは内容が曖昧で実績や実力が見えないライターに仕事を発注するのは、クライアントにとっては勇気のいることだからです。
Webライターの仕事獲得において、プロフィール文が重要なのは議論の余地がないほど明白ですが、問題はどんな要素をプロフィールに盛り込むかです。
そこでこの記事では、Webライターのための仕事が獲れるプロフィール作成方法を解説します。プロフィール文のサンプルもご用意したので、そちらも参考にしていただければ、権威性や安心感、信頼性を纏ったプロフィール文を作ることができるはずです。
目次
仕事が獲れないダメなプロフィールの例
まず、クライアントから敬遠されるダメなプロフィール文の例をご紹介します。
内容が曖昧
具体性に欠ける曖昧なプロフィール文では、クライアントにとっての判断材料になりません。
某出版社でのWebコンテンツ記事作成
アフィリエイト記事作成
その他、多数のWebサイトにて執筆
<SEOの知識>
基礎知識は習得済み
ある記事では100万PV達成
検索上位獲得多数
「多数の」「ある記事」など、書かれている内容が曖昧で、実績や実力のイメージが湧きませんし、根拠が薄いので信頼もできません。このようなプロフィール文では、以下のような懸念をクライアントから抱かれる可能性が高いです。
「多数のWebサイトって言うけど、具体的にどんなサイト?」
「SEOの基礎知識って、具体的にどのあたりを指しているの?」
もちろんNDA(秘密保持契約)の都合上、クライアント名や実際の記事URLを提示できないという事情はあるかもしれませんが、それでも、具体的に書くことから逃げてはいけません。
例えば「ある記事では100万PV達成」という記載を具体的にするなら、「業界No.1中古車情報サイトにおける車種インプレッション記事を執筆(企画・構成から担当)。公開後2ヵ月で100万PVに到達」という記述が考えられます。サイト名や記事URLを提示できないとしても、その制約の範囲内で具体性を追求することはできるはずです。
自分本位な姿勢
以下のような自分本位なアピールも、クライアントからは嫌われます。
人材採用の領域でも似たようなことが言われますが、ライター当人のやりがいや成長は、クライアントにとって何の関係もないことです。
「あなたはどう貢献できるのか?」という部分がクライアントの最大の関心事であって、ライターがやりがいを感じるかどうか、成長できるかどうかはクライアントにとって重要な問題ではないのです。
プロフィール文はクライアントにとってのベネフィット(利点)をアピールすべき場所です。自分自身の欲求や願望を押し付ける場所ではありません。
以下のようなポエム調の文章(詩的だが中身のない文章)も避けたほうが無難です。
検索上位獲得のアピール
SEOの実績をアピールするために「○○○というキーワードで検索1位獲得!」という記述をしたくなるかもしれませんが、止めたほうがいいです。
そもそもSEOの検索順位は記事の質だけで決まるものではなく、ドメインの信頼性や権威性(平たく言えばドメインパワー)に依るところが大きいです。平凡な記事であってもドメインの力が強いサイトで公開すれば上位表示することはありますし、その逆も然りです。
記事が上位表示しているのは、記事を公開しているサイトが長年積み上げてきた信頼や権威のおかげであり、決してライター個人の実力だけに依るものではないのです。
ここを理解せずに検索順位の実績をドヤ顔でアピールしていると、「こいつは何を勘違いしているんだ・・・」という感情をクライアントに持たれてしまいます。早い話、痛い奴だと思われてしまうわけです。検索順位の実績は自分の実力ではなく、あくまでクライアントのサイトありきだと認識し、謙虚になる必要があります。
仕事が獲れるプロフィール文の構成要素
仕事獲得のためのプロフィール文には、最低限、以下の要素を盛り込みます。
- 名前
- 経歴・職歴
- 専門領域
- サンプル記事
- 連絡手段
- 利用可能ツール
それぞれ、記載方法のポイントを補足していきます。
ちゃんとした印象の名前を記載
プロフィールの名前は、可能であれば本名を記載してください。
ニックネームでも良いのですが、変な名前は避けたほうが無難です。
例えば「★KIRARINNU★」「グダグダライター」「スパッチュ@2347」 といったライター名では、ちゃんとした仕事ができるのかどうか、まともにやり取りできるのかどうか、クライアントは不安になります。
差別だとか偏見だとか言われるかもしれませんが、名前の印象が悪いだけで「このライターはやめておこう」と判断するのは、コンテンツのディレクターや編集者間ではごくごく当たり前という事実があります。
基本的には本名を記載し、もしそれに抵抗があるなら、漢字ではなくアルファベットで表記するのもおすすめです(例:Tanaka Taro)。もしくは本名っぽいペンネームを使いましょう。
これはランサーズなどクラウドソーシングを利用する際にも当てはまります。
ランサーズでプロジェクトを受注する数や確率を上げる方法をクライアント側の視点で紹介します。 ランサーズで仕事を取ってくる方法が書かれたネットの記事の大半は、ランサー(受注側)の視点で書かれたものです。「どうすれば収入を増やせるのか」と言ったって、ランサー側だけの視点では空回りになっている可能性...
経歴・職歴
社会人としての経歴、職歴が書かれていると、クライアントは安心できます。
「このライターは社会や組織の常識やマナーを心得ているはずだ」という認識になるからです。
以下のように簡潔な形で構いませんので、これまでの経歴・職歴をプロフィールに記載しておくことをおすすめします。
【2002年~2008年】○○○○○○株式会社 △△△部門にて営業・企画に従事
【2008年~2016年】○○○○○○株式会社 △△△部門にてコンテンツの編集・校正に従事
【2016年】フリーライターとして独立
もし有名大学卒や大手企業勤務といった経歴を持っているなら、嫌味にならない程度にアピールするのも悪くありません。論理的に考えれば、ライターとしての実力とは無関係なのですが、「この人はすごそうだ」 という後光が働くので、仕事は獲りやすくなります。
専門領域
得意とする専門領域があるなら、以下のような形で簡潔に記載します。
Webマーケティング(個人事業主としてライター事業を成功させた経験から以下のようなWebマーケ全般に知見があります)
LSEO
LWeb広告
Lランディングページ作成
LCRO
Lセールスライティング
Lブランディング
LWordPress
専門領域に関する資格を保有しているなら、そちらを併せて記載するのもおすすめです。
サンプル記事
サンプル記事はライターが実力を証明する手段として最良です。
クライアントとNDA(秘密保持契約)を結んでいて、過去、実際にクライアントに納品した記事を提示できない場合でも、オリジナルのサンプル記事であれば問題なくプロフィールに掲載できます。
https://……
このような形で、サンプル記事のURL(Googleドキュメントの共有URLなど)を記載します。
サンプル記事の作成方法の詳細は以下の記事でも解説していますので、併せてチェックしてみてください。
実績ゼロのWebライターはサンプル記事が必須!作成時に意識したい重要ポイントを解説
連絡手段
クライアントと連絡可能な手段をいくつか記載します。
以下のように、返信のタイミングや時間帯も記載しておくと親切です。
ChatWork:writer-○○○○○○
Slack:writer-○○○○○○
※18:00までにいただいたものは、当日ご返信できます。それ以降は、翌日に回答となります。
ただし、クラウドワークスやランサーズなど、直接取引が禁止されている一部のプラットフォームでは外部の連絡先を記載できないので注意してください。
利用可能ツール
業務で使っているツールをいくつか記載します。
MacBook Air(メインPC。サブでWindowsPCも保有)
Microsoft Word 使用可
Microsoft Excel 使用可
Googleドキュメント 使用可
Googleスプレッドシート 使用可
ワードプレス入稿問題なく対応可
文章校正ツール『○○○○○○』 導入
コピペチェックツール『○○○○○○』 導入
Googleキーワードプランナー 使用可
コピペチェックツールや校正ツール、キーワードツールなど、クライアントの編集や校正が使うようなツールを挙げておくと、「わかってる感」が出るのでおすすめです。
プロフィールのサンプルはこちら(ダウンロード可)
ここまでご紹介した内容を踏まえたプロフィール文のサンプルを以下に掲載しました。
文言を適時書き換えてお使いください。
はじめまして、
コンテンツマーケティング、SEOライティングを得意とする、
フリーランスライターの○○○○○○と申します。
以下に、経歴や得意分野などを記載しました。
ご参考くださいませ。
*実際の納品イメージの参考になるサンプル記事はこちら。
https://……
<経歴>
【2012年】○○○○○○大学△△△学部卒
【2012年~2015年】外資系メーカーにて法人営業に従事
【2015年~2020年】Web広告代理店にて法人企業のコンサルティングに従事
→大手ナショナルクライアントのWeb戦略立案、コンテンツのプランニング、広告予算管理など
【2021年~】フリーライターとして独立。取引社数12社、執筆記事数150以上。
<専門とする得意分野>
以下のような、Webマーケティング全般に関して、専門的な内容の記事を執筆できます。
コンテンツマーケティング
Web制作、Webデザイン
Webライティング
セールスライティング
アフィリエイト
SEO(検索エンジン最適化)
WordPress
過去執筆した記事は別途、以下のGoogleドキュメントにまとめています。こちらもぜひご参照くださいませ(契約先からの掲載許諾は取れています)。
https://……
<保有スキル>
SEOのキーワード調査・選定
コンテンツのプランニング
SEOに強いライティングスキル
編集・校正
WordPressサイトの構築・運用
最低限のHTML知識
簡単な図表作成
<サンプル記事>
実際の納品イメージはこちらです。文体や構成の判断の参考にしてください。
→ https://……
<連絡手段>
Gmail:○○○○○○@gmail.com
ChatWork:writer-○○○○○○
Slack:writer-○○○○○○
※18:00までにいただいたものは、当日ご返信できます。それ以降は、翌日に回答となります。
<作業環境・使用ツール>
MacBook Air(メインPC。サブでWindowsPCも保有)
Microsoft Word 使用可
Microsoft Excel 使用可
Googleドキュメント 使用可
Googleスプレッドシート 使用可
ワードプレス入稿問題なく対応できます
文章校正ツール『○○○○○○』 導入
コピペチェックツール『○○○○○○』 導入
Googleキーワードプランナー 使用可
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。大量の本数を捌くことはあまり得意としていませんが、その分、1本1本丁寧に作成して参ります。ぜひ、ご検討ください。
○○○○○○(名前)
クライアント側の気持ちになって考えてみる
ライターにせよ、求人応募にせよ、仕事を発注する側の気持ちになって考えてみることが重要です。
特にウェブライターは、一般の面接のように会って話をする機会はあまりありません。クライアントは、メールやメッセージアプリのやり取りのみで採用するか決めなければいけないのです。それは勇気のいることだと考えておいて間違いありません。
クライアントが求めるものはとてもシンプルで、求める記事が書ける能力があるかどうかです。クライアントがどういう記事を求めているかを、過去の記事を見て把握することが重要でしょう。
クライアントも様々です。質重視なのか、量重視なのか。質を重視するなら、どういうところに力を入れているのか。画像の品質?情報量?取材?
何を求めているクライアントなのかを過去の記事から把握し、アンサーを返す。「私を採用したら、あなたにはこんなメリットがありますよ」と。そうした建設的な提案を実績と証拠でもって説得できれば、クライアントも喜んで採用に動くことでしょう。
まとめ
ここまで、Webライターのための仕事が獲れるプロフィール作成方法をご紹介してきました。
未経験・実績ゼロのライターは特に、緻密に作成されたプロフィール文が必要です。ぜひ、この記事でご紹介したポイントやサンプルを参考に、権威性と信頼性の高いプロフィール文を作ってみてください。
また、権威性と信頼性を上げるという観点では、自分の公式サイトを持つのもおすすめです。公式サイトに自身の経歴や実績、強み、執筆のスタイル、過去記事などをまとめておけば、安心や信頼をすぐに感じてもらえますし、権威ある専門家ポジションを築き高単価案件も受注しやすくなります。
公式サイトの重要性や作り方については以下の記事にまとめていますので、もし興味があれば、ぜひご覧ください。
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