ブログだと月間100万PVもあれば成功と言われますが、ECサイト(ネットショップ)では月間10万PVでも成功の部類に入ります。理由は、ECサイトはブログより収益性がずっと高いからです。

月10万PVでどの程度の売上が上がるか。それは商品のジャンルや価格帯・成約率にもよりますが、仮に商品価格1万円、販売ページの成約率5%、販売ページが見られる率を2割とすればこのようになります。

販売ページのビュー数 10万PVx0.1=1万PV
成約数 1万PVx0.05=500個
売上 500個x1万円=500万円

この数字は仮の数値で構成された参考イメージです。しかしながら、ECサイトの収益性がブログより高いことはお分かり頂けるかと思います。

それでは本稿では、月10万PVのECサイトを作るにはどうすればいいかを解説します。

メディアとECの融合

E-Commerce
ECサイトを成功させる上で欠かせないのが「メディア機能」です。メディア機能を持たないECサイトは、集客の窓口を持ちません。言わば、無人島に店を構えるようなものです。

セールスページは集客力が弱い

ネットショップを運営するなら、「セールスページは集客力が弱い」という基本原則を知っておかなくてはなりません。商品の販売ページに人が集まらないなら、売上が立つわけがありません。

あなたが、既に知名度の高いブランドの商品を取り扱うメーカーであれば、メディア機能がなくても売上は上がります。なぜなら「商品名」で検索するユーザー(ファン)がたくさんいるからです。「Apple」や「IKEA」などがそうです。

ですが、商品が無名の場合はセールスページ単体の集客力はほぼありません。

また、あなたがメーカーではなく販売店や代理店の場合も同じです。他の販売店や代理店と検索エンジンの中で競争しなければいけないので、セールスページに人は集まってきません。だから、メディアとECの融合は必要なのです。

ネットショップ内でブログを運営する

ブログはもっともスタンダードで強力かつ長期的な集客の手段です。ブログにどれだけ力を入れるかで、ECサイトの未来が決まると言っても過言ではないでしょう。

ブログと言っても何を書いてもいいわけではありません。あなたが取り扱っている商品に関連する情報を発信する必要があります。例えば、下記のようなイメージで捉えるといいでしょう。

商品ジャンル ブログ内容(キーワード)
シャンプー・整髪料など
(美容サロンのEC)
・髪 洗い方
・髪 オイル 効果
・髪 セットの仕方
ドックフード ・犬 食べ物 アレルギー
・犬 平均寿命
・飼いやすい犬ランキング
釣り竿 ・釣り 車
・釣り 結び方
・釣り 海 (地域名)

見込み客が興味のある情報を発信することが重要です。あなたの商品ジャンルのキーワードのリサーチ・選定方法に関しては下記記事を参照してください。

自然にショップにユーザーに人が流れる導線にする

ブログの集客ができるようになったら、サイト内の各所にショップのセールスページに自然にユーザーが流れる導線をつくります。導線の作り方は簡単です。次のスペースにショップのリンクやバナーを貼り付けるだけだからです。

  1. ヘッダー
  2. グローバルメニュー
  3. サイドバー
  4. フッター
  5. 記事内

導線の作り方がわからない人はこちらの「ECサイト用テンプレート」を使えば、問題はすべて解決します。

集客方法7選

検索エンジン(SEO)

これまで解説してきた通り、ECサイトに検索エンジンからの集客は欠かせません。検索エンジンからの流入はもっとも売上を安定させる手段だからです。とは言え、SEOは長期戦です。長期戦であるがゆえに、取り組んだ者は参入障壁の中に入る特権を手に入れることができます。

なお、SEOに関しては「SEOまるわかり大全集」でどこよりもわかりやすく解説しておりますので、ぜひご活用ください。

広告

SEOと同じくらい重要なのが「広告」です。SEOが長期戦とすれば、広告は短期戦です。成果が短期で現れるため、事業のスタート時には必須の集客手段です。

広告は純広告やリスティング、アフィリエイト、メルマガ広告など無数に存在しますが、まずはネット広告のスタンダードであるGoogle広告とFacebook広告から始めましょう。

メールマガジン

メルマガはECサイトの売上アップには欠かせないツールです。

顧客&見込み客に対して役立つ情報を発信しながら、新しい商品ができたときにはメルマガでいち早く案内する。これをすることで、商品のリピート率を上げ、売上アップに繋がります。

弊社でも購読者10万人のメルマガを14年ほど運営していますが、メルマガがECサイトの売上に大きく影響することは著者も実感しています。

プレスリリース

プレスリリースは広告の一種ですが、ここでは別枠として扱います。自社サイトでプレスリリースを発行するだけでなく、このようなプレスリリースを専門とする配信サービスを利用し、商品のリリースやWebサイトの開設をお知らせします。

PR TIMES
アットプレス

SNS

「ブログや広告はやってないけど、SNSだけはやってる」というネットショップオーナーも少なくないので、SNSの効用はもはや言うまでもありませんね。

SNSはフォロワーが少ない状態でも、バズった時には拡散力があります。しかし、長期的に安定した集客手段として利用するには、自身のSNSアカウントの育成が必要です。なぜならフォロワーやファンが少なければ、通常時の影響力は低く、集客の役には立たないからです。

自社所有の他のWebサイト

あなたが所有する別のWebサイト、例えば企業サイトやブログなどからもネットショップへユーザーが流れる仕組みをつくります。

TCDでは次のサテライトサイトを現在も運営中です。

  • TCD MUSEUM(TCDユーザーの運営サイトを紹介)
  • TCD GALLERY(TCDのデモデザインギャラリー)
  • TCD LABO(TCDのカスタマイズ情報を発信)

このようにメインサイトに関連するサテライトサイトを育てておくことも重要です。

YouTube

ユーチューバーとしてチャンネルを育てる覚悟があるなら、ユーチューブは強力な集客の手段になり得ます。影響力のあるチャンネルをつくれれば、無料でいくらでも自社サービスを宣伝できるからです。

ただ、注意点としてはチャンネルを育てる時間と手間がかかることと、ユーチューブで自社の有料商品を宣伝すると炎上するリスクがあることでしょうか。

まとめ:メディアを育てよう

ECとメディアが融合したサイトは強力です。持続的なユーザーの流入が見込めるからです。また、広告と違ってコストが低いことからショップの利益率向上にも繋がります。

戦略的にECメディアを運営するには下記のWordPressテーマを利用しましょう。

売上がアップするECサイトができるWordPressテーマ3選

  • EGO.(アパレル)
  • GRAMOUR(セレクトショップ)
  • ICONIC(雑貨・家具)