Windows専用のフリーのFTPソフト「WinSCP」。SFTPやSCPなどの暗号化通信に対応しており、Windowsユーザーに馴染みやすいUIが特徴です。

当記事でダウンロード方法や基本的な使い方を解説いたします。

WinSCPとは

WinSCPとは、2000年に公開されたWindows向けの無料のFTPソフトです。FFFTPもWindowsユーザーに人気ですが、アップデート頻度を考慮すると、WinSCPの方が安心して使えそうです。

※FFFTPは、作者の開発はストップしています(有志によるアップデートは続行中)。

特徴 / できること

  • 無料で使える。
  • 日本語でも使える。
  • FTPS、SFTP、SCPなど、多様な暗号化通信にも対応。
  • Amazon S3(Amazon提供のストレージサービス)に接続可。
  • ファイル転送画面を2種類のUIから選べる。
  • ドラッグ&ドロップでファイル転送が簡単。

対応環境

  • Windows XP/Server 2003 〜 Windows 11/Server 2022まで
  • Windows 10以降

WinSCPのダウンロード/インストール

WinSCPは、「窓の杜」(Windows向けのアプリやソフトを紹介しているサイト)から無料ダウンロード可能です。ストアアプリ版は有料となっています。

WinSCPのダウンロードページ

ダウンロード

ダウンロード後は、インストーラーを実行します。

WinSCPのインストーラー

インストールモードを選んで先に進みます。

WinSCPの仕様許諾書の画面

使用許諾契約書が表示されるので、「許諾」を選びます。

続いて「セットアップ形式」が表示されるので、任意の形式を選択します。

WinSCPのセットアップ形式選択画面

推奨は「標準的なインストール」です。

次の画面で初期設定を行います。インターフェイス(UI)のスタイルを選択できます。

WinSCPのインターフェイス選択画面

デフォルトのコマンダーは、FFFTPFileZillaのような左右のパネル(ローカルとサーバー)でファイルを転送するタイプです。今回はコマンダーで設定してみましょう(もちろん後からも変更可能です)。

インストール準備が整うと、次の画面が開くので、「インストール」をクリックします。

WinSCPのインストール画面

次の「WinSCP セットアップウィザードの完了」というウィンドウが表示されればOKです。

WinSCPのセットアップ完了画面

デスクトップにWinSCPのアイコンが表示されます。

WinSCPのアイコン

これにてインストール完了です。

WinSCPの使い方

WinSCPのアイコンをクリックしてサーバーにログインし、ファイルを転送する準備をします。

サーバーと接続する方法

アイコンをクリックすると次のログイン画面が起動します。

WinSCPのログイン画面

各項目を入力します。「ポート番号」はそのままでもOKです。

  • ホスト名:FTPホスト名
  • ユーザー名:FTPユーザー名
  • パスワード:FTPパスワード

エックスサーバーの場合は、各項目をサーバーパネル内で確認できます。

>> FTPソフトの設定 | レンタルサーバーならエックスサーバー

「転送プロトコル」はデフォルトで「SFTP」になっていますが、SFTPより高速なSCPも選択可能です。

WinSCPの転送プロトコル選択画面

ここで「Amazon S3」も選択できるのが、WinSCPの特徴です。無料のFTPソフトでは接続可能なのは、WinSCPとCyberduckぐらいです。

WinSCPの暗号化設定画面

転送速度やその他の理由から「通常のFTP」で接続したい場合は、暗号化の項目で「明示的な TLS/SSL 暗号化」を選んでおきましょう。これによってFTPS接続(暗号化)されるようになります。

詳しい説明は割愛しますが、セキュリティの観点から暗号化しておくのがベターです。すべて設定したら「ログイン」します。

WinSCPのサーバー接続画面

無事接続できると上記画面が開きます。インターフェイスで「コマンダー」を選択している場合の例です。

ファイルの転送(ダウンロード/アップロード)方法

ファイルの転送は、左右のドラッグ&ドロップで簡単に行えます。

WinSCPのファイル転送方法

左側のローカルファイルと、右側のサーバーファイルが2パネルで表示されますので、ドラッグ&ドロップでファイルを転送(ダウンロード/アップロード)が可能です。

UI(インターフェイス)の変更方法

インストール時に設定したインターフェイスを変更したいときは、上部ツールバーから「オプション」>「環境設定」と進みます。

WinSCPの環境設定

環境設定内の「外観」からいつでも変更可能です。

WinSCPの外観設定

  • コマンダー:左右のパネル(ローカル/サーバー)がひとつのウィンドウで開く。
  • エクスプローラー:接続先のサーバーファイルのみがウィンドウで開く。

いずれもドラッグ&ドロップで転送可能ですが、お好みで使い分け可能です。

以下はエクスプローラーの例です。接続先サーバーのフォルダ階層や全体像も見やすいですね。

WinSCPのエクスプローラー画面

複数のファイルを転送したいときはコマンダー。単体ファイルを転送することが多い方はエクスプローラーの方が使いやすいかもしれません。転送作業の頻度で使い分けるのもいいでしょう。

まとめ

Windows専用の無料FTPソフト「WinSCP」の使い方を解説いたしました。

さまざまな暗号化通信ができたり、UIを2タイプから選べる機能が特徴的です。定期的にアップデートされている点も含めて、WindowsユーザーならWinSCPが最も安心かもしれません。

WindowsでもMacでも使える無料FTPソフトとしては、こんなのもあります。特に、多くのファイルを高頻度で転送する方におすすめです。

Macユーザーと親和性の高いFTPソフトはこちら(Windowsでも使えます)。