Google検索を利用していると、AI Overview(AIによる概要)が煩わしく感じた経験があるはずです。
AI Overviewは検索結果の冒頭にAIが生成した要約を表示するもので、情報を瞬時に把握できる点は便利ですが、情報の多さや内容の不正確さに不満を持つ方もいます。
この記事では、Google検索で表示されるAIによる概要を非表示にしたい方を対象に、AI Overviewを消す方法を詳しく解説します。
シンプルで快適な検索環境を好む方、さまざまな方法を把握したい方向けの記事です。
目次
AI Overview(AIによる概要)とは
AI Overview(AIによる概要)は、Googleが提供する人工知能を活用した自動生成型の要約機能です。
機能の目的はユーザーの検索クエリに対し、アルゴリズムが関連情報を分析して重要なポイントを簡潔にまとめ、検索結果の上部に提示することです。
利用者が情報をスピーディーに確認できるよう設計されており、膨大な量の検索結果の中から、求めている情報を短時間で効率的に得られます 。特に、複雑な疑問や具体的な情報を探している際に、役立つ可能性が高いといえるでしょう。

Google検索が、AIの力で大きく進化しました。従来の検索結果に加え、AIが生成した簡潔な概要「Generative AI Overview」が、より的確な情報を迅速に提供してくれるようになりました。 本稿では、AI Overviewとは何か、どのように活用できるのか、そしてSEOにどのよう...
しかし、すべての利用者がこの機能を必要とするわけではありません。
少なくともこの記事を読まれている方の多くは、AIによる概要を煩わしく感じているはずです。
AI Overviewを消す方法5選
AI Overview(AIによる概要)を消す方法は、大きく分けると5つあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
検索結果URLの末尾に「&udm=14」を付け足す
AI Overviewを消す方法には、検索結果ページのURLの末尾に「&udm=14」への付け足しがあります。
Googleでキーワード検索をしたら、検索結果ページのURL末尾に「&udm=14」を入力(赤枠部分)します。
そうすると、このようにAIによる概要が消えます。
このパラメータはGoogleに対してAI生成の要約を表示せず、検索結果のみを返信するよう指示するコマンドです。通常の検索を行った後に表示されるURLの末尾に「&udm=14」を付け加えれば、ページを再読み込みした際に従来のシンプルな検索結果画面に切り替わります。
検索キーワードの後ろに「-ai」を付け足す
検索キーワードの後ろに「-ai」を追加する方法も、AI Overviewを消すには有効です。
たとえば「ai overview」と検索した場合、後ろに「-ai」を続けて入力して検索しましょう。
すると、AIによる要約が表示されにくくなり、従来の検索結果が優先的に表示されます。
「-ai」を用いた方法は、AIによる概要を完全に消せるわけではありません。加えて、検索したい情報自体に「AI」という単語が含まれていると、その情報も一緒に除外される可能性があるので注意してください。
この「-ai」コマンドは、検索エンジンに対して「ai」というキーワードを含む結果、特にAIが生成した概要や関連情報を除外するよう指示する役割を果たします。
Google検索を「ウェブ」フィルタにする
Googleの検索結果画面で「ウェブ」フィルタを選択すると、AI Overviewを消せます。
Googleで検索を実行すると、結果の上部に「すべて」「ニュース」「画像」などのタブが表示されますが、その中にある「ウェブ」を選択するとAIによる概要を除外しやすくなります。
ただし、最初の検索クエリを実行した際には、AIによる概要が表示されます。
シークレットモードで検索する
Google Chromeのシークレットモードを利用して検索するのも、AI Overviewを消すのに有効です。
シークレットモードに設定する手順は、以下のとおりです。
- Chromeを開き、右上にあるその他アイコン(︙)をクリック
- 「新しいシークレットウィンドウ」を選択
- 新しいウィンドウ(シークレットモード)が開く
シークレットモードでは、通常時のブラウジング履歴やキャッシュ、Cookieなどのデータが保存されません。これにより、Googeが過去の検索履歴や個人情報に基づいて、AIによる概要を表示するのを防いでくれます。
ただし、AI Overviewを完全に消せるわけではありません。通常モードと比較すると、表示される頻度は減少傾向といえます。
Googleにログインしない
Googleアカウントにログインしている状態で検索を行うと、AI Overviewがパーソナライズされて表示される場合があります。そのため、Gアカウントからログアウトした状態で検索を実行するか、アカウントを使用せずに検索を利用すると、AIによる概要の表示を消せます。
これはGoogleがユーザーの履歴や設定に基づいて、AI Overviewを表示する機能を無効にする効果があるためです。
ただし、すべての表示を消せるわけではありません。アカウントの連携を解除すると、AIによってパーソナライズされた情報の提供は回避できます。
AIによる概要はSearch Labsを
いじってもオフにならない
Googleが新機能を実験的に提供する「Search Labs」の設定を変更すると、AIによる概要が表示されないという情報が出回っていますが、結論からいうと非表示にはできません。
理由はAI OverviewがSearch Labsの一機能として提供されているわけではなく、Google検索の基本機能のひとつとして組み込まれているためです。
Search Labsは新しい検索体験をテストする存在であり、AIによる概要はすでに広範囲に展開されています。したがって、個別の設定でオンオフを切り替えるようなオプションは用意されていません。
AI Overviewを消すには、Search Labs以外の方法を検討しましょう。
AIによる概要が邪魔と思っている
ユーザーはわりと多い
Googleが導入したAIによる概要に対し、邪魔だから消したい・・・と感じているのはあなただけではありません。
「ai Overview 消す」でGoogle検索すると、ウイジェットにさまざまな関連キーワードが表示されます。
Yahoo!知恵袋にも、多数の関連投稿があります。
Xにも「邪魔」と言い切る投稿が目立っていました。
Google Overviewが一部のユーザーから嫌われる理由をまとめると、こんな感じです。
- 検索結果の冒頭に表示されることで、本来見たいサイトのリストが下に押しやられる
- AIが生成した要約が求めている情報と一致していない
- そもそも要約がハルシネーションを起こしている
- 従来の検索画面でいい(それ以上は求めていない)
- 新しいユーザー体験というものの、阻害要因でしかない
このように、いずれも辛辣です。
余計な情報を読み飛ばす手間が増え、検索の効率が低下したと感じるユーザーは少なくありません。利便性を追求した機能が、かえってユーザー体験を阻害しているともいえるでしょう。
今後のAI Overviewの在り方は、Googleが検討しなければならない課題のひとつだと感じます。

近年、検索エンジンの進化は目覚ましく、情報収集の方法も変化しています。AI技術の進歩は、検索結果の表示方法にも大きな影響を与え、AIが生成するGoogle検索の新機能「AI Overview」はSEOに大きな影響を与えています。 ユーザーの検索クエリに対してAIが要約した情報を提示するこの機能...
一方で、AI Overviewを
信用しているユーザーも多い
AI Overviewが邪魔と毛嫌いするユーザーもいれば、検索結果の効率化に貢献するとして評価するユーザーもいます。
AIによる概要の魅力は、膨大なWebページの中から関連性の高い情報を抽出し、要点をまとめて提示してくれる点です。これにより、ユーザーは複数のサイトにアクセスする必要がなく、知りたい情報を短時間で効率的に把握できます。
株式会社Leo Sophiaの調査によると、生成AIの内容を信頼していると回答した利用者は約6割いたようです。
引用:【マーケティングリサーチ】AI Overviewを信頼している人は約6割。今後の検索体験はどうなる?男女300名に調査。|Leo Sophia
この結果は検索結果に要約された情報が提示されることで、知りたい内容の全体像を素早く把握できる利便性が評価されている証拠ともいえるでしょう。
しかし、AIによる概要を見た後も、元の検索結果を確認すると答えるユーザーが全体の5割以上いることも示されています。
引用:【マーケティングリサーチ】AI Overviewを信頼している人は約6割。今後の検索体験はどうなる?男女300名に調査。|Leo Sophia
特定の事実や定義、概念を素早く知りたい場合、AIによる概要は役立ちます。しかし、ハルシネーションを起こしている可能性があるため、ファクトチェックはユーザーが行わなければいけません。
そう考えると、AI Overviewは便利な機能ではあるものの、改善の余地が大いにあるといえます。
AI Overviewを消すメリットとデメリット
AI Overviewを消すメリットとデメリットをそれぞれ詳しく解説します。
メリット
AIによる概要を非表示にすると、検索結果画面がシンプルになり、従来のWebサイトリストが上位に表示されます。そのため、視覚的な情報過多を回避しやすいです。
また、目的のサイトに直接アクセスしやすくなるほか、要約を読み飛ばす手間が省けます。
そもそも、AIによる概要の正確性に疑問を感じている場合、消すことで自ら情報を精査するプロセスを重視できます。その結果、効率的でストレスの少ない検索を実現できる可能性があるでしょう。
デメリット
AIによる概要を消すデメリットは、知りたい内容の全体像を瞬時に把握する機会を失う点です。
AI Overviewは検索クエリに対して、複数の情報源から要点を抽出し、簡潔にまとめてくれます。その結果、ユーザーは情報を素早く理解できます。
AIによる概要を非表示にすると、時間が限られている、あるいは特定のテーマについて手早く概略を知りたい場合に、複数の検索結果をクリックして情報を収集する必要があるでしょう。
情報をスピーディーに入手したいユーザーからすると、情報収集に要する時間の増加はデメリットでしかありません。
まとめ
AI Overviewは、利便性と引き換えに情報の過多や正確性への懸念をもたらす場合があります。
AIによる概要は便利ですが、常に最適とは限らないため、目的に応じて柔軟に調整する知識を持ちましょう。
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