日本でもここ数年、マインドマップに関する書籍が多数出版され、ビジネスや教育関係者を中心に注目を集めていることから、その効果も実証されているということではないでしょうか。
私たちは、日々頭の中で「連想」をします。でもその「連想」は、決してはじめから整理されているものではありません。
マインドマップとは?
マインドマップとは、自分の考えを絵や図式で整理する思考法です。紙の中心に題目となるキーワードを設定し、そこを起点に放射線状に線を連ね、関連したキーワードを羅列します。
例) 今日取り組む仕事の段取りを考えているとします。
まず、メールチェックだな。約束をしていたAさんに例の件についてメールの返信を忘れないように。メールチェックできたら外回りの営業に出かけよう。えーと、外に出るついでに買い出しも必要だったよな。何を買わなきゃだったっけ。ああ、そういえば、記録用のノートが足りなかったって言ってたっけ、出かけたついでに文房具屋へ寄るようにしよう。ストック分も含めて何冊必要か確認しないとな。また出かけることは面倒だしね。他に何かついでにできることはないかな。お、もう月末か…何か振込が必要なものがあったな…ついでに済ませられるように確認して出よう。けっこう寄るところがあるな…何時くらいに戻れるかな。17時過ぎそうなら夕食の買い出しも済ませてくるか…ええっと、何だっけ?あ、仕事の段取りを考えてたんだったな。さて…
少し極端な例として書きましたが(笑)どうでしょうか。考えてみると、ありえますよね。インターネットで調べ物をしていていつの間にかYouTubeを見ていた。というような、そんな感じです。
私たちの頭は、少しの関連性からさまざまな方向に連想を広げていきます。時には、例に挙げたように最初に考えようとしていたものとはまったく関係のないものに思考が変化してしまうケースもあるわけです。思考の発展のお陰で気づけることも多々ありますので、決して悪いことばかりではないのですが、直面している考えるべきことに対しては非効率になる。という面でデメリットも感じます。
マインドマップは、私たちの頭が自然に行っている思考プロセスを表記したものです。頭の中が「見える化」されることで、対象について考えることがとても楽になります。
マインドマップで思考の流れを「見える化」すると、考える事が楽(効率的)になる
もし、頭の中で起きていることを、「見える化」できたらどうでしょうか。[仕事の段取り]→[夕食の準備]に思考が変化してしまっても、[仕事の段取り]のところにパッと思考の焦点を切り替えることができます。逆も可能で、今日の[仕事の段取り]を考えながらも、また、[夕食の準備]に焦点を合わせて考えることができるでしょう。
マインドマップは、このようにさまざまな方向に広がる私たちの「連想」、つまり自然な思考プロセスをそのまま記載する方法です。マインドマップを使うことで、頭の中で起きていることが「見える化」されるため、考えることを楽(効率的)にすることができるのです。
マインドマップは人間が記憶を辿る時のようにキーワードを連想するため、頭に残りやすく、ノート術の一種としても用いられてきました。しかし最近では、文章を生業にしている人の間でも、記事作成に必要なキーワードを整理・発掘する際に広く利用されています。
マインドマップ作成方法
では、マインドマップはどのように作ればいいのでしょう?マインドマップを作る流れは以下の通り。
- テーマを決めます。
- 設定したテーマから記事化が可能なキーワードをすべて書き出す。→以降これを繰り返す。
- 書き出したキーワードをカテゴリごとに振り分け、キーワード内でグルーピング。
このようにマインドマップでは、キーワードを芋づる式で釣り上げていきます。
効率よくお宝キーワードを発掘!マインドマップ作成に必要なツールとは…?
本来、マインドマップを作るだけであるならば、頭に思い浮かんだキーワードを連想して書き出すわけですが、ライティングで記事ネタを量産するためには、SEO効果のあるキーワードを軸にマインドマップを作らねばなりません。そこでマインドマップを効率よく使いこなすために必要なツールを揃えましょう。
使うツールは主に2つ。
- 関連キーワード取得ツール
- キーワードプランナー
大まかな流れとしては、関連キーワード取得ツールで、ニーズのあるキーワードを拾い上げて、キーワードプランナーで競合性や検索ボリュームを分析。狙いたい検索ボリュームのキーワードをマインドマップに羅列してキーワードを分類します。
これによって、キーワードを隅々まで見渡すことが出来るので、需要があるキーワードだけに絞って記事制作ができるようになります。
ではもととなるキーワードをどのように決めていくのか、次はマインドマップに使うテーマを決めていきましょう。
テーマを決める
深堀りしたいテーマはツールを使わずに決めていきます。例えば、「WordPressの始め方」や「WordPressの勉強のやり方」などについてまとめたいなら、共通テーマである「WordPress」というキーワードをここでは設定します。
また「Webライティング」や「Webデザイン」といった作り方の視点を掘り下げたいのであれば、「Web制作」というキーワードから始めてみるのもいいでしょう。
このように比較的大きな枠組みとなるものをテーマに据え置きます。
テーマから関連するキーワードを書き出す
大枠となるテーマが決まったら、関連するキーワードを次は設定していきましょう。ここで最初に用意したツールを用いていきます。
先ほど設定したテーマのキーワードを関連キーワード取得ツールに入れ込み検索。ちなみにここでは例として「WordPress」を主なテーマとして取り上げています。
するとニーズのあるキーワードが関連語として羅列されるので、「全キーワードリスト」をまるまる全部コピーします。
次に羅列されたキーワードのデータを分析していきましょう。GoogleAdwordsにアクセスし、「プランニング」>「キーワードプランナー」の順にクリック。
「キーワードの検索ボリュームと予測データを確認しましょう」という項目があるので、そちらに先ほどコピーした「全キーワードリスト」を貼り付けます。
すると広告に関する予測データが表示されるので、タブを「過去の指標」に切り替え、検索ボリュームが記載されているキーワードを片っ端からマインドマップに書き出していきましょう。
キーワードを枝葉のように分類する
最後にキーワードプランナーから、発掘したキーワードをマインドマップで分類します。分類の仕方は簡単で、テーマから関連するキーワードを、関連するキーワードから連想できるキーワードをそれぞれ数珠つなぎになるよう繋げていくだけです。
例えば、「WordPress」をテーマに据えているなら、「WordPress初心者」をカテゴリとして「WordPress 始め方」「WordPress サーバー」といった分類に、「WordPressエラー」をカテゴリに「WordPress テーマカスタマイザー」「WordPress バグ」など「テーマ」→「カテゴリ」→「キーワード」といった形でキーワードを階層的に分けていきます。
これにより、何を明確にしたいのか、どんなことについて記事を書きたいのか、記事企画が立てやすいようにキーワードを整理しましょう。
まとめ
今回は、記事ネタを量産するマインドマップの作り方についてご紹介しました。いくつかのテーマに特化したメディアほど記事ネタの量産は一つの課題でもあります。とくにメディアが大きくなるにつれ、書けるテーマも限られてくるので、記事作成者はネタが被らないように記事原稿を生み出し続けなければなりません。
「記事ネタが思いつかない…」という方は、ぜひ今回ご紹介したマインドマップの思考法に頼ってみてはいかがでしょうか。
なお、TCDではWEB上で使えるマインドマップツール「XMind」の使い方についても記事で取り上げているので、気になった方は合わせてチェックしてみてください↓
ライターを生業としている方なら、たびたび陥るであろうネタ切れ問題。とくにコンテンツを日常的に大量生産している方ともなると、一種のスランプに陥ると途端に何かにせき止められたかのようにネタが思い浮かばなくなり、悶々とすることもあるでしょう。 そんな時に活用したいのが、今回ご紹介する「XMind」と...
キーワード選定作業が捗る、おすすめのSEOキーワードツールを5つご紹介します。 Ahrefs(エイチレフス) Googleキーワードプランナー Keyword Tool ラッコキーワード Googleトレンド これら5つのツールは、SEOのプロも現場で使っている...